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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン
シーズン4.11Unsafe [危険]
第1幕 プロローグ
タロンでウェイトレスが飲物のトレイをバーから受け取り混雑した店内をテーブルの方へと歩きます。
夜。
店内は談笑しているスモールビル高校の生徒たちでいっぱいです。
店内にはにぎやかな音楽がかかっています。
クラークは一人でテーブルに着きコーヒーを飲みながら宿題をしていました。
二人の魅力的な女性が彼に接近します。
一人はブルネットで、もう一人はブロンドです。
ブルネット:ねえ、クラーク。何してるの
ブルネットは彼のテーブルにつきます。
クラーク:やあ、今宿題をやってるんだ。
ブロンド:何で?もう推薦入学が決まったんでしょ?
クラーク:[微笑み]ああ、フットボールでね。でもまだ僕の事を最後まで見ていそうだから。
ブルネット:じゃあ、宿題を後回しにしてさ、パーティーに行かない、ケイティの家でやるんだ。
ブロンド:彼女の家にはホットタブがあるのよ。
クラーク:[嬉しそうに]本当に?
ブルネット:ええ。
二人の女の子はお互いクラークに微笑み頷きます。
クラーク:うーん、ありがとう、でもまだ宿題が残ってるから。
二人はガッカリします。
ブルネット:分かったわ。じゃあ、終わったら後で寄ってね?
クラークはうなずきます。
ブロンド:じゃあね。
ブルネット:さよなら、クラーク。
女の子達は立ち上がると離れます。
クラークはガッカリした様子です。
女の子達が近くに立っていた二人の男の子のところに行くとクラークは立ち上がってバーの方へ歩きます。
ブロンド:ねえ、ケイティの家でパーティーやるんだけど。
クラークがバーに行くとマーサがバーの後で立っています。
彼はスツールに座ります。
マーサ:かわいい子じゃない。
クラーク:どっちが?
マーサ:二人とも。どちらかと付き合ってみたら?
クラーク:ああ、それで本当の事を言えずにウソをつきまくって結局だめになるんだ。
ラナの時みたいにね?
マーサ:クラーク、あなたに合った娘は必ずいるわ。
クラーク:誰が?母さん、僕を受け入れてくれる娘はおかしいんだよ。
マーサは悲しげにクラークを見ます。
ベル・リーブ(精神病院)の暗い廊下を歩いている二人の男性、雑役夫と医者。
医者の名前はウィリアム・マクブライド。二人は急ぎ足で歩きます。
雑役夫:あなたがあの患者を退院させるなんて思えません。
マクブライド:[そっけなく]患者が治れば退院はさせる。
二人は廊下の突き当たりの大きな暗い窓に着いて立ち止まります。
マクブライドは小さな何も無い部屋の窓の向こうを見るためにスイッチを入れます。
部屋の中心にあるベッドの上からスポットライトが照らされます。
そして光の中で女性がそのベッドに座っていました。
マクブライドがインターコムで彼女に話しかけます。
マクブライド:アリシア。時間だ。君はすぐに家に帰えれる。
ベッドの上の女性は窓の方へ顔を向けます。
彼女の顔の前にはもつれたブロンドの髪が覆っています。
彼女はアリシア・ベーカー、テレポーテーション能力のある娘でした。
(シーズン3、14話参照)
第1幕 場面1
クラークは手に本を持ち肩にバックパックをさげて屋根裏への階段を昇ります。
夜。
上に着くと机に荷物を置きます。
アリシアが彼の後の影から出てきます。
アリシア:ねえ、スモールビルののスタークォーターバックが、土曜日の夜に一人でここで何をしてるの?
クラーク:[彼女の声を聞き振り向き]アリシア。
アリシア:私の名前を覚えていてくれたんだ、ちょっと驚きだわ。
クラーク:忘れるわけないだろ?
僕を殺そうとしたんだ。
それにラナも。
どうやって逃げ出してきたんだ?
聞かなくても分かるけど。
アリシア:私は逃げ出してなんかないわ。
退院したのよ。お医者様は治ったって言ったわ。
クラーク:[不信感を持って頷き]
ここにテレポートしないで電話すればいいじゃないか。
アリシア:実はママの車を借りたの、運転してきたんだ。
アリシアは左腕を上げて手首にはまっている黒いブレスレットをクラークに見せます。
アリシア:これはお医者様が私に取り付けたものよ。
微量の鉛が血の中に入るようになってて力を使えないようにしてるわ。
クラーク:[わずかに驚き]
君が退院できたのはよかったけど、でも僕らの間に起こった事は変わらない。
アリシア:分かってるわ、クラーク。
あなたに謝りたかったの。
[彼の方へ近づき]
あなたはこの地球でたった一人私の苦しみを分かってくれる人だもの。
クラークは頷いて目を伏せます。
アリシア:私の質問に答えてないわ。
どうして土曜日の夜に一人でいるの?
クラーク:僕は一人でいるのが好きなんだ。
アリシア:それはあなたの秘密の事?
