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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

シーズン5.02MORTAL[人間]

ベレ・リーブ。
夜。
レックスは医者と歩きながら話をしています。

医師:この棟から外に患者を移すって?
    そんな事したら取締役員会でかなり質問攻めにあいますよ、ルーサーさん。
レックス:そのために金を渡してあるはずだ、先生。
      答えを期待しているぞ。

ガラスの壁の後にライオネルがこちらを向いて立っています。
彼の目はまだ灰色で、拘束衣を着ています。
レックスは彼を見ます。

レックス:(医者へ)このままにしておいてくれ。
      24時間内に何か変化が起きたら連絡してくれ。

レックスがガラスに手を置くとライオネルは笑みを浮かべ振り返ります。
レックスは歩き去ります。
レックスが廊下を歩いていると所員が電子手錠を着けた患者を連れてきて
患者がレックスにぶつかります。
その時患者の手錠のロックが解除されます。

レックス:おい!
所員:すみません、ルーサーさん。
患者:ああ、すまない。
所員:おい、友達を作るのはうまいな、リー?
患者、リー:[手錠を外し]俺は人間だ。

リーは所員を殴り、片手を伸ばし近くの電灯からで電気エネルギーを吸収します。
そしてもう片方の手でエネルギーを廊下の端にいる双子の患者を連れた所員に投げつけます。

リー:部屋を照らす事以外にもこんなことができるんだ?
   手を出せ、手を!

彼は二人の患者の手錠にエネルギーを放って彼らを解放します。
その二人の患者は双子です。

リー:自由になったぞ。行け!

警報が鳴り出します。
双子はお互いの左右拳を合わせ自分たちの前にもう片方の手を伸ばし
エネルギーのバリアを張り、撃たれた弾丸から身を守ります。
弾丸はバリアによって空中で止まります。

警備員:何があったんだ?
リー:ずらかるぞ。

爆発が起き患者達は解放されます。

双子1:どこへ…
双子2:…なあ、ボス?
リー:スモールビルだ。

屋外。
日中。
男達が納屋を建てています。

男:引け!いいぞ!
ジョナサン:そのままだ!引けー!

彼らが納屋の壁面の柱組みを立ち上げるまで男はロープで引き続けます。
壁面が立ち上がると女性と子供たちは歓声を上げます。
クラークとジョナサンは走って柱に釘を打ち付けます。

ジョナサン:いいぞ。
クラーク:すごいよ。初めて重さを感じた。
ジョナサン:少し学ぶ必要があるな、クラーク。
       今のお前は普通の人間だ…
       (振り向き、後の方にいるマーサに)
       マーサ!

クロエが歩いてくるとクラークは柱に釘を打ちつけます。

クロエ:ねえ!手作業は楽しい?
クラーク:それほどでもないよ。
     少しぐらい辛いのは平気さ。
     それに何かを達成したような感じがする。
     がんばらないと、だろ?

彼は親指を打ち付けます。

クラーク:あぁ!
クロエ:[彼の手をとり]そうね、普通の人間っていうのはそういう欠点があるのよ。わかった?
クラーク:ウッ!
クロエ:本当にこれがあなたの望んだものなの?

クラークは遠くにいる電動工具を使っているラナを見ます。

クラーク:そうだよ、これを望んでいたんだ。
クロエ:あなたのことについて話してるのよ、クラーク。
     ラナへの気持ちじゃないわ。
     ある日自分の親友がエイリアンってわかった次の日から突然普通の男の子になるなんて。
     申し訳ないけど、こんなこと受け入れるのは少し難しいわ。
クラーク:まあ、慣れてくれよ。これが今の僕なんだから。
クロエ:クラーク、あなたの運命はミルクを絞ったり納屋を建てたりすることじゃないでしょ。
クラーク:運命なんて面倒なこと選ぶことができないよ。
クロエ:そう、エイリアンのバービー人形達はどうなの?
      あいつらあなたを探しててスモールビルをこんなにしたのよ。
クラーク:奴らはカル・エルを探していたんだ。
      奴らはいなくなった、カル・エルも。
      ちょっと失礼するよ、クロエ。

彼は彼女から離れるとラナの方に行きます。
ラナは彼に飲物を渡します。

クラーク:こんなにのどが渇いたことは無いよ!
ラナ:そうなの?
   町中のみんなが集まってスモールビルを再建する援助をしてくれるなんて?
クラーク:レックスに感謝するよ。
     彼がFEMA(米連邦緊急事態管理局)の尻を叩いてくれなければ、
     まだ援助金を待っているところだった。
ラナ:そうね、彼は本物のヒーローだわ。

二人はレックスが車から降りるのを見ます。

マーサ:ねえ、クラーク!
     釘が少なくなってるわ。
     小屋に行ってな少し持ってきてくれない?
クラーク:分かった。
ラナ:一緒に行く。
レックス:幸せそうなカップルだな!
      仕事の合間にいちゃいちゃするのか?
ラナ:持ってくるだけよ。
   [クラークへ]そこで待ってるから。

ラナは立ち去ります。

レックス:彼女らしくない気がするが。
クラーク:彼女は君を信用してないんだ。でも君なら慣れてるだろ。
レックス:なあ、クラーク、誰もが間違いを起こすんだ。だがそれは過去のこと。
     理由はなんであれ俺達は二度の変化を受けた。
     俺はこの町を再建することを望んでいる。
クラーク:僕もだよ。

クラークはラナに合流するために立ち去ります。
レックスは二人が行くのを見送ります。

クラークとラナはふざけながら丘を駈け上がってキスします。
クラークは途中で地面に落ちていた隕石を拾いますが影響はありません。

ラナ:2回も流星群がスモールビルを襲ったなんて思えない。
   最初の時は子どもだったからこんなにひどいとは思ってなかった。
クラーク:今度は違うと思う。
      何かの終りじゃなく、はじまりなんだ、偶然起こった。
ラナ:クラーク、あなたに言わなかったことが沢山あるわ。私がしたことで。
クラーク:僕らがお互い何をしたとしても…それは過去のことだ。
     過去はもう僕らには関係ないよ。
ラナ:そうね、どんなクリスタルでも宇宙船や流星群も。
クラーク:そうだよ。

彼は隕石を遠くに投げ捨てます。

クラークの納屋で。

クラーク:これは時間がかかりそうだ。
ラナ:急がなくていいわ。少し休憩もしたいし。
クラーク:見つけたよ。
ラナ:ねえ、少しは自分の時間を持ったって悪いことじゃないのよ。
クラーク:ゴメン。
ラナ:いいのよ。私たちはもう戻ったんだから。
クラーク:そうだね。僕らはもう元に戻ったんだ。

彼らはキスします。

クラーク:みんなが向こうで僕らを待ってる。
ラナ:それはここに私たちだけってことよ。

二人は二階に走ってソファーに座ります。
クラークはシャツを脱ぎ上半身裸になります。

クラーク:僕らは急ぎ過ぎちゃいけないんだ。
ラナ:クラーク、もう4年も経つのよ。
クラーク:わかってるさ。
     君を大切にしたいんだ。
     僕は初めてだし
ラナ:それは私もよ。
クラーク:君とジェイソンは…
ラナ:違うわ、あなたとアリシアは?
クラーク:いや、僕が本当に愛していたのは一人だけだよ。
     ラナ、君だけだ。

二人がキスをするとドアの開く音を聞き離れます。

クラーク:親だ!母さん!父さん!僕らは…そのー、あのー…

クラークはベル・リーブにいた双子の逃亡者を見つけます。
二人は能力を使いクラークを天井に押し上げます。

ラナ:クラーク!
リー:かわいい女の子だ?おい、お前!
クラーク:何か望みだ?
リー:ベル・リーブ全員のフリークが望むもの、クラーク、お前だ!

リーはクラークとラナを修理途中のケント家に押し込みます。

リー:中に入れ!
クラーク:ラナ!

クラークがリーに近づくとリーはクラークを殴りつけます。
ラナはリーに近づきます。

ラナ:止めなさいよ!

リーは彼女を捕まえます。

リー:止めろだって?始まったばかりだぜ、彼女。
ラナ:クラーク、何んなの?こいつらは誰?
クラーク:知らないよ。
リー:俺たちは知ってるぜ!お前にクソ溜めのベル・リーブに突っ込まれた奴らが半分ぐらいいたからな。
クラーク:人違いじゃないのか。
リー:そうか?このかわい娘ちゃんがどうなってもいいのか。

リーはラナの頬をなめます。
クラークはリーを殴ろうとしますが、リーは電気エネルギーを投げつけクラークを退かせます。

ラナ:クラーク!
リー:お前、俺を怒らせるなよ!
双子1:不思議だ、奴じゃないみたいだ…
双子2:…俺たちは何で…
双子1:…待ってたぞ。
クラーク:言ったはずだ、人違いだって!
リー:まあ、俺たちはお前を殺すつもりだ。
   その前にお前の彼女から始末するか。

洞窟内で、クロエは懐中電灯であたりを見まわしています。
そして今は開いてしまった秘密の部屋に入ります。
クロエは背後に気配を感じます。

クロエ:いたの、クラーク。
    自分のありのままの姿に満足できる場所だからね。

彼女が振り向くとレックスがいました。
驚いて懐中電灯を落とします。

レックス:幸せとは、そんな錯覚を見せるものだな?
     誰もがそれを望んでいる、だがごく少数の人間しか本当に見つけることはできないものだ。
クロエ:もうここは調査しないんじゃなかった?
レックス:目指す場所だからさ。

彼は彼女の落とした懐中電灯を拾って彼女に手渡します。

レックス:俺たちがここに立っていたのを覚えているか?
     俺は地面に気を失って倒れていた。
     どういうわけか君は北極に着いた。
クロエ:話したはずよ、何があったか覚えてないって。
レックス:それなら、なぜ、俺を避けていたんだ、クロエ?
     俺が君をユーコンの病院から連れ戻してからずっと。
クロエ:忙しかったからよ、レックス。

クロエは洞窟を出て行こうとしますが、レックスに声を掛けられ立ち止まります。

レックス:そうか、もう少し時間をおいた方がいい、お邪魔虫になるからな。
クロエ:クラークとラナはやっと一緒になったの。
    二人は幸せなのよ。
    それは、本当の友人として喜ばしい事じゃないの。
レックス:君は知っているはずだ、この洞窟で起きた事とクラークの関係について、
     俺に話していない事があるだろ。
     親友を裏切りたくない気持ちは分かっているつもりだ、
     だが君は非常に危険なゲームをしているんだ。
クロエ:どちらかって言うと、ラナが言った、流星群と一緒に落ちてきた宇宙船を隠す方が危険じゃない。
レックス:ラナはヒステリックだった。彼女が危険だと思ったのはそういう事だからだ。
クロエ:多分、あなたもね、レックス。
    私に質問をするのは止めて、さもないと自問自答しないといけなくなっちゃうから。

彼女は歩き去り、レックスを洞窟においていきます。
レックスは石の祭壇を見つめます。

ケント家。
日中。

クラーク:レベル3?
リー:聞いた事があるか?
クラーク:ああ、ルーサー・コープの皆が最高機密の研究施設で、神話見たいなものだといっていた。
リー:ああ、そこで二週、過ごすのはまるでパーティーみたいだったぞ。
クラーク:レベル3にいたのか?
リー:ああ、毎日楽しかったぜ。グルメ料理や衛星放送、
   うまい緑色のカクテルは、一日に三回俺の首に打たれた。
クラーク:実験をされていたのか?
リー:ワンダーツインズと俺は電気を上げる実験をされた。
   そしたら、ある朝ベル・リーブで目を覚ました。
   衛星放送も、カクテルもないな。
クラーク:騙されたんだ。
リー:なあ、俺たちは十字架を背負ったんだ、お前のせいでな。
   お前はレベル3に侵入して、血清を手に入れてくるんだ。
   さもなきゃ、一人寂しくケーキみたいに焼いてやることになる。
クラーク:どうして僕が必要なんだ?
     僕が何もできないのを見ていただろ。
     自分でやったらいいじゃないか?
リー:ありとあらゆる防御システムのために俺みたいな人間は中に入れなくなった。
   だが、あそこで聞いたお前の話が本当なら、お前には造作もないはずだ。

外から車の音が聞こえてくるとリーは窓によって外を見ます。
ジョナサンとマーサがトラックで着きます。

リー:人質が増えたようだぜ。

マーサ:
クラークが釘を持ってこない言い訳が楽しみだわ。
ジョナサン:私もだよ。

二人が家の中に入るとクラークが一人で居るのを見つけます。

ジョナサン:クラーク!クラーク、釘を持ってくるのに何時間かかってるんだ。
      何かあったのか?
クラーク:遠回りしてきたから。
マーサ:ラナはどこ?
クラーク:気分が悪くて、横になってるよ。
マーサ:どうしてシャツを裏返しに着てるの?
ジョナサン:私がラナを見てやろう。
クラーク:だめだ!待って!二人とも僕を信じてないの!
     どうしていつも僕に介入するんだ?
     5分でここから出て行ってくれ?
マーサ:クラーク!あなたは一体?

リーと双子がラナと部屋から出てきます。

リー:おい、お前!それは母親への口の聞き方じゃないぜ!
ジョナサン:こいつらは何者だ、クラーク?
リー:黙ってろよ、じいさん!
ジョナサン:聞け。一体誰向かってそんな口の聴き方をするんだ…

リーは力を使い、部屋の向こうへ彼を吹き飛ばします。

クラーク:止めろ!止めてくれ!
     お前の望む通りにするから、誰も傷つけるな。
リー:いい返事だ。二時間以内にここに血清を持ってくるんだ。
   さもないとお前の家族をバーベキューにするからな。

ルーサー・コープ。
日中。
クラークとクロエは車で着きます。

クラーク:血清はレベル3のどこかの金庫室にあるはずだ。
クロエ:レックスは?彼に話したら…
クラーク:いや、オフィスに電話をしたらワシントンへ向かってる最中だって言っていた。
     だから僕らでやらないと、クロエ。
     僕らで侵入するんだ。
クロエ:まあ、仕方ないか、手伝うわ。
    ここがあの狂人が実験されてたって言った場所?
クラーク:ああ。
クロエ:公式な記録によるとルーサー・コープのこの部門は一年前に閉鎖してるわ。
    今は保管場所になってる。
クラーク:何も知らないものから見ればうまい隠れ蓑だ。
クロエ:(ノートパソコンで調べ)私の思った通りよ。
    科学工場の「不吉なトップシークレットの研究室」と呼ばれていて何も引き出せなかったわ。
    でもこれを見つけたわ。

彼女は膝の上にルーサー・コープの青写真を見せます。
黒く塗りつぶされた場所があります。

クラーク:レベル3だ。
クロエ:誰かが塗りつぶしたのね。

彼らは車から降りるとトランクを開きます、色々な装備が詰まっていました。

クラーク:わお!
クロエ:なに?下準備はばっちりよ。
クラーク:クロエ、こんな物どこから調達したんだ?
クロエ:オークションで。
クラーク:それはフラッシュ手榴弾だろ?
クロエ:気をつけて!それはロイスからの卒業祝いなんだから。
    特別な事があったときのためにとっておいたの。
クラーク:どうしてこんな物を持ってるって教えてくれなかったんだ?
クロエ:誰にも秘密はあるのよ、クラーク。

二人は警備員の目を盗み中に侵入します。

クロエ:リラックスして、クラーク。
    警備員が戻ってくるまでまだ2、3分あるから。
クラーク:うまくいくと思うかい?
クロエ:他に名案はある?
クラーク:いつもだったら、簡単にドアを開けて超スピードでカメラに映らないように移動して、
     ヒートビジョンを使って金庫を開けるのにな。
クロエ:いつもならね、でも今は普通の人間並みで、他に役にたつ技術はないでしょ。
クラーク:まあね。
クロエ:すごいわ。私はついにスーパーヒーローを超えたわ。
クラーク:スーパーパワーは必要ないだろ。
     君がドアを開けて、セキュリティカメラをハックしたら、
     誰もいない廊下の映像を繰り返し流す、そして僕は…
クロエ:クラーク、そういった電子機器のハックは時間がかかるのよ。
    あなたが電力を落とす方が簡単なの。

彼女はノートパソコンのキーを叩くとドアが開きます。

ケント家。
保安官がサイレンを鳴らしてケント農場に乗りつけます。

リー:あんたらのガキは俺たちを警察に売ったみたいだぜ。
   あんまりガキに愛されてないようだな。
マーサ:クラークは警察には行かないわ。
ジョナサン:ただの巡回だと思う。
リー:ほう、じゃあ彼女には申し訳ないが。
ラナ:待って!私達が保安官を追い返すわ。
   だから変な気を起こさないで!
リー:彼女、俺がいつ変な気を起こすか分かっているようだな。
   なら、保安官を追い払ってみろ、さもなきゃこの女はトーストだぜ。

リーはマーサを捕まえ、双子と一緒に隠れます。
ドアをノックする音がします。

ジョナサン:ちょっと待ってください!

彼はドアを開きます。

ジョナサン:保安官。
保安官:申し訳ありません、昨晩、ベル・リーブから凶暴な三人が脱走したんです。
    病院に警備のため半分を投入しています。
    その三人が盗んだ車をこの近くの路上で発見しました。
ジョナサン:注意しておきますよ。
保安官:ありがとう。奥さんはどこです?
ラナ:マーサさんはまだ納屋を建てています。
保安官:さっきまでそこにいたんですが、彼女を見ませんでしたよ。
    じゃあ、彼女が来たらこの事を伝えて置いてください。
ジョナサン:ご忠告、ありがとう。
保安官:ちょっと待って。この香りはコーヒー?

ルーサー・コープの通風孔をクラークが這っています。
そしてどこか別の場所にいるクロエにヘッドセットで話をしています。

クラーク:もう時間がない。他の方法を考えないと。
クロエ:クラーク、これしかないの。
    レベル3への唯一のアクセス方法は電磁気で閉鎖されたドアは過電流で開くわ。
    通風孔を通り抜けたら内側からバックアップの錠を開かないとならないのよ。
クラーク:後どれぐらいだ?
クロエ:えーと、通風孔の図によると排気用の通風孔になったら左よ。
    分かった、クラーク、左よ!
クラーク:同じところを回ってるみたいだ!
クロエ:違うわ、そんな事ない。
    目印がない単調な場所にいるからそんな風に感じるの。
クラーク:これは無理だ!ここは熱すぎる!
クロエ:なに、クラーク。
     弱音を吐くのがあなたの力の一つだったの。
クラーク:ピートだったらこんな時もっとがんばれる様な事を言うのにな。
クロエ:ピート?!
    ピートには秘密を話したの?!
    私には言わなかったくせに!
    宇宙船も見せたの?

雑音が紛れ込みます。

クロエ:大変だわ!ロックダウンのスイッチが入っちゃったみたい。
クラーク:何だって?!僕が何をしたって?
クロエ:行って。行って、行って、行って、行って、行って。

通気路はクラークの後で塞がり始めます。

クロエ:左に行って。左!

穴はクラークの前で下ってロックします。
彼は左に行きます。

クラーク:うわ!

彼はダクトつき抜け天井からぶら下がります。

クロエ:クラーク!クラーク、聞こえる?
    クラーク、クラーク!大丈夫なの?
クラーク:ああ、大丈夫だ。

ケント農場。
リーは陰で保安官が帰るのを待ってマーサの口を手でふさぎます。

保安官:いいコーヒーね、ケントさん。
ジョナサン:ありがとう、保安官。
      あのー、日がまだ高いうちに残りの片づけをしたいんですが?
保安官:ああ、そうね。ええ、もう行かないと。コーヒーをありがとう。

彼女はテーブルに置いてあったリーのタバコの箱を拾います。

保安官:心臓病なのに喫煙をするんですか、ケント氏さん。
ラナ:それは私のです、保安官。流星群の後から吸い出だしたんです。神経が参って。
保安官:体に悪いわよ、ラングさん。
    体を壊す前にやめた方がいいわ。
    それじゃコーヒーをありがとう。
    もう行きます。

外に出るとパトカーに無線で呼びかけます。

保安官:全車両に告ぐ、ケント農場に集合せよ。
    繰り返す、ケント農場に集合せよ。
リー:クソ、保安官め!

彼女は武器を取り出そうとしますが、リーの方が一足早くエネルギーで彼女に撃ちます。
彼女は車の上に吹っ飛び地面に倒れます。

ジョナサンはリーを攻撃します。

ラナ:ケントさん!

リーはジョナサンを殴ります。
ラナは双子の一人と争い釘打ち機で手を壁に留めます。
もう一人の双子が兄弟の苦痛を感じます。

双子1:まじか…
双子2:…痛ってー!

手に刺さった釘を抜きます。

リー:フィールドを張れ!

リーとジョナサンはまだ戦っています。
警察が到着すると、双子はフォースフィールドを張ります。
警察はそれを通り抜けることができません。

リー:あははは!残念だったな?

ルーサー・コープではクラークは色々なパイプと柱を伝わって天井から降りています。

クロエ:クラーク、どんな塩梅?
クラーク:高いところは好きじゃないな。
     クロエ、僕が見えるか?
クロエ:ええ、えーと、その大きいドアよ。
クラーク:大きいドア…大きいドア。あった。
クロエ:OK。そこにある機械よ?

クラークが手動でスイッチを切るとクロエが入ります。

クロエ:良い仕事だわ。
クラーク:君は見張りだけでなんの苦労もしなかっただろ。
クロエ:本当に変よね。
    外を警備してるだけだったみたい。
    アチャー。
クラーク:中に入れるんだろ?
クロエ:ダメみたい、指紋アクセスで制御されてるわ。
クラーク:何とかできるんだろ。
クロエ:一週間待つか、レックスの親指…レックスの親指の指紋。

彼女はバッグに手を入れてレックスが以前に彼女に渡した懐中電灯を取り出します。

クラーク:何だ?

ケント農場。
保安官は拳でバリアを叩きます。

警官:これは一体全体何だ、保安官?
保安官:スモールビルではしょっちゅうよ。

双子1:もうだめだ…
双子2:…フィールドを維持できない。
リー:おい、言葉を分けて言うんじゃない、イライラしはじめた!
双子1:血清が必要だ!
リー:お前らはただの双子じゃないだろ!
   そのフィールドを維持するんだ!
   俺たちはもう直ぐ家に帰えれるんだ!
双子2:もうすぐ力がなくなる。
リー:ダメだ!
   計画通りクラークが戻るのを待つんだ。
   だからそれまで黙って集中しろ。
マーサ:私がおかしいのかしら、彼らが焦りだしてるみたい?
ラナ:心配しないで、ケントさん。
   クラークは私達を助け出す方法を見つけてきます。
   彼はいつもそうだから。

ルーサー・コープ。

クラーク:それで何をしようっていうんだ?
クロエ:よく見て。これはきれいについてるわ。
    テープをちょうだい。

クラークの電話が鳴ります。

クラーク:もしもし?
リー:時間がないぞ。手に入れたのか?
クラーク:今手に入れたところだ。もう直ぐだ。
リー:それはよかった。

彼らは電話を切ります。
クロエは懐中電灯に着いたレックスの指紋をテープに写し取り、機械に読み込ませます。
機械はその指紋を認識しロックが解除されます。
クラークとクロエは金庫室に入ります。

クラーク:君はスーパーパワーなんて必要ないんじゃないか?

彼が血清をとろうとするとレーザーに撃たれます。
金庫内は網の目のようにレーザーが張り巡らせてありました。

クロエ:クラーク!

ケント家。

リー:奴はもうじき来る。
   そしたら殺し始めることにするぞ。
   手始めにあんたからだ、お袋さんよ。

ルーサー・コープ。

クラーク:これを壊せないか?このセキュリティーを壊せれば?
クロエ:やってできないことはないけど、時間がかかるわ。
クラーク:クロエ、もう血清を手に入れたって話してしまったんだ。
クロエ:じゃあ、電話して時間稼ぎもできないの?
クラーク:奴らが待ってくれるはずないだろ。
クロエ:それじゃ、他に選択肢なんてないじゃない?!
    あなたの力なしじゃそこを歩くこともできない。
    レーザーでバラバラにされちゃうわ!
クラーク:他に方法があるかも。
     この信号がどこから来ているか調べられるか?
クロエ:何をするつもり?
クラーク:何でもさ。

ケント農場。
クラークは戻ってきます。

クラーク:保安官!保安官!

他の警官達がクラークを止めようとします。

保安官:彼を通して!こんな時になにしてるの、ケント君?!
クラーク:両親とラナを救うんです。
     すぐに部下を後退させてください!
保安官:私がここの責任者よ。
クラーク:僕ならこれを止めることができます!
保安官:ヒーローを気取ってるときじゃないの。
クラーク:そうじゃありません!
     僕は普通の人間です、誰も死ぬのを望んでません。
     お願いです、保安官。
     僕を信用してください。
     僕ならできるんです。
保安官:たとえ私があなたに許可しても、バリア見たいなものが家のまわりにあるわ。
    どうやって中に入るつもりなの?

クラークは携帯電話を取り出します。

クラーク:これで。

リー:分かった。よくやったな。
   少しイライラしてきたところだ。
   フォースフィールドをはずせ!
マーサ:持ってきたの?
リー:黙れ!まだ分からねえんだ。
   よし、フィールドを元にもどせ!

クラークが入ります。

リー:もう俺たちのことは忘れてたのかと思ったぜ。
クラーク:心配しなくていい。もう大丈夫だ。

彼は手に何かのケースを持っています。

リー:それは俺が決めることだ!
クラーク:本当にルーサー・コープであんた達に実験されてたんだな?
リー:ああ、俺をいじりまわしたさ、望んでもいないのにな。
   だが力はすぐに俺をとりこにしたよ。
   だからその話は事実だ。
クラーク:分かってないな。

クラークが箱をリーに渡すとリーは箱を開けます、すると煙が蔓延します。

リー:うわー!ちくしょう…

リーは能力でクラークを撃とうとします。
しかしクラークはそれを避け、エネルギーは双子にあたります。
クラークは木槌を拾うとブレーカーボックスを壊し電気を止めます。
リーは力を使うことができません。
クラークはリーを殴り気を失わせます。

クラーク:電源を切るまでもなかったみたいだな。

ベル・リーブの逃亡者達は警察に連行され家から出てきます。

保安官:[リーに向かって]ここから連行して!さあ、歩きなさい。
ラナ:あの人たち危険よ。
クラーク:ベル・リーブから脱走しないように願うよ。
ラナ:またあなたがあいつをやっつけちゃえばいいわ。
保安官:こんなことになる前に警察に連絡をすることね。
クラーク:すみません、保安官。
保安官:それはさておき、素晴らしい活躍だったわ、ケント君。
    君は警察に就職したらどう?
ラナ:そうね、クラーク。あなたは素晴らしかったわ。

クロエが中に入ります。

クロエ:やあ。
クラーク:ああ。
クロエ:あのー…
クラーク:[ラナへ]ちょっと待っててくれるかな?

ラナはうなずきます。

クロエ:最初のニュースよ、「クラークケントは窮地を脱した」
クラーク:君に感謝するよ。
クロエ:ええ、まあね、いつでも手伝うわ。
    あなたは何の力もないのに三人のフリークを倒したんだから。ヒーローよ。
クラーク:いや、まぐれだよ。今回だけの話さ。
     クロエ、この事だけど?
クロエ:心配しなくていいってば。
    それより金庫室の信号をたどったわ。
    2台のカメラが仕掛けられていたわ。
    誰かが見ていたはずよ。

レックスの書斎。
夜。
レックスはノートパソコンで金庫室のクラークとクロエのビデオを見ています。

レックス:こんなバカな。

クラークが入ります。

クラーク:がっかりしたかい?
レックス:クラーク!話は聞いた。みんなは無事か?

クラークはレックスの顔を殴ります。
レックスは床に倒れ顔を上げると鼻血を流していました。

レックス:何をするんだ?
クラーク:昔に戻ったみたいだな。
     クロエがレベル3から隠しビデオを見つけ出した。
     ずっと見ていたんだろ。
レックス:何の話か分からないな。

クラークはレックスを投げ飛ばします。

クラーク:ベル・リーブからもセキュリティーの記録を取り出した。
     あの患者達が逃げた日、君はそこにいたな!
     どうやって奴らを助けたんだ?
     何を約束した、レックス?
     一生もつだけの血清か?
レックス:ナンセンスだ。
クラーク:これは全部仕組まれたことだ。実験として!
     その為に僕やラナ、僕の家族を危険な目にあわせたんだ。
レックス:クラーク!
クラーク:うるさい!

クラークは再び彼を殴ります。

クラーク:やり直せると思ってたのに、レックス。
     でも君はあまりにも過去とらわれすぎている。
     でも僕は違うぞ、僕を試したいんならやってみろよ?
     僕に何者なのか見たいんだろ。
     自分自身でやってみろよ、臆病者。

クラークはもう一度殴ろうとします、しかしレックスはそれを妨ぎ彼の顔を殴ります。
クラークの唇から出血します。

クラーク:満足したか?

ドアの方でノックがされクラークが振り向くとラナがいました。

ラナ:クラーク、何があったの?
クラーク:昔の友達に別れを言いにね。
ラナ:今まで握手したことがあったの?来て。

彼女は彼の血まみれの唇をナプキンでぬぐいます。

クラーク:ウッ。
ラナ:ごめんなさい。無茶よ。
クラーク:僕はもう終わって僕の行き方が分かっていると思っていた。
     もっと簡単なことだと、でも、明日は何が起こるかわからないんだね?
ラナ:いいえ、そうじゃないわ。

彼らはキスします。

フェイドアウト

おしまい