最近読んだ小説の紹介




ターミネーター3
映画とは、全く違ったストーリー展開です。

ストーリーとしては、
ジャッジメントデイは起こらなかった未来。
ジョンは仕官学校へ通っており、サラは南米で名前を変え暮らしていた。
空家だったサラの隣家に誰かが越してきた。
その人物はターミネーター(シュワちゃん)そっくりだったが、人間であった。
未来のスカイネットは、サラ&ジョンの抹殺よりも、自身が誕生することを優先させ、
人間のクローン(女)にCPUを埋め込み、現代に送る。
最終的には、ジョン自身の手で、スカイネットは誕生してしまう。

 あまり書いてしまうとネタばれとなってしまうので書きませんが、
 映画のノベライズ版ではなく、原作である小説版の方が、気に入っています。
 映画を見た方は、上記のアラスジを読んでもらうと分かるように、
 全く別の話になっています。
 文庫本4冊の長編となっていますが、読み応えバッチシです。

十二国記シリーズ
「風の万里・黎明の空」「図南の翼」「黄昏の岸・暁の天」「華胥の幽夢」「魔性の子」01.9.18UP
 
 とりあえず、全巻読破しました。
  かなり壮大なスケールで、描き続けようとすれば、一生でも描き続けられそうな話です。
  「魔性の子」が、十二国シリーズの初作品なのですが、
  「黄昏の岸・暁の天」での裏話となっているのがスゴイ。
  普通は、シリーズ物の裏話は、後から描かれていくものですが、
  初作品がシリーズの裏話になっている。
  このような描き方をすれば、矛盾が出てくるのですが、この作品は、矛盾が無い!
  つまり、この作者は、このシリーズを描く前に、全てストーリーができあがっていたか
  辻褄を合わせるのがとても優秀なのか、私は読んでみて、前者の方に違いないと思う。

時空のクロス・ロード3 バースデーは永遠に01.9.18UP
 
時空のクロス・ロード 「ピクニックは終末に」「サマーキャンプは突然に」の最終章
 ストーリーとしては、
  毎回出てくる不思議な老人が、今回も別の男をもう一つの世界へ連れていった。
  前々回、前回と「破滅の運命」を救う為、こちらの世界から行った少年・少女が今回は、
  もう一つの世界の為に、こちらの世界から、応援する。
  「2番煎じの感もあるが、やはり面白い。」と前回書きましたが、
  こちらがわの世界から見れば、今回も3番煎じ。
  でも、もう一つの世界から見れば、別の世界から来た不思議な力を持った救世主。
  今回行った少年?(19才)は、こちらの世界で、前回行った人たちに合い協力を得た。
  あちらの世界では、以前来た人たちへ、感謝の意をあらわす。

十二国記シリーズ「月の影・影の海」「風の海・迷宮の岸」「東の海神・西の滄海」01.8.25UP

この世界以外のもう一つの世界、神・仙人達のいる世界を描いた小説
 ストーリーとしては、
  十二国は、12の国があり、12人の王が納めている。
  王は世襲ではなく、神獣・麒麟に選ばれる。
  十二国では、全ての生き物は、生命の樹から産まれるが、
  時々、生命の樹に成る実が流され、こちらの世界に流れ着く
  流れ着いた実は、人に宿り人間として生まれ育つが、
  中には、王に成るべき者や麒麟もいる。
  こちらの世界と十二国との微妙な関係を描いたシリーズ物

ぼくらはみんな生きている 01.8.5UP
 
この本は、小説ではありませんが、私のHPで載せるのは、この場所しかなかったので。
 18才の時に交通事故で、記憶喪失になった青年「坪倉優介」さんの手記。
  現在30才となった今でも、過去の記憶が無く、草木染職人として第2の人生を歩んでいる。
  その記憶が無くなった時点からの、彼の人生を描いた手記です。
 以前、TVでも紹介されていたので、知っている方も多いと思いますが、
 必読の価値は、十分にあります。
 単なる記憶喪失ではなく、完全に記憶が無くなってしまったのです。
 言葉も、食べる事も、寝る事も、トイレに行く事も全て・・・

陰陽ノ京 01.7.17UP
 
平安時代、陰陽道を描いた小説
 ストーリーとしては、
  家業である陰陽道を捨て、文章道を選んだ青年、慶滋保胤(よししげやすたね)。
  安倍清明の弟子であり、優れた能力を持つ保胤が、平安の世の魑魅魍魎を退治する。
  保胤は、実在の人物で、陰陽道の家に生まれたのも、家業である陰陽道を捨て、
  文章道を選んだ事も、史実です
  その保胤を主人公に、安倍清明をもしのぐ、能力を使い事件を解決する。
  陰陽道の小説は、始めて読みましたが、結構面白いものですね。

時空のクロス・ロード2 サマーキャンプは突然に01.6.14UP
 
時空のクロス・ロード 「ピクニックは終末に」の続編
 ストーリーとしては、
 前回の不思議な老人が、別の娘をもう一つの世界へ連れていった。
 前回「破滅の運命」から救われた、その世界で別の角度から見た、もう一つの話。
 2番煎じの感もあるが、やはり面白い。

フラッシュフォワード 01.2.23UP
 
ほんのわずかの時間に垣間見た21年後の世界
 ストリーとしては、
  新たな素粒子を発見する為の実験を行ったが、失敗をしてしまった。
  その結果、全世界の人々の意識だけが2分間だけ、21年後の未来に飛んでしまった。
  人々は自分の見た未来を元に行動を起こすが。
  最近この手の小説にはまっている。もしもの世界が現実になったら、
  ということは、ありえないと思いますが
  小説や映画ならそれを楽しめる。ありえない話だけに、面白さがあるとおもう。

BRAIN VALLEY ブレインバレー01.2.2UP
 
パラサイト・イブ」の作者:瀬名秀明による科学小説
 ストーリーとしては、
  最新脳科学研究所「ブレインテック」は、アメリカ・日本の色々な分野の科学者を集め、
  脳の仕組みを、それぞれの分野から研究を行っている。
  しかし、これらの研究は、人類を更なる進化へ導く壮大な計画の一環でしかなかった。
  オカルト・UFO・臨死体験・コンピュータ・脳科学の立場から、最新の技術・情報を駆使し
  人類の進化についての超科学的読み物。
  興味のある方には、面白いと思いますが、この物語を理解する為に、科学知識が必要。
  この物語の半分は、科学知識の解説になっているので、勉強にはなるとおもいます。
 

ダイノザウルス作戦 01.2.2UP
 
タイムパトロール物
 ストーリーとしては、
  恐竜の繁栄する白亜紀を調査していた、科学者が何物かに襲われ、
  タイムパトロール員が救出に向かう。
  未来から来ていたのは、人類だけでなく、
  恐竜から進化した恐竜人達も別の未来から派遣されていた。
  恐竜が進化した未来と、人類が進化した未来。どちらが正しい未来なのか。
  パラレルワールドの分岐点である白亜紀。恐竜と哺乳類の未来をかけた攻防戦

果てしなき流れの果てに 01.2.2UP
 
時空を超えたSF小説
 ストーリーとしては
  現代の白亜紀地層から出土した、永遠に砂が落ちつづける砂時計。
  その背後では、10億年もの時空を超えた、壮大な戦いが展開されていた。
  流石は、小松左京とうならせる、作品でした。
  例えるなら、「2001年宇宙の旅」続編の「2010年」最後まで見ないと全く理解が出来ない。
  読み進めていくうちに、ここに話が繋がっていたのかと。

量子宇宙干渉機 01.2.2UP
 
パラレルワールド小説
 ストーリーとしては
  量子コンピュータの完成により、この世界は唯一の存在ではなく、
  無数の世界が並行して存在する事が判った。
  別の世界に干渉することで、こちらの世界の危機を回避できるというが...
  時空のクロス・ロードにも書きましたが、量子力学の考えからいえば、
  多重世界は当たり前のこと。
  この小説では近い世界だけでなく、全く違う世界を描いています

レッドプラネット 01.2.2UP
 
同名作品の映画原作(まだ見ていません)
近未来の有人火星調査のシミュレーション「ミッション・トゥ・マーズ」とは別作品
 ストーリーとしては、
  2050年、人類は火星を植民地にしようと、火星をテラフォーミングしだした。
  順調と思われていたが、酸素が急激に減少し始めた。
  原因を探る為、人類初の、有人調査に出発。
  着陸寸前に事故が起き、指令船はかろうじて軌道に残ったが、着陸船は墜落。
  生き残った隊員達が見た火星とは...
  火星のテラフォーミングのシミュレーションと、隊員達の地球帰還へのアドベンチャー。
  過去にアメリカが打ち上げていた、マーズオブパスファインダーが登場し、
  隊員達の助けとなる。
  又、火星脱出の為に他国が打ち上げた調査船を利用するが、
  その為のOSとしてWIN2020が登場。
  現在のOS、WINの進化版だが、
  バグのあるOSを非難しているシーン等うなづける一面あり。

