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知人の生霊

知人の生霊 00.2.2up

   今から、20年ぐらい前、私の親父がまだ、従業員を雇い、
  会社を経営していた頃の事です。

   12月に入った頃でしょうか、従業員の方が入院したとの知らせがありました。
  親父達は、危篤状態ということに驚きすぐ見舞いに行くことになりました。

  お袋は、工場で留守番をしていたとの事です。
  ストーブの前で仕事をしていると、隙間風が。
  吹いてきたその方向を見ると、入口の戸が開いており、
  入院したはずのTさんが戸の前に立っていたそうです。
  お袋は、恐怖心よりも何故、入院したはずのTさんがいるのか、
  その方が不思議だったそうです。

  驚いたお袋は、
  『Tさん、どうしたの?今、お父さん達が病院に向かったのに。』と声をかけたら
  Tさんは、いつもの自分の席に向かって歩きだし、
  お袋はその姿を追いかけるように見ていました。
  Tさんが席の前まで来た時、もう一度声をかけたら、
  今度は振り返り、ニコっと笑みを浮かべ、姿が消えてしまいました。
  入って来たはずの、入口も閉まっていて、
  何がなんだか判らなくなったお袋は、工場を閉め家に戻ったそうです。
  
   Tさんの入院の事は、私がまだ中学生だった事もあり、
  知らされてはいませんでした。

  その晩、私がベランダから外を眺めていたら、
  遠くの町並みから空に向かって、光の玉が上がり
  北の方に飛んで行くのを見ました。
  私は、UFOだ!と思い、みんなに知らせに行ったら、
  両親が、たった今Tさんが亡くなったと。
  
  この話には後日談があり、12月28日の仕事納めの日に、
  Tさんの居た席を片付けていたら、
  銀行の通帳や実印など、ほぼ全財産があったそうです。
  この事が気がかりで、Tさんがお袋の前に現れたのでは、ないでしょうか。