[クラークはイライラします]
心配しないで、誰にも言わないから。
そんな事しないって約束したじゃない。
クラーク:アリシア…
アリシア:ベル・リーブにいた間、私と同じような人がいるって思ったわ。
違った力を持った人がいるって、希望を与えられたの。
私の暗い心にあなたは希望を与えてくれた。クラーク。
クラークは触れられるが何を言っていいか分かりません。
アリシアは踵を返し階段を降り始めます。
アリシア:さよなら。
彼女が去るとクラークは不安そうに目を伏せます。
第1幕 場面2
ジョナサンとクラークが部屋に入いるとマーサはダイニングルームでオレンジジュースを注ぎます。
日中。
ジョナサン:[疑うように]それじゃ、ベル・リーブからアリシアはテレポートして来たのか。
クラーク:違うんだ、彼女に力を使えなくするブレスレットをつけたんだ。
だからもう彼女は危険じゃなくなったと思う。
マーサ:彼女の力だけが危険なんじゃないわよ、クラーク。
彼女はあなたの事で頭がいっぱいじゃない。
ジョナサン:[テーブルに着き]それにお前の秘密を知っているしな。
クラーク:もう一年以上もの間彼女は黙ってきたんだ。
もし彼女が言う気になれば例えベル・リーブでも話したはずだ。
マーサ:[クラークにオレンジジュースを注ぎ]
あなたがウソをつかなくてもすむ人が欲しいのは分かるわ。
でもそれはアリシアじゃないでしょ。
クラーク:だからって特殊な力を持つかわいい女の子がドアをノックするのをずっと待ってなくちゃいけないのかい?
マーサはテーブルにつきます。
ジョナサン:クラーク、お前だって彼女が何をしたか分かってるはずだ。
アリシアは施設にいた方がいいんだ。
クラーク:それならどうしてベル・リーブが彼女を退院させたのさ。
もし本当に彼女が治ったとしたら?
マーサ:じゃあ、もし彼女がそうじゃないとしたら?
第1幕 場面3
クラークとクロエはトーチオフィスににいます。
日中。
クロエはコンピュータでアリシアの記録を引き出します。
クロエ:あれっ、そうか。分かった、アリシア・ベーカー。
「演技性人格障害を持ち情緒不安定を引き起こす精神病患者」
この子ね、よし。
クロエはウィリアム・マクブライドの写真の載ったページを映し出します。
クラーク:その人は誰?
クロエ:アリシアの精神科医のウィリアム・マクブライド医師よ。
聞いたとこによると。彼はたった二年でハーヴァードを卒業したんだって。
クラーク:アリシアについて何て言ってる?
クロエ:[ファイルを読み]
わあ。マクブライド医師によるとアリシアは本当に治ってるって。
クラーク:[考え込み]彼女は本当の事を言ってたんだ。
クロエは詮索好きな微笑を浮かべてクラークを見ます。
クロエ:それが本当にケント君の知りたかった事なのね。
クラークは微笑を返します。
第1幕 場面4
ラナは中央A&Mカンザス大学のキャンパスの外の階段を昇っています。
日中。
ジェイソンが彼女の方へと階段を降りてくると彼女は心配そうな顔で彼を見ます。
彼は彼女に会って驚きます。
ジェイソン:どうしてここに?
ラナ:あなたに会いにきたの。
ジェイソン:悪かった、君がキャンパスに来るとは思ってなかったよ。
ラナ:私を見捨てる前、あなたは来るなっては言わなかったでしょ?
ジェイソン、ここで本当は何をしているの?
ジェイソン:こんなところじゃ話せないんだ。
君の方だってそれなりの受け入れはできてるとは思えないし。
そのような関係の準備がさ。
ラナ:関係って?
ジェイソン:今じゃなきゃダメかい?
俺は…なあ、ラナ、もう行かないといけないんだ。
ジェイソンはラナを放って逃げだします。
第1幕 場面5
一人の女性がホッケーリンクの上で一本足で優雅に滑っています。
夜。
通常のリンクではリンクの周りを回っている人達でいっぱいで音楽がかかっています。
三人の小さな男の子達が不器用に滑っているクラークの脇をすり抜けていくと、
クラークはバランスを崩し腕を振り回します。
その脇にアリシアが鮮やかに滑ってきました。
アリシア:スーパーパワーもこれでは形無しね、クラーク。
クラーク:[心配そうに]いや、大丈夫、な、なんとかなるさ。
アリシア:OK、さあ。
アリシアはバックで滑りながらクラークの前に出て手を差し出します。
クラークは彼女の手を取り、彼女は彼を引っぱってコーチをします。
アリシア:もう少しひざの力を抜いて。少しだけ滑るの。
彼女は彼の脇に戻り彼の片手を持って滑り続けます。
アリシア:電話してくれて本当に嬉しかったわ。
前にデートの後での事があったから、こんな風になるなんて思わなかった。
クラーク:あの時は君が病気だったからだ、今は違うだろ。
アリシア:今はあんなことしないわ。
[くるりとスピンをして滑り続けます]
あの時、私は怒っていて孤独だって感じてたのよ。
でも分からないわ。
思い出すと…あの時の私は本当の自分じゃなかったみたい、まるで映画でも見てたかのようだわ。
クラーク:多分、あれは君じゃなかったんだ。本当の君は今の君さ。
アリシアはクラークを見てはにかんで微笑みます。
突然クラークはバランスを失って後に倒れます。
アリシアは彼の頭の方に来て二人で笑い合いました。
アリシア:強いお尻でよかったね。
クラークはアリシアにキスするように愛情をこめて彼女の顔にさわります。
アリシアはホッケーリンクの方を見上げます。
そして彼女はマクブライド医師が彼女を見て立っているのを見つけます。
アリシア:[クラークに]
あのね、あなたは寒さに強いのかもしれないけど、
私は凍えてきちゃったわ。
[彼女はクラークを助け起こします]
クラーク:[冗談をいい]
じゃあ、僕のヒートビジョンがあるよ。
アリシア:ココアでも買ってくるわ。
クラーク:OK。
アリシア:先にお化粧を直してくるわ。あそこで会いましょ。
クラーク:OK。
アリシアはクラークから離れマクブライド医師のいる方の階段を登ります。
彼女がそこに着いても彼女は彼を見ません、しかし彼は彼女の後をついてきます。
マクブライド:自由を楽しんでるか?