時空のクロス・ロード ピクニックは終末に00.11/14UP
 
いわゆる、パラレルワールド物
 ストーリーとしては、
  主人公の高校生(♂)が撮った連続写真には、
  空間から現れて消える不思議な老人が写っていた。
  ある日、その老人が「お前さんには、才能があるようじゃ」と別の世界へ送られてしまった。
  その世界では、病気が蔓延し生き残っていたのは、子供たちばかりだった。
  「破滅への運命」と決められていた世界を救う為、元の世界と行き来しながら、
  世界を救い、元の世界での自分の存在意義を見つけ出す。
  今、コンピュータの進歩でパラレルワールドの存在がありえると、
  言われるようになってきました。
  (量子コンピュータ、量子力学の世界では、当たり前のこと)
  もしかしたらの世界「世にも奇妙な世界」が、本当にあるのかもしれませんね。

ミッション・トゥ・マーズ00.6/17UP
 
同名作品の映画原作(まだ見ていません)
近未来の有人火星調査のシミュレーション
 ストーリーとしては、
  2020年人類はついに史上初の火星有人飛行を実現した。
  だが、探査中に1号の4人の飛行士達は
  突然NASAとの連絡を絶つ。その為、救出となぞの解明に、2号機で火星に向かう。
  火星にたどり着いた、2号機の飛行士達が見たものは。
  今もって、騒がれている、火星の人面岩を題材に、
  前半では火星までへの道のりの困難さと
  後半では、地球の生命を作ったのは、火星人であったという、ひとつの仮説を描いている。
  前半部は、現在の科学力から十分にうなずける内容であったが、
  後半部で火星人が出てきてしまったので
  今一つであった。映画「トータル・リコール」のようにかつて火星人が居た
  遺跡だけならよかったと思う。

アンドリューNDR114 00.6/17UP
 
ロビン・ウィリアムズ主演映画原作
この作品は、SF小説の巨匠アイザック・アシモフの
「バイセンテニアル・マン(二百周年を迎えた男)」を長編に書き直した小説です。
 ストーリとしては、(前書きより抜粋)
  未来では、家庭に1台家政用ロボットは、当たり前の時代であった。
  ある日マーティン家に配送されてきた、家政用ロボットNDR114は、アンドリューと
  名づけられ、マーティン家の1員に迎えられた。
  偶然から、本来ないはずの芸術の才能が備わっていた。
  一家(マーティン家の子孫の代まで)との交流を重ねるうち、やがて彼は、
  ”人間”への道を探求しはじめる。
  法的自由・人間と寸分たがわぬ体を求めた彼が、200年過ぎるうちに見出した結論は。
  ロボット3原則を巧みに使いこなしながら、その意味を逆に取込み自分が人間になる為に
  自分の体を改造しつづけ、人間の体に限りなく近づけていく。
  その結果、人間に人工内臓を取付けられる事になり、
  人間とロボットとの差は、脳だけとなった
  アンドリューは、最後に自分の人工頭脳を停止させることにより「死=人間」と悟る。
  将来、人間とロボットの共存は、必ずくると思いますが、アンドリューのようなロボットが
  出てきたとき、人間は彼を受け入れることができるものでしょうか?

イエスの遺伝子 00.3/4UP
 
最近読んだ小説の中でも異色な分類に入ると思う。
 ストーリーとしては、
  遺伝子を研究している科学者が、治療困難なガンになった娘を助けるために
  かつて、イエス・キリストが行った奇跡(治癒能力)を、イエスが特殊な
  遺伝子の持ち主だったと解明し、娘を助ける事に成功。
  その科学者を、敵対視するキリストの復活を信じる者達との駆け引き。
  遺伝子工学に関しては、現在の科学力なら将来ありえる話。
  それよりも、その能力を手に入れた科学者の「人を助ける」事が「人類を滅ぼす」事に
  苦悩しそれを、どうするのか。
  誰でも奇跡が起こればと思うけど、それが現実の物になると、死んでいく人間が少なくなり
  世界の人口は増える一方で、「人類が滅びる」その矛盾を考えさせられる作品だった。

十三番目の人格(ペルソナ)−ISOLA− 00.3/4UP
 
2000年1月に公開された映画の原作です。
 ストーリーとしては
  阪神淡路大震災後、ボランティアをしていた一人の女性。
  彼女は人の心が読める能力を持っていた。
  ある時、一人の少女に出会い、その少女が多重人格である事に気が付き、
  少女を助けようと行動を起こす。
  少女の中に<ISOLA>と名乗る新たな人格が生まれ、
  その人格の狂暴性に彼女は立ち向かう。
  小説では、心の中の描写が細かく描かれています。
  それと、映画での最後のシーンは、ハッピーエンドだそうですが、
  原作では、少女の心を覗いたら新たな恐怖が。