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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

シーズン3.20Talisman[お守り]

第1幕プロローグ
ジョセフ・ウィロウブロックはジェレマイア・ホールズクロウというメガネをかけた若いアメリカ先住民の男と一緒に地下の洞窟に入ります。
日中。
洞窟にはまだライオネルが設置したライトや設備が置いてありました。

ジェレマイア:(嘆き)
        教授、どうしてルーサーにこんな事をさせたんですか?
       この有様を見てください。
       この聖地を汚しただけじゃないですか。
ジョセフ:歴史は我々に敵の中で歩む事を教えたんだ。
ジェレマイア:我々をしいたげる?
ジョセフ:(ジェレマイアの肩に手を置き)
     君の怒りはもっともだ、ジェレマイア。
     だが我々は彼の許可なしでこの洞窟へ入ることができないんだ。

ジョセフとジェレマイアはライオネルが数人の作業員とボディーガードと一緒に立っている場所へと向かいます。

ライオネル: ウィロウブロックさん、急の呼び出しに来てくれてありがとう。
        (ジョセフの手を握って、ジェレマイアを見ます)
       だが、あなたが誰かを連れて来るとは思っていなかったよ。
ジョセフ:こっちはジェレマイア・ホールズクロウ、カワチの将来を背負って立つ優秀な大学院生だ。
ライオネル:ほう。
ジョセフ:彼なら遺跡の鑑定を手伝うことができるかもしれんと思ってな。

ライオネルは握手しようとジェレマイアに手を伸ばします。

ライオネル:ジェレマイア、君に会えて光栄だ。

ジェレマイアは握手を拒み冷淡にライオネルの手を見下ろします。

ライオネルはジェレマイアの無礼に驚き手を戻してジョセフを見ます。
ジョセフはジェレマイアの行為を恥ずかしく思い話題を変えます。

ジョセフ:それでは何か見つけたものを拝見できますかな。
ライオネル:おお、もちろん。
        (作業員の1人に)
        ミリアム。

女性がライオネルのところへ近づきトレーに乗せた古代の石を手渡します。
石は一斤ほどの食パンの大きさで、持ち手のようなものが付いていました。
ジョセフはそれを調べるために手に取ります。

ライオネル:どうだね、あー…
       これをどう思いますか、教授?
ジェレマイア:(畏敬の念を込め) 信じられません。パラクだ。
ライオネル:パラク。パラクとは何だ?
ジョセフ:(ジェレマイアの代わりに答えます)
      古代の伝統的な料理に使われた物です。
ライオネル:(懐疑的に) 料理用品?
ジョセフ:素晴らしい標本だ。
ライオネル:ジェレマイア?君はそれが何だと思うんだ?
ジェレマイア:(ジョセフが石の本当の事を隠そうとしていることを悟り)
        あー、僕も教授が正しいと思います…
       でも、もう少し研究したいので博物館に送ったほうがいいかと思います。
ライオネル:それはダメだ。
       洞窟から持ち出す事はできない。
       私がそれを徹底的に分析してからだ。
        ミリアム。

ミリアムが石を元に戻そうとするとジェレマイアはジョセフの手からそれをつかんで後ずさりします。

ジェレマイア:(ライオネルに)
       もしあなたがカワチの友人だと公言するならどうして我々に調べさせてくれないのですか?
ライオネル:(ジョセフに)
        教授、私に遺物を返してもらえませんかな?
ジョセフ:ジェレマイア、私を困らせるな。
ジェレマイア:教授、これは古代のカワチの土地です。
        (彼は地面から近くの石を拾い上げます。)。
       ここにある全ては我々に属するものなんです。

ジェレマイアは遺物を破壊しようと石を高く持ち上げます。

ライオネル:止めろ!止めるんだ!

ジェレマイアは遺物を破壊するとその内側から金色の光がもれてきました。
ジェレマイアは感電したかのように悲鳴を上げます。

ジェレマイア:うわぁー!ああー!

ジェレマイアは頭上に遺物から出てきたものを掲げました。
それは石の持ち手の付いた金色に輝く刃を持った短剣でした。
彼の絶叫はうなり声に変わります。
刃の上にはカワチのシンボルが付いています。
ジェレマイアがそれを見ようと刃を下に下げると金色のパワーが短剣から彼の体へと流れ込みました。
メガネが落ち、突然凶暴になったように見えます。

ライオネル:(ゆっくりとジェレマイアに向かって歩きます)
       それを渡すんだ。
       ナイフを渡せ、ジェレマイア。

ライオネルがナイフに手を伸ばすと、ジェレマイアはライオネルの顔を殴りつけます。
ライオネルはボディーガードのいるところまで吹き飛ばされ地面に倒れました。
三人のボディーガードは銃を引き抜いてジェレマイアに何発も発砲します。
ジェレマイアは反射的にしゃがみこみます。
発砲が収まるとライオネルが起き上がります、そしてジェレマイアが無傷であるのを見て驚きます。
彼は勝利を得た微笑で立ち上がります。
それから彼は超スピードで洞窟から走り去りました。
ライオネルは立ち上がり息を切らしています。

ライオネル:奴を探せ!
       そしてナイフを取り戻すんだ!

ジョセフは洞窟の壁を見回すと、2つの頭を持った生き物の絵が描かれていて、その一つの首がもう片方を攻撃していました。

第1幕 場面 1
ケント家の納屋。
日中。
屋根裏への階段をクラークが雑誌のページをぱらぱらとめくりながら昇っています。
屋根裏に着くと誰かに見られていることに気づき辺りを見回すとジョセフは立っていました。

クラーク: ウィロウブロック教授?
ジョセフ:(近づいて)年を取ると階段はきついな。
クラーク:ええ。最近会えなくてすみませんでした。
      学校と 農場が忙しくて…
ジョセフ:気にするな、ナマン。
      (クラークはその名前に変な顔をします)
      心配するな。
     君の秘密は私が守っている。
クラーク:僕はナマンじゃありませんよ。
      洞窟の壁画の話です。
ジョセフ:昨夜まで私もそう信じてたよ。
クラーク:昨日何があったんですか?
ジョセフ:君の運命が明らかになった。

第1幕 場面 2
ケント家の台所で、クラークはジョナサンにカワチのブレードの絵を見せます。
日中。
クラーク:それはパラクっていうんだ。スターブレイドの。
      500年もの間行方不明だった。
ジョナサン:ライオネル・ルーサーが掘り出すまではな。
クラーク:本当のサゲスに光を当てるとナマン最大の敵を識別して倒す事ができるんだと思う。
ジョナサン:そしてウィロウブロックはお前がナマンだと思ったから来たんだな。
クラーク:でも父さん、あのときの教授の目を見たら本気の目だった。
ジョナサン:クラーク、教授はお前が救世主だと思っている。
       お前を担ぎ出そうと…
クラーク:うん、でも僕はそんな事しない。
      それに僕は自分の事もできないのに。

ジョナサンはカウンターのスツールを出します。

ジョナサン:座れ。
       (クラークが座ります)
       お前は洞窟の壁画の予言に縛られることはないんだ。
クラーク:予言のいくつかが本当になり始めていることを除けばね。
ジョナサン:何だって?
クラーク: ウィロウブロック教授の学生の一人がブレードを掴んだんだ、そしたら彼に力が与えられた。
ジョナサン:その話は一体何の事だ、クラーク?
クラーク:今のところ、強さとスピードと防弾の力があるみたいだ。
ジョナサン:それはどういう事なんだ?
クラーク:カワチはブレードの保管庫だったんだ。
      もし誰かがそれを手に入れると、本物のナマンに手渡すまでそれを守る力が与えられる。
ジョナサン:クラーク、私も極短い間だったがお前と同じ力を手に入れたから分かる、あの力を手に入れると魅了されるんだ。
クラーク:父さんはジェレマイアが返さないって思ってるの。
ジョナサン:いや。
        クラーク、お前はジェレマイアを見つけて、ライオネル・ルーサーの手に渡る前に彼を止めるんだ。

クラークは本のパラクの絵を見下ろします。

第1幕 場面 3
トーチにクロエが入るとピートは電話をしていました。
日中。
ピートは物凄く腹を立てていました。

ピート:俺の話を聞いてなかったのか?
    その話はしたくないと言っただろ!

ピートは受話器を勢いよく元に戻しました。

クロエ:(冗談ぽく)
    電話で勧誘されたの?
    なんだったら聞いてあげるよ。
ピート:(小さな声で)なんでもないよ。
クロエ:(本を下に置くとピートの服を見ました)
     徹夜でもしたの、それとも毎日着替えるのがイヤになったとか?
ピート:今朝洗濯機が壊れたんだよ。
クロエ:浮浪者みたいだよ。
    ねえ、体育のテストを取材してみない?
ピート:ん、悪いけど他を当ってくれないか?
クロエ:体操服を着た女の子を見逃す気?
ピート:なあ、俺はやらないって言っただろ?
     (ベルが鳴ります)
    授業に行かないと。
クロエ:あっ、ちょっと待ってよ、一緒に行くから。

クロエはコーヒーカップを置くと、ピートは返事もせずに出て行きます。

クロエ:(混乱し)
    行っちゃったよ。

第1幕 場面 4
スモールビル医療センター。
日中。
診察室でライオネルは胸に包帯を巻かれていました。
レックスが入ります。

レックス:親父、聞いて駆けつけてきた。
ライオネル:レックス。
レックス:大丈夫なのか?
ライオネル:ああ。
       (看護婦に)
      申し訳ないが、席を外してもらえないかな?
      (レックスに)
      ああ、何でもない。
      ただ、あばらの辺りに痣ができただけだ。

看護婦は部屋を出ます。
ライオネルは診察台から降りシャツを着始めます。
レックスは手伝います。

レックス:親父を襲った人物は古代のカワチの遺物によって超人的な強さとスピードを与えられたという噂だが。
ライオネル:(笑い)。
       まあ、もしそれが本当ならそれは貴重だな?
        (間があり)
       来た理由はその事か?
レックス:俺はもう過去を振り返らない事にしたんだ、親父。
     誰かにそれが俺の弱さだと言われたんでな。
     洞窟で災難があったんだ、自分で言った事を守るべきだな。

レックスはライオネルがジャケットを着るのを手伝います。
ライオネルは返答しません。

レックス:親父、その男を捕まえるのにどうして俺に命令しないんだ?
ライオネル:お前との最近の事を考えると…いじらしいほど驚くべきだな。
       本当にお前はレックスなのか?
レックス:(心から)親父。俺たちに埋められない溝があったとしても、俺は親父の事が心配なんだ。
ライオネル:いいか、レックス、傷ついたのは体の方より心の方だ。
       だからこれ以上私を煩わせるな。
       洞窟の事だ。
       分かったな?もうこの話しはおしまいだ、いいな?

ライオネルは診察室を去ります。
断られたことにレックスはがっかりしているようです。

第1幕 場面 5
タロンでラナはパリ芸術学校からの手紙を読んでいます。
日中。
彼女はバーの後ろに立ち、クロエは彼女の真向かいに立っています。
二人とも興奮した笑みを浮かべていました。
ラナが手紙を読むと彼女の笑顔が色あせます。

クロエ:合格しなかったの?
ラナ:違うの、うーん、合格はしたわ。
   でも助成金は降りないって、つまり行けないってことになる。

気が動転したラナはキャッシュ・レジスターに歩いてトレーを開けると手紙をその中に入れました。
クロエはバーの中に入りラナに近づきます。

クロエ:まあ、ちょっと待ってよ。
     行けないなんて思う前に、レックスに相談してみたら?
ラナ:クロエ、レックスにお金を借りるつもりはないわ。
クロエ:どうして?
     あなたになら喜んで貸してくれると思うけどな。
ラナ:でも私はひとりの力でやりたいのよ。
クロエ:まあ、自己本位もそこまでいけば言う事はないわね。
    でももしあなたがレックスの立場だったら、正直言って夢を妨害すると思う?
    電話してみれば。

ラナはその事を考えます。

第1幕 場面 6
クラークがセントラル・A&M・カンザス大学の階段をのぼります。
日中。
彼は「ジェレマイア・ホールズクロウ、助教授」というラベルがはられたガラス戸まで行きます。
オフィスに入ると中は 書類が床中いたる所に散らかり椅子がひっくり返っています。
棚は傾き種類棚の引き出しは引っ張り出されていました。
レックスが窓のところに立っているのを見てクラークは驚きます。

レックス:将来のために見学か、クラーク?
クラーク:君がこれをやったのか?
レックス:どうして俺が無名の助教授のオフィスを家捜ししなけりゃいけないんだ?
クラーク:それならどうしてここにいるか教えてくれ。
レックス:お前が先だ。
クラーク:(間があり) ジェレマイアが学期末のレポートの手伝いをしてくれるって言ったからさ。
レックス:(信じません) 学期末のレポート。
      それじゃ、お前がここに来たのは、こいつが昨晩洞窟でカッとなって、
      神聖なカワチの遺物を持ち逃げしたのとは関係がないというんだな。
クラーク:知らないよ。
レックス:それは驚きだ。
      お前は常に洞窟で起きることに目を離さないでいる…そしていつも学期末のレポートを書いているという。
クラーク:まだ君がここにいる訳を聞いてない。
レックス:まあ、ナマンとサゲスの解読によれば、失われた遺物はそれを所有する人間に特殊な力を与える。
クラーク:そんな事本当は信じてないだろ。
レックス:俺は可能性に対しては極端ではあっても受け入れる。

レックスはブックシェルフに向かって歩きます。

クラーク:君の親父さんみたいだな。
レックス:それは聞き捨てならないな、だが、あー…親父の方が俺たちより先に手を出してきたようだな。

レックスは窓のところまで行くとブラインドを閉じ始めます。
ブラインドには茶色の 何らかの記号のようなものが書かれていました。

レックス:何かいう事はあるか、クラーク。
     お前はこれが何なのか分かるか?

クラークはブラインドを見て唖然としました。
レックスは去り始めます。

レックス:ああ、もしお前が友人を見つけたら、俺が会いたいと言っておいてくれ。
      (冷たく)
      それから、学期末のレポートをガンバってくれよ。

レックスは去ります。
クラークはブラインドに描かれているシンボルをじっと見つめてたたずんでいました。

第1幕 場面 7
ジョセフとライオネルはセントラルA&Mカンザスの正面入り口の階段を降ります。
日中。

ジョセフ:たとえ私がどこにいるか知っていたとしても、彼が耳を傾けるかどうか?
ライオネル:だが、あなたは単に彼の上司というだけでなく精神的なカウンセラーでもあるんじゃ?
       だからあのスターブレードの持ち主は彼じゃないと諭して欲しいんだ。

階段の下に着くとそのまま通りを歩き続けます。

ジョセフ:その名前をどうして知っているんだ?
ライオネル:あなたの著書を読みましたよ、教授。
ジョセフ:では、あれが君の物でもない事が分かっただろう。
ライオネル:いいかな、私はこの辺りではかなりの影響力を持っている。
ジョセフ:それは脅迫かね?
ライオネル:いや、そんな気はない。
       だが、あなたの仕事に惹かれるんですよ。
       あなたが研究を続けられるように、私としてはその資金を出してもいいと思ってる。
ジョセフ:君のような教養を身につけた男が古代のインディアンの伝説を信用するのかね。

ライオネルは歩くのをやめてジョセフに向かい会います。

ライオネル:いいか、教授、あなたと私、二人とも洞窟でのジェレマイアを見ただろう。
       あんな特別な力を持った人間がいるとは思わなかった。
       だが 今はそうじゃない。
ジョセフ:もし君が私の本を読んだんなら、もし間違った人間があれに触れたならブレードが壊れる事も知っているはず。
ライオネル:(薄っすらと興奮し)
       ああ。サゲスだ。
       それは誰なんだ?
ジョセフ:伝説によれば、闇の使いだ。

ジョセフはライオネルの背後に目をやります。
ライオネルが振り返るとクラークが近づいてきていました。

ライオネル:クラーク!
       これは奇遇だな。
       会えて嬉しいよ。

クラークは返事をせずにジョセフを見ます。

ライオネル:(脇に避け)
       それでは、教授。

ライオネルは歩き去ります。

クラーク:何を聞きに着たんですか?
ジョセフ:君と同じだよ、ナマン。
クラーク:教授、お願いです、その名前で呼ばないで下さい。
ジョセフ:ナマンの運命を否定する者はナマンの敵と同じ痛みと苦しみを受ける事になるぞ。
クラーク:お願いです、教授、僕はここに助けに来たんです。
     ジェレマイアが人を傷つけるのはいやなんです。
      (クラークは一枚の紙を広げてジョセフにそれを示します。)。
      この画は彼のオフィスのブラインドに描かれていたものです。
     それを写して描いてきました。

シンボルが紙に描かれていました。
ジョセフはそれを見ます。

ジョセフ:クラーク、これはスラムバーリング、古代カワチ族が葬儀を行った場所だ。
      ジェレマイアはその論文を書いている。
クラーク:それはまだありますか?

第1幕 場面 8
ジェレマイアはスラムバーリングにいます。
夜。
そこは高木林の森林開拓地にあります。
地面は汚れていましたがジェレマイアのオフィスのブラインドに描かれたシンボルは潅木にありました。
至るところに火の着いたトーチがあり、ジェレマイアはサークル状に並んだ真ん中の祭壇のような大きい平たい石に立っていました。
彼はブレードを持っていて何らかの儀式的な動きを行ないます。

森林の入り口では、車が停まりドアを開けてジョセフとクラークが森の中に入っていきます。

ジョセフ:ジェレマイア!

ジェレマイアは振り向きます。

ジェレマイア:ジェレマイアはもういません、教授。
ジョセフ:ブレードの力がお前の判断力を曇らせているんだ。
ジェレマイア:(ブレードを見ます)
       それでか。
ジョセフ:お前の義務はナマンのためにブレードを守ることだ。
      (クラークを指し示します)
       彼がナマンだ。
ジェレマイア:(腹を立て)
        彼が?
       彼はカワチ族ではない。
クラーク:(進み出て)
      ねえ、僕の事なんかどうでもいい。
       ブレードは危険なんだ、ジェレマイア。
ジェレマイア:こいつは俺に十人力の力をくれた。
       目からも火を放つ事ができる。
       どうですか、教授?
        俺がナマンだ!
ジョセフ:お前は予言を誤解している、ジェレマイア。

ジェレマイアはジョセフに近づきしゃがみます。

ジェレマイア:俺はあんたの言う事を聞いてきた、だが今は分かる、あんたが俺を止めていたことがな。
       俺があんたより強くなったことを恐れている。
クラーク:ジェレマイア、ブレードのせいだ。
     ブレードが君を堕落させているんだ。
     それを下に置いてくれ。
ジェレマイア:俺は誰からも命令を受けない。
       俺は人類の救世主だ。
       ここにサゲスを連れてきて、俺が奴を殺してやる!
クラーク:サゲスが誰なのかも分かってないじゃないか。
     罪もない人を殺してしまうかもしれない。

ジェレマイアは立ち上がると上にナイフを掲げます。

ジェレマイア:俺が望む男は罪がないことからはほど遠い。

クラークはジェレマイアの手からブレードを手放させようとしてヒートビジョンを使います。
ブレードは灼熱に輝きますがジェレマイアには何の効果も与えません。
ジェレマイアは微笑しながらクラークの方に向いて、素手で熱くなったブレードを掴みます。
クラークとジョセフはショックを受けました。

ジョセフ:俺の邪魔をするな、エセ預言者め。

ジェレマイアの目は真っ赤になり止めてあったトラックにヒートビジョンを放ちます。
トラックは爆発炎上しクラークとジョセフはその衝撃に吹っ飛びました。
クラークとジョセフが地面に倒れるとジェレマイアは走り去ります。
クラークは辺りを見回し怯えているようでした。

フェイドアウト。

第2幕 場面 1
クラークとマーサはダイニングテーブルに座っていました。
夜。
ジョナサンは台所で紅茶を注いでから二人のところに行きます。

ジョナサン:クラーク、彼がどこに行ったか分かるか?

クラーク:ライオネル・ルーサーの所に行ったんじゃないかと思う。
ジョナサン:ライオネルがサゲスだと思っているのか。
マーサ:あなたがKylaからいつこの事を学んだか覚えてるわ。
      彼女は言ってた…
      (ジョナサンはマーサの前に紅茶を置きます)
     ありがとう。
      彼女はサゲスは善人の一人になるはずだったって言ってたわ。
クラーク:でも予言には書かれてなかった。
      それは口伝えの一部だよ、沢山の解釈がされている。
マーサ:あなたの解釈は?
クラーク:わからない。
       ウィロウブロック教授は僕がナマンだと思っている。
      ジョー・エルは僕がクリプトンの戦士になる事を望んでる。
      僕はただのクラーク・ケントになりたいんだ。

ジョナサンは食卓に座ります。

ジョナサン:まあ、お前はクラーク・ケントだ、それ以上でもそれ以下でもない、お前だけが彼を止めることができる。

クラーク:ライオネルに警告した方がいいんじゃないかな?
ジョナサン:いや。
マーサ:ジョナサン、なんて事…
ジョナサン:私としてはクラークがその武器を見つける前にライオネルに情報を渡したくはない。
       お前がしなければならない事はジェレマイアがライオネルを殺す前に見つける事だ。
クラーク:父さん、たとえジェレマイアを見つけたとしても、どうやってブレードを取り上げるのか分からない。
ジョナサン:まあ、もしお前と同じ力を持っているなら、彼もお前と同じ弱点を持っている可能性がある。

クラークはその事を深く考え込みます。

第2幕 場面 2
タロン。
日中。
不動産屋(女)が男と一緒に入ってきます。
不動産屋はタロンを彼に売却するように話をします。
ラナとクロエは近くのテーブルに座ってどういう話をしているのか聞きます。

女性:ええ、あなたが何を言おうとしているか分かります。
    このエジプト風の装飾は本当に趣味が悪いですわね、そこであなたのイマジネーションを働かせて想像してみて下さい。
   そうすれば見えてくると思いますわ?
    そして配置を覚えておいてください。

ラナは立ち上がって女性に近づきます。

ラナ:こんにちは、何かお手伝いできます?
女性:ええ、紅茶をお願い、私のクライアントにね。

男性と女性はラナを通り越し見回し続けます。

女性:ちょっと見て下さいな。
   2階に非常にすてきな居住部分がありますわ、オフィスに。

彼らは2階への階段を昇り始めます、ラナは彼らの後に従います。

ラナ:あのー、誤解があると思いますけど。
    タロンは売りに出してはいません。
女性:まあ、それはご親切に。
   でも レックス・ルーサーはこれを売るために私を雇ったのよ。
ラナ:(驚いて)すみませんが。
   私は共同経営者なんですよ。
   彼一人で…
女性:(クライアントの前から避けようとして)
    それは彼と相談してください。

女性は男性を案内し上に上がり続けます。

第2幕 場面 3
レックスの屋敷。
夜。
ラナは怒ってレックスに話をしています。

ラナ:私に相談もしないでタロンを売ることはできないでしょ。
レックス:俺は君がパリに行くために必要だと思ったんだがな。
ラナ:いいえ、あなたに私の株を買ってもらえないかって聞いただけよ。
   建物を売るようには頼んでない。
レックス:いずれにしても君には金が手に入る。
ラナ:あの場所に私は心血を注いだものなの、レックス。
   私の友達はあそこがよりどころなの。
   その人たちにとっては聖地なのよ。
   あんな変な人に任せられないわ!
レックス:ラナ、君にはショックかもしれないが、タロンは赤字経営だ。
     それに個人的にはコーヒービジネスに対して興味は持っていない。
      建物を売った方がずっと利益がある。
ラナ:そんなにひどい状況なのに、どうしてタロンをこれまで放っておいたの?
レックス:知っていると思ったがな。
      それは君のためだ。
      俺はウォール街の悪党なんかと過ごす時間が多い、
      時々純粋な心を持った正直な者と過ごすことがリフレッシュだったんだ、君のような。
       ある意味、君は俺が今までに得た中で最も良いパートナーだった。
ラナ:(レックスに触れ) ありがとう、レックス。
レックス:だが君は出て行ってしまう、そして君の変わりはいない。
     それなのにどうしていつまでもしがみつかなきゃいけないんだ?

レックスは廊下に歩き去り始めます。

レックス:もし君が考え直せば別だが。
ラナ:えっ?私…
レックス:自分に問いかけてみろ、ラナ。
     君は一体何者だ?
     コーヒーショップで友達と噂話をして毎日に満足する小さな町の娘で終わるか?
     それともパリに行くか?

ラナは深刻にレックスを見ます。
レックスは歩き去ります。

第2幕 場面 4
クラークが納屋に入るとライオネルが階段の下で待っていました。
夜。
クラークは彼を見ます。

クラーク:何が知りたいんですか?
ライオネル:君と同じものだ。
       カワチの人たちの福祉を保証するためにね。
クラーク:それなら洞窟を侵略するのをやめてください。
ライオネル:だが誰が合法的に洞窟を管理するんだね、クラーク君の家族かね?
       彼らはそう信じているようだが。
クラーク:面白いですね。
      あなたにも同じ事がいえますよ。
ライオネル:君はカワチをそっとしておくことを望んでいる。
       私の代わりにメッセージを届けてくれないか。
       盗まれた遺物を返すように。
クラーク:まあ、もし僕があなただったら気をつけますよ。
     彼らは遺物が危険だと言っています。
ライオネル:貴重な物を得るには常にある程度の危険を伴うものだ、私はあのナイフが色々な点で高価であると信じてる。
クラーク:何の話ですか?
ライオネル:検査をしなければ正確には分からないが、私は八角形のキーと同じ金属からスターブレードが作られていると思う。
       キーの複製を作るためにナイフの金属を使えばあるいは。
クラーク:オリジナルのキーはまだ洞窟の壁にあると思ってました。
ライオネル:科学者は見つけることができなかったんだ。
クラーク:あなたは僕が手を貸すと信じてるんですか。
ライオネル:どうしてそうなんだ、クラーク?
       洞窟の謎を解こうと真剣なのは一緒のはずだ。
クラーク:たとえ僕があなたに手を貸したとしても、カワチの人たちは僕の言う事は聞かない。
ライオネル:謙遜するな。
       君が特別な若者だと彼らも思っているだろう。
        彼らは君を信じる。
        (自分の策略がダメとわかり)
       君は教授に言えるかな、私が協力者を辞退して背を向けても構わないと。
クラーク:(突然理解して)敵と手を組んだ。
ライオネル:申し訳ないね?
クラーク:ルーサーさん、あの洞窟は僕の家族には属さないかもしれないけどこの小屋は僕らのものだ。
      出って下さい。

ライオネルはニヤリを笑い納屋を出て行きました。

第2幕 場面 5
クラークはジョセフが勤務時間後に働いている中央カンザスのアメリカ先住民の博物館に入ります。
夜。

クラーク:教授。
ジョセフ:ジェレマイアを見つけたのかね?
クラーク:まだです、でもアイデアがあるんです。
      あなたの助けが必要なんです。
ジョセフ:手を貸そう、ナマン。
クラーク:あなたがそう信じたいのは分かります、でも僕は救世主じゃない。
      つまり、ジェレマイアが本当のナマンだとは思いませんか?
       彼は全ての力が予言で記された通りです、それにサゲスを殺そうとしている。
ジョセフ:本当か。だが彼は火の降る空から落ちてはこなかった。
       ジェレマイアはそうでありたくて必死なんだ、彼ではない。
      それに君はヤケクソになっている、君以外に考えられない。
クラーク:教授、僕が何者なのか分かりません、でも一つ言えるのは僕は殺人者ではありません。
ジョセフ:時が来れば、君にどんな力があるのか驚くだろう。
     手を貸して欲しいというのは?
クラーク:ええ、もしジェレマイアを見つけることができないなら、彼に僕のところに来るようにさせればいいんです。
     彼と連絡を取れますか?
ジョセフ:一族の他のメンバーを通せば彼にメッセージを渡すことができる。
     だが昨夜の様子では私に耳を傾けるかどうか。
クラーク:それはメッセージによりますよ。

第2幕 場面 6
クラークは屋根裏で机からジョセフの本を手に取ります。
夜。
彼は腕時計を見てからソファーに行き座ります。
本を開くとブレードのページをめくります、そしてコーヒーテーブルから小さな箱をつかみます。
突然、ジェレマイアは彼の真正面に立っていました。
クラークが立ち上がります。

クラーク:ここに何をしに来たんだ?
ジェレマイア: ウィロウブロック教授が俺にメッセージを送ってきた。
       俺が何をしたかその目で見たくせに俺は違うと言ってきた。
        俺が本当のナマンだ。
クラーク:僕がナマンだと言った事は一度もない。
ジェレマイア:うそをつくな。
        ウィロウブロックはお前がニセ預言者で、サゲスを殺す前にお前を殺さなければならないと言ってきた。

クラークが本を落として箱を開くとクリプトナイトが入っていました。
彼はジェレマイアに箱を近づけます。
緑色の光はジェレマイアの顔を照らしますが全く効き目がありません。
クラークが驚いて見つめる中ジェレマイアは箱から隕石を取り出しました。

ジェレマイア:(ほほ笑んで)これは何だ?

ジェレマイアは屋根裏の向こう側に岩を投げます。
クラークはジェレマイアの背中の背負われたナイフをとろうとして彼に向かって超スピードを出します。
クラークがナイフを掴む前にジェレマイアは鞘からナイフを抜きクラークの胸に突っ込みます。
クラークはナイフが自分の胸の皮膚を貫いたのを見て呻き驚きます。
ジェレマイアが更に深くナイフを突き刺し、引き抜くとクラークは再び呻きました。
クラークは床に崩れ落ち、ジェレマイアは離れます。
ジェレマイアはクラークの顔の前で血まみれのナイフを鞘に収め屋根裏を出て行きました。
痛みで痙攣しているクラークを残して。

フェイドアウト。

第3幕 場面 1
クラークがドアに寄りかかりながら台所の中へとよろめき入ります。
夜。
彼はカウンターの上の電話に手を伸ばしますが電話はカウンターから落ちてしまいます。

ライオネルはリムジンの後部座席に乗って道路を走っていました。
リムジンは道路の路肩に寄って停止します。

ライオネル:(運転手に)
       ダニー、何だ…何があった?
       ダニー、どうして停まったんだ?

運転席のドアが開きブーツをはいた足が見えます。
その人物は手にスターブレードを掴みライオネルの載った後部ドアに近づきます。

ライオネル:ダニー?

後部ドアのガラスにスターブレードを持って立つジェレマイアが映っていました。
ライオネルは彼に気付きます。

第3幕 場面 2
スモールビル高校。
夜。
クロエがトーチオフィスを出てドアに錠を掛けています。
彼女は廊下でロッカーを開けているピートを見ます。
彼は手に寝袋を持っていて、クロエが声をかけるまで気がつきません。
クロエがピートの持つ寝袋を見る前に彼はロッカーに寝袋を詰め込みました。

クロエ:(彼に会って驚いて)
     ねえ、精も根も尽き果てたって感じね。
ピート:(笑いながらロッカーを閉じます)
     実は学期末のレポートをプリントアウトしようと思ってトーチに行こうとしたんだ。
クロエ:ふーん。
    課外授業なんて役に立つのかしら?
     (彼女はトーチオフィスの錠を開けてピートのためにドアを開けます)
    終わったら鍵掛けていってね?
ピート:オーケー。
クロエ:ねえ、ねえ!
    裁判所であなたのお母さんに会ったんだ。
    お母さんが連邦の裁判官になるの、教えてくれなかったの?
ピート:それは、まだ仕事が正式に決まったわけじゃないからさ。
クロエ:えーっ、でもさ、お母さんの経歴じゃ本命に違いないわ。
    二人で話してたんだけど…
ピート:(突然怒り出し)
    スクープを手に入れるまで止めないつもりか?
クロエ:(驚き)
     私はただあなたに関心を示そうとしただけよ。
     あなたは友達でしょ、ピート、レポータだけをやってるわけじゃないわ。
ピート:いいか…それが問題なんだ。
    君は両方なんだよ。
    どちらに転ぶかは明白だ。

ピートはクロエを後にしオフィスに入ります。

クロエ:どうしちゃったの、ピート?
ピート:全て話しちまうわけにはいかないんだ、クロエ!
    今分かったよ、どうしてクラークが君の事をあれほどまでに怒るのか。
クロエ:(傷つき、彼女はオフィスの鍵を伸ばします)
    これ。

ピートがキーを受け取るとクロエは歩き去ります。
ピートは言い過ぎたことに気づきましたが言葉が出ませんでした。

第3幕 場面 3
ジョナサンとマーサが玄関から家の中に入ってきました。
夜。
ジョナサンはマーサがコートを脱ぐのを手伝います。

マーサ:クラーク?
ジョナサン:クラーク?

床の上に気を失って倒れているクラークを見つけて マーサは彼の元に走ります。

マーサ:(あえぎ) クラーク!

ジョナサンもクラークのところに走り寄り二人は彼の両脇にひざまずきます。
マーサはクラークの首に手を触れます。

マーサ:ジョナサン、少しだけど脈があるわ。
ジョナサン:仰向けにするのを手伝ってくれ。

二人でクラークを仰向けにします。

マーサ:クラーク、なんてこと…

マーサはクラークのシャツに血が付いているのを見て息をのみます。

ジョナサン:マーサ、何か出血を止める物を持ってきてくれ。

マーサは台所に入ります。
彼女は血に足を滑らせ驚いてほんの一瞬立ちすくみます。
台所からタオルを掴み水道ですすぎます、ジョナサンはクラークのシャツを引き裂きその胸に大きな刺し傷を見つけます。

ジョナサン:大丈夫だ…直ぐに治してやるからな。
      (クラークに)
       さあ、クラーク。

ジョナサンは出血を止めるために手をクラークの傷の上に置きます。
金色の光がジョナサンの手の下から輝き始め、ジョナサンは驚きます。
光が部屋を満たし マーサは見にきました。
それから、突然何事もなかったかのように光は消えクラークの傷は癒されていました。
ジョナサンは驚いたまま血の付いた手を見ます。
マーサは彼の脇にひざまずきます。

マーサ:ジョナサン、どうやって…
ジョナサン:分からない。

ジョナサンはマーサからタオルを受け取ってクラークの胸から血を拭い去り始めます。

第3幕 場面 4
ケント農場。
日中。
クラークは毛布にくるまれたまま床の上で気を失っていました。
マーサとジョナサンは彼の隣りに座ります。
彼らは一晩じゅうそこにいました。
クラークが突然目を覚まします。

クラーク:母さん?父さん?
マーサ:ああ、クラーク。
     よかったわ。
クラーク:(きちんと座ろうとします)
      何があったの?
マーサ:あなたが血を流して倒れてるのを見つけたのよ。

クラークが毛布を胸から外すと、ナイフが刺さった小さな痕がありましたが傷は完全に治っていました。

クラーク:ブレードはクリプトンの金属に間違いないよ。
     自己治癒したんだね。
マーサ:実は、お父さんが治したのよ。
クラーク:どうやって?
ジョナサン:私にも分からないんだ、クラーク。
       しばらくの間お前の血を止めようとして手を置いたら、次の瞬間治っていた。
クラーク:僕の命を救ってくれたんだ。
ジョナサン:私がお前を助けたんじゃない。
       私はただの依代(よりしろ)だ。
クラーク:ジョー・エルの?
マーサ:なんにしても感謝すべきよ。
クラーク:まだ僕らの事をあきらめてないんだね?
ジョナサン:クラーク、レックスが夕べ電話をしてきた。
        ジェレマイアがライオネルを拉致したと。

ジョナサンはクラークのジャケットを取ります。
クラークは頷いてジャケットを受け取ります。

クラーク:どこにいるか分かってる。
     行ってくるよ。
マーサ:クラーク、ジェレマイアはあなたを殺そうとしたのよ。
ジョナサン:マーサ。行かせてやろう。

クラークは立ち上がり肩にかかった赤い毛布を床に落とし出て行きました。
マーサは頭を抱え不安そうにしていました。

第3幕 場面 5
ジェレマイアは森の中にいました。
日中。
彼は石の祭壇の周りを歩き回っています。
ライオネルは祭壇に縛り付けられ目隠しをされていました。
肌蹴たジェレマイアの胸には部族のシンボルが描かれていました。
ジェレマイアは祭壇に登り鞘からブレードを引き抜きライオネルの上に掲げ持ちます。

ジェレマイア:さあ、サゲス。
       これ以上の闇を我らにもたらす事はない。

ライオネルは恐怖で息が荒くなります。
ジェレマイアはライオネルの上にブレードを振り下ろそうとします。
しかし彼が振り下ろす前にクラークが走ってきてジェレマイアに飛びつき祭壇から彼をたたき落とします。
二人は地面に転がり回転します、ジェレマイアは立ち上がるとクラークの足を引っ張ります。

ジェレマイア:どうやって助かったんだ!

ジェレマイアがクラークを木に投げつけるとそこにあった木をなぎ倒しました。
ジェレマイアは超スピードでクラークの所に行きナイフを振り上げ刺そうとしました。

クラークはジェレマイアの腕を掴み押しとどめます。

ジェレマイア:二度目はそうはいかないぞ。

ジェレマイアはもう片方の手を添えブレードを押し込みます、クラークは逆にそのブレードを押し返します。
二人はしばらく力比べをしていましたがクラークの力が弱まった瞬間クラークはジェレマイアの顔に頭突きをします。
立ち上がった クラークは落ちた木の幹を拾い上げます。
ジェレマイアが立ち上がるとクラークは木の幹を振り回しジェレマイアに叩き付け森の向こう側に吹き飛ばしました。
木の幹は半分に折れてしまいました。

レックスが森の中の祭壇にいる父親に向かって走ります。

レックス:親父!

レックスはライオネルの戒めを解き始めます。

ライオネル:(弱弱しく)
        レックス…
        ジェレマイアは…どこだ…ジェレマイアは?
レックス:分からない、親父。
     奴が戻ってくる前にここから出よう。

ジェレマイアは叩き付けられた衝撃を振り払い起き上がります。
彼は怒ってナイフを振りかざしクラークに向かって突進します、二人とも超スピードを出し向かい打ちます。
二人が真っ向から衝突をすると金色の光のフラッシュを起こしてブレードは宙に舞い上がります。
ジェレマイアは片足を引きずりながら行こうとするのをクラークが捕まえ地面に倒しました。

祭壇では、レックスがライオネルを解放し終えます。
ブレードは真直ぐにライオネルの頭に向かって急降下してきます。
ライオネルはまだ目隠しをした状態で、レックスはブレードに気付きません。

レックス:さあ早く。

ライオネルが身を起こした瞬間、ブレードはライオネルの頭を掠めました。
ブレードの先端は真っ直ぐ祭壇に突き刺さっていました。
ライオネルは目隠しを取って向きを変えます。
二人は恐怖してブレードを見つめました。
ブレードは目がくらむほどの金色の輝きを放っています。
クラークが超スピードで祭壇に来るとライオネルとレックスがブレードを見つめていました。
二人はクラークに気づきません。
ライオネルとレックスは同時にブレードに手を伸ばし掴みました。
ブレードはホコリのように崩れ落ち、二人とも当惑していました。
クラークはそれを見てその場を立ち去りました。

フェイドアウト。

第4幕 場面 1
ケント農場。
日中。
マーサ、ジョナサン、クラークの三人はダイニングルームで食事をしながら話しをしています。

クラーク:(がっかりして)
      クロエの情報提供者からの話では、ベル・リーブの医者はジェレマイアは二度と出てこれないだろうって。
      普通の肉体に僕と同じ力を持った事が災いしたんだと思うよ。
ジョナサン:まあ、少なくても、もう二度とあのブレードがお前や他の人達を傷つけない。
クラーク:それは予言が当ったことになるんだ。

マーサとジョナサンは不審そうにクラークを見ます。

クラーク:ブレードは二人が掴んだとき輝いて崩れ去った、それはライオネルかレックスが僕の最大の敵だって事なんだ。
マーサ:どっちが最初に掴んだか見たの?
クラーク:(頭を振り)ううん。
      でもブレードは必要じゃなかった、ライオネル。ルーサーだ。
マーサ:もしその予言を信じるなら、レックスの可能性も考えないと。

ジョナサンは心配しているマーサを見ます。
クラークは目を伏せます。

クラーク:僕にはまだそんな準備はできてないよ。
ジョナサン:クラーク、カワチ族はお前が救世主だと思っている。
       ジョー・エルはお前を征服者にしたがっている。
       なあ、ブレードもそうだがお前が何者なのか誰にも分からない。
クラーク:父さんは僕が何になると思う?
ジョナサン:分からないな。
       世界を救うヒーローになるか普通の市民になるか、だがお前の人生はお前が決めるんだ。

マーサは同意してジョナサンとクラークを見ます。
クラークは自信なくうなずきます。

第4幕 場面 2
ラナは一冊の書類に目を通してタロンのバーにいます。
日中。
レックスが入ります。

レックス:ここがパートナーシップミーティングを開催している場所か?

ラナはレックスに書類を手渡します。

ラナ:別の申し出があったのよ。
    クロエと彼女のお父さんよ。
レックス:(クスクス笑い)
      それは予想してなかった。
ラナ:二人は今のままこの場所を確保し私に共同経営者として残るように言ってくれたわ、
   だから、私がパリの学校が終わって戻ってきたときこの仕事に戻ることができる。
レックス:都合よく聞こえるな。
ラナ:断ったわ。
レックス:俺に相談もなしでか?
ラナ:クロエが今までこの場所に興味があったとは思えない。
   彼女昔からの負い目があったから。
   でも、スモールビルに私を引き止めるのはいやなのよ。
   前に聞いたわよね、レックス、私が何者なのかって、決めたわ。
   私はパリに行くわ。

ラナは客の注文をとるために歩き去ります。
レックスはバーで考え込んでいました。

第4幕 場面 3
クロエがトーチオフィスに入ります。
日中。
ブラインドは閉じられオフィスは暗くなっていました。
クロエが机のランプを点けると、ピートがソファーの上で寝袋に包まって寝ていました。
明かりで目が覚めたピートは起き上がります。

ピート:クロエ、ここで何をしてるんだ?
クロエ:あなたこそここで何してるのよ?

ピート:ちょっと待ってくれ、そっちに行くから。

ピートはソファーから立ち上がりシャツを着ます。
クロエがソファーの上に座ります。

クロエ:あのさ、私の親が別れる時、私はガレージに隠れたわ。
     まだ免許証もなかった。

ピートはクロエに背を向けてます。

クロエ:あなたのお母さんから今日電話があったわ。
    あなたに会ったかって、私は会ってないって答えた。
    でもお母さんは聞いてくれなかった。
    多分クラークと一緒にいるんじゃないかって言ってたわ。
    でもそうじゃなかったのね。
ピート:(振り返り)
    謎が解けたか?
クロエ:ええ。
    あなたにとってお母さんの昇進は望んだものじゃなかったから話さなかったんでしょ?
ピート:お袋はすぐに断ると思ってたんだ。
    でもそんなそぶりは見せなかった。

ピートはクロエの隣に座ります。
彼女は一瞬の彼を見てそれから床を見ます。

クロエ:まあ、私の時の離婚裁判の経験から、それがどれぐらい大変な事なのか分かるよ。
    お母さんが受け入れる可能性はあるの?
ピート:親父がウィチタに引っ越すのを手伝ってる。
    二人の仲がそんなに悪いのかって思わなかった。
    お袋が出て行くための口実に思えるんだ。
    俺じゃなく他の誰かのためにね。

クロエが腕をピートの肩に置いて彼の頭を撫でます。
それから彼女は彼を引っ張り慰めるように抱擁します。
クロエが彼の背中をさすりました。

第4幕 場面 4
クラークがジョセフの本を読みながら納屋にいます。
夜。
彼は「二人の人物」と見出しを付けたナマンとサゲスの絵を見ています。
レックスが入ります。

レックス:驚いたな。

クラークがレックスを見ます、しかし何も言いません。
レックスはクラークに数歩近づきます。

レックス:(本を見て)
      いいか、俺はずっとこの予言について考えていた。
      そして新しい翻訳を見つけた。
      聞きたいか?
クラーク:もちろだ。
レックス:貸してくれるか?

クラークがレックスに本を手渡します、そして彼は絵を見ます。
クラークの座るソファーから離れ話をはじめます。

レックス:このナマンという男はある星からやって来て、十人力の力を持っている、そして目からは光線をだす、そうだろ?
クラーク:(立ち上がり)それは伝説だよ、レックス。
レックス:(向きを変えないで)分かっている。
     だがもしこんな事ができる者がいたら、それは手ごわい敵になるだろうな。
     そいつは世界を征服することができる。
      (クラークの方に振り返り)
     誰かがそいつを監視しなければ、そいつは世界の覇者となるだろう。

クラークが返事をせずに熱心に聞いています。

レックス:だから俺はずっと考えていた。
      そいつと戦う者は勇敢でなければならないとな。
      (クラークに向かって歩きます)
       クラーク、多分その話のヒーローには心当たりがあるだろう…サゲスじゃないのか?

フェイドアウト。

おしまい