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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

シーズン3.07Magnetic[磁気]

第1幕 プロローグ
スモールビルでのローウェル・フェア。日中。
ローラーコースターの乗客は喜びの悲鳴を上げコイル状のループをスピードを出して進みます。
近くでは生のバンドがステージで演奏をしています。
満員の観衆は叫び上に手を振り回してステージの前に総立ちしています。
ラナとクロエは売店にいました。
ラナは「スモールビルの隕石」と表示された雪の降るガラス球を持っていました。
ガラス球の中には家とスモールビルの貯水塔があります。
ラナがガラス球を振ると小さな緑色の隕石の破片が漂います。

ラナ:なんて悪趣味なの?本物の隕石を使ってるんじゃないのかしら。
クロエ:閉鎖的アメリカの原型ね。あなたにとっての悲劇が売られてるのは、深い悲しみから立ち直れって事よ。
      (遠くを見て)ねえ!綿菓子だよ。
ラナ:えっ!
クロエ:さあ早く。

クロエとラナは綿菓子を売っている場所へ行きます。

クロエ:ハイ。綿菓子をちょうだい。

クロエが代金を支払うと店員は彼女に綿菓子を渡します。

ラナ:時々こんな風に逃げるのもいいわね。多分クラークは正しかったのかも、全てを過去においてくるのは。
クロエ:そしてあたし達は大好きな農場の少年の事を話さないで一日を過ごすのでした。
ラナ:ごめんなさい。休みの日にそんなつもりはなかったのよ。
クロエ:いいのよ。ただはっきりさせようと思ったんだ。あなたとデートしないクラークは、あなたじゃなく彼が損をしたの。分かった?
ラナ:(微笑して、綿菓子を受け取ります)分かったわ。

ホバーボールと書かれた近くのブースではスモールビル高校のセス・ネルソンがいました。
彼の後ろにはジェット機の模型の下にボールが吊り下げられていました。

セス:ラナ・ラングじゃないか!やあ!

ラナはセスを見ます。

セス:ラナ、腕前を見せたいとは思わないか?友達を驚かせてみたいとは?
ラナ:思うけど、どうして?

ラナとクロエはブースに歩きます。

セス:(小さな声で)少し秘密を教えるよ。このゲームは不正に操作されてるんだ。
ラナ:ふーん。
セス:磁石なんだ。ただそれを近くに置くんだ。君にこっそりと賞を渡すよ。

クロエがくすくす笑います。

ラナ:それって問題にならないの?
セス:ああ、大丈夫、それに、あー、今日はフェアの最終日だ、わかるだろ?あいつら何をしようとしてるんだ?

セスは別の客に話をするために歩き去ります。

クロエ:(ブースに寄りかかり) あたしならやらないけど。
ラナ:セスは研究室のパートナーなのよ。
クロエ:そうね、彼もあなたにお熱だったし。スパゲッティであなたの名前を一字つづ綴ったんだって?
ラナ:(笑い) ええ、6年生の時にね。そして今じゃ車に漫画にゲーム。全く私達との共通点は何なのか?
クロエ:分からないわ。

クロエがちらっとセスの方を見ると客の男がボールを投げ空中のボールに当てようとしますが失敗しました。

クロエ:でも、彼ってキュートよ。 どうして?もっと視野を広げないと。やってみれば。
ラナ:分かったわ。

クロエが脇にどくとセスは彼女を見ました、ラナはボールを拾い上げます。
彼女は浮いているボールに向かってボールを投げつけますが失敗します。

ラナ:ああっ!
クロエ:あーあ!

ラナがもう1つボールを拾い上げるとクロエが笑います。

クロエ:狙って、狙って。
ラナ:狙ってるわよ!

ラナはボールを投げますが再び失敗をします。

ラナ:(困った顔で)諦めるわ。
セス:ほら。

セスは棚に行ってラナに渡そうとスモールビルの雪の降るガラス球を持って来ました。

セス:素晴らしい努力のために。

彼女が彼からそれを受け取ると彼は彼女の手に触れます。 先ほどプレイしていた男はこの全ての出来事を見ていました。

ラナ:(気が進まず)あの、セス、私は…
セス:それじゃ嫌なのかい?

体の大きい怖そうな男が近づいてきました。

男:それなら俺が貰うぜ。
セス:あー、す、すみません、でもまずは勝ってもらわないと。
男:あっ? (ラナを見ます。) 彼女ならいいのか?
セス:(緊張しています。)えーと、か、帰ってもらえませんか。

男はブースの壁にセスを持ち上げました。

男:あーん?痛い目に会いたいのか。

ラナは男に雪の降るガラス球を差し出します。

ラナ:ほら、これをもっていって。彼を放して行って下さい。

男は雪の降るガラス球を受け取ります。

男:(セスに)腰抜けが、ケンカもできねえのか?さあかかってこいよ、青二才が。どうした?

セスは激怒して男を見ると男を突き飛ばし棚が崩れ落ちました。
男が倒れるとその上にいくつかの縫いぐるみが落ちてきました。
周りの群集が驚いてざわめきだすとセスは逃走しました。
男は手にガラス球を持ったまま立ち上がります。

男:奴をギッタンギッタンにのしてやる!

男は群衆を掻き分けてセスを追いかけて走ります。

ラナ:(クロエに)警備員に連絡して!

ラナは男を追いかけて走ります。
セスはバンドが演奏しているステージに走って近づいていきます。
男はセスの後を追い人垣を掻き分けて追いかけます。
セスはギュウギュウ詰めの群衆をくぐり抜けると速度を落として止まり見回します。
男はどこにも見えません。
男は突然群衆から飛び出くるとセスを地面に押し倒しセスの頭をガラス球で殴りつけ粉々にしました。
近くにいる人達は息をのみます、そして男がすぐに歩き去るとバンドは演奏をやめました。
セスは地面に水と小さな一片の隕石を吐き出します。
彼の額は切れ出血したその傷の中にいくつかの隕石が刺さっていました。
ラナはやっと群衆を掻き分けたどり着きました。

ラナ:セス。 大変。 誰か救急車を呼んでください! (セスの脇にひざまずき) セス?

セスは息もしないで彼女を見上げます。

MRIの中で仰向けで寝ているセス。
彼の額の切り傷は縫合されていました、そして彼は不安そうに辺りを見回します。彼は医者の声を聞きます。

医者:オーケー、セス、リラックスして、そして動かないで。
セス:少し狭くて怖いな。
医者:そう思うんなら間違いなく正常だ。今MRIのスイッチを入れるからね。
    少し音が聞こえるかもしれないけど音が止まったらもう終わりだから。

マシンは「ブーン」と音を始めます、そして大きな叩く音も聞こえてきました。

セス:この音は何ですか? 何が起きてるんだ?これが普通なのか?

医者はブースから見守ります。

医者:その音は磁界を発生させる音だよ。 心配することは何もない。

MRIが振動を始めセスの傷口が緑色に輝くと電光が彼の顔から首そして体の下方へとうねるように進んでいきました。

セス: あーっ !助けてくれ!助けて!
医者:待ってろ!
セス: あっ !

医者はブースからMRIルームの中に走ります。
医者がマシンに手を伸ばして触ると後ろ向きに投げ飛ばされ壁に強かに打ち付けられ気を失ってしまいました。
マシンはいっそう激しく振動し病棟勤務員がルームに入ります。
マシンと気を失った医者を見て彼は壁に走りマシンの電源プラグを抜くとやっマシンの振動は止まりました。

病棟勤務員:今すぐ看護師を呼ばなくては!

彼がMRIからセスを引っ張り出すと、セスは自由になろうとして固定された頭を止めているベルトに手を伸ばしました。

病棟勤務員:落ち着いて。

ラナがルームの中を見てドアに走ります。

病棟勤務員:至急ここに誰かを呼んでくれ!

ラナはセスの傍に来ます。

ラナ:セス、何があったの?大丈夫?

汗まみれの顔をしたセスはラナを凝視しました。
彼女の手は彼の隣のテーブルの上に置き、そして彼もテーブルの上に手を置きました。
小さな緑色の電気が彼の手から彼女の手へと飛びました。
ラナは電気には気にも留めず不思議そうに彼を見ます。

ラナ:(少しほほ笑んで) クロエの言うとおりね。 あなたって本当にキュートだわ。

第1幕 場面 1。
レックスはファイルを持って屋敷の廊下をメイソン(私立探偵)と一緒に話をしながら歩いていました。 日中。

レックス:(腹を立てています)T.B. レコード?少し分からないな。
     俺はお前に祖父母を殺した安アパートの火事を調査するように求めた、
     それなのに親父の子ども時代の予防接種の履歴なんかどうするんだ。

レックスは書斎に入ると床にファイルを投げ落とします。 メイソンはファイルを拾い上げます。

メイソン:おい、これを調べるのは時間がかかったんだぜ。
レックス:特にお前が時給で請求書を出しているとな。

レックスは机に座ります。 メイソンがレックスの前の机の上にファイルを置きます。

メイソン:そうかい、じゃあ、俺が情報を引き当ててないとでも?
     重要なのはレコード会社じゃないんだ。そこにアクセスした個人のリストだ。
     分かったことはルーサーの家系を調査しているのは俺だけじゃなかったのさ。

レックスはファイルを調べるとファイルには調査した人達のリストの中にクロエ・サリバンの名前を見つけました。

第1幕 場面 2。
スモールビル医療センターの外のショット。日中。
セスは病室に一人でいました。
彼の前にはテーブルの上に食事のトレーが置かれベッドに座っています。
彼は辺りを見回してゼリーのカップの脇に置いてある金属のスプーンに集中します。
スプーンが震え始めると空中に上がっていきます。
スプーンがセスに近づいてきて彼が手を伸ばすと集中力を失いスプーンはトレーに落ちました。
ラナとクラークが入ると彼は不安そうに微笑します。

ラナ:ハイ。
セス:ハイ。
ラナ:ゼリーにワクワクしてるのかしら、それともガッカリしているのかしら?
セス:うれしいよ、実際に。
ラナ:そう、切り傷がすごいわね。
セス:ああ。
クラーク:MRIを見にきたんだろ。

ラナはセスに近づきましたがクラークはドアの近くに立っていました。

ラナ:ええ、皆は何が起きたって?
セス:うーん、俺は何かが磁界を妨げたんだと思う。古いマシンだったんだと思うよ。
ラナ:ふーん。
セス:フェアでは君の休みを台無しにしてゴメン。俺を病院に連れて来てくれてありがとう。
ラナ:いいのよ、助けられてよかったわ。
セス:(クラークをチラッと見てラナに戻り)あのー…いいかな、俺、俺本当にお礼をしたいんだけど後で少し時間があるかな?
ラナ:(驚いて) セス、それは…そんなことしなくても。

セスがラナの手をつかむと緑色の電気が彼らの間に速く動きます。 クラークは気付きません。

ラナ:じゃあ、オーケーよ。 今晩はどう?

クラークは驚いて見つめました。 セスはラナにほほ笑むと再びクラークを見ます。
セスの病室から出て行くクラークをラナが後について廊下に出てきました。

ラナ:クラーク、何を急いでるの?セスが私を誘ったことを怒ってるの?
クラーク:(離れて) いや。それはいいことだと思うよ。
ラナ:あなたがそう思ってくれてうれしいわ。この前友達同士だって言ってくれたし。
クラーク:(間があり) ラナ、よかったね。本当によかったよ。僕は…もう行かないと。

クラークが歩き去ります。

セスの病室では。
彼は部屋の端にある金属製のカートを見て手を伸ばします。
カートは彼のベッドの端にぶつかるまで動いてきました。
セスは新しい力にほほ笑みます。

第1幕 場面 3。

クラークは自宅の台所で冷蔵庫を開けて何か食べる物を探していました。日中。
ジョナサンが入ってくると花びんに花を活けているマーサのところに行きます。

ジョナサン:やあ。
マーサ:ハイ。

ジョナサンはマーサの額にキスします。 クラークが冷蔵庫のドアをパタンと閉めます。

ジョナサン:ほお、クラークが冷蔵庫に頭を突っ込んで最後のサクランボパイを食べてないとは、何かあったのか。
クラーク:(小さな声で)何でもないよ。ラナの事なんだ。セス・ネルソンが彼女を誘った。
マーサ:彼女は何って言ったの?
クラーク:彼女は速攻でイエスって言ったよ、僕はショックだった。
ジョナサン:なあ、クラーク、嫉妬は難しい感情だ。
クラーク:父さん、僕は嫉妬なんかしてないよ。
ジョナサン:そうか。
クラーク:まあ、多分、ほんの少しは。でも…僕のいる目の前でデートに誘ったんだ。
      彼女がイエスって返事をしたことが信じられなかったよ。
ジョナサン:クラーク、本当に難しい判断をしたな。
       お前はラナをこれ以上どんな危険にもさらしたくないと望んだ、だが両方は無理だ。
       今、もしお前がラナと付き合わないというなら、彼女が誰と付き合っても自由だ。
マーサ:(穏やかに) あなたはその事を受け入れなければならないわ。

クラークはうなずきます。

第1幕 場面 4。
クロエがトーチのオフィスで働いています。 日中。
ドアが開きますが彼女は仕事から目をはなしません。

クロエ:ついに来たわね、あなたが現われるとは思わなかったわ。クラーク・ケントは今までの世界とは違う動きなんじゃない。
レックス:面白い観察だな、クロエ。

クロエが振り向くとレックスを見て驚きました。

クロエ:あれ、レックス。あー、クラークじゃなかったんだ。
レックス:実は君を探していた。君が今まで俺の親父を調べていた事が気になってね。
     メトロポリスのレコードログに君の名前を見つけた。
クロエ:(さりげなく)ああ、その事。えーと、トーチに彼についての記事を書いてるのよ。
レックス:ほお、そうか?はっきりと分からない子ども時代のカルテを伴う話をか?
クロエ:やるからには徹底的なのよ。
レックス:いいレポータの印だ。それに君はいいレポータだ、クロエ。
     親父が君をディリープラネットの創設以来最も若いコラムニストにするためにコネを使ったほどにな。
クロエ:何が知りたいの、レックス?
レックス:俺が知りたいのは何故高校生のレポータが俺の親父の過去をそれほど深く探っているのかということだ。
      ことによれば今晩夕食で親父に話すつもりだが。

レックスは去り始めます。

クロエ:(微笑し)やれば。あなたがその記録を見つけたって事はあなた自身が調査したって事なんだからね。
レックス:少なくとも俺には見つけ出す動機は整えている。君が何を調べているのかは分からないがな。

クロエの微笑は薄れていきます、そしてレックスは立ち去りました。

第1幕 場面 5。
タロンの外。 夜。
中ではラナが砂糖の入れ物に砂糖を足していました。
クラークが入ってきました。

クラーク:ラナ。君に謝りに来たんだ。セスが君を誘った事を悩んだ。でも君が他の人とデートしてもいいという考えに慣れないと。
ラナ:私も悪かったわ、クラーク。あなたの目の前で話すつもりじゃなかったの。
   正直言うと、どうしてセスと付き合おうとしたのか分からないの。多分あなたに嫉妬させたかったんだと思うの。
クラーク:(小さな声で望みを持って)それじゃ君は彼の事を?
ラナ:(肩すくめ) 彼は十分素敵な人よ…刺激的じゃないけど。 彼は私にとっては2番目ぐらいだわ。

ラナはバーに歩きます、そしてクラークが彼女の後に従います。

クラーク:ラナ、そんな事他で言っちゃダメだ、でももし君がセスの事を思ってないなら彼をだます事になる。

セスが入って来ます。

セス:ラナ? やあ。準備はできてるかい?
ラナ:セス、ハイ。

ラナはクラークをちらっと見てバーの後ろから出て来ます。

ラナ:ねえ、座らない。
セス:ああ。

セスはクラークをしばらく見つめラナの後に従いテーブルに着きました。

ラナ:どう言っていいのか。あなたと一緒に行くって言ったけど、やっぱり行けないわ。ごめんなさい。
セス:(残念そうにほほ笑んで)大丈夫だよ。いつもそんなに忙しいの?

セスは立ち上がるとラナに近づきます。

セス:君は少し疲れてるんだよ。 (緑色の火花が彼女の肩に触れます)少し楽しんだ方がいい。

セスがラナに触れるのを見たときクラークの表情は強張りました。

ラナ:何を言ってるの?あなたの言う通りよ。あなたと付き合うわ。(ウエートレスに)ねえ、私の代わりをお願いしてもいい?
ウエートレス:ええ、大丈夫よ。
ラナ:ありがとう。

ラナはクラークを一瞥するとセスより先にタロンを出て行きました。
クラークは混乱し二人が出て行くのを見つめているとセスが勝ち誇って振り向きました。

第1幕 場面 6。
セスとラナは閉館したフェア会場に歩み寄ります。 夜。
二人は手を繋いで錠のかかっている金属ゲートに近づきます。

ラナ:セス、ここに来て何をしようっていうの? フェアはもうシーズンが終わったんでしょ。
セス:そうだよ、でもしばらくは乗り物なんかはそのままだ。
ラナ:それにどうやって入るの?
セス:えーと、後ろを向いてて。ビックリするから。

ラナはゲートから顔をそむけます。
セスは握り拳をに力を入れると拳とゲートの鍵の間に電気が走り鍵が壊れます。
ゲートはゆっくりと開きラナは向きを変えます。

ラナ:どうやったの?
セス:ピッキングしたわけじゃないんだ。(二人は中に入って)秘密を守ることができる?
ラナ:どいう意味?

クラークが公園の外から二人を見つめています。

セス:この前男が俺を殴って病院に行ったこと覚えてるだろ?その時から突然変な力を手に入れたんだ。
   電磁場を歪めることができるんだよ。

セスとラナは観覧車に向かって公園を横切って歩き続けます。

セス:よくは分からないけどMRIのせいじゃないかって思うんだ、突然金属製の物を磁石みたいに動かす事ができるようになったんだ。

ラナ:いつでもその状態なの?

セスが観覧車に手を伸ばすと動きだしました。
ラナは微笑します。

セス:集中したときだけだ。俺が怖いかい?

