雨上がりの7月

雨上がりの7月

1.雨が上がると虹を探します、かつて貴方がそうした様に
 雲の切れ間から光が射し込めば、貴方の笑顔が見えるようで
 古いアスファルト水溜りの中に、悲しい顔した女が写る
 傘の雫が水面を揺らして、心の波紋を広げて行く

  あれから3年ね、そろそろ忘れるわ
  いつまで待っても貴方は帰らないもの
  貴方を奪った海に、明日行こうと思うの
  きっと穏やかな顔で迎えてくれるでしょう

 雨が上がった街はどこかしら涙を誘うようね

2.やがて誰も彼も傘をたたんで、不意に足早に家路に急ぐ
 空の気配を見つめながら、多分足早に家路に急ぐ

  あれから3年ね、そろそろ忘れるわ
  いつまで待っても貴方は帰らないもの
  貴方を奪った海に、明日行こうと思うの
  きっと穏やかな顔で迎えてくれるでしょう

 雨が上がった7月の空は
 ほんの少しだけセンチメンタル
 ほんの少しだけセンチメンタル