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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

編集後記:今回レックスが一回だけ日本語を話します。
       初めて聞いた時は何を言ってるのかわけが分かりませんでした。
       吹き替えになった時どう訳されるのか楽しみです。

シーズン5.18Fragile(傷つきやすい)

マーサの首席補佐官、ナオミの家。
夜。
ナオミは夕食の準備しながら電話をしています。
娘のマンディがテーブルに着いてガラス製の水差しでグラスに注いでいます。

ナオミ:ええ、マーサ、提案書は終わったわ。
    委員会のチャートも全部ね。
    クラークが近くにいるの?
    いいわ、彼が来たら渡しておく。

ナオミがステーキをテーブルに置くとマンディはナオミをジロッと見て
皿を押しやるとテーブルを離れます。

ナオミ:いいのよ。
    オーケー。じゃあ、マーサ。

マンディは隣の部屋のテーブルに行って絵を描き始めます。

ナオミ:マンディ、何をしてるの?
    夕食の時間よ。
    後で絵を描けばいいでしょ。

マンディは無視し絵を書き続けます。
ナオミは彼女の方へと近づきます。

ナオミ:マンディ、規則は知ってるでしょ。
    テーブルに戻りなさい。
    一緒に食事しましょ。

マンディは無視し続けます。

ナオミ:ねえ。
    話をしたくなくても話は聞いて。
    (ノートを取ろうとします)
    ノートを仕舞って。

マンディは抵抗してノートを離しません。
彼女は目をギュッと閉じ抵抗します。

ナオミ:マンディ、それを渡しなさい!
    マンディ。

突然テーブルの上の水差しが破裂します。
二人はテーブルの方を見ます。

ナオミ:(驚いて)
    一体どうしたっていうの?
    (マンディを恐る恐る見て)
    あなたがやったの?

ナオミはテーブルの方に行きます。
マンディは立ち上がりナオミの後ろに立ちます。

ナオミ:(振り返って)
    今まで壊れたガラスを見つけたけど…
    事故じゃなかったのね。

マンディは悲しそうな目をします。

ナオミ:誰もこの事は言わなかったわ。
    あなたには助けが必要ね。

突然ナオミとマンディの写真立てのガラスが割れます。
ナオミは驚きます。

ナオミ:(慌てて)
    すぐに里子養育代理店に電話するわ。
    (電話に手を伸ばし)
    もうやってられないわ。

マンディは彼女に駆け寄り手を伸ばします。

ナオミ:やめて!
    触らないで!

マンディはたじろぎます。

ナオミ:すぐ…
    すぐに部屋に行って!

マンディは走って部屋に行きます。
ナオミは電話をかけようとします。
部屋に入ったマンディは何か恐れているように手で頭を押さえます。
ナオミのいる部屋のステンドグラスが突然割れます。
マンディは怖がってベッドの下にもぐりこみます。
ナオミが恐る恐る顔を上げるとキッチンのありとあらゆるガラスが割れ
粉々に砕けてナオミに向かって破片が降り注ぎます。
マンディはベッドの下で涙を流して震えています。
キッチンでうずくまっていたナオミは起き上がります。
マンディは何かを感じるかのように目をギュッと閉じます。
ナオミの前にあった鏡がゴムのようにタワミ彼女は悲鳴をあげます。

ケント家。
夜。
マンディが暖炉の前のソファに座って絵を描いています。
クラークとマーサ、保安官がそばにいてクラークは事情聴取を受けていました。

クラーク:キッチンでナオミさんを見つけました。
     そこいら中ガラスだらけでしたよ。
     こんなに残忍な犯罪をするなんて誰なんでしょうね?
保安官:誰だったとしても、君のトラックの音で怖がって逃げたんだよ。
マーサ:ありがとうございます。今晩は家に泊まらせますので、保安官。

マーサは保安官を送ります。

マーサ:あの子は家で面倒目見ます。
    (玄関のドアを開け)
    どこかの施設にあずけるなんてできませんから。
保安官:分かりました、上院議員。
    チャイルドサービスが明日確認しにきますので。
マーサ:分かりました。
    ありがとうございます。

保安官は出て行きます。

マーサ:(ドアを閉じクラークに)
    それじゃダメなのよ。
    ナオミは人々を助けたがっていたんだから。
    彼女は里親なの。
    私の首席補佐官の前、彼女は青少年センターで働いてたの。
クラーク:(マンディを見て)
     マンディはここに着てから一言も話さないんだ。
マーサ:ナオミはあの子が3歳の時から言葉を話さなくなったって言ってたわ。
    あの子の実の母親が殺された時からよ。
クラーク:非難はできないね。
     あの子は1つの悲劇を見て、また今度も。
マーサ:そして養家に。
    ロンドンのライオネルに電話するわ。
クラーク:ライオネル?
マーサ:ナオミは彼のチャイルド財団を通したのよ。
    何が起きたのか知らせるべきよ。
クラーク:母さん、待った方がいい。
マーサ:いいえ、待てないわ。

マーサは電話をかけに行きます。
クラークはマンディに近づき絵を見ます。

クラーク:ねえ、マンディ、何を描いてるんだい?
     (脇のソファに座って)
     うまく画けてるじゃないか?

マンディは無視をします。

クラーク:僕もうまいんだよ。
     信じてないな?
     分かった、だったら証明するよ。

クラークは紙と赤ペンを手にします。

クラーク:じゃあ、君の顔を描くからこっちを見て。
     本物の写真と見間違うほどとはいかないけど。

マンディはクラークの方を見ます。
クラークはサラサラと紙に描くとマンディに見せます。
彼の描いた絵は丸と棒で描かれたものでした。
彼がクスリと笑うとマンディもニコッとします。

ラナとクロエの寮。
部屋にラナとレックスが入ってきます。

ラナ:長い間、政治関係の机上事務をやり通さなければならないと、
レックス:少なくともスパイスが利いたツナロールにしたいな。
     俺は山積みの仕事は好きじゃないんでね。
ラナ:でも感心したわ。
   流暢な日本語で食事を注文した時は。
   でもイカの脳みそだって言ってくれてもよかったじゃない。
レックス:(日本語で)おいしいからでしょ。
     (英語で)
     おい、俺を騙す事はできないぞ。
     あれは好きそうだったな。
ラナ:あんまりおいしくなかったわ。
   (手にした書類を見て)
   この書類のいくつかに「秘密扱い」ってされてるわ。
   こんなの私に見せたらあなたの方が大変な事になるんじゃないの?
レックス:ラナ、
     もしファインが地球圏外の脅威について正しいなら、
     政府の事を心配するより君を優先する、ラナ・ラングを。
     それと、俺の裏の顔を知っているのは君だけだ。
     君になら俺の運命を任せられる。
ラナ:私の事を本当に信頼してるのね。
レックス:100%な。
     君もそうだといいんだが。
ラナ:私もよ。

ラナとレックスが見つめ合っているところへクロエが帰ってきました。
クロエはその場面を見てたじろぎます。

クロエ:ごめん。
    私、そのー…
    図書館に鉛筆を置いてきちゃった。

クロエはドアを出て後ろ手にドアを閉めます。
彼女の顔は唖然としていました。

ケント家。
日中。
クラークがマンディを連れて納屋に入ります。

クラーク:そしてここが世界に名高いケント畜舎です。
     僕が君の年の頃、父さんがここに干し草を置いて
     僕にジャンプさせたんだ。

彼は何もない床を示します。

クラーク:目を閉じて、後を向いてごらん?
     驚くものを見せてあげる。

マンディは上目づかいでクラークを見上げます。

クラーク:その価値はあるさ…約束するから。

彼女はクラークの言う通りに後ろを向いて目を閉じます。
するとクラークは超スピードで何かをします。
マンディが振り向くと何もなかったはずの床の上に干し草の山が出来上がっていました。
彼女は驚いた顔をします。

クラーク:どうだい?
     ここに飛び込んでみたいかい?

彼女は嫌そうな顔をします。

クラーク:その顔は…高いところが怖いのかい?
     僕は君と一緒なんだ。
     (マンディに近づき屈みこんで)
     あのさ、マンディ…
     君と僕には大きな共通点があるんだ。
     僕も孤児だった。

そう言うとマンディはニコリとします。
その時納屋にシェルビーが入ってきました。
犬に気づいた彼女は笑顔になり犬に向かって近づきます。
シェルビーもマンディの前で座り大人しく撫でられています。
クラークは彼女の口が動いている事に気づきスーパーヒヤリングを使います。

マンディ:かわいい犬ね。ワンちゃん。

彼女が喋れる事を知ったクラークはマンディに話しかけます。

クラーク:シェルビーは君が好きみたいだ。
     動物が好きなのかい?
     (彼女は頷きます)
     犬は君の声を聞こえるけど。
     話しかけてはくれないよ。
     (彼女はクラークを見ます)
     ねえ、僕はシェルビーと違って毛がフサフサしてないし
     尻尾も、吠えもしない。でも約束する。
     決して君に変な事は言わない。

マンディは二階に気づき言葉を発します。

マンディ:あそこは何?

クラークは彼女が言葉を話してくれた事に嬉しそうな顔になります。
マンディも笑顔になります。
彼女は二階へと駆け上がります。

クラーク:そこは僕のクラブハウスみたいなものさ。

クラークも後を追います。

マンディ:あなたはいいわね。
クラーク:君だって、マンディ。
     まだ遅くはないさ。
     君にいい家族を見つけてあげるよ。
マンディ:皆、私の事好きじゃないの。
クラーク:どうして?
     その人達がおかしんじゃないのかい?
     僕は君の事は好きだよ。
マンディ:(机の上のラナの写真立てを手にして)
     これはあなたの彼女?
クラーク:(マンディの脇に来て)うーん、
     そうだった。
     別れたんだ。
クラーク:ねえ、馬に乗ってみないか、僕と一緒に?

彼女は笑顔でうなずきます。

クラーク:じゃあ行こう。
     (下に降りながら)
     バターカップに乗って話でもしよう。
マンディ:馬を持ってるの?

