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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

シーズン3.18Truth[真実]

第1幕プロローグ。
ルーサー・コープの従業員、ジャック・コールの家。
夜。
ジャックはルーサー・コープの車で車道から入ってきました。
ジャックは車から降り家に向かいますが、もう一台の車が彼の車の後をつけてきていました。
車からクロエが降り彼に向かって歩いてくると、彼は彼女の事に気がついて迎いいれます。

ジャック:(親しげに) クロエ。
      ガブの車かと思ったよ。
      驚いたな。あれ以来会ってなかったな…
クロエ:(荒々しく躊躇せずに)
     お父さんは仕事を首にされたからね。
ジャック:(心配して)彼の様子は?
クロエ:がんばっているわ。
    あれだけのキャリアを積んできたのに…
ジャック:まあ、あいつは良い奴だ。
     いつかきっと良くなるさ。
クロエ:今まであっちこっちに履歴書を送ったけど、一つも返事が返ってこないわ。
    ねえ、私、出すぎたマネだって分かってるけど、あなたは地獄耳だってお父さんが言っていた。
    お父さんが新しい仕事に就く邪魔を誰かがしている可能性はない?
ジャック:クロエ、ガブのためなら何でもしてあげるよ。
     だが、うーん、レックスは我々から離れたところでいくつかのプロジェクトをしている。
     信じてくれ、君のお父さんはルーサー・コープから離れて正解だった。

ジャックは踵を返すと玄関に消えていきました。

クロエは車に戻って行く途中振り返ると、
ジャックの車の中にルーサー・コープのセキュリティカードがルームミラーに掛かっているのに気付きます。
何か思いついたように彼女はそれを見つめていました。

スモールビルのルーサー・コーププラント。
夜。
セキュリティカーが敷地内をパトロールのため通り過ぎます。
完全な黒い衣装に身を包み黒い手袋をつけたクロエがプラントの入口に近づきスキャナーにジャックのセキュリティカードを滑らせます。
ドアは金属音を立てて錠が開きクロエが入ります。
中に入った彼女は「ラボ3」というラベルが貼られたドアの窓越に数人の作業員がいる大きなラボを見ます。
彼女は素早くドアを開けてラボの中に走ります。
彼女は部屋の真ん中に大きいなタンクの後ろに隠れますが誰も彼女に気付きません。
彼女はタンクの後ろから別の隠れる場所を捜し回ります。
それから彼女は動物のオリの後ろに走ります。
今 彼女は別の誰もいないラボにいます。
あたりを見回し誰もいないのが分かると部屋の中に立ち上がります。
彼女は止まって青いシートで覆われているオリを見つめます。
彼女はそれに向かってゆっくりと近づきシートをめくります。
オリの中には大きな黒い犬がいて直ぐにクロエに向かって吠え始めました。
驚いたクロエは息をのんで後ろに飛び去るとコントロールパネルのボタンに手が当ってしまいました。
犬は吠え続けます。
突然、緊急事態のライトが光り始め警報が鳴り出すとラボのセクションへのガラス戸がスライドして開きます。
上の方から 低い轟が聞こえ、見上げるとシャワーヘッドのようなものが並んでいました。
シャワーヘッドから噴出する緑色の煙はクロエの周りを覆い轟は次第に激しさを増しました。
部屋の中央に立っている彼女は咳き込み床の上に意識を失って倒れました。

ラボの外では作業員がアラームに反応します。
1人の男が電話を取り上げます。

男:セクション1-9-7 - 8にハザードクルーを要請。

ラボで、クロエの目は開きます。

彼女が立ち上がると電話をしている男がガラスドアから彼女を見ます。

男:セキュリティチームを送ってください。

彼が電話を切るともう一人の作業員が彼にガスマスクを投げます。
彼はマスクを受け取ると、そしてガスを止めるためにコントロールパネルの2つのボタンを押します。
他の作業員はガスマスクをかぶりラボに入ります。
彼らは再び隠れているクロエを捜します。
彼らが彼女を通り過ぎた途端に彼女はラボから走ります。
作業員の一人が振り向くと走り去る彼女を見ました。
彼女はラボ3の出口に向かって走ります、しかし彼女がそこに着く前に警備員のグループがドアから入ってきて彼女を見つけます。

作業員:そこの女がそうだ!

彼女は直ぐに右に曲がり廊下を駆け抜けます。

警備員は遠くに叫んで彼女を追いかけて走ります。
別の作業員のグループが反対の方向から小さなセキュリティカーで近づいてくると、クロエは全速力で疾走します。

男:待て、待つんだ!

他の方向から彼女を追いかけてきた男たちをちらっと見て、彼女はすぐ近くのドアに入りました。
それはガレージ行くドアでした。
屋外に続く大きなガレージのドアはほとんど閉まりかけ上から下へとゆっくり閉まり始めていました。
彼女はそのドアに走り閉まりかけた隙間に転がって通り抜けました。
男たちは彼女の後を追いかけますが彼らが彼女に到着したときにはドアは閉まってしまいました。
クロエは立ち上がって逃走します。

第1幕 場面 1
スモールビル高校。
日中。
クロエは大急ぎで混雑した階段を駆け降ります。
クラークが彼女の名前を呼んで彼女の後から走り下ります。

クラーク:クロエ。 おい、クロエ!
      (クロエは振り向き階段の一番下で彼女に追いつきます)
     二つも階段を駆け下りてきたよ。

彼らは話をしながら廊下を歩き続けます。

クロエ:(笑い)そう、いろんな事考えてたから。
     その事なんだけど、あなたの担任のインタビューはもう終わった?
クラーク:うーん、まあ、電話して留守電にはいれておいたんだけど、返事が来ないんだ。
クロエ:クラーク…
     (イライラして彼女は彼の肩に手を置きます)
    分かったわ、クラーク、テイラー先生が私生活の事を話さないのはね、でもジャーナリズムはしつこく真実を引き出す事よ。
    たまにはやってみれば。

クロエはクラークの後ろにテイラー先生がこちらに向かって歩いて来る気付きます。

クロエ:そして時々はタイミングもね。
     (彼女はテイラー先生からクラークに視線を移します)
    分かった、クラーク。
    行ってきなさい、ノーコメントはだめよ。

クロエはテイラー先生の方にクラークを押します。
クラークは先生に近づきます。

クラーク:テイラー先生。
     トーチのインタビューの時間をいただけませんか?
     変なことは聞きませんから。

テイラー先生:実はね、クラーク、今週は本当に忙しいのよ。

クラークは納得して頷きます、しかしクロエは二人のところへ歩み寄ります。

クロエ:(しつこく)でもテイラー先生、10分でいいんです。
    文学の授業の前はどうですか?お願いします。

クロエの口からは 何千というごく小さい緑色の粒子がクロエの呼吸と共に発せられ
テイラー先生はそれを吸い込んでしまいます。

テイラー先生:(何気に)ダメよ、抜き打ちテストのプリントを作っているの、昨日の夜遅くまでテレビを見てたから。

クロエは唖然として困惑したテイラー先生を見ます。
テイラー先生が歩き去るとクロエはクラークに向きます。

クロエ:(ほほ笑んで、困惑したように)
    先生が言ったこと本当かしら?

クラークは微笑で返事を返しました。

トーチオフィスでバッグに本を入れているピート。
クラークとクロエが入ります。
クラークがオフィスの後ろの机に行きます、そしてクロエはピートの隣の机の下にバックを置きます。

クラーク:おい、ピート、今晩はどうする?
ピート:ああ。母さんに届ける物があるんだけど、間に合えば家に帰るよ。
クロエ:電気ストーブの前にいるって手もあるわね。
クラーク:ああ、ピートがテレビを見ている時に、僕が夕食の準備をした。
クロエ:(懐疑的な笑い)何?クラークが台所に立つの?
     (ピートに、見せかけの驚きで)
    メニューはなんだったの?
ピート:クラークがスタジアムのホットドックを買いにメトロポリスに走ったんだ。

クラークは クロエの後ろに立ってピートに「何を言うんだ?」とジェスチャーをします。
自分が何を言ったか悟りピートは驚いた顔でクラークを見ます。

クロエ:(信じません)何ですって?あのー、そのー、もう一度、
     クラークがホットドックを買いに6時間も運転したっていうの?
ピート:まあ、クラークが超スピードを出せば10分で往復できるさ。

クラークはピートを険悪に見ます。
ピートは自身の言葉に当惑してクラークに目を向けます。
クロエはクラークの方に向いて彼にいぶかるような顔つきをしました。

クラーク:冗談を言ってるんだよ。
      (できるだけ声を荒げずに)
     さあ、ピート、授業に行くぞ。

偽りの笑顔でクラークはピーとの腕を引っ張りオフィスから出て行きました。
二人が廊下に出るとすぐにクラークは激怒してピートに向きを変えます。

クラーク:(歯を食いしばり)どういうつもりだ?
ピート:分からないんだ、クラーク!
    あんな事言うつもりじゃなかったんだ!
    ただクロエに聞かれて真実を話してしまう気になったんだ。
クラーク:じゃあ、この次は絶対に言わないでくれよ。

クラークは怒って歩き去ります。

第1幕 場面 2
メトロポリス。
夜。
ルーサー・コープのライオネルのオフィスに レックスが入るとライオネルはコンピュータの前に座っていました。

ライオネル:レックス。よく来てくれた。
レックス:(悩み)
     今日の呼び出しは妄想のことか?

ライオネルは立ち上がると机を回ってレックスの方に行きます。

ライオネル:知ってるぞ、うん、スモールビルのプラントで昨夜事件が起きたな?
レックス:古い建物なんでね、誤報さ。既に解決済みだ。
ライオネル:ハザードチームを要請したのにか?
レックス:(コーヒーテーブルの隣の席に座ります)ただの用心さ。
ライオネル:あるいは面白い過剰反応。
        (ライオネルはレックスに近づき彼の肩に手を置きます)
       もちろん、化学薬品は漏れていなかったんだろうな、ん?

ライオネルはレックスの目を見つめるとレックスはニヤリと笑います。
レックスは立ち上がります。

レックス:どうしてだ、親父。
     どうしてこんな小さな事に突然興味を持つ?
ライオネル:お前が心配だからだよ、レックス。
レックス:(懐疑的に)ほお。
ライオネル:私に隠し事をしていないだろうな?

ライオネルは一歩近づきレックスの耳にささやきかけます。

レックス:お互い秘密は持っているだろう。

ライオネルは少し驚きました。
レックスはチラッと彼を見てオフィスを去ります。

外で車に乗り込むレックスを切り変えてください。
シャツのボタンを外し始めると一台の車がやって来て通り過ぎるまで手を止めました。
車が通り過ぎると直ぐにシャツのボタンを外し胸に貼り付けられた送信機を外して車を始動させます。

第1幕 場面 3
クラークの家のダイニングルームでクラークとクロエはトーチの仕事をしています。
夜。

クロエ:オーケー、じゃあ、テイラー先生以外はこれでそろったわね。
クラーク:あのさ、クロエ、もし先生が話をしたくないなら、止めておこうよ。

マーサがスーパーの袋を抱えて家に入ります。

マーサ:よいしょっと。 (クロエに気付き)
     あら、クロエ。

カウンターの上に袋を置きながらマーサはクロエにほほ笑みます。

クロエ:お邪魔してます、ケントさん。
クラーク:(マーサに)まだあるの?
マーサ:ええ、あるわ。 ありがとう。

クラークは残りの荷物を取りに外に行きます。
マーサがコートを脱ぎながらキッチンに入ると クロエは台所に行きます。

マーサ:ジョナサンの手術の時に贈ってくれたお花にお礼を言ってなかったわね。
クロエ:いえ、いいんですよ。もう平気なんですか?
マーサ:今まで大変だったのよ。気落ちして怒ってばかりで。
     こんな人が結婚した時と同じ人だなんて。

マーサは自分の言葉に気付いていません。
クロエ:(ショックを受けて)ごめんなさい。
     クラークはどうなんです?
マーサ:もちろん、ジョナサンの事で責任を感じてるわ。
クロエ:彼がお父さんの心臓発作に責任があるんですか?
マーサ:(クラークが荷物を持って入ってきたとき)
     そうじゃないの。
     実の父親の事よ。
      彼が去年の夏にクラークをメトロポリスに連れて行ったの。
クラーク:母さん!
      (マーサは振り返り荷物の事に話を振ります)
     どこに置いたらいい?

マーサは返事ができませんでした。
彼女はクロエに何を話したのか悟ります。
クロエがクラークに向かって歩きます。

クロエ:(辛そうに)クラーク、実のお父さんを見つけたのね、どうして話してくれなかったの?

クラーク:(間があり)母さんはちょっとした比喩で言ったんだ。
     そのー、本当の両親が僕を捨てた事実を掴んだんだ、うーん、去年の夏にね。

クラークはダイニングテーブルからクロエの本を取り彼女に手渡します。

クラーク:明日続きをやろう。
クロエ:(まだ非常に困惑して)分かったわ。さようなら。
マーサ:(ほとんどささやき) さようなら。

クロエが去ります。

マーサ:(ショックを受け)
     私、何て事を…
     ジョー・エルの事をクロエに話そうとしてた。
     そんな、そんなつもりは…
     どうなってるのか分からないわ、クラーク。
クラーク:母さん、母さんのせいじゃないと僕は思う。
      クロエに何かがあったんだ。

第1幕 場面 4。
タロン。
日中。
ラナはバーで「パリ美術」と書かれたパンフレットを読んでいました。
クラークが入ってきます。

クラーク:ラナ。
      (ラナはパンフレットを閉じてクラークが見る前にしまいます)
     邪魔じゃなかったかな。
ラナ:いいえ、ちょうど朝の忙しい時間は終わったから。
   しばらくぶりね。

ラナは空いたテーブルに行ってコーヒーカップを片付け始めます。

Clark: I figured after our last conversation, you could use some space.
クラーク:この間話した後考えたんだけど、あなたは若干の空間を使うことができました。

ラナ:まあ、私も同じことを考えていたわ、でもお互い不器用だから。

クラーク:(ジョークを言おうと)
      スモールビルに君がいないと寂しいよ。

ジョークはあまりうまくいきません、そしてクラークに愛想笑いをしてラナはバーに戻っていきます。

クラーク:実はさ、クロエの事で来たんだ。
     彼女について何か変わったことに気付いた?
ラナ:(間があり。クラークに振り向き)
   ルームメイトのプライバシーは侵したくないけど、彼女のお父さんの同僚の方が彼女を迎えに来たわ、留守だったけど。
クラーク:ルーサー・コープから?
ラナ:ええ、その人本当に慌てた様子だったわ。
   彼女がその人のセキュリティカードを取ったとか何とかって。
クラーク:(懐疑的に)盗んだ、クロエが?
      彼女じゃないんじゃないか?
ラナ:その人はカードを盗んだ物が一昨日の夜プラントのラボに侵入したって。

クラークは静かにこの情報を飲み込みます。

第1幕 場面 5
スモールビル高校の前から バスが出ます。
日中。
駐車場ではテイラー先生と彼女の息子のウィリアムが車から出て学校に向かいます。
クロエはメモ用紙と鉛筆を手に彼らに向かって走ります。

クロエ:テイラー先生?
     テイラー先生。
     テレビ番組みたいで申し訳ありません、でも締め切りがもう直ぐなんです。
     ほんの少しでいいですからお願いできませんか?
テイラー先生:(微笑んで、降参して)
         ええ、分かったわ、もう放してもらえそうにないわね。
クロエ:(ウィリアムに)
     お母さんが学校の先生でいいわね。
ウィリアム:えーと、ああ、母さんがやってる事には慣れてるから。

テイラー先生は微笑します。

クロエ:(テイラー先生に)
      オーケー、じゃあ、ありきたりの質問から始めますね。
     えーと、教育方針はどんな事を?
テイラー先生:学生達を楽しむわ。
クロエ:(メモしながら) オーケー。
     どんな落ちこぼれでも?
テイラー先生:(ためらいなしで)
        真実は常に隠されているものよ。

ウィリアムは奇妙にテイラーを見ます。

クロエ:(油断して)申し訳ありません、真実とは何ですか?
テイラー先生:テイラーは実在しないの。
         (ウィリアムは母親が冗談を言っていると思い笑います)
        本当の名前はメリーアン・ルイスよ、1972年からずっとね。

テイラー先生は心底心配しはじめる息子を見ます。

クロエ:わ、私、よく分からないんですけど。
     一体どうしたんですか?
テイラー先生:(感情的になり)
         私は過激派集団の一員だったの。
         シアトルで銀行の外に爆発物を仕掛けたわ。

驚きながらもクロエはメモ用紙にペンを走らせます。

テイラー先生:私達はただ声明を発表しようとしただけなのよ。
         でも警備員の一人が中に入ってきて、そして爆弾が爆発した…
クロエ:テイラー先生、あなたが殺人容疑で指名手配されると言ってるんですか?

ウィリアムは怖がってテイラーを見ます。

テイラー夫人:(泣き始めます)
         私は…車を運転していただけなの。
         自分を恨むわ、誰も殺すつもりじゃなかった。
ウィリアム:母さん、何を言ってるんだい?
テイラー先生:早くにあなたにこれの事を話すべきだったわ。
         ごめんなさいね。
クロエ:(もっと質問しようと)
      オーケー、テイラー先生…
ウィリアム:ダメだ!もうあっちに行ってくれ!
       帰ってくれよ!
        (テイラーに)さあ早く。

彼は彼女を学校に向かわせます。
興奮した笑みがクロエの顔に浮かび始め二人の後姿を見送ります。

第1幕 場面 6
次の日、クロエはスモールビル高校の混雑した廊下を歩いていました。
日中。
全生徒が最新号のトーチを読んでいました。
見出しにはテイラー先生の写真があり「特ダネ:最愛の教師は逃亡した殺人犯」と書かれていました。
クロエはニッコリ笑いながら廊下を歩きますが、学生達全員が怒りの入り混じった表現で彼女をにらみつけます。
クラークがクロエのところへ歩み寄ります。
彼は同じくトーチのコピーを持っています。

クラーク:おめでとう、クロエ。
     24時間で、全校を敵に回したな。
クロエ:(冷静に)
     まあ、あなたじゃこうはいかなかったわね。
クラーク:これは警察に話すべきだと思わなかったのか?
クロエ:クラーク、私は殺人者を暴露したんだよ。
クラーク:君の新しい能力でね。

微笑はクロエの顔に残っています。

クラーク:君はついこの前の夜ルーサー・コーププラントに侵入しただろ?
       何かがあったんだ?
クロエ:(驚いて) うわーっ。
    少しはジャーナリズム的な素質があるかもしれないわね。
クラーク:クロイ、何かの理由で君の質問に答えたくないことまで答えてしまっている、冗談じゃすまされないぞ。
クロエ:違うわ。でもこれはレポータとしての夢よ。

女生徒が通り過ぎます。
クロエがいたずらっぽくクラークににっこり笑って彼女を止めます。

クロエ:レベッカ。
    幾何学のテストで全員がCsの採点だったのに、どうやってあなた一人がエースをとったの?
レベッカ:ああ、テストの前日に解答のキーを盗んだからよ。

レベッカは自分の言った事に驚いて、クロエは微笑します。
レベッカ:誰にも話さないでよ?

クロエは小さくクスクス笑います、そしてレベッカは大急ぎで立ち去りました。
クロエは勝ち誇って喜びを分け合いたくないクラークにほほ笑みます。
クラークの後ろをチアリーダーと学校のマークをつけたジャケットを着た数人のグループが歩いてきます。
クロエがチアリーダーに声をかけます。

クロエ:(わざとらしく親しげに) ミンディー!ねえ、ミンディー。
     どうしていつもそんなに明るいの。
     悩み事なんてないの?
ミンディー:冗談でしょ?
       どうして負けてるチームを一生懸命応援するのよ?

男達はショックを受けています。
彼らの一人がミンディーに話をします。

ダグ:ミンディー、なんの話をしてるんだ?

ミンディーは困って歩き去ります。

クロエ:ダグ、もしダンスパーティーに連れて行くなら誰を連れて行くの?
ダグ:(他の男を見て)フィッツに決まってるよ。

クロエは不快そうな顔をしているダグが名前を挙げたフィッツをちらっと見ます。

クロエ:トーマス・フィッツパトリック、クォーターバックの?
     うわーっ!その答えは期待してなかったな。

ダグは脅すようにクロエに向かって進みます。
クラークは二人の間に立ちはだかり穏やかにダグを押しとどめます。

クラーク:おい、冷静になれよ。オフレコにしておくから。

ダグは後ろに下がります、そしてクロエとクラークはダグ達から離れて歩き出します。

クロエ:ああ、クラーク、これは驚きよ!
    こんな話信じられる?
    つまりクラーク・ケントの謎もこれで分かるんだよ!
     (クラークは返答しません。 クロエは彼の目を覗き込みます)
    あなたは何を隠し続けているのかな?
クラーク:(辛そうに)
      そんな事聞くなんて信じられないよ。
クロエ:(混乱して)どうしてあなたは答えないの。皆答えたのに。
     (真剣に)何をそんなに怖がってるの?
    私があなたの秘密を暴露すること?

クラークが返事をせずにクロエの目を見つめます。

フェイドアウト。

第2幕 場面 1
スモールビルのルーサー・コープラボのガラスドアがスライドして開くとクラークが入ります。
日中。
そこに他に誰もいません、そしてクラークはあたりを見回し始めます。
ファイルキャビネットを見つけると引き出しを開けファイルをざっと読みます。
ファイルには「レコード」と「リバイタ」と書かれていることに気付きます。
しばらくファイルを見てから元に戻すと引き出しを閉じます。
レックスが彼の後ろに入ってきました。

レックス:クラーク。
     このエリアは立ち入り禁止のはずだが。
クラーク:(緊張して)やあ、レックス。
      勝手に入って悪かったよ、でもドアの錠がかかってなかったから。
レックス:そうだな、実際壊れていた、しかし、あー、セキュリティに話しておこう。
      どうしてここにいるのか教えて欲しい?
クラーク:友達のことが心配なんだ。
レックス:その友達とやらは数日前にこのラボに侵入したんじゃないのか?
       クラーク、どうして俺のところに来なかったんだ?
クラーク:最後に話したとき、FBIのことで。
レックス:クラーク、俺がFBIとどんな取引をしたとしても、お前の家族には手を出していない。
     どちらかといえばお前に恩返しができるかもと思っていたんだ。
     何をここでしていたのか教えてくれないか?
クラーク:僕じゃないんだ。
       (レックスは後悔したように目を伏せます)
レックス、友達に何か起こっているんだ、そして…そして何をここで研究しているんだ?
レックス:親父の昔のプロジェクトだ。
     親父の失敗から何かを回収しようと思ってな。
クラーク:それでどんな事を?
レックス:俺は損失をカットすることに決めた。
      クラーク、副作用の可能性を測定するのは難しい。
       もしその友達がここで何かにさらされたなら、まじめな話、副作用があるはずだ。
      なあ、それが誰なのか分からなければ、助けることは難しい。

第2幕 場面 2
クロエがタロンに入ります。
日中。
彼女がバーに向かって行くと、周りのスモールビルの生徒たちはクロエを睨み付けました。
反対方向から歩いてくる男と肩がぶつかり彼女は一瞬バランスを失います。
それはウィリアムで、彼女に怒ってトーチのコピーを放って彼女のところへ歩み寄ります。

ウィリアム:どうしてこんな物を?
       お前のおかげで母さんは隠れる羽目になったんだぞ。
       警察が母さんを捜している!

クロエ:悪かったわ、ウィリアム、でも私は真実を。
    つまり、私がその事で責任があると思えないわ。

ウィリアムは脅すように彼女に近づきます。

ウィリアム:お前は俺の人生をメチャクチャにしたんだ。

ウィリアムは去ります。
学生の残りも立ち上がり彼について出ます。
タロンから誰もいなくなるとラナは注意してクロエのところへ歩み寄ります。

クロエ:これって私のせい、私のせいで皆いなくなったっていうの?
ラナ:そうね、あなたのせいかも。
   トーチのゴシップ欄を個人に変えた時から、誰もあなたの近くに寄りたくなくなってるの。

クロエ:ええ、まあ、でもあなたはまだ私と話をしてるじゃない?
ラナ:しばらくはね。

ラナは目を逸らしバーに向かって歩きます。
クロエが後に続きます。

クロエ:オーケー。それはどういう事?

ラナ:(顔をクロエの方に向けます)私、パリの美術学校に申し込みをしたの。
   高校の全課程もあるし、もし受け入れてもらえれば夏から行く事になるわ。

ラナは言い過ぎたと思い困惑していました。

クロエ:うわーっ。信じられない。
    いつ決断したの?

ラナ:今までしばらくの間考えていたわ。
   皆家族がいて、そして私はどこにも入り込めない。
クロエ:でも私達はいつもあなたの家族だと思ってたのよ。
ラナ:ねえ、クロエ。
   皆がなんて私の事を思っているのか知ってるの、自己中心だって。
   だからここを出て誰も知らないところに行きたいのよ。
クロエ:(ラナの言葉にショックを受け)
    私はそんな事思ってないよ。
ラナ:あなたはそうじゃないかもしれなけど。
クロエ:どうして今まで私に行ってくれなかったの?
ラナ:(小さな声で)それは、あなたを信頼しする事ができなかったから。

クロエは一瞬ラナの目を見つめて辛そうにタロンを後にします。
ラナは困惑したままでいます。

第2幕 場面 3
レックスはクロエの待つ書斎に入ります。
日中。

レックス:クロエ、来てくれてありがとう。
クロエ:ええ、まあ、時間はあるから。
    クラークが電話をくれたから、それで…
レックス:俺が言ってやろうか、あー、つい先日ルーサー・コープに君が遊びに来たという事だ。
      少し考えたんだが、どういうわけか誰もが君に真実を話てしまうそうだな。
クロエ:謝ろうとしてるの?
レックス:いや。
      (クロエの肩に手を置き)
      クロエ、君が手に入れた納涼で親父から弱点を聞きだして欲しいんだ。
クロエ:レックス、あの人に逆らわなければ、何も古傷をつつかなくても。
    何もせずにそっとしておいたら。

クロエが去り始め、レックスが言葉を発するとドアのところで止まりました。

レックス:どうして君に必要以上の事を話してしまったのかな?

クロエ:それは私にも分からないわ。
    でもあなたのせいで私の父親が職を奪われたのは確かよ。
    それなのにどうしてあなたに手を貸す必要があるの?
レックス:それは親父が解雇を命じたからだ。
      それが真実だと分かっているんだろ?

クロエは深呼吸をして、まるで頭痛でも起こしたかのように頭を抑えます。

クロエ:私の家族の未来はあなたとあなたの父親のゲームのコマって意味なの。

レックス:それはゲームじゃない、クロエ。
      君は唯一真実を手に入れることができるんだ。

クロエはレックスの後ろに回ります。

クロエ:どうしてこんな事を続けるの?
    どうして父親から逃げることができないの?
レックス:それは俺が唯一欲しいものをくれないからさ。
クロエ:それだけの事なの?
レックス:(彼女の方に振り返ります)
      俺は親父に愛されたいんだ。

レックスは目を伏せて、自分の言葉に驚いてクスクス笑いました。

第2幕 場面 4。
スモールビル医療センター。
日中。
クラークがロビーでクロエを待っています。
ピートはカメラを持って入って来ます。

クラーク:ピート。ここで何をしてるんだ?
ピート:クロエがお前が何か大きなスクープを持ってきたって言っていたぞ。
クラーク:(エレベータへ向かうピートに)
       うーん、彼女だけに話したのにな。
      彼女を病院に誘い出すにはこの方法しかないと思ってさ。
ピート:彼女は大丈夫なのか?
クラーク:彼女はルーサー・コープに何かに感染したんだ、それが彼女をおかしくしてるんだと思う。
      真実を引き出すガス。

エレベータに到着すると、ピートは二の腕を掴んでいるクラークを見ます。

ピート:そのバカ力で俺の腕をどうするつもりだ。
     (クラークが彼に行かせます)
    何かヒントを撮れるかもよ、クラーク。
    人間嘘発見器が現れる前に消えるさ。

エレベータが開き中にピートが入るとクロエが既にエレベータにいるのを見ました。

クロエ:ねえ、ピート。
ピート:(驚いて) クロエ。

ピートはクロエとクラークを不安そうに見て出て行こうとしましたがクロエが彼を止めます。

クロエ:いやだ、待ってよ。もうたくさんよ。
     皆が今日は「クロエから逃ろ」みたいに思えるわ。
    どうしてあなたまで?

クラークは外でどうすべきかと迷っているとエレベータのドアが閉まり始めます。

ピート:俺は君を避けたいよ、そうすれば真実は話さないからな。

ドアが完全に閉じられる直前にクラークはドアに手を入れドアを開けます。

クラーク:クロエ?君に電話した内容を覚えているかい?

Chloe: Yeah, we can talk about the story later, Clark.
クロエ:ええ、その話はあとでもできるわ、クラーク。
     今はどうしてあなた達が私を避けているのかって事よ。
     そんな大きな秘密って何、 ピート?

ピートは知っている事を話さないようにパニックになってクロエを見ます。
それから話をする代わりに彼はクロエにキスします。
クロエとクラークは共に驚きました。

ピート:俺は君が好きなんだ、クロエ。
    君に会ったあの日からずっと思っていた。
クロエ:分かったわ、まぁまぁ、ピート。
    うーん、それならどうしてもっと早く言わなかったの?
ピート:それは君がクラークに惚れているのを知ってたからな、俺には勝ち目はないよ。

エレベータのドアはついに一階で開きます、そしてピートは屈辱を感じて外に走って出ます。

クロエ:ピート、待って。
ピート:クロエ、聞いてくれ。
    クラークが正しかったら、ここで何か悪い病気を治すんだ、いいな。

ピートは去ります、そしてクロエはクラークに振り返ります。
それから彼女は突然頭痛を訴え、体を折り曲げ息をのみます。

クラーク:クロエ?大丈夫か?
クロエ:(頭を押さえ)ああ!痛い!
クラーク:誰来てくれ!お願いします!

近くにいた 医者と看護師がクロエのところに走ります。

医者:彼女の名前は?
クラーク:クロエです。
医者:クロエ?
    検査をするぞ。

医者と看護師は彼女が車椅子乗せ押して行きます。
クラークは心配しながら見守っていました。

フェイドアウト。

第3幕 場面 1。
クラークがトーチオフィスのコンピュータの前に座っています。
日中。
ピートが入ります。

ピート:クラーク、探していたんだぞ。
    テイラー先生が逮捕されたんだ。
クラーク:知ってるよ。
      インターネットでは持ちきりだ。

Pete: As long as you're online, you want to ask Jeeves how long it takes to die of embarrassment?
ピート:あなたがオンラインである限り、あなたは Jeeves に当惑で死ぬのにどれぐらい長くを要するか尋ねることを望みますか?

クラーク:(席から立ち上がり)
       ピート、どうしてクロエの事を想っていたのに言わなかったんだ?
ピート:それはチャンスがなかったからさ。
クラーク:どうして?
ピート:それは俺はいつもお前と一緒にいるからだよ。
    そうだ、クラーク。
    影の中にいるんだよ、お前は月の影だ。

クラークが返答しません。
ピートはコンピュータ・スクリーンを見ます。

ピート:どうしてクロエのファイルを調べているんだ?
クラーク:彼女のことが心配だ。
      (ピートは机に座ります)
      彼女は「Levitas」と呼ばれるルーサー・コーププロジェクトの話に取り組んでいる。
      この引退した軍医のヨナ・ドイルは5年前に最初のテストをしたと言ってるんだ。
ピート:変わり者のようだな。

Clark: It's our only lead.
クラーク:それは我々の唯一の鉛です。

第3幕 場面 2
クロエが口に体温計を銜え診察室に座っています。
日中。
彼女はもう頭痛は治まっているようです。
医者が彼女の口から体温計を取り見ます。

医者:まあ、正常だな。直ぐに戻ってくるから。

医者はゴム手袋を外して診察室を出るとクロエは携帯電話を取りに立ち上がります。
彼女はメールをチェックするために携帯を開きます。
ライオネルが部屋に入りクロエの後ろに立つと彼女は医者と勘違いしました。

クロエ:早かったんですね。
ライオネル:サリバン君。
       (ライオネルの声にビックとして)
       少しやつれたんじゃないか。

クロエが携帯を隠します。

ライオネル:まあ、あの真実ガスを吸うと神経的に参るからそうなるのは当たり前だが。
       君がルーサー・コープのセキュリティカードを使ったと思っている。
クロエ:ただお父さんを助けようと思って。
    どうしてブラックリストに載せたんですか?
ライオネル:君が約束を破ったのでブラックリストに載せたんだ。
       皿洗いの仕事を見つけたのは運がいいぞ。
        (ライオネルは本音を話し息をのみます、そしてクロエは承知の上で微笑します)
       警告したはずだ、私に逆らえば影響がでるとな。
クロエ:方法が一つあるわ。

クロエは隠していた携帯電話のボタンを操作してボイスメールボックスにダイヤルしました。

ライオネル:何だね?

クロエ:あなたが両親を殺すためにモーガンエッジに依頼したの?
ライオネル:もちろん私だ、生命保険のためにな。
       会社を作るためにその金が必要だった。
       おお…その質問は問題だったな、サリバン君。
       君が知るにはあまりにも危険な情報だ。
       どうしてその事を聞いたんだね?
クロエ:それは大丈夫です。
     こういう事よ。

クロエが携帯電話を出し再生ボタンを押しライオネルの声を再生しました。

ライオネルの声:もちろん私だ。生命保険のためにな。

クロエ:あなたの自白は私のボイスメールに録音したわ、パスワードを知っているのは私だけ。
    もし私だったら、お父さんの仕事をもう一度考え直すけど。

クロエが出て行こうとドアを開けると、ライオネルは出て行かせまいとドアを閉じます。

ライオネル:素晴らしいじゃないか、しかし残念だが私に脅しは通用せんよ。
       だが、君の父親の仕事を取り戻せるかもしれないぞ。
クロエ:どうすれば?

ライオネルは壁にクロエを押さえつけます。

ライオネル:なかなか口を開かない者からの情報だ。
クロエ:その人の名前は?
ライオネル:二人いる。
        ジョナサンとマーサ、ケント夫妻だ。
       たった一つ質問するだけでいい。
クロエ:どうして私がそんな事を?
ライオネル:(ゆっくりとクロエの脇に回り)
       それは彼らは君に特別な感情を持っている、そして君にもクラークの秘密を隠している。
       そしてお互いその謎を知る機会は今しかない。
クロエ:(一瞬考えて)何が知りたいんですか?
ライオネル:クラーク・ケントはどこから来たか?

クロエはしばらくの間ライオネルを見つめ、黙って心配しています。

第3幕 場面 3。
メトロポリス。
日中。
クラークが数台の車がある古いガレージに入ります、辺りには自動車部品が四散していました。
あたりを見回しますが誰もいないようです。
突然男:ヨナ・ドイルが銃の撃鉄を起こしクラークの背中に突きつけました。

ヨナ:礼儀作法ぐらい習ったほうがいいな。
クラーク:(ゆっくりと振り向き)
      あなたに話があって来ました、Levitasプロジェクトについて。
      あなたがルーサー・コープが民間契約した責任者だったのを知ってます。
       彼らは実験を再開しました。
ヨナ:ライオネル・ルーサーがお前さんを送ってよこしたのか?
クラーク:違います。
      ここにきたのは、薬が人間に与える影響を知りたかったからです。

ヨナは銃を向けたまましばらくクラークを見ます。
それから彼はクラークにこっちへ来いとジェスチャーで合図します。

ヨナ:あちっだ。

クラークが振り向くとガレージの脇に行き、小さな暖炉の脇にコーヒーポットと古びたオレンジ色のソファーがありました。
ヨナは疲れたため息でソファーに座ってコーヒーを注ぎます。

ヨナ:我々は究極の尋問者を創ろうとしていた。
クラーク:どうして開発を中止したんですか?
ヨナ:安全性に問題が生じたからだ。
   ルーサーは期待外れのレポートのために懲戒免職の報復をしてきた。

ヨナはクラークにコーヒーを手渡します。

クラーク:ドイルさん、僕の友達がルーサー・コープのラボで見つけたんです。
      Levitaの調査をしていて。
      彼女はそれを浴びてしまったと思います。
ヨナ:その友達は何か徴候を見せているのか?
クラーク:頭痛を訴えていました。
ヨナ:それだと君の友人は明日の朝までの命だ。
クラーク:(頭を振り)死ぬんですか?
ヨナ:それがプロジェクトをしばらく見合わせた理由だ。
   うまくいくと思っていたよ。
   だが有毒性は実験段階で現れていた。
クラーク:助ける方法は?
ヨナ:プロジェクトが停止する直前に解毒薬を作ってみた。
    (古い汚い冷蔵庫に歩いて、そしてそれを開きます。
    黄色い液体の入った大きな注射器を取り出しクラークに見せます)
    まだテストをしていない。

クラークは注射器を受け取ります。

クラーク:もしこれを打つとしたら、どのぐらい注射すれば?
ヨナ:彼女の心臓に直接全部打つんだ。

クラークが不安そうにヨナを見ます。

第3幕 場面 4。
クラークは医療センターのナースステーションに歩きます。
日中。

クラーク:すみません。クロエ・サリバン探しているんですけど。
看護師:私達もよ。
     許可も出ないうちに出て行ったのよ。

看護師は歩き去ります。
クラークがライオネルを見つけ彼のところに行きます。

ライオネル:クラーク。 なんという偶然だ。
クラーク:それはどうですか?
     あなたが開発しようとした真実薬のことを知ってます。
     Levitaプロジェクト。
ライオネル:(考え込み)
       Levita。
       Levit…5年か7年前にそのプロジェクトは中止になったはずだが。
       (彼は去り始めます)
クラーク:嘘だ。
ライオネル:それは挑発かね、クラーク、特に君からだと。
クラーク:あなたがただここにクロエの見舞いに来ているとは信じられません。
      また彼女を使うために言いくるめたんですね?
      もっと僕の事を調べさせるために?
ライオネル:私が彼女に頼んだ事は、クラーク、真実だ。
クラーク:彼女は死ぬかもしれないんです。
     それなのにあなたは気にしないんですか。

クラークは歩き去って携帯電話をかけます。

クラーク:(応答を待ち)早く。

クロエは車でスピードを上げ移動中でした。
車は蛇行していました。
彼女は明らかに頭痛を起こしていて運転できるような状態ではありません。
携帯電話が鳴ると彼女はそれに答えます。

クロエ:(眠そうに)もしもし?
クラーク:クロエ、僕だクラークだ。
     聞いてくれ、直ぐに病院に戻るんだ。
     死んでしまうかもしれないんだ。
クロエ:そんな事を言って私を止められると思っているの。

クロエはほとんど目を開けていられない状態です。

クラーク:何から止めるんだ?
クロエ:クラーク、毎日あなたを見ていれば、嘘をついている事ぐらい分かるわ?
    もう我慢できない。

トラックがクロエの車の直ぐ後ろにつきました。
彼女は痛みが激しくなり彼女を抑えます。

クラーク:クロエ…
      (クロエからの答えはありません)
      クロエ、答えるんだ!

クロエはバックミラーでトラックを見るとトラックは橋の方へとスピードを上げます。

クラーク:クロエ。大丈夫か、クロエ?
      答えてくれ。
      聞いて、僕は君を助けたいんだ。

トラックがクロエの車より数メートル先にでて両方の車が橋の来るとトラックはタイヤを軋ませアクセルターンをしました。
トラックはまるでチキンレースでもするかのようにクロエに向かってきます。
クロエは驚いて携帯電話を落とし運転を続けます。
クロエはついにハンドルを切りコースを外れ橋の欄干に激突しました。
彼女の車は橋の上から前部を突き出すような形でゆれていました。

クラーク:(衝突を聞き) クロエ。

トラックはクロエの車の後ろ付き彼女の車を押し始めます、そしてトラックの運転手はウィリアム・テイラーでした。
欄干のバーの一本がクロエの車のボンネットに引っかかって川に落ちるのを防いでいました。

ウィリアム:(窓から体を乗り出し)
       僕らを放っておけと警告したはずだ!
       母さんは刑務所に入る必要はなかったんだ!

ウィリアムがトラックをバックさせて再びクロエの車にぶつかる準備をしているのを見てクロエは恐怖で目を丸くします。

クラーク:クロエ?!

クロエが携帯電話を拾い上げます。

クロエ:クラーク! クラーク、今コフリン橋にいるわ。助けて!

クラークが走り出します。

ウィリアムはアクセルを踏み込み再びクロエの車にぶつけます。
クロエは車が落ちるのを阻止しようとしてブレーキを踏みつけます、そしてウィリアムはアクセルを踏み続けます。

クロエはウィリアムに振り返って彼の顔に狂気の色を見て絶望的に後ろの川を見ました。

フェイドアウト。

第4幕 場面 1
クロエの車はまだコフリン橋から落ちていません。
日中。
ウィリアムはトラックを彼女の車に押し続けます。
彼女の車に刺さっていたバーは外れバーは川に落ち、車は傾き始めました。
クロエはドアの取手に手を掛け開こうとしますが開きません。
トラックの後輪は舗装道路の上を空回りし摩擦で煙を吹き上げていました。
クロエがバックミラーでウィリアムをちらっと見たとき、彼女の視覚はかすみ始め突然意識を失いました。
ウィリアムはトラックを再びバックさせると彼女の足はブレーキペダルから外れました。
彼の目には怒りが燃え上がりアクセルを思いっきり踏み込みクロエの車に接近します。
しかしぶつかる寸前にクラークが超スピードでやって来てウィリアムのトラックの荷台をつかみました。
急停止したためウィリアムはシートベルトに助けられはしたものの衝撃で気を失いました。