二人は観覧車に向かって歩きます。

ラナ:多分昔のあなただったらそうかも、でも今ならむしろかっこいいわ。
セス:怪物だって思わないでくれてありがとう。
ラナ:正直に話してくれてありがとう。色んな意味でね。

セスは観覧車を動かすためにレバーの方向に手を伸ばすとレバーが動きました。
観覧車はセスがパワーで再びレバーを動かすまでゆっくりと回転しました。

ラナ:(興奮して) すごいわ。
セス:行こうぜ。

二人は停まっているゴンドラに向かって階段上がります。
セスがゴンドラのバーを開くとラナはニコッと笑って座ります。
セスは彼女の隣りに座ってバーを閉じます。
ゴンドラが上へとゆっくりと彼らを運びだすとセスはラナの肩に腕を回しました。

セス:俺はこの乗り物が好きなんだ。
ラナ:ええ、私もよ。いつかスモールビルを出て外の世界に出て行くの。
セス:君と一緒にここにいるなんて信じられないよ。いつも考えたけど今はそうなんだ。

セスは小さな火花を彼女の腕に送ります。
ラナはセスにもたれるとセスはラナにキスしようと首を傾けました。 彼女は快く彼にキスをしました。

ラナ:ええ、私もよ。こんなにもすごいものだとは思わなかった。

セスは手をラナのジャケットの前にかざすとジッパーはひとりでに下がりました。
ラナは彼を止めます。

セス:ご、ごめん。あまりにも急ぎすぎた。もうやらないから。

二人のゴンドラが最上部に届いたときゴンドラがガクンと揺れ動き止まりました。

ラナ:キャー!なにするの!セス、気でも違ったの!

地上ではクラークが観覧車を素手で止めていました。
ラナとセスは笑います。
二人を乗せたゴンドラを下に降ろそうとクラークは観覧車を逆回転させ始めました。

ラナ:あーっ! セス、何をしてるの?気持ち悪くなっちゃうわ。(彼女は笑います。) 止めてよ。

二人の乗ったゴンドラは下に到着して、二人はクラークを見ます。

ラナ:クラーク、ここで何をしてるの?
クラーク:あの、悲鳴が聞こえたから。そのー、何かあったんじゃないかと思ってスイッチを切り替えたんだ。

ラナ:何のスイッチ?モーターの音なんかしなかったわ。

ラナとセスはゴンドラから出てきます。

セス:クラーク、お前はいつもフェアが閉館してから来るのか?
ラナ:私達の後をつけてきたの? (クラークに近づき) クラーク、私のストーカーになったの?
セス:クラーク、もっといい新しい趣味を見つけろよな。

セスはラナの腕を引っ張ってその場を後にしました。 クラークは二人を見つめます。

セス:あんな奴とデートしてたのか?
ラナ:ええ。 (笑い。)。

フェイドアウト。

第2幕 場面 1。
スモールビル高校の外。日中。
校内の廊下ではセスが空中に手を振っただけで彼のロッカーが閉じました。
クラークはちょうど曲がり角に来てその現象を目撃しました。

クラーク:すごい手品だね。
セス:何で俺の周りをかぎまわってるんだ、クラーク?
クラーク:君は金属製の物なら動かす事ができるんだね、セス?
セス:もしできたとしたらどうなんだ?
クラーク:そしてラナに何かをした。
セス:(くすくす笑い) お前のその理論じゃ穴だらけだ、クラーク。 ラナは金属でできてるわけじゃない。

セスはクラークの腕を軽くたたいて立ち去ります。
クラークが彼を追いかけます。

クラーク:あのさ、君がどうやってそんなことができるのか分からないけどその力でラナの意思を曲げるのはよくない。
セス:俺は彼女に何もしてないぜ。ただ話をしてるだけだ、そしてラナは応えてくれている。
    俺にそんな事言うのはお門違いだぜ、クラーク。

クラークはセスの前に立ちはだかり彼を止めました。

クラーク:彼女は君の事を思ってないんだ、セス。

セス:冗談を言うな。なあ、今はラナは俺の事を思ってくれている、そうだろ?
   なら今は俺の彼女だ、その事を肝に銘じておけ。
クラーク:(より威圧的に近づき)警告してるんだ、セス。 ラナから離れろ。
セス:俺も警告するぜ。ほっといてくれよ。俺にどんな力があるのか分からないくせに。

セスは空中に両手を上げて前に振り下ろすと、廊下の開いていたロッカー全てのドアを同時にバタンと閉めらせました。

若者:なんだ!

セスはクラークをにらみつけると立ち去りました。 クラークは無表情で立っていました。

第2幕 場面 2。
スモールビル医療センター。日中。
中ではクロエとクラークが医療の記録室を捜します。

クロエ:あなたはあのガラス球に入っていた隕石がMRIの磁力で変化したっていうの?
クラーク:うーん。
クロエ:オーケー、まあ、セスが心で金属を操ることができることを証明できたとして、ラナの突然のセスへの心変わりをどうしたいの?
クラーク:彼への彼女の動きは事故に関係があるんだ。
クロエ:あるいはラナはただ彼が本当に好きなのかも。
     (クラークが鋭くクロエをちらっと見ます)
    まじめに、つまり、あなたがそのことを認めたくないのは分かるけど、でもラナが本当に彼を好きになった可能性はあるわ。
クラーク:(大声で) クロエ、二人は何の共通点もないんだ…
クロエ: しーっ。
クラーク:(小さな声で) 彼はいつも近くにいた、でも二人は知り合いっていうだけの間柄だ。

クラークは「患者ファイルL-N」というラベルがはられた引き出しを見つけて開きます。

クロエ:まあ、これまでの2年間、あなたは自分自身を表現した事があるの?
クラーク:見つけたぞ。

クラークがセスのファイルを引き抜いてぱらぱらとめくります。

クラーク:これを見て。 セスの神経系の電磁の動きはMRIの後から高くなってる。
クロエ:じゃあ、それで歩く磁石理論を説明できるわね。でも医者はどうしてそれに目をつけなかったのかしら?
クラーク:これによれば、事故のせいになってる。数週間の観察をしようとしていたんだ。
クロエ:そうなの、ふーん、オーケー。じゃあ、トーチに戻って人体に対する電磁気の影響を調べましょ。
クラーク:オーケー。

クラークがセスのファイルを引き出しに戻して引き出しを閉めたとき医者が記録室に入ってきました。
クロエが医者に気づくと素早くクラークを掴み壁に彼を押して唇へ激しいキスをしました。

医者:何をしてる?二人してここで何をしてるんだ?

クロエが自分の背中へクラークの腕を回させるとクラークは驚いた顔をしました。
それから彼女はキスから身を引くと唇を拭いました。

クロエ:なにも。あー、すみません、ただ彼といい事しようと思って。
医者:ここは病院だぞ、お嬢さん。こんな患者のファイル室で乳繰り合うもんじゃない、分かったね?
クロエ:オーケー。

医者は去ります。

クロエ:(微笑すること) いいレポータはいつも機転を利かさないとね。

クロエはドアから顔を出すと後方のクラークをちらっと見てからフィリングルームを出て行きました。
クラークは上着を調えて少し遅れて出て行きましたが明らかにまだ驚いている状態でした。

第2幕 場面 3。
ラナはクラークの屋根裏の階段の上に座っています。 夜。 クラークが入ってきて彼女に会います。

クラーク:ラナ。

ラナは立ち上がるとクラークに近づきました。

ラナ:あなたがセスに私から離れろって警告したのを聞いたわ。
   これからも私達に付きまとうつもり?自分を何様だと思ってるの、クラーク?
クラーク:ラナ、僕がそうしたのはセスが異常になったからなんだ。
      彼はMRIの影響で磁気を操る事ができるようになったんだ。
ラナ:そのことは知ってるわ、クラーク。 セスは見せてくれたから。
   彼は能力についてすごく正直だったわ、それって素晴らしいと思う。
クラーク:まあ、その力は単に金属だけじゃないんだ。君にも影響を与えていると思う。
     彼はその力で君が彼を好きになるようにしているんだ。
ラナ:ばかばかしいわ。
クラーク:ラナ、人間の脳は磁気回路の基盤と同じなんだ、僕とクロエは…
ラナ:クロエに話したの?!
クラーク:…それは彼が大きな磁石になっていると思ってる、そして彼はそれらの衝動をコントロールして、
     君の脳の感情をコントロールする化学物質を分泌させることができるんだ。
ラナ:それこそ馬鹿げてるわ。

ラナが立ち去ろうとするとクラークが彼女の後を追いかけます。

クラーク:ラナ、脳の出す化学物質は抑制と欲望をコントロールするんだ。 どうして分かってくれないんだ?
ラナ:(クラークに振り向いて) セスは今私に触れてないわ。
   でも私は他のどんな人よりも彼を気にし始めてる、今までよりもね。これはどう説明するの?
クラーク:よくわからないけど、多分それは金属と同じような事だと思う。
     磁石と金属が長い間近くにあると金属もそれだけ影響が長く続く。
ラナ:ねえ、クラーク、あなたが私とデートしたくないと思っていてもいいわ。
   でも私が他の誰とも付き合わないように馬鹿げた事を言うのは…
クラーク:ラナ、そうじゃないんだ!
ラナ:私はあなたに誰とデートしてもあなたとは無関係だって言うためにここに来たの。
クラーク:ラナ、セスは危険だ。
ラナ:違うわ、クラーク、あなたよ!私達もうこれでおしまいね、それはあなたが選択したのよ。帰ります。

ラナは去ります。

第2幕 場面 4。
スモールビル高校。夜。
中ではクロエがトーチオフィスに入って電気をつけました。
クロエはオフィスが荒らされコンピュータのスイッチが入っているのを見てショックを受けました。
彼女はいらいらして机にバッグを落とします。

クロエ:なんなのよ。
メイソン:(彼女の後ろから)こんばんわ。

クロエが振り向くとメイソンがいました。彼女は机の上に置いた携帯電話を取り急いでダイアルします。

メイソン:
警察でも何でも呼んでくれ。
     奴らが聞く最初の質問はどうして俺のような人間が高校の新聞に侵入したかだ?
     俺は一体ここで何を探していたと思う?
クロエ:あなたは誰?何が欲しいの?
メイソン:そうさな、君が興味を持っている人物に雇われたと言っておこう。
クロエ:ルーサーがあなたを?

メイソンはかがんでクロエのコンピュータの後ろに繋がっている全てのケーブルを引っこ抜き始めました。

メイソン:どうしてそんな結論をだしたんだ、クロエ?
クロエ:待って、何してるのよ?

メイソンはハードディスクドライブを取り出すとドアに向かいます。

メイソン:警察に話したらどうなるか。いい夜を。

メイソンが立ち去るとクロエはショックで口をアングリと開いたまま彼が行くのを見つめていました。

第2幕 場面 5。
タロン。日中。
タロンの中はバーの前でイチャイチャしているラナとセス以外誰もいません。
ラナは体のラインが分かる袖なしのシャツと同じくパンツを身につけています。

セス:(息継ぎもしないで) 新しいラナが好きだ。
ラナ:あなたのアドバイス通りにしたわ、新しく洋服も沢山買ったの。
セス:他の服も早く見てみたいよ。
ラナ:(彼の顔に触れます)ファッションショーでもやってみる。

彼らは再びキスします。

セス:君はどうしていつかスモールビルを出て行こうと思ったんだい?どうして今日じゃなく?
ラナ:聞きたい?

セスは手でラナの腕に電気を走らせました。

ラナ:(突然興奮して) あなたはどこに行きたいの?
セス:分からないよ。俺は二人で行ければいいのさ。君は?
ラナ:私もあなたと一緒ならどこでもいいわ。

セスはキャッシュ・レジスターをちらっと見ます。

セス:いいかい、俺達は、あー、少し金が必要になる。
ラナ:私が用意するわ。
セス:ありがとう。

彼らは激しくキスし終わるとセスは離れます。

セス:裏で待ってるよ。君を驚かせてやる、いいね?