その時ロイスの声がしました。

ロイス:話ができるの?
    マーセル・マルソー の「サウンド・オブ・サイレンス」の噂を聞いたわ。
    (手をマンディに差出し)
    ロイスよ。

マンディは後ずさりします。

クラーク:少し内気なんだ。
ロイス:分かるわ。多くの芸術家は皆そうよ。
    あなたにクレヨンと塗り絵を持って来たの。
    マンディ、どうぞ。

ロイスが差し出しますがマンディは受取ろうとはしません。

ロイス:ほら。

ロイスは強引に渡します。

ロイス:(クラークに)
    あなたのお母さんがトピーカから電話してきたの。
    首席補佐官がいなくなったまま1日中緊急会議だって。
    私に手伝って欲しいって言って来たわ。
クラーク:僕らで何とかなると思う。
ロイス:妹の時を思い出さない?
    (クラークの腕を叩き、マンディに)
    オーケー、遊ぼうか、石けりでもする?
    下手になっちゃったけど。
    あなたの方が強そうね。
クラーク:実はちょうど馬で散歩に行こうかと思ってたんだ。
ロイス:そうなの。
    (マンディに)外の刺激と、ゲームとどっちがいい?

マンディはクラークをチラチラと見ます。

ロイス:もう、可愛いなあ。
    クラークと一緒にいたいのね。
    心配ないわ。
    私が先回りして行ってるから。

マンディが急に目をギュッとつぶると納屋の白熱灯が爆発を起こします。
ロイスが驚いてマンディを見ると彼女は走って納屋を出て行ってしまいました。
クラークも唖然としています。

家で。
クラークがキッチンの勝手口から入ってきます。

クラーク:マンディ?

マンディは窓際に座っていました。

クラーク:(近づき)ねえ、あれは一体?
     (近くのイスに座り)
     君が電球を壊したの?
     ねえ、マンディ、僕は理解できるよ。
     (マンディは泣いています)
     君には力がある…
     普通の人が想像もつかないような力だ。
     大丈夫だよ。
     僕を信じて。
     本当の事を僕に教えて?

マンディ:(すすりあげながら)
     小さかった頃からガラスを壊す事ができたの。
クラーク:それで?
マンディ:それで気が動転するとコントロールできなくなるの。
クラーク:(優しく)
     ナオミに怒ったのかい?
マンディ:私が殺したと思ってるの?
クラーク:マンディ、君はガラスを壊す力を持っている。
     そして彼女が死んだのは…
マンディ:私じゃない。(頭を振り)
     クラーク、私は同じ部屋にいなかった。
     壁を越えては壊せないの。
     ナオミを傷つけてなんかない。
     あの人が好きだったのに。

突然ロイスが後ろから声をかけます。

ロイス:クラーク!
    ちょっと話せる?

クラークはマンディに微笑みかけてからロイスのところに行きます。

ロイス:(廊下を歩きながら)
    クラーク、私達が細切れにされてピューレになる前に保安官に電話をするわ。
クラーク:ロイス、僕はあの子が殺したとは思ってない。
ロイス:それじゃガラスを粉々にする力を持っている別の誰かがやってきて、
    あの子を養育してきたママを殺したっていうの?
クラーク:あの子がその力を持っているからといって、あの子が殺した事にはならないだろ。
ロイス:いつもあなたは世間知らずだって思ってたけど。
    あの子のバラ色の頬とドングリ眼に心を動かされないで。
    あの子は悪魔の子かもよ。
クラーク:1時間くれないか、探ってみる。
     それからでも警察に電話は遅くないだろ。
ロイス:私にガラス粉砕器のベビーシッターをしろっていうの?
    私の命はどうでもいいわけ?
クラーク:あの子は危険じゃない。
     もし怖いならクロエに電話しようか。
ロイス:誰が怖いって言った?
    怖くなんかないわよ。
クラーク:よかった。ありがとう。

クラークは家を出て行きます。
その後ろの蔭でマンディは立ち聞きしていました。

デイリープラネット。
日中。
クラークとクロエが話をしています。

クロエ:(書類を渡し)マンディ・ヴァン・ホーンについて
    チャイルドサービスファイルを覗いてみたわ。
    あまり言いたくはないんだけど、ガラスを壊す以上の事が分かったわ。
    マンディは事故に遭遇しがちね…
    災害に見舞われがちよ。
クラーク:だからといって、あの子が殺した証明にはならない。
     クロエ、もし僕の両親が農場で僕を見つけなきゃ、
     里子養育システムに行ってたのは僕も同じだ。
     僕の力を見て怖がった人達が、
     僕がやっていもいない罪で告発したら。
クロエ:クラーク、あなたの大きな力の1つは皆に信頼されてる事よ。
    でもマンディの場合、審査員が…
    (新聞のコピーを渡し)あの子が小さかった時、
    母親を死なせたのはただの自動車事故事故じゃないの…
    変な事故でね。
    目撃者の証言によると衝突の直前にフロントガラスが粉々になるのを見たんだって。
クラーク:マンディが母親の死に関係してるっていうのか?
クロエ:力をコントロールする事ができないって言ってなかったっけ?