アリシア:[驚き]あら、マクブライド先生。
ここで何をしてるんですか?
マクブライド:興味のある患者を調べにね。
[彼は彼女の腕をとってブレスレットを見ます]
これは君の居場所も分かるんだ、アリシア。
アリシア:私の事を付回してたの?
マクブライド:私はとしては君を自由にした責任がある。
君がどこにいるのか常に知っておかないとね。
クラーク・ケントと会うような事があるからね。
アリシア:私がクラークと何をするかは私の自由でしょ。
マクブライド:クラークは君の強迫観念の対象だった、アリシア。
彼に対する君の感受性は精神的発作を引き起こすかもしれない。
本当にまたあのような事件を冒したいのか?
アリシア:でも先生は治ったっておっしゃいました。
マクブライド:それは君がそうなって欲しいさ。
例えば病院の中より外に出ての治療は有効なんだ。
[アリシアは曖昧に彼を見ます]
君は明るく美しい若い女の子なんだ。
マクブライドが彼女の顔に触ると彼女はわずかに離れます。
彼は穏やかに彼女の髪を掴みます。
マクブライド:君がベル・リーブに戻るのは恥だ。
誰かが怪我をする前にクラーク・ケントに会うのを止めなさい。
彼は悲嘆に暮れた表情をしたアリシアのもとを去ります。
アリシアが戻ってくるとクラークは二つの紙コップ持ってベンチに座っていました。
彼が彼女に気づくと彼は微笑みます。
クラーク:ここだよ。帰っちゃったと思ったよ。
アリシア:[隣に座り]
いやだ、そんなに簡単に私を追い払わないで。
彼女は彼からココアを受け取り飲みます。
アリシア:あら、冷えちゃってるわ、暖めてくれない?
彼女はクラークへカップを渡します。
彼は躊躇しながらあたりを見まわしてココアに向かってビートビジョンを放ち再び湯気を立てさせます。
アリシア:ありがとう。
クラークは微笑んでアリシアの肩に腕を回します。
クラーク:それで、次に何をしたい?
アリシア:うーん、ドライブに行かない?
クラーク:いいよ。どこに行きたい?
アリシア:[考え]
カルフォルニアに行ったことがある?
クラーク:カルフォルニア?
[笑い]
もちろんだ、さあトラックに行こう。
これからカルフォルニアだ。
クラークは笑います。
しかしアリシアは彼を見て上目使いでカップの端を噛みます。
クラーク:本気なのか?
[彼女はうなずきます。]
アリシア、カリフォルニアに行くっていったって…
アリシア:おかしい?
クラーク:そういうつもりじゃないけど。
アリシア:ううん、変に聞こえても当然よ。
私…まだ行った事がない所に行ってみたいの、あなたと一緒に。
クラーク:それは無理だよ。僕も君と行きたいけど…
[アリシアはガッカリして目を伏せます]
大丈夫かい?
アリシア:ええ。実は行くところがあるの。後で電話をするわ。
アリシアは立ち上がって早足で行ってしまいます。
クラークは唖然として座ったままです。
第1幕 場面6
スモールビル高校。
夜。
アリシアがトーチオフィスに入り後ろ手にドアを閉めます。
そしてあたりを見回すと机の一つへ歩いて行って全ての引き出しを開け何かを探し回ります。
探しているものが見つからず部屋の隅にあるファイルキャビネットへ行きます。
そして上の二段の引き出しを開けて中を覗きます。
彼女は二つ目の机に行って引き出しを開けます。
それから壁の脇の整理棚の引き出しを開けると円形のピンクの箱を見つけます。
彼女が箱を開けると中にはルビーの代わりに赤いクリプトナイトのついたスモールビル高校のリングを取り出します。
彼女はリングを机に置きます。
それから机に置いてあったガラス球を手に取るとリングに叩きつけクリプトナイトを止めてある金具を壊します。
外れたクリプトナイトを手に取ると彼女は不安そうによくそれを見ます。
フェイドアウト。
第2幕 場面1
レックスの屋敷。
日。
レックスは誰かと書斎でフェイシングをしています。
二人とも正式な防具を身に付けマスクで顔を覆っていました。
ライオネルは入ってくるとレックスは注意力がそがれ剣が乱れます。
すかさず相手は彼の胸に剣を突くと剣はわずかに曲がります。。
剣は圧力の下でわずかに曲がります。レックスと相手はマスクを脱ぎます。
相手は長いブロンドの髪をした非常に魅力的な女性です。
レックス:帰ってきたのか、親父。
ライオネル:お前に連絡を使用としたんだが、いつも…出ないんでな。
父親と話すよりチャンバラをする方が忙しいのか?