トラックを止めた後クラークは傾き始めたクロエの車を見ます。
彼は車のリアを掴むと道路の方へと引き戻し始めました。
車を持ち上げて欄干を倒して向きを変え橋の上に車を降ろしました。
彼はドアを開けてクロエのシートベルトをはぎ取ります。
彼女はまだ気を失ったままで車の外に彼女を引っ張りだします。
彼女のシャツを開けるとジャケットから注射器を取り出しプラスチックの針キャップを取り針の先から少し薬品を出します。
不安な表情でクラークは腕を振り上げクロエの胸に針を打ち込みました。
全ての薬品を注射し終えると待ちます。
直ぐにクロエは咳き込みながら目を開いて身を起こしました。

クラーク:クロエ。もう大丈夫だ。

クロエは息を切らしています。

第4幕 場面 2。
ルーサー・コープ。
日中。
ライオネルはオフィスで電話をしています。

ライオネル:いや、それはそれだ。
       連絡は不要だ。

受話器を置くと レックスが入ってきます。

レックス:一週間で二回も呼び出されるとはな。
     少しは褒めてもらいたいものだな。
ライオネル:お前はもっと注意すべきだな。
       将来、もし私の昔のプロジェクトを再開したければ、まず私に聞くことだ。
レックス:(腹を立てて)
     もしそうして欲しければ、俺に嘘を付かないことだ。
ライオネル:それは何か、レックス、真実を知ろうとするあまり危険な不安定な薬を使う方向に向かうという事か。
レックス:まあ、真実は決して親父のメリットにはならなかったと思っているよ。
ライオネル:今の私は辛抱強さがない、レックス。
       お前は私と一緒でいつも防御的だ。
       ほら、話してみろ。
       お前の欲しいものは何だ?

レックスは一瞬悲しげに父親を見ます。

レックス:(小さな声で)そんなのはない、親父。
      それは決して手に入るものではないんだ。

レックスはオフィスを去ります。

第4幕 場面 3。
クラークが屋根裏で勉強しています。
日中。
クロエが入ります。

クラーク:クロエ。もう大丈夫かい?

クロエ:少し震えてるけど。もう大丈夫みたい。
    あなたが打ってくれた薬が効いたみたいで、Levitaも消えたみたい。
    ウィリアムがどうなったか聞いた?
クラーク:ああ。母親の過去と逮捕の事でやったんだ。
クロエ:(やましく思い)
     私は決して彼を傷つけるつもりじゃなかったわ。

クラーク:彼のお母さんは彼だけ話すべきだったんだ。
      でもその事は真実だ。
      遅かれ早かれ分かることだったと思うよ。
クロエ:それじゃ今度は私が洗いざらい白状する番ね。
    あなたが私を橋の上で見つけたとき、私はここに来ようとしてたの。
    あなたの両親にあなたが絶対答えないはずの全ての質問をするつもりだったわ。

クラークは苦い顔をしていますが驚いてはいませんでした。
彼は目をそらします、クロエは彼の顔に面するために回ります。

クロエ:ねえ、私達の関係が「ごめんなさい」を繰り返しているのは分かってる、でも…
クラーク:違うんだ、クロエ、うーん、あのさ、君の誠実さは正当に評価してるよ、でも君は君じゃなかった。
クロエ:本当にそうやって信じられればいいと思うわ。
    でも好奇心でいい記事を書けた事もあったわ。
    多分これがいけなかったのね。

クラーク:いや。君は真実を追いかけてる。
      クロエ、それは何も悪い事じゃない。
クロエ:それが人を傷つけないならね、あなたはいつも気を配ってるわ。
    ある日やり過ぎるんじゃないかって思うときもあるわ、ごめんなさいって言うつもりだったんだけど。
クラーク:(ほほ笑んで) 今日はその日じゃないよ。

クラークはクロエを引っ張り抱きしめます、そして彼女は安心してため息をつきます。

第4幕 場面 4
ラナは手に会計簿を持ってタロンの階段を降りて来ます。
日中。
クラークが入っています。

ラナ:クラーク。来てくれてありがとう。
クラーク:最近どう?
      しばらく電話もしてこなかったから。

ラナは帳簿をバーに置いてパリ学校のパンフレットを取り上げます。

ラナ:(緊張して)ええ、えーと…
   これをあなたに見せたかったの。
クラーク:(パンフレットを受け取り) パリ?
ラナ:先週願書を提出したわ。
クラーク:どうことだい?
ラナ:行くのよ。
クラーク:(ショックを受け)
      ラナ、もし僕のせいなら…
ラナ:いえ。違うの。
    うーん、それは全てためよ。
   新たな人生を始めようと感じはじめたの。
クラーク:じゃあ、ここの生活はどうするんだ?
     友達は?
ラナ:まあ、結局はスモールビルに落ち着くのかもしれない、でも他の土地で何かあるかもしれないしそうじゃないかもしれない。

クラークは感情を言葉に出さないように苦労します。

クラーク:どうして早く話してくれなかったんだい?
ラナ:それは…
   誰かに言われて断念したくなかったの。
   本当は、あなたにだけは相談しようと思ってたわ。

クラークが長い間彼女を見ます。
彼女は不器用に目をそらします。

第4幕 場面 5
スモールビル高校。
夜。
クロエがトーチオフィスのコンピュータの前に座ります。
コンピュータの隣に電話においてボイスメールボックスに電話します。
コンピュータ化された声が流れます。

声: キャンズコムをご利用いただきまして、ありがとうございます。
   暗証番号を入力してください。

クロエがコードを入力します。

声:新しいメッセージが一件あります。

クロエが別のボタンを押すとメッセージが流れます。

ライオネルの声:もしもし、サリバン君。
          私だ。
          うーん、前に話したことだが。
          やったかね。

クロエの表情は不安になります。

ライオネル:いや、それはそれだ。。
       連絡は不要だ。

コンピュータの声:メッセージはありません。

クロエが電話を切ります。
不安の色が彼女の顔によぎります。

フェイドアウト。


おしまい