二人は黙りこくって考えこみます。

ケント農場。
日中。
ロイスがマンディを連れて歩いています。
ロイスはバスケットを持っています。

ロイス:誰が言ったの、室内で遊べだなんて?
    私があなたと同じぐらいの年には、辺地で最前線にいたわ。
    破壊活動をするためにね。
マンディ:シェルビーはどこ?
ロイス:えっ、知らないわ。
    犬にアレルギーがあるのよ。だからあまり好きじゃないの。
    (バスケットを渡し)
    ほら、知ってるかな?
    昔の遊びよ。
    そのー…花を摘んだり、虫を捕えたり…
    入れ物いっぱいに。
    小さなピクニックバスケットいっぱいにね。

マンディはバスケットを置いて納屋の方に走り去って行きます。
ロイスは気づかずに草の上にシートを広げています。

ロイス:料理の腕はうまくないけど、ピーナツバターやジャムならね?

ロイスは気が付いて振り向きます。

マンディ:シェルビー?

ロイスは彼女を追いかけます。

ロイス:ねえ、どこに行くの?

マンディは納屋に入りシェルビーを探します。
ロイスが追い付いて入ってきます。

マンディ:シェルビー?
     シェルビー?
ロイス:マンディ、クラークが戻ってきたら犬と遊べばいいじゃない。
    どうしてダメなの、私達…
    (周りにあるガラス瓶がカタカタと動き出します)
    オーケー。
    じゃあ、誰も怪我しないうちにココから出て落ち着こう?
    分かった?

マンディは落ち着いたようでガラス瓶は静まります。
ロイスは理解してくれたと安心します。
その時納屋の入口にチャイルドサービスの職員がやってきます。

職員:「怪我する」って?
ロイス:(職員に)誰?
職員:(中に入り)フランク・コルベールです、チャイルドサービスの。
   何かあったんですか?
ロイス:よかった。
    変に聞こえるかもしれないけど。
    この子をできるだけガラスから遠ざけようとしてたの。

職員は訳のわからないという顔をした後マンディに話しかけます。

職員:マンディ、車に行ってくれないかな?

マンディは首を振ります。

ロイス:ダメダメ…車はダメよ。
    分かってないのね。
    私が言いたいのはこの子は見るだけでガラスを粉々にする事ができるの。
職員:ご心配ありがとうございます。
   マンディ、君を施設に送るよ、そこでならきちんと面倒を見てもらえる。

マンディはロイスをちらりと見ます。
ロイスは不安そうな顔になります。

レックスの屋敷。
日中。
レックスは書斎でノートPCで映像メールを見ています。

部下1:ファインを見つけました。
    02:00グリニッジ標準時に。
    ソマリア国境40キロ北です。

レックスは別のメールを開きます。

部下2:いいニュースです…ミャンマーにいました。
    02:00グリニッジ標準時に、今現在我々は彼を見ています。

書斎にクロエが入って来ます。
レックスはノートPCを閉じます。

レックス:クロエ…
クロエ:あなたの道徳的なコンパスがコースを外れて方向を変える傾向があるのは知ってる。
    でもラナが傷つきやすい今、利用してるの?
    卑劣だわ。
レックス:君はレポータとしての目が少し曇っているんじゃないか。
     あり得ない事が見えているのか。
クロエ:私は年金のために働いてるんじゃない。
    カンザス州中の部屋を明るくするだけの十分な電気があればいい。
レックス:面白い思考法だな、心の問題か、それにしても
     実際に一度もそういう事態になった事はないな。
クロエ:本当にラナが間接的にでも興味を持ってるとでも。
    もし彼女が感情的の渦に流されてなかったら?
    正直言って
    周りの友達に気をつけた方がいいわよ。
レックス:(笑って)
     同じ事を言わせてもらうよ、だが君は心配不要だ。
     俺たちは友達だろ…もういいだろ。
クロエ:レックス、あなたは奪う事には慣れてるかもしれないけど、その結果を考えた方がいいよ。
    警告しとくわ。
    もしあなたが私の友達を傷つけたなら報復があるわよ。
    そしてあなたは彼女を見ている。

クロエは帰ろうとしますがレックスが声をかけると立ち止まり振り向きます。

レックス:クロエ。
     どうして君に彼氏ができないのか分かった気がするよ。

クロエはムッとした顔で出て行きます。

ケント農場。
日中。
職員が車のドアを開けマンディを乗せます。

ロイス:信じて。
    あなたの安全のためにこの子をガラスに近づけない方が。

職員は運転席のドアを開けます。

職員:最初に聞きました。
   この子の荷物をお願いできませんか?

ロイスが荷物を取りに行くと車の窓ガラスがタワミ始めました。
マンディは驚いて見ています。
異変に気づいたロイスが振り返ります。

ロイス:大変。

マンディが農場の入り口を見ると中年の男が立ってこちらを見ていました。
彼女はロイスに助けを求めようと振り向きます。

ロイス:マンディ、車から出て!

そう言った瞬間ロイスはガラスが割れるのを察して後ろへ跳ねます。
マンディは車のシートの下へと伏せます。
その瞬間車の全てのガラスが割れ近くにいた職員を吹き飛ばします。
ロイスにもガラスの破片が降ってきます。
先ほど立って見ていた男はニヤリと笑みを浮かべ車に近づきます。
マンディは割れた窓越しにロイスの倒れているのを見ます。
ロイスの背中、肩の部分にはガラスの破片が刺さっていました。
マンディが車から降りようとするとロイスは身を起こし叫びます。

ロイス:ちょっと!

見ると男がマンディを車の中へと戻していました。

男:ここにいろ。

ロイスは肩に刺さったガラスのせいで動く事ができません。
男は運転席に乗り込み車を発進させます。
マンディはリヤウィンドウから心配そうにラナを見ています。

スモールビルメディカルセンター。
日中。
治療室で治療を終えたロイスがいます。
クラークが心配して入ってきます。

クラーク:ロイス、大丈夫か?
ロイス:一世一代の不覚だわ、でもこうしてはいられない。
    あの子は私の見てる前で。
クラーク:ロイス、君のせいじゃない。
     二人だけで残すんじゃなかった。
ロイス:ふざけてんの、スモールビル?
    もしあなたがそこにいたら、ミンチにされてたわよ。
    クラーク、あの子は大丈夫よ。
    すぐに指名手配をかけてくれたから。
    警官達がマンディを探してるわ。
クラーク:その男を見たのか?
ロイス:保安官に話したわ…
    30代半ば、黄土色の金髪。
    精神病患の殺人者みたいだった。
クラーク:ただ分からないのは何でマンディを誘拐したのか?
ロイス:あの子は危険よ。
    かなり自暴自棄な奴と一緒にいるんじゃない。

どこかのドライブイン。
日中。
マンディは公衆電話で電話をかけています。

マンディ:(かなり焦って辺りを気にし)お願い、クラーク。
     お願い出て。
     出てよ、クラーク、お願い。
     お願い、クラーク。
     クラーク、お願いよ。
     どこにいるのよ…

突然マンディを拉致した男が後ろからやってきて
マンディの手から受話器を取り上げフックに戻します。

男:(マンディを捕まえて)何をしてるんだ、お姫様?
  どうして私から逃げ出すんだ?
  (マンディは逃げようともがきます)
  私を見なさい。
  私はお前のパパだ。
  お前のパパなんだ。
マンディ:えっ?
男:そうだ。
  捕まってからずっと、
  お前の事が心配だったんだ。
  お前のためなら何でもしてやる。
マンディ:あなたはあの人を殺したわ。
男:おい…

マンディは男の手を振りほどきます。

マンディ:あなたがナオミを殺したのね。
     本当のママも殺したのね?
     あなたが。
男:ママが私とお前を嫌がったんだ。
  彼女は化け物だと言った。
  悪口をな。
  そのため私はお前と一緒にいると決めたんだ。
  お前はチョウが好きだったね?

男は上着のポケットからガラスでできた蝶を取り出し
マンディの目の前に差し出します。

男:お前のためにこれを作ったんだ。

マンディは眉間にシワを寄せ目をつぶって集中します。
ガラスの蝶は砕け散ってしまいます。

男はニコリとします。

男:大丈夫だ。
  大きな変わり目だというのは分かってる。
  私が望んでるのは
  家族に戻る事だ。

そう言うと男は掌のガラス片を見ます。
するとガラス片は元の蝶の形に戻ります。

男:(マンディを捕まえて連れて行きながら)
  お前は私の娘だ。さあ。
  来なさい。
  お前に驚くものを見せよう。

男はどこで盗んだのか、別の車にマンディを乗せて走って行きます。

デイリープラネット。
日中。
クロエがパソコンで調べ物をしています。
モニタには若い男女の写真が写っています。
男の方はマンディの父親だと名乗った男に似ています。

クロエ:彼の名前はタイラー・ マックナイト。
    マンディの長年音信不通だった父親だと思うわ。

クラークがそばにいます。

クラーク:どうしてだい?
クロエ:あの子が生まれた前の年に、彼はマンディのママと大学で恋人同士だったの。
クラーク:それが何の証明に?
クロエ:12年前に、彼はガラスをコントロールする力を持ってるために
    ベル・リーブに収監されたわ。
クラーク:それじゃ本当にマンディのお父さんか。
クロエ:それはマンディが隕石の力を受け継いだ次世代だって事よ。
    彼女のパパは最初の流星群の時、ステンドグラスのワークショップで被害を受けたの。
クラーク:それで彼が収監されてからマンディは一度も父親には会ってないんだな。
クロエ:その力を使って宝石店を襲ったのよ。
    彼は捕まったけど、盗んだ7つの5カラットのダイヤモンドは持ってなかった。
クラーク:脱走したのか?
クロエ:退院よ。
    優良患者だったんだって。
    精神科医は精神安定剤を投与したみたい。
クラーク:マンディを探しださないと。
     この男の力がどの位のものなのか分からないんだ。
クロエ:どうやって?
    どこに向かっているかも分からないのに。
クラーク:逮捕された時どこに住んでいたんだ?
クロエ:(パソコンを操作して)
    彼の母親のところだわ…
    145のヘイスティングス通り。

タイラー・ マックナイトの実家。
部屋にはステンドグラスが沢山のおかれています。
その部屋にマックナイトの母親とクラークが入ってきます。

母親:息子が退院したなんて信じられないわ。
   どうして私に会いに来ないのかしら?
クラーク:おそらく娘さんに会うためにまっすぐ向かったみたいです。
母親:娘?
   タイラーは娘なんていないわ。
クラーク:名前はマンディ、歳は11歳です。
母親:(驚いて)孫娘がいるの?
クラーク:ええ、そして彼女を見つけださないと
     危険な目にあうかもしれません。

クラークは部屋の奥に何かを見つけ歩きます。
母親も一緒に行きます。

クラーク:(作りかけのステンドグラスを見て)
     前に見た事があります…タロンで。
母親:きれいでしょ?
   息子が逮捕される前に造ってたものよ。
   完成品は持ってないの。
   夫が亡くなった時、売ってしまって。
クラーク:(ステンドグラスを指して)
     彼が盗んだ7つのダイヤモンドですが…
     今までに見つけられましたか?
母親:いいえ。

タロン。
タイラーとマンディがいます。
店内には誰もいません。

タイラーは実家にあるステンドグラスと同じ物を指します。
そこには7つのダイヤがはまっていました。

タイラー:私がこれを作ったんだ。
     その直後にベル・リーブに収監された。
     でもいつか出られると信じていた…そして一緒に

マンディはビクビクしています。

タイラー:見てなさい。

彼がステンドグラスに手を伸ばすとダイヤが外れて彼の手の中へと飛び込みます。
マンディは驚きます。
タイラーは笑いながら振り向きマンディの前にしゃがみ込みます。

タイラー:お前のためにここに隠しておいたんだ、マンディ…
     私達のために。
     (ダイヤを見せて)
     これがあれば新生活を始められる。
     取ってごらん。
     ほら、取って。

マンディ:(首を振って)
     いやよ。
     盗んだんでしょ。
テイラー:そうじゃない。
マンディ:盗んだんだわ。
テイラー:受け取りなさい。

テイラーはマンディの手を掴みます。

クラーク:その子を離せ!

マンディは手を振りほどきクラークへと走り出します。
テイラーはクラークを見ると怒った顔でステンドグラスに手を伸ばします。
ステンドグラスがガタガタと動き出します。
クラークは超スピードでテイラーのところに行き彼を投げつけます。
テイラーはタロンのガラス窓に飛び込んで行きます。
クラークは驚いているマンディに近づきます。

クラーク:マンディ?
     もう大丈夫だ。
マンディ:(クラークに抱きつき)
     クラーク…
クラーク:大丈夫。
     もう大丈夫。
     お父さんはもう誰も傷つけないから。

デイリープラネット。
クロエが仕事をしています。
係りの者から書類を受け取ります。

クロエ:ありがとう。

そこへラナがやってきます。

クロエ:あら、こんなところに何しにきたの?
    デイリー・プラネットなんか週末に用はないでしょ。
ラナ:(ムッとした顔で)
   レックスから電話もらったの。
   どうしてなの、クロエ。
   どうして私に言わないの?
クロエ:ラナ、ごめんなさい。
    でも二週間しか経ってないのに、
    恋愛の事をあなたに言ったって受け入れてくれないと思って。
ラナ:(鼻で笑って)
   私が?レックスと?
   冗談言わないで。
クロエ:ラナ、正直に言うわ。
    あなたを苦しませたくないの。
ラナ:そんな事はないわ、クロエ。
   これ以上私に恥をかかせる前に噂を流すのをやめてくれればありがたいんだけど。
クロエ:ラナ、あなたがクラークを傷つけるって思ってる?
ラナ:えっ?
クロエ:でもあなた自身が傷つけてるわけじゃない。
    レックス・ルーサーは野獣以外の何者もでもないわ。
ラナ:私は誰の獲物でもないわ。
   だから心配する事は何もないの。

ラナは出て行きます。
クロエはため息をつきます。

ケント家。
キッチンにクラークとロイスが入ってきます。
ロイスは片腕を三角巾で吊っています。

クロエ:忘れたのか、医者が安静にしてろって言っただろ。
    腕相撲なんてもってのほかだ。
ロイス:(クラークから荷物を受け取って)腕はもう痛くなんかない。
    痛むのはあの子がどうなったかって事よ。
    あの子が冷酷な殺人者だって疑いを持ってないわ。
クラーク:君はいつも見た目で判断するから。
ロイス:あなたを誇りに思うわ、スモールビル。
    ああいう子の扱い方がうまいわね?
クラーク:マンディはかなり特別だ。
ロイス:それであの子はどうなるの?
    窓のない家で住むような家族なんていないでしょうに。
クラーク:マンディはおばあさんと住むんだ、おばあさんは不幸だった。
     孫娘がいたのさえ知らなかったんだから。
ロイス:えーっ。
    かなり勇敢ね。
クラーク:興奮してたよ、僕を養子にした時の家の親みたいに。
ロイス:でもあなたの両親は家を壊される心配はしなくてもよかったでしょ。

マーサ:そんな事なかったわよ。

マーサがドアから入ってきました。

マーサ:ハイ、クラーク。
    (ロイスに)
    数日 寝たきりじゃないかと思って、読む物を持って来たわ。
ロイス:(書類を渡し)ありがとうございます。
マーサ:上院議員の首席補佐官は完全に色んな面の知識が必要だから。
ロイス:ちょっと待ってください。
    私を首席補佐官にする気ですか?
クラーク:母さん、本当に考えて決めた事なのかい?
マーサ:ロイス・レインがいなかったら、
    お父さんは決して当選しなかったし、私が在職する事もなかった。
    それに、ロイス、あなたの人生はカプチーノマシーンの隣にいる事じゃないでしょ。
    どう?

ロイスとクラークは目を見合せます。
クラークは困ったような顔をしますが、ロイスはニコリと笑みを浮かべます。

スモールビルメディカルセンター。
日中。
タイラーが保安官に連行されて歩いています。
タイラーがよそ見をしていると保安官は彼を引っ張ってエレベーターに入れます。

保安官:おい。
   行くぞ。

エレベーターが閉まるとタイラーは保安官のかけている眼鏡をチラリと見ます。

タイラー:いい眼鏡だな。

保安官は不審そうな顔をします。

エレベーターが一階に到着しドアが開くと、立っていたのはタイラー一人でした。
後の壁は血で汚れ、床には保安官が倒れていました。
タイラーは手錠を外しエレベーターを出て行きます。
保安官の目は血だらけでテイラーが彼の眼鏡を破壊して襲ったようです。

ケント家。
日中。
マンディがガラス窓を掃除しています。
クラークが入ってきます。

クラーク:(マンディに)マンディ?
     何してるんだい?
マンディ:(振り返って)
     クラーク、助けてくれたから。
     お手伝いしたくって。
マーサ:(二階から降りて来て)マンディ。
    そんな事しなくていいのよ。
マンディ:心配しないで。
     掃除するのは慣れてるから。
クラーク:この家では君はお客さまだ。
     お客様が来ると母さんはいつもバナナパンケーキのダブルを焼くんだ。

マーサは嬉しそうな顔をします。

マーサ:(クラークに)
    あなたと彼女は同じね…
    お父さんも自慢だった。
マンディ:クラーク、今までに本当のパパに会った事ある?

マンディは窓から離れてテーブルに着きます。
クラークもテーブルに着きます。

クラーク:まあね。
マンディ:私のパパと比べてどう?
クラーク:もっと悪かったよ。
     でも僕の命を救ってくれた
     だからと言って好きだって事じゃないけど。
     ねえ、マンディ。
     誰でも父親になれる。
     でも本当のお父さんっていうのは特別な誰かの事をいうんだ。
     僕を育ててくれた父さんに会って欲しかったな。
     父さんは僕にとって本当の父さんだった。
     きっと君の事が気に入ったはずだ。

マンディはクラークとマーサに笑顔を向けます。

マンディ:クラーク、私はここにいちゃいけないの?
クラーク:マンディ、君にはおばあちゃんがいるんだ。
     君と一緒に住めるのを嬉しがってたよ。
マンディ:私は知らないもの。
     あなたなら知ってるし。
クラーク:マンディ、君がおばあちゃんの事を知るには時間がかかるだろう。
     そして…

マンディが俯くとテーブルの上のグラス類や戸棚のガラスがカタカタ揺れだします。

クラーク:マンディ。
     マンディ、聞いて。
     マンディ、僕が君を受け入れてくれないような人のところに行かせると思うかい?
     約束する。

クラークがそう言うとマンディは落ち着き、ガラスの動きは止まります。
クラークはマーサをチラリとみると彼女は笑顔になります。

クラーク:大丈夫だったろ。
     僕が確かめるから?

クラークはマンディの頭を撫でます。
マンディは笑みを浮かべ頷きます。

ケント家。
夜。
クラークとマンディが階段を下りてきます。

クラーク:ねえ、母さん!
     もう一組トランプが必要なんだけど。

降りてくると玄関のガラス窓が割れているのに気づきます。

クラーク:マンディ、ここにいて!

クラークは駈け出して納屋に行きます。
納屋ではマーサが立っている喉元に尖ったガラスの破片が浮いていました。
マーサは恐怖の顔で喘いでいます。
クラークが近づくとマーサの後ろからタイラーが出てきます。

クラーク:母さん!
テイラー:動くなよ…
     …母親の喉を掻き切られたくなければ。
     娘を連れてこい。
     娘を連れてくるんだ!
     すぐに!

クラークはヒートビジョンでガラスの破片を打ち砕きます。
マーサは膝から崩れ落ちます。
テイラーが驚いているとマンディが駆け込んできました。
クラークが近づこうとするとテイラーは近くに落ちているガラスを浮かび上がらせ
破片に変えるとクラークめがけて飛ばします。
しかし破片はクラークを避けたかと思うと反転してタイラーに向かって行きます。
そして破片は数本の槍のような形になりタイラーの周りに浮かんでいました。
クラークが振り返ると後ろでマンディがそのガラス片を操っていました。

マンディ:心配しないで、クラーク。
     これ以上誰も傷つけさせない。
クラーク:マンディ、ダメだ。
タイラー:マンディ、私に何をするつもりだ?
クラーク:マンディ、もし彼を殺したら、
     君はお父さんと同じになってしまうぞ。
     お父さんのようにはなるな。
マンディ:他にどうしようもないの。
クラーク:マンディ、お父さんの子供だからといって同じになるとは限らない。
マンディ:でもこれ以上あの人に人を傷つけて欲しくないの。
タイラー:やらない。
     やらないよ。
     約束する。
     私が間違ってた、マンディ。
クラーク:マンディ、君のお父さんはもうやらないと言ってる。君も止めるんだ。
タイラー:マンディ、約束する、もうやらない…
クラーク:君はまだこの世界に必要な人間だ。

マンディは理解してガラス片のコントロールを止めます。
ガラス片は床に落ちます。
タイラーは床にうずくまっています。

マンディ:ごめんなさい、クラーク。
クラーク:いいんだ。
     (マンディを抱きしめ)
     もう終わったんだ。

タイラーは悲しげな顔でうずくまっていました。

ケント家。
日中。
クラークとマンディが玄関から出てきます。
ついでにシェルビーも出てきます。

クラーク:さあ、マンディ。
     怖がる事は何もないよ。
マンディ:(泣き顔で)怖いわ。
     あなたは私と同じじゃない。
     話し相手もいない。
クラーク:そうじゃないよ。
     マンディ、おばあちゃんは君と話をしたがってる。
     君の話を色々と聞いてくれる。

マンディは庭にいるおばあさんとマーサをチラリと見ます。

マンディ:私の力は?
     もしコントロールする事ができなかったら?
クラーク:でもできるさ、マンディ。
     僕はそれを見てる。
     納屋でやっただろ?
     でも もしコントロールできなくなりそうに感じたら、
     電話をするんだ。
     僕にね。
     君のために話をしてあげるから、ね?
マンディ:あなたがいなくて淋しいわ、クラーク。

マンディはクラークに抱きつきます。

クラーク:(マンディを抱きしめ)
     僕もだよ。
     おばあちゃんが待ってるよ。
     君の事を大切にしてくれるさ。
マンディ:忘れてた。

彼女は持っていたノートから絵を出しクラークに渡します。
その絵はクラーク、ロイス、マンディ、シェルビーが納屋の前で楽しそうに遊んでいるところでした。
ただし、クラークだけが以前彼自身が書いた丸に棒で描かれた絵でした。
マンディはクラークに微笑むとポーチの階段をかけおります。
彼女はおばあさんに抱きつき車へと歩きます。
助手席に乗り込む前、彼女はクラークに振り返ります。
マーサ、クラーク、シェルビーは車が走り去るのを見送ります。

デイリープラネット。
夜。
クロエとクラークがいます。

クロエ:それで、いいニュースっていうのはゴシップのロイスの愛で、
    私はいつも州議事堂内のスクープを持ってるわ。
クラーク:彼女が母さんを弾劾しなければね。
クロエ:ええ、ロイスだとあなたのお母さんも心配だらけよね。
    ライオネルがあなたの秘密を知ってるっていうあの話を話した?
クラーク:母さんは今色んな事を抱えてるから。
     そうだ、ラナは?
クロエ:あなたがいつ切り出すのかって思ってた。
    電話をしみたら?
クラーク:実は、彼女と少し距離を置こうかと思って。
     もう誰かと?
クロエ:クラーク、ねえ。
    あなたが彼女と話さないのなら、それはそれで構わない。
    それはあなたの自由よ。
    でも私をスパイに利用しないでくれる。

彼女はクラークから離れて帰ろうとします。

クラーク:クロエ。(彼女は振り向きます)
     僕に隠し事をしてないか?
クロエ:いいえ。
    全く。

彼女はオフィスを後にます。

レックスの屋敷。
書斎ではレックスがノートPCでメールを見ています。
メールの件名は「BLOG READY」です。
そこへラナが入ってくると彼はノートPCを閉じます。

レックス:ラナか。
     今日は忙しいんじゃなかったのか。
ラナ:話をしたくて、記録を事実通りに訂正しに。
レックス:記録は正確だとは思ってない。
     クロエは虚偽の話をこしらえている。
ラナ:レックス、私達の間は友情であって、誤解されたくない。
レックス:ラナ。
     俺たちは同じ土俵にいる。
     もしこの前の夜、間違った印象を与えたなら謝るよ。
ラナ:謝る必要はないでしょ、何もないのに。
レックス:まあ、初めてでもないしな。
ラナ:この事が…
   つまり、こんな話をしている事さえ信じられないわ。
   友情以外に私達の間には何もないのに…
レックス:心配ない。
     噂なんてただの雑音だ。
     俺たちは長い間 同じ方向を…
ラナ:それが全てよ。

レックスはラナに向いてキスをします。
ラナは不安そうな顔をします。

レックス:平気か?

ラナはレックスから離れ背を向けます。

レックス:なあ。
     これから起きるんだ。

ラナは振り返り自らレックスにキスをします。
そして彼から離れると部屋を出て行きました。

おしまい