レックス:実は、親父の法廷書類に夢中になっていてな。
どうやって有罪判決を覆せたのか調べていたんだ。
ライオネル:そうか、だがその答えは書類では見つけられないぞ。
レックスがフェンシングパートナーの唇にキスをすると彼女は去ります。
ライオネル:それは…奇跡だ。
それを説明する方法はない。
そして私はこの自由を使わなければならない…より大きな目的のためにな。
レックス:じゃあ、重役室へは行かないで欲しいな。
金庫あさりをしてもらっちゃ困るんでな。
ルーサー・コープには近づかないで貰いたい。
ライオネル:私は金のためにここにきたんじゃないぞ、レックス。
ルーサー・コープはお前のものだ。
会社の運営など、もう私には興味がない。
レックス:それじゃ、何だ、俺を殺すために時間を使うのか?
レックスは机につきます。
ライオネル:分かっているさ、お前のその思いがどこから来ているのかがな。
それは怒りと不信からだ。
だがまだ遅くはないぞ。闇から抜け出す時間はまだある。
レックス:なあ、親父。一体どうしたっていうんだ?
ライオネル:私は世の中をもっといい場所にしようとしているんだ。
私は慈善財団を作るつもりだ、貧しく空腹に耐え服さえまともに着られない者達のために。
[レックスはあざ笑います]
私は本当に人を助けたいんだ。
チャレンジこそ人間の精神を向上させる。
地球上の誰もが私と同じくらい幸せならと思うんだよ!
レックス:[間があり。机に寄りかかります]
救世主気取りか?
ライオネル:いや、レックス、違うぞ。
私は…夢を実現させたいんだ。
レックスは疑わしそうにライオネルを見ます。
ライオネルが彼に振り返りるとライオネルは目を大きく見開いて興奮していました。
第2幕 場面2
クラークの屋根裏。
夜。
アリシアはクラークの巣箱の入った箱を置くと背後に走り寄ってきて彼に目隠しをします。
アリシア:[くすくす笑い]だーれだ!
クラーク:[嬉しそうに驚き]
カリフォルニアへ行ってるんじゃなかったのか。
アリシア:あのね、私のバッグが車の中にあるの。
クラーク:どうしたんだい?
アリシア:えー、マクブライド先生、私の主治医なんだけど、彼がスケート場にいたの。
もしあなたに会い続けるんなら私をベル・リーブに送り返すって言うのよ。
クラーク:どうしてそんな事を?
アリシア:多分嫉妬してるんじゃないかな。
もし私が表に出られたら彼は私と一緒にいられるって思ったんじゃない。
クラーク:じゃあ、ベル・リーブに行ってマクブライドの事を話さないと。
アリシア:仮退院を取り消すような危険は冒したくないわ。
クラーク:何をそんなに逃げたがるんだ?
アリシア:私は自由なら気にしないわ。
[彼女はクラークの肩に腕を回します]
私と来て、クラーク。
クラーク:そうしたいけど。でも逃げ出す事が答えじゃないだろ。
僕を信じて、分かってるから。
アリシア:私にもあなたと同じような強さがあればいいと思うわ。
でも…そうじゃないもの。
うーん…私、退院した時のためにベル・リーブであなたのために作ったのよ。
彼女はバッグの方へ行きます。
クラーク:アリシア…
アリシア:これがお別れのプレゼントになると思うわ。
彼女はバッグからビーズのネックレスを取り出します。
その中には赤いクリプトナイトが入っていました。
彼女はクラークに見せながらネックレスの留め金を外します。
アリシア:一回でいいからこれをつけて私に見せてくれない?
アリシアはクラークの首にネックレスをかけるとクラークの頬にキスをします。
それから彼女は後ろに下がって様子を見ます。
クラークの目は赤く輝き始め災いをなす薄笑いが唇に浮かび上がります。
第2幕 場面3
ラナがトーチオフィスに入るとクロエーはコンピュータの前に座っていました。
夜。
ラナ:ねえ。
クロエ:あら。今日いなかったわね。何があったの?
J・アルフレッドのラブソングでも聴きに行ったの?
ラナは微笑みます。
ラナ:違うわよ、ジェイソンに会いに行ってたの。
クロエ:その様子だ度うまくいかなかったようね。
[ラナは驚いて見ます]
ゴメン、でもあなたにポーカーフェイスは似合わないわ。
どうしたの?
ラナ:彼のおかしな行動が分かったかもしれないの。
彼は私の準備ができてないって思ってる。
クロエ:何?どんな?
ラナは落ち着かずにクロエを見ます。
クロエ:[理解し]
ああ、あの事。
ああ、分かった。
ラナは不器用に咳払いをします。
クロエ:わあ。それがあなたに聞きたいって思ってた答えなのね。
ラナ:誰でも思いつくでしょ、私達…
クロエ:[立ち上がり]
ラナ、あなたはパリで3ヵ月もの間彼と一緒だったんだよ。
ラナ:そうよ…でもそんな関係じゃなかった。
でも今はもう受け入れる気があるわ。
ラナが座るとクロエーは彼女の隣に座ります。
クロエ:まず一つ目、彼を失うのが怖いだけならそんな事はしない方がいいわ。
ラナ:そうじゃないわ。ジェイソンは大学生だし、ある程度そんな事には慣れていると思う…大人だから。
クロエ:OK、じゃあ「放課後の情事」を冒す危険は覚悟してるの。
十八歳未満の三分の二は直ぐにそんな事をするのが残念だわ。
[ラナは頷きます]
その三分の二の一人から言わせて貰うけど、覚悟はできているのね。
ラナ:ちょっと待って。それはあなたの…
クロエ:ええ。デイリープラネットでの研修期間中にね。
彼の名前はジミーよ。
彼って棒ネクタイをしていてとってもキュートだったわ。
つまり…ひと夏の本物の恋よ。
ラナ:後悔してる?
クロエ:時々ね。でもそんなにひどくはないわ。
でも特別でもなかったな、変に聞こえるかも知れないけど、もうやっちゃったし。
それで、あなたはジェイソンを永遠に忘れられない人になるって事だけは確かだわ。
ラナは悲嘆して目を伏せます。
第2幕 場面4
屋根裏の床の上には衣服が脱ぎ捨てられています。
夜。
クラークとアリシアはソファーの上でいちゃついていました。
クラークはジーンズ以外は着ていません。
そしてアリシアはスカートとブラジャーを着けています。
彼らは激しいキスしています。
ネックレスはまだクラークの首にかかっていました。
アリシア:OK、ちょっと休憩しましょ?
こんな風に永遠に続いて欲しいわ。
クラーク:それは俺の力では無理だな、でも努力はするぜ。
彼は彼女の首にキスし始めます。
アリシア:OK、ちょっと待って。
アリシアは彼を押して体を起こします。
クラーク:何だ?
アリシアは気持ちを落ち着けるため首にかかった髪を持ち上げて、手の甲を顔にあてます。
アリシア:あー…
クラーク:何だ?
アリシア:[とまどい]私、処女なの。
クラーク:[笑い、興奮し]それはいい。俺も童貞だ。
彼は再び彼女にキスし始めます。彼女は彼を押しのけます。
アリシア:本当に?
クラーク:何が?
アリシア:それじゃ、ねえ、私達何もそんな関係にはならないわよね。
クラーク:ん?何だよ、誰もこれを起こる事は約束できないぜ。
クラークが彼女を押し倒して上にのしかかります。
クラーク:君は俺が今まで会った中で一番キレイでセクシーな娘だ。
君を放すつもりはない。
アリシア:[興奮し]それはつまり、私をガールフレンドにするって事?
クラーク:いや、妻にしたい。
アリシア:[ささやき、驚き]本気?
クラークは彼女から降りて彼女の脇の床にひざまずきます。そして彼女の手をとります。
クラーク:俺たちは一緒にいるはずだった。
今夜ヴェガスに行って、朝には夫婦になるんだ。
アリシア:まあ、すごいわ!
アリシアは笑ってクラークのひざに跳び込みます。
そして再び彼にキスします。
彼はソファーの上に彼女を寝かせます、そして彼は彼女の腕を引きブレスレットを壊し床に投げ捨てます。
二人はその瞬間テレポートをしてその場から消えます。
フェイドアウト。
第3幕 場面1
ラスべガス。
夜。
教会の中は飾り立てられクラークとアリシアは牧師の前に立っています。
クラークはタキシードを、アリシアは白いウェディングドレスを着ています。
白いウィッグを着けた女性がオルガンでウェディングマーチを演奏しています。
牧師:我々は神聖な結婚においてこの幸せなカップルのためにここに集待っています。
ご承知の通り、結婚とは軽々しく結ばれてはならないものであり。
クラーク:分かったから、先に進んで。
アリシアは微笑みます。
牧師:ああ、それならば、うーん…
[彼は紙をポケットから取り出します]
汝、クラークケントは、この女性を妻とすることを誓いますか?
クラークはリングをアリシアの指にはめます。
クラーク:ああ、はい。
牧師:そして、汝、アリシアベーカーこの男性を夫とする事を誓いますか?
アリシア:はい。
牧師:それでは、誓いのキスを…
クラークはアリシアにキスします。
牧師:ああ、もうしているんだね。
さて、ネバダ州によって私に授けられた権限によって、私はあなた方を夫婦として認めることを宣言します。
オルガンを演奏している女性は微笑みます。
クラークはアリシアの手を取ると急いでチャペルの外にでます。
彼らが通るとオルガンを演奏していた女性は紙吹雪を放り投げます。
スイートルームにいるクラークとアリシア。
そこは広く、派手で、赤い照明が点いています。
部屋の向こう側には巨大なベッドがあり、クラークは抱きかかえたアリシアを降ろします。
そして彼女が部屋を見ると急いで行き辺りを見回して興奮で笑います。
アリシア:もう頭が混乱してるわ!
クラーク:倒れるなよ。
クラークはジャケットを脱ぎます。
アリシアは靴を脱ぎ捨てベッドの上に立ちジャンプしています。
アリシア:ああ、いいわ!信じられない!
私はクラーク・ケント夫人なのね。
クラーク:[ベッドの方へ歩き]
それを本当にしようぜ。
アリシアは嬉しい悲鳴をあげます。
第3幕 場面2
ラナはアパートにいます。
夜。
ロウソクの火をつける彼女のパジャマ姿を照らし出します。
ジェイソンがドアをノックして入ると彼女はマッチを吹き消します。
部屋全体はロウソクが沢山灯され、暖炉に火が入っていました。
ラナ:ジェイソン。早かったわね。
ジェイソン:ああ、君からのメッセージを聞いた。
何か緊急事態みたいだったから、急いできたんだ。
ラナ:そんなつもりじゃなかったんだけどな。
ジェイソンはドアを閉めてラナの方へ歩きます。そして彼女が話すのを待ちます。
ラナ:私の目を見て答えて、私を愛していないと言って。
彼女はジェイソンがそれを言うことができないのを見ます。
ラナ:それなら私達が分かれる理由はないわね。
ラナは不安そうにパジャマのボタンを外し始めます。
ジェイソンは何をしようとしているのか理解して彼女の手を掴みます。
ジェイソン:OK、もう止めてくれ。
そのー、俺のためにこんな事をしてるんだろ、でもそれはできない。
つまり、このような事は。
ラナ:[動揺して]
私には分からないわ。あなたが私と別れると思って…
ジェイソン:OK、わかった、うーん…君に対して本当の事を言わなかった。
ジェイソンは暖炉へ歩いてラナから離れます。
ラナ:[怖がり]他の人がいるの。
ジェイソン:[振り返り]いや、いないよ。
ラナ:それじゃどうして、ジェイソン?
どうして出て行ったの?
ジェイソン:それは、君との出会いは偶然じゃないと思ったんだ。
お袋が手引きしたんじゃないかと思ってる。
ラナ:どうして、そんな事ができるの?
ジェイソン:まず第一に俺をパリに行かせたのはお袋なんだ。
お袋は俺がパリで特別な人に出会うと言っていた。
そして出会った。
それからそのタトゥーの事が起き始めた。
イソベルの墓と拓本だ。
そのどれも何の意味もなしてない。
君まで磔で火あぶりのイソベルの夢でお袋を見ている。
ラナ:違うわ、それは全部夢の中の話でしょ。
ジェイソン:多分、君の潜在意識を点同士を繋ぐための事だったんだ。
どんな方法でも、母と君が親しくなるために俺を利用して欲しくなかった…
ラナ:[彼の顔に触れ]ジェイソン、たとえ何があっても私の思いは変わらないわ。
ジェイソン:ああ。
抱き合い二人の目に恐れの色が浮かぶ。
第3幕 場面3
アリシアはふざけながらクラークから逃げます。
夜。
彼がバラと果物の乗ったテーブルの方に歩いてくると彼女はくすくす笑います。
彼はテーブルからそれらを落としてアリシアを持ち上げます。
そしてテーブルの上に彼女を下ろすと情熱的なキスします。
クラークはアリシアの後の鏡に自分が映っているのを見て微笑みます。
クラークはアリシアのドレスの背中を掴むと裂きます。
アリシアがクラークの腹を足で後ろに押すとクラークは後ろのイスに倒れます。
彼女はすくっと立ち上がりドレスを脱ぐと白いランジェリーだけになります。
アリシアはクラークの膝に飛び込みます。
そして再び彼にキスします。
彼女は立ち上がりって椅子から離れるとクラークはゆっくり彼女の後を追って彼女は後ろへと下がります。
彼が彼女の所に着くと彼は彼女のランジェリーをむしり取って再びキスします。
彼女はブラジャーだけ着けています。
彼はしばらく彼女にキスするのを止めて飢えた目で彼女を見ます。
それから彼はもう一度キスに熱中します。
そして彼女はテレポートしていなくなります。
彼が振り向くと彼女はベッドに座っています。
そして彼を誘うように枕の後ろから彼に手を振ります。
クラークがベッドに飛び込むと彼女は喜んで叫びます。
彼らはキスします。
アリシア:ああ、素敵、あなたを愛しているわ。
クラーク:君の気持ちは分かるよ。
彼らは再びキスします。
アリシア:待って。
クラーク:待つ?
待つ必要なんかないだろ。
結婚したんだから。
アリシア:違うの、ちゃんとしたいの。
[彼女は彼のネックレスの留め金を外し始めます]
私はあなた全てが欲しいのよ。
彼女はネックレスを緩めてクラークから取りはずします。
真っ赤なクリプトナイトは明滅してベッドの脇に下げます。
影響が徐々になくなってくクラークの目はしばらく赤くなります。
彼はアリシアを見ます。
クラーク:僕に何をした?
アリシア:OK、元に戻ったわね。
クラーク:[体を起こし]
どうして赤いクリプトナイトの事を知っているんだ?
アリシア:私があなたの事なら全て知っているわ、クラーク。
私達は一緒になるはずだった、覚えてる?
あなたが言ったのよ。
クラーク:僕をおかしくしてだろ。
クラークは立ち上がります。
そして手で髪を掻き毟りながら信じられずに部屋を見てまわります。
アリシア:[立ち上がって弁解]
違うわ…何もしないで去りたくなかった。
だから…あなたに一度だけでもいいから本当の気持ちを聞きたかったの。
クラーク:なあ、自分のした事の間違いに気づかないのか!
どうしてこんな事を?
クラークはシャツを拾います。
アリシア:クラーク、あなたならどんな娘でも選べるはずなのに私を選んでくれた。
どうしてなの?
クラーク:君が赤いクリプトナイトを使ったからだ!
あれは僕を僕じゃなくしてしまうんだ!
クラークはシャツを着ます。
アリシア:違うわ、隕石が何もかもあなたを強制するとは思えない、クラーク!
多分、あれはあなたの理性を弱めるかもしれない、
でもクラーク・ケントは自分自身でこの状況にしたんじゃない?
クラーク・ケントは私と結婚したいって言ってくれた。
クラーク・ケントは私と愛しあうためにこのホテルの部屋に連れてきたのよ。
クラーク:じゃあ、多分、クラーク・ケントは間違いを冒したんだ。
アリシア:違うわ。
彼女はテレポートをしだします。
クラーク:アリシア、ダメだ!
クラークは彼女へ手を伸ばします、しかし彼女はすでに消え去りました。
第3幕 場面4
ケント農場。
日中。
クラークは屋根裏で電話をしています。
クラーク:彼女のお母さんは何も聞いてない。
[間があり]
OK。何か分かったら電話してくれ、クロエ?
クラークはマクブライド医師が屋根裏に入ってきたのに気づきます。
マクブライド:私はアリシアに君から離れるように警告した。
クラーク:マクブライド先生。彼女はどこです?
マクブライド:彼女は携帯電話から私に電話してきた。
ヒステリックに叫んで、多分彼女は悪くなっている。
彼女をベル・リーブから出すべきじゃなかった。
クラーク:彼女は僕と会うのを止めなければ、あなたが彼女を送り返すと脅迫したと言ってました。
マクブライド:アリシアは私にとって最も大きな仕事だった。
彼女が私のところに来た時、彼女の心は壊れてい。
私は再び彼女の心を作りなおしたんだ。
君が何を彼女にしたか知りなさい。
クラーク:僕がしたこと?
彼女の理由はあなたから逃げたかっただけです。
マクブライド:いや、君は彼女をストーカーしていた。
彼女を誘拐し結婚することを強制した。
クラーク:そんな事はありません。
マクブライドはコートから銃を引き抜きます。
マクブライド:さて、それは私が君を警察に突き出せば私を信じるだろうな。
クラーク:あなたは何をするつもりなんですか?
マクブライド:[銃をクラークに向け]
アリシアを助けるために、私は彼女の強迫観念を理解するため君を調べた。
それは難しくはなかったよ。
保安官のファイルは犯行現場での君の不可解な行動で満たされていた。
荒れる十代の昔からの行動だ。
心配しなくていい。
君のような子供は投獄されない。
私のところに来るんだ…ベル・リーブにね。
マクブライドの後で閃光が走りアリシアがテレポートしてきます。
マクブライドは振り向きます。
アリシア:クラークは何もしてないわ。
マクブライド:君はここで何をしているんだ?
クラーク:アリシア、ここから出て。
マクブライド:彼女に何も言うな!
アリシア:クラーク、私が大きな間違いをしたのは分かってる。
でもあなたは私の事を本当に分かってくれたたった一人なの。
マクブライド:[傷ついて]アリシア…
アリシア:[クラークへ]
そしてあなたの言った事が理解できたとき、私は元に戻ったわ。
それでもあなたを愛してる。
マクブライド:違うんだ!私は彼に君を傷をつけ続けさせるつもりじゃない!
アリシア:何の事かさっぱり分からないわ!
マクブライド:これで終わりだ!
マクブライドはクラークに振り返り引き金を引きます。
弾丸が放たれると同時にアリシアはテレポートしてクラークの前に立ちはだかります。
実体化した彼女の胸に向かって弾丸は真直ぐ飛んできます。
彼女は絶叫を上げてクラークの腕の中に倒れこみます。
彼は彼女のシャツについた赤いシミを見下ろして床に彼女を降ろします。
マクブライド:アリシア!
マクブライドはアリシアの側に駆け寄ります。
しかしクラークが手で彼を押すと彼は納屋の壁へと飛んでいきます。
クラークはアリシアの頭を抱きかかえます。
アリシア:[弱く]
病院に行かないといけないわね?
クラーク:アリシア、どうしてこんな事を?
僕は弾丸を捕まえる事ができるのを知ってただろう。
アリシア:約束したから、あなたの秘密は必ず守るって約束したでしょ。
彼女は目は閉じます。
フェイドアウト。
第4幕 場面1
スモールビル医療センター。
日中。
クラークがアリシアの病室に入ると彼女は腕を吊ってベッドで寝ていました。
彼女は目を開けて彼を見ます。
クラーク:やあ。
アリシア:あら。
クラーク:気分はどうだい?
アリシア:弾の前にテレポートしたときよりは。
[彼女はそおっと笑って、痛みで顔をしかめます]
ウッ。
クラークはベッドの隣に座ります。
クラーク:医者から今日退院するって聞いたんだ。
それまで冗談はお預けだ。
アリシア:どうなったの、マクブライド先生は?
クラーク:患者の一人を殺そうとしたためめに、ベル・リーブで拘留されている。
アリシア:あなたにした事はとても悪かったわ、クラーク。
でも思ったの…私の人生の中でたった一つのいい思い出を失いたくなかったって。
クラーク:僕にあれを使ってまで関係を保とうとするのがいい事だとは思わないけどな。
アリシアは応えません。
クラークは彼女の手をとります。
クラーク:僕はあの岩の有無に関わらず君が必要だった。
アリシア:[悲しげに]過去形なの。
クラーク:少し休んで、いいね?
クラークははっきりとは言わずに立ち上がります。
アリシアは可能な限りの最後まで彼の手を放しません。
しかし彼女はついに放します。
アリシア:クラーク?
[クラークは振り向きます]
本当にゴメンね。分かってくれる?
クラーク:ああ、分かってるよ。
クラークは彼女から離れて手に持っていた物を見ます。
それをテーブルに置くとクラークは出て行きます。
それはアリシアの壊れたブレスレットでした。
第4幕 場面2
レックスが書斎の暖炉の前に座っているとライオネルが入ってきます。
夜。
ライオネル:ああ、寒い夜に暖かい火か。何物にも代えがたいものだな?
レックス:来てくれて感謝する、親父。
親父が世界を救おうと忙しいのは分かってるつもりだ。
ライオネル:そうか、お前からの呼び出しは和解のものだと思ったが、私が間違っていたようだ。
ライオネルは去るために回ります、そしてレックスは立ち上がります。
レックス:どこに行くんだ、親父?
ハイウェイのモーテルへ戻るのか?
[腕時計を見て]
それとも、ああ、もうディナータイムだ。
親父の分もまだ間に合うかもしれないな。
ライオネル:あそこでも驚くほどおいしいソールズベリーステーキを出すぞ。
レックスは火かき棒でライオネルを指します。
そしてライオネルの冗談に微笑みます。
それからレックスは火かき棒を置きます。
レックス:親父に渡すものがある。親父がそれほど没頭したいなら約束して欲しい。
レックスソファーに座ります。
ライオネルはレックスの向かいの他のソファーに座ります。
ライオネル:これは演技ではない、レックス。
もうお前も気づいているだろう。
私が釈放された時からお前は私の後を追わせていたんだ。
レックス:俺のやった事だと知っていたのか。
ライオネル:[くすくす笑い]
私はもうそんなゲームはせんよ、レックス。
これは今の私の生き様なんだ。
お前が私から全ての財産を奪った。
そして私はそれを最大限に利用している。
お前は正しい。
それは、あー、もう夕食の準備ができた頃だな。
ライオネルは立ち上がって再び去り始めます。
レックス:親父。
ライオネルは振り向きます。
レックス:ゲストハウスに泊まったらどうだ。
ライオネル:ありがとう。
[彼はドアを開けます]
それが一番簡単だな、私から目を離さないようにするには。
レックス:おやすみ、親父。
ライオネルは頷いて書斎を去ります。
第4幕 場面3
ケント農場。
日中。
マーサはゆっくり階段を下りてくるとクラークはキッチンカウンターの席に着いていました。
クラーク:[用心深く]
父さんは、まだ動揺してる?
マーサ:[冷たく]どうかしら?
マーサはクラークの側へ歩いて行きます。
クラーク:母さんはどう?
マーサ:動揺してるわよ。でも、それより、失望したわ。
クラーク:[小さな声で]
赤いクリプトナイトのせいなんだ、母さん。
マーサ:なんてことなの、
ほとんど何も知らない女の子と駆け落ちして結婚して。
クラーク:それは、合法的じゃないよ。
マーサ:[より怒り]そんな事じゃないの。
結婚は神聖なものよ、クラーク。
どんなに困難なことでもお互いを信頼して、一緒に人生を生きていくものなの。
あなたにそれを教えてきたはずよ!
クラークは涙を浮かべマーサから顔を背けます。
マーサ:あなたにはあきれたわ、クラーク。
毎日心配してたのよ。
でも帰ってきたら…こんな事に。
どうしてなの?
クラークが話しだすと涙が頬を伝って落ちます。
クラーク:母さん、僕はアリシアと一緒にいると自由な感じがしなかった部分があるんだ。
彼女は僕を普通であり特別だと同時に感じさせるんだ。
マーサ:あなたがどれくらい誰かと居たいかには分かってるわ。
私もあなたのためにそういう人がいて欲しい。
でももっといい判断をすると思っていたわ。
マーサは、部屋を出ます。
第4幕 場面4
クラークは屋根裏にいます。
日中。
アリシアが入ります。
まだ腕を吊っていました。
アリシア:あなたがどうして一人でいるのか分かるわ。
クラーク:[彼女に会って幸せそうに]
やあ。アリシア。
クラークが階段の下に降りていき、アリシアがこちらにやって来ると途中で会います。
クラーク:またブレスレットをつけたのか。
アリシアは左腕を上げます。そしてブレスレットを示します。
アリシア:これで私を保っておくの。
とにかくあなたにお礼を言いたかったのよ。
クラーク:何で?
アリシア:私を普通の人間にしてくれて。
クラーク:君を信じてるから。
アリシア:ねえ、私達は決して一緒にはなれないって分かったわ。
でも私の気持ちは変わらない。
私が生きている間は絶対にあなたの秘密を守るって事を知っておいて欲しかったの。
クラークは微笑みます。
そして感情を押しとどめます。
まるで反応を待つようにアリシアはしばらく彼を見ます。しかし何もしません。
アリシア:あなたが好きよ。
アリシアはクラークから遠ざかって階段を降りていきます。
彼女は涙を抑えます。
クラークは彼女を見て急に行動を起こします。
クラーク:アリシア、待って。
彼は階段の下に来て彼女の後を追いかけます。
そして彼女の向きを変えるために彼女の肩に触れます。
彼女は彼と向き合いすすり泣き始めます。
クラークがぎゅっと彼女を抱きしめると彼女は彼の胸に顔を埋めます。
フェイドアウト。
おしまい