彼は去ります。

ラナがキャッシュ・レジスターを開けて全額を手にしているところへレックスが入ってきてバーに歩み寄ります。

レックス:何をしている?何も無いじゃないか?
ラナ:私への給料を前払いしてもらうわ。

ラナはキャッシュ・レジスターをパタンと閉めて去り始めます。

レックス:オーケー、ジョークは終わりだ。 金を返してくれ。
ラナ:冗談なんか言ってないわ、レックス。お金が必要なのよ。 セスと二人でスモールビルを出て行くの。

ラナは建物から路地に出て行くとレックスは彼女の後を追いますに。

レックス:ラナ、冗談はよすんだ。

ラナ:私はコーヒーショップのためにスモールビルにいるわけにはいかないのよ、レックス。
   分かって。私の家族はもういないわ、友達も変わったのよ。
   本当に私を信頼してくれて一緒にいたい人を見つけたの。
   今までで初めて一人ぼっちじゃないって思えたの。

彼らのところへ車のエンジンが近づいて来るとホーンが鳴りました。
ラナが振り向くと角にセスが運転する真新しい黄色のムスタングコンバーチブルが見えました。
セスがラナの脇に車を止めると彼女は興奮して笑います。

セス:乗って。

ラナは車に乗ります。

レックス:16才にしてはかなりいい車だ。 (ラナの座った隣から覗き込んで) ラナ、君は重大なミスをしている。
ラナ:いい人生をね、レックス。

ラナはセスを見ます。
セスはギアを入れると二人を見つめるレックスを後にして走り去ります。
レックスがタロンの中に戻るとクラークが中にいます。

クラーク:ラナはどこだ?
レックス:新しいボーイフレンドと一緒に町を出てったよ。
      (キャッシュ・レジスターを開けます。)
     金を全て持ってな。
      (携帯電話を取り出します)
     心配するな、クラーク。保安官に電話をする。奴らは町から出しはしない。

レックスが背中をクラークに向けるとクラークは超スピードでその場を出て行きました。
レックスが振り向いた時にはもうクラークはいなくなっていました。

超スピードで道を走るクラーク。
遠くの方から彼に向かってやってくるセスとラナの乗った車を見て止まりました。
クラークは道路にヒートビジョンを発射し道路に穴を開けると道路の脇へ超スピードで移動しました。
二人の乗った車は穴にタイヤを落とし車は停止して融けたアスファルトで動けなくなります。

ラナ:何が起きたの? どうしたの?

セスは前へ車を動かそうとしますがタイヤはただから回りするだけです。

セス:スタックしちまった。

セスはドアを開けて地面を見ます。

セス:見てみろ。道路が融けてるぜ。信じられないよ!

二人の後ろの遠くからサイレンが聞こえてきました。

ラナ:やだ。 セス、保安官よ。どうするの?

セスはサイレンの方向に振り返り、前を見返すと大きなタンクローリーが彼らに向かって来るのを見ます。

セス:心配しないで、いいね?冷静に。

セスはラナにキスします。

セス:俺を信頼して。

タンクローリーがスピードを上げてやってくるところへ、セスはコンバーチブルの上に立ち上がりました。
タンクローリーが通過すると車にはラナだけがいてアダムス保安官がやって来たときには、
セスは背中を金属タンクに貼り付けて行ってしまいました。

アダムス:(メガホンを使って) ラナ・ラング。 車に乗ったままダッシュボードに手を置きなさい。

ラナは恐れで目をぎゅっとつぶります。

フェイドアウト。

第3幕 場面 1。
ラナは独房にいます。 日中。
クラークが外から彼女に話をします。

ラナ:
クラークあなたが正しかったわ。あなたを信じられなかった、でも今は…
クラーク:それは大丈夫だよ。 ラナ、誰もが失敗するんだ。僕を信じて。
      アダムス保安官は君が車を盗んでないのを知ってる、
      それにレックスも弁護士に他の罪をなんとかしてくれようとしている。
ラナ:あなたに対して意地悪したのにまだ私を許してくれるの。

クラークが微笑します。

クラーク:セスがどこに行ったか分かるかい?
ラナ:うーん、まあ、グランドビルに兄弟がいて食堂で働いてるって。私達は彼のところに泊まるつもりだったわ。

クラークがうなずいて去り始めます。

ラナ:クラーク。

ラナは鉄格子越しに手を伸ばしクラークが手をにぎります。

ラナ:ありがとう。

クラークは一瞬ラナの目をみて刑務所を去ります。

第3幕 場面 2。
レックスは彼の書斎の上の回廊にいます。日中。
ブザーを鳴らしクロエが怒りながら入ってきました。

クロエ:やっぱりあんたはルーサーね、無節操で恥知らずだわ、本当はあんたが盗ませたんでしょ。
レックス:もう少し具体的に言ってくれないか?

レックスは階段を下りてきます。

クロエ:(激怒して)あたしのオフィスに忍び込んでコンピュータから何かを盗もうとしたでしょ。
    あんたかあんたのお父さんが彼を雇ったんじゃないの。
レックス:だが君は俺に訴えているじゃないか。
クロエ:あんたに言った方がましだからよ。
レックス:君の管理能力は尊敬するよ。ここに押し入ってきて俺に訴える勇気…あるいは愚かなのか。
     そんな君の事をなんていうか知ってるか、ん?侵入者だ。

レックスは書斎を出て行きます、そしてクロエは混乱したまま彼を見つめます。

死体安置所のテーブルの上にメイソンの遺体が横たわっています。レックスとクロエはその脇に立っています。

クロエ:(小さな緊張した声で)どうして死んだの?
レックス:自然死だ。所見では心臓がただ止まっただけだ。
クロエ:それを信じるの?
レックス:奴が調べたことからは、死因が自然死だというのは疑わしい。
クロエ:どうして、あたしをここに連れてきて何の意味があるの?
レックス:(皮肉ぽっく)そうだな、クロエ。
      俺はが連れてきたのは訓練された専門家ですら親父に逆らうとこうなるという事を
      見せるために女子高生をここに連れて来たんだ。
クロエ:じゃあ、あたしは殺されるようなファイルなんか何も持ってないわ。

クロエが去り始めます。

レックス:俺達はこの死体から君が間違っていると言う事がわかるんだ。

クロエが振り返り。

レックス:クロエ、君は非常に危険なゲームをしてるんだ。俺なら君を守ってやれる。
クロエ:ふーん。あなたが彼を守ったように?

クロエがメイソンをちらっと見て長い間をおきます。

レックス:メイソンは親父と争う危険を知っていた。君はそうではない。君が選択できるのは唯一俺だけなんだ。

クロエはレックスを残し出て行きます。

第3幕 場面 3。
ラナは彼女の拘置所に座っています。 日中。
隣りの部屋から金属音が響いてきて看守の声が聞こえると彼女は立ちました。

看守:おい、ここで何をしている?!そんな事するんじゃない…あっ!あーっ!(ドスンという音がして)

セスはラナのいる独房棟のゲートを手を振り開けると拘置所の中へと入りラナの独房に近づきました。

ラナ:(興奮して) セス!

セスは握りこぶしに力を込めるとラナの独房が開きます。彼女は走って出てくると彼を抱きしめます。

ラナ:あなたが来てくれて本当にうれしいわ。
セス:本当かい?クラークに許してもらったのを知ってるよ、だから多分僕らのことは考え直したと思っていた。

ラナはセスの手を握り去り始めます。

ラナ:クラークは過去の人よ。あなたは私の未来なの。
   それにグランドビルにあなたが向かって彼に話しておいたから。今頃は向かっている中途のはずよ。

別の看守が銃を向けて二人の後ろに外に走ってきます。

看守:手を上げろ!

ラナとセスは看守に振り返ると二人は手を上げます。
セスが後ろへと手を振ると看守の背後の独房のドアが急に動き看守の後頭部を殴打しました。
看守は銃を落とすと気を失って床に倒れました。
セスは銃を拾い上げると看守に向けながら二人で逃走しました。

セス:(ラナに) 行くぞ!

第3幕 場面 4。
クラークが家に入ります。 日中。 マーサが中にいます。

クラーク:セスにはグランドビルで働く兄弟なんかいなかったよ。
      ラナは僕に彼の居場所を教えてくれたけど僕に嘘をついたんだ、それを僕は信じた。
マーサ:それは彼女のせいじゃないわ、クラーク。
クラーク:分かってる。怒ってるわけじゃないんだ。これまでのことを考えれば彼女がした事はそうじゃないって。
マーサ:あなたは気持ちはラナにウソをついてたからなのよ。
クラーク:彼女を遠ざける判断は正しかったのかな?
マーサ:分からないわ。
クラーク:母さんに聞くなんて変だよね。
マーサ:(笑い)そうね。

ピートがドアをノックして入ってきました

ピート:おい。セスが「俺たちに明日はない」をまねしてラナを刑務所から脱走させたぞ。
クラーク:何だって?
ピート:ああ。保安官が全ての道路を封鎖してる。
クラーク:彼女は彼と一緒だと自分の人生を破壊してしまう。彼らを見つけないと。
マーサ:クラーク、二人がどこに隠れてるのかわかるの?干草の山から針を探すようなものよ。
クラーク:(間があり) 針を使うさ。

クラークが小さな木製のアンティークな箱をテーブルから取ります。

フェア会場にいるクラーク。
彼は手に蓋を開けた箱を持って辺りを見回しました。
彼は「シー・オブー・ラブ」と書かれた展示場の外で止まります。
彼が箱を見ると中にコンパスがあるのを見ます。
針はまっすぐに展示場を指していました。
クラークは箱を閉じて建物に向かって歩きます。
内部の部屋はエキゾチックな海洋プラント、海生生物を緑と青いライトで照らしだし水中のパラダイスを表す写真で飾られています。
ラナとセスは抱き合っていました。

ラナ:あなたが私を迎えに戻ってきたなんて信じるられない。捕まるかも知れなかったのに。
セス:君なしじゃスモールビルを出るなんてできなかったんだ。君は俺が今までに欲しかったすべてなんだ。
ラナ:今すぐ行きましょ、そして二人だけで。
セス:いや、まだだ。それはあまりにも危険だ。
   明日の朝ここから搬出が始まる、いいかい?どこかのトラックにもぐりこむんだ。おいで。

彼らはキスします。
突然クラークがセスの肩をつかんでラナから遠ざけるように彼を地面に投げ倒します。
セスは銃を落とします。

クラーク:どこにも彼女を連れて行かせない。

クラークはセスに近づくと彼のジャケットをつかみ引き起こします。

クラーク:僕か彼女に近づくなと言ったはずだ。
ラナ:クラーク。

クラークがラナの方に目を向けると彼女は彼に対して銃を向けていました。

ラナ:彼を放して。

クラークが絶望的にラナを見ます。

フェイドアウト。

第4幕 場面 1。
クラークがセスのジャケットを掴みひねり上げているとラナがクラークに対して銃を向けています。 日中。

ラナ:彼にを放して、クラーク、でないと撃つわ。

クラークは動きません。

ラナ:彼から離れて、クラーク!

クラークがセスから離れて下がります。

セス:ラナ、ここからは俺にまかせろ。

銃はラナの手からセスへと飛び移ります。 セスはクラークに対して銃を向けます。

セス:(ラナに) 行ってくれ。外で俺を待ってるんだ、いいね?

ラナは部屋から走ります。
ドアのところで彼女は振り返りもう一度クラークとセスを見ます。
セスは壁を背にしたクラークに対して銃を向け続けます。

クラーク:君は助けを必要としいる、セス。
セス:いや、お前はラナに戻ってきて欲しからそう言うんだ。だが彼女は戻ってはこないぞ。

セスが銃を撃つのと同時にクラークはよけます。
セスが次々と弾丸を発射するとクラークは床にかがんで後ろのトラックに飛び乗ります。
弾丸は容易にトラックの軟い金属を貫通してクラークの肩に当たります。
ついにセスは弾を使い果たします。
クラークは立ち上がると粉砕された弾丸を肩から払いのけます。

セス:俺だけが特別な力を持っているわけじゃないって事か。

セスは銃を落としてクラークから顔をそむけます。
セスは両手の握り拳を合わせるとその間にエネルギーを作り出しました。
そして部屋の隅にあったトラックを粉砕するとその破片をクラークに向かって投げつけます。
破片は天井まで飛びいくつかのライトを破壊し火花を地面にシャワーのごとく降らせました。
トラックがクラークに向かって飛んでくるとクラークはそれを受け止めます。
そしてセスはますます激しく彼に向かってトラックに力を向けます。

セス:現実を受け入れろ、クラーク。物理学には逆らえない事を。

クラークは後方のカーテンまで下がりそのカーテンを押しのけ後方の部屋が見えるまで後退していきます。
クラークの後方の壁には太い電気のコードが床から出ているヒューズボックスがありました。
クラークはボックスからコードを引き裂くとトラックの金属部分にあて電気を通電させました。

クラーク:もう終わりだ!

電気はトラックを伝わりセスの作る磁気を伝わり反力を引き起こしました。セスはトラックに引き寄せられていきます。

セス:うわーっ!

セスはトラックに張り付くと電気が彼の体に流れ全身を痙攣させます。
クラークはついにトラックを下に置いて電気のコードを落とします。
彼は床の上で気を失ったセスのところに走りました。

第4幕 場面 2。
レックスはエレベータから降りるとスモールビル医療センターの廊下の中に踏み出します。日中。
彼はラナが床をモップでふいているのを見ます。
彼女は背中の上に「社会奉仕」を示すジャンプスーツを着ています。
彼は彼女に歩きます。

レックス:いい服だ。
ラナ:社会奉仕の服よ。私がしたことの罰はこんなに易しいものじゃないわ。 レックス、あなたが助けてくれて本当に感謝するわ。
レックス:弁護士が優秀なだけさ、もし彼らが言う事を聞かなければ?君の友人のセス、何か言ったかい?
ラナ:彼はまだ昏睡状態のままなの。あー、彼が目を覚ましてもその時何を覚えているか分からないわ。
   レックス、あなたをがっかりさせてごめんなさい。私の行動は弁解できないわ、磁気か何かに関わらずね。
   でも本当にタロンの仕事は取り戻したいわ。
レックス:(すぐに)ああ。俺は真剣だ。あの場所は君を必要としている。俺はひどい後継者を選んだものだな。
ラナ:(驚いて) レックス…
レックス:ラナ、俺が君の年の頃はスポーツカーを盗むよりずっと悪いことをしていた、
      それに俺は判断を間違え人にほれ込んだりする男だ。

ラナはいくぶん慰められて、ほんのわずかだけ微笑します。

レックス:だが俺は正しい男がそこにいると確信している。

レックスはラナににっこり笑って歩き去ります。

第4幕 場面 3。
クロエが使用人と一緒にレックスの書斎で待っています。 日中。
レックスが入ってくるとクロエが立ち上がります。

クロエ:レックス。 あたしあなたが言った事について考えてみた、あ、あたしはあなたの手助けを借りたいの。

レックスは使用人に去るように合図すると使用人は後ろにドアを閉じて部屋から立ち去ります。

レックス:分かった、クロエ。話を聞こうじゃないか。
クロエ:すべてそれは運命の壁から始まったわ。
    あなたのお父さんは隕石の影響に興味を持っていたの。
    彼はあたしに奇怪な事件についての情報を集めるように望んだわ。

レックスはこの言葉を考えながら間をおきました。

レックス:それは常に親父の執心だった。 (バーに歩き)だがそれが君を囲い入れた事だとは思えないな。

彼が飲み物を注ぐとクロエがレックスの後を追いますに。

クロエ:彼はあたしの友達を秘密に調べろって言ってきたわ。
レックス:誰だい?
クロエ:それは重要なこと?

レックスはクロエが返答するのを待って飲み物をすすります。

クロエ:クラークよ。
レックス:そしてやったのか?
クロエ:もちろんそんな事してない。決してそんな事できないわ。 クラークは友達なんだよ、その事を話したわ。
    でもあたしのパパをクビにするって脅してきたわ。

レックスは机に着くとその前にクロエを導きます。

クロエ:それで あ、あたしは、彼との協定から手を引くためにあなたのお父さんの事を探ってたのよ。
    分かる、ライオネル・ルーサーを十分に脅す事ができる事を探してたの。
レックス:それは非常に危険な判断だったな。
クロエ:分かってるわ。

レックスは机にひじを突いてもたれました。

レックス:君を守ろう、クロエ。約束しよう。だがそうするためにも君が知りえた親父の事を知りたい。
クロエ:今までにモーガン・エッジという名前の男について聞いたことがある?

クロエがレックスの方にコーヒーテーブルの向こう側にファイルを滑らせます。

レックス:奴が死ぬ前まではメトロポリスで一番の犯罪の王だった。

レックスはファイルを開いてモーガン・エッジの新聞記事と写真を見ます。
見出しは「モーガンエッジ、行方不明、死んでいると思われるメトロポリスの犯罪王」と伝えます。

クロエ:(うなずき) 彼はあなたのお父さんの少年時代の大親友だったのよ。

レックスはクロエを見ます。

第4幕 場面 4。
クラークが屋根裏で本を読んでいます。 日中。
ラナが階段を上ってくるとクラークは本をしまい立ちました。

クラーク:ラナ。
ラナ:私、あー、セスから救ってくれてありがとうって言いにきたの。そして謝るために。
   今回は本気であなたを信じるべきだったわ、クラーク。本当にごめんなさい。
クラーク:僕は君が自分の意思でやったんじゃない事を分かってるから。
ラナ:多分。でも私がセスの影響を受けてたとしても自分の一部は常にあなたが正しいって。
   私は自分にあなたが嫉妬深いと言い聞かせてた。
   それがあなたを思わないようにする方法だと思ったわ。

クラークは階段の上に座り微笑して心配そうにため息をつきます。

クラーク:僕は君が男の人といるのを見るのは辛かったんだ。

ラナは彼の隣りに座ります。

ラナ:あなたはまだその男の人になることを望んではくれないの?
クラーク:(抵抗するように) ラナ…
ラナ:大丈夫よ、クラーク。私は…正常よあなたに話す前に自分で確かめたかったの。

クラークが期待するようにラナを見ます。

ラナ:私のコンパスはセスと一緒に消えていったけど…彼はまだ正直に話す勇気を持っていたわ。
クラーク:(うなずき) そして君を操る能力を使った。
ラナ:彼がしたことは許せないわ。信じて、その罪は償う。
    感情が元に戻っても誰かを愛してたいっていう気持ちはまだあるのよ。
クラーク:僕のことを永久に期待しちゃだめなんだ。
ラナ:いいわ。これから私に誰かが現われることになってその人と一緒になりたいって望んだらあなたと話し合う事にするわ。

ラナは立ち上がると屋根裏を出て行きます。
クラークは不機嫌そうにひざに頬杖を着きました。
フェイドアウト。

おしまい。