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SMALLVILLE(スモール・ビル)
邦題:ヤング・スーパーマン

編集後記:2008.5月以来やっとシーズン6を翻訳する事になりました。
実際にはシーズン6はもう台詞だけの翻訳は終わっていてS7に取り掛かっていてはいます。
またS8もアメリカでは放映を開始しました。
S8ではラナとレックス役の方は降板をしましたが、クロエ役の方は降板していません。
大学を卒業(?)したクラークは正式にデイリープラネットの社員になったようです。

シーズン6.01ZOD(ゾッド)

地球を離れた宇宙空間に以前二人のクリプトン人を閉じ込めた鏡が浮いていました。
その中にはクラークが閉じ込められていました。
鏡を通してクラークは地球を見ています。
クラークはそこから抜け出そうと鏡をこぶしで叩きますがわずかに撓むだけでビクともしません。
あきらめかけたクラークは一歩離れて床を見ます。
するとその床もガラスのようになっていて足を踏み出すとわずかに撓みます。
その瞬間クラークはその床を突き抜け落ちていきます。
トンネルのような場所を落ちて行き、抜けたかと思うとそこは砂漠のような場所でした。
クラークは斜面になっている砂の上を転がり落ちます。
やっとそこまでついて止まるとクラークは唇に手をやります。
彼の唇は切れていて血が流れていました。
彼は立ち上がりあたりを見まわしますがまるで火星のような砂漠です。
強い風が吹上げ、砂あらしが舞っていました。
彼は斜面を登りあてもなく歩きつづけます。
しばらく歩いていると彼の背後に何かがすごいスピードで通り過ぎます。
クラークはその気配に気づき振り向きます。

クラーク:おーい !
     誰かいるのか ?!

クラークの問いに答えるものは木霊だけでした。
彼はあきらめて再び歩き出します。
すると彼の背後から先ほど通り過ぎた奇妙な生き物が彼に襲いかかります。
その生き物は空中を飛び交い何度も何度もクラークを襲います。
クラークは能力を失ったようでその生き物に翻弄され傷つきます。
生き物はクラークにしがみつき彼を引きずり回します。
生き物は一体だけではなく数体いました。
すると少し小高い場所に人影が見えました。
その人物はマントを着て顔を隠し右手に何かをもち生き物に向かって掲げていました。
生き物はその存在に気づき振り向きます。
すると手に持っていたものは光を発しクラークに群がっていた生き物に当たります。
生き物達はその光を恐れるかのように逃げ出してしまいました。
光りはクラークにあたりますが彼には何の変化もありません。
光りは収縮し持っていたものが明らかになります。
それは5角形のクリスタルで”S”の字が刻印されていました(スーパーマンの胸のマークと同じ形)。
その人物はクラークに近づきます。
クラークが息を切らし身を起こします。

クラーク:ありがとう

クラークが礼を言うとその人物はクラークの顔を蹴り飛ばします。
クラークは砂の上に気を失い倒れます。
そしてその人物は顔を覆っていた布を取ります。
その人物は女性でした。
(訳注:あとで名前が分かりますが表記の都合上、ラヤとします)

ラヤ:ようこそ、ファントムゾーンに

メトロポリス、夜。
市民たちは暴動を起こしています。
町中が破壊され暴力の渦に巻き込まれていました。
その中で数人の男たちがライオネルを襲っていました。
そして近くではクロエが男を二人に両腕をつかまれ連れて行かれそうになっています。
ライオネルは自分を襲うボート暴徒を払いのけます。

クロエ:ルーサーさん!

ライオネルは連れて行かれそうになるクロエを追いかけます。
そして追いつくとクロエをつかんでいた男達をなぐりつけ引き離します。
クロエも自由になった手で暴徒達を振り払います。
しかし暴徒たちの数は多くライオネルは後ろから羽交い締めされます。
するとさらにその後ろからライオネルのボディーガードが暴徒をなぐりつけライオネルを開校します。

ボディガード:ルーサーさん、 ここから離れてください
        あなたの息子さん中にいます
ライオネル:レックスが…

ライオネルはまだ襲われているクロエを放っておくわけにはいかないという顔で見ます。

ボディガード:行って、彼女は私が

ボディーガードはクロエを襲っている暴徒に立ち向かいます。
ライオネルはクロエを連れてその場を離れます。

ルーサーコープ屋上。
屋上ではラナが暴動を不安そうな顔で見ていました。
ラナはレックスに近づきながら言います。

ラナ:町中がパニックよ
   皆が……私達の助けを待ってるわ
レックス:助け?
ラナ:ファインがあなたに与えた力なら
   この暴動を終わらせる事ができるでしょ
   皆を助けられるわ、レックス
レックス:レックス・ルーサーは死んでいる
      (ラナは驚いて眼を見開きます)
     私の名前はゾッドだ

屋上の扉が開きライオネルとクロエがやってきます。
しかし一足遅く彼らが見たものはレックスがラナを抱いて屋上から飛び立つ姿でした。
二人は驚いた顔で飛んでいった方向を見つめていました。

ライオネルのオフィス。
ライオネルとクロエが入ってきます。

クロエ:あれはゾッドよね?

ライオネルは自分の机にいき隠してあった拳銃を取り出し椅子に座ります。

ライオネル:クラークはレックスに間に合わなかったのだろう…
       奴を止めないと
       ゾッドはレックスを乗っ取った

クロエは不安そうな顔で思案しています。

クロエ:クラーク
    ゾッドを殺すには…
ライオネル:それは短剣だ
       ジョー・エルがクラークに与えた短剣…
       まだ農場にあるかもしれない
       ゾッドを止めるにはそれを使わないと

ライオネルはけん銃を持ったまま立ち上がりドアに向かいます。

クロエ:彼を殺すんですか?
    レックスを?
    (ライオネルは戸惑った顔でクロエに振り返りまたドアに向きます)
    デイリープラネットに戻ります
    そしてこのクリプトンのウイルスを解析してみます
    もしシンボルがあなたの書いたのと適合させることができたら…
ライオネル:(クロエに向き直り)私達には無理だ…
       (そばの椅子に座ります)
       解読するにはクラークが必要だ
クロエ:でもあなたはジョー・エルの預言者でしょ?
    クリプトン語を理解できるんじゃ?
ライオネル:私がジョー・エルと要塞で感じた感覚は…
       …なくなってしまった
       もう彼を感じる事ができないんだ
       だが短剣を手に入れられればゾッドを止められる、この全てを
クロエ:この騒動の中をスモールビルに戻るなんてできないわ
ライオネル:これを
       (立ち上がり拳銃をクロエに手渡し)
       気をつけるんだ、サリバン君
クロエ:あなたも、ルーサーさん

ライオネルは部屋から出ていきます。

クロエ:(不安そうな顔で)クラーク…
    どこにいるのよ、助けに来て

クラークの入った砂漠、昼間。
ラヤのテントの中で横たわっていたクラークは目を覚まします。
ラヤはクラークの腹に蹴りを入れます。
そしてクラークの胸倉をつかみ揺すります。

ラヤ:どこから来た ?! どこからだ ?!

クラークの顔は傷だらけで血が流れていました。

クラーク:(息をあらげ)僕はクリプトンで生まれ、地球で育だった
ラヤ:(ハッとした顔で)地球?
   カル・エルなの?
クラーク:どうしてクリプトンの名前を?
ラヤ:あなたの父親を知っているわ

ラヤは先ほど使ったクリスタルをクラークにみせます。

どこかの倉庫。
レックスがラナの腕を掴んで引きずるように入ってきます。

ラナ:放して!
   どこに連れて行く気?
レックス:ゾッドは命令を聞かない、命令する方だ
ラナ:ゾッドって? 何の話し?

レックスはラナを放し倉庫の奥を見せます。
そこには黒い宇宙船が置いてありました。

ラナ:そんな!
    あなたはこの船の仲間なのね

レックスは再びラナの腕を掴んで宇宙船の方へと向かいます。

レックス:aethyrとnam・ekか? ここでは私の歩兵だ

ラナはレックスの腕を振り解き立ち止まりレックスに振り向きます。

ラナ:何だとしても、あなたじゃないわ、船よ
   ファインがあなたをコントロールしてる
   負けないで、レックス。
レックス:既に言ったはずだ、レックスはいないと
ラナ:信じないわ

レックス:(左手でラナの顎を掴み)
      ゾッドがお前の思っているような者だと思っているのか?
ラナ:もしレックスが本当に死んでいるなら
   どうして私みたいな者に手を焼いてるの?

レックスはニヤリとしてから手を放し再びラナの腕を掴んで奥に連れて行きます。

レックス:人間時代の終わりの目撃者のためだ
      そしてクリプトンの再生の
ラナ:クリプトン?
レックス:巨大で輝く宝石、暗黒の宇宙に
     そしてお前はその復活の見届け役の特権を持っている

宇宙船の前まで来るとレックスはラナの腕を放し宇宙船のボディーに手を置きます。
レックスの置いた手の下のボディが光り、
掌より少し大きめのクリプトン文字の刻まれた八角形の円盤が宇宙船から出てきてレックスの手に飛んできます。
レックスがそれを掴むと宇宙船は光を放ち消えてしまいます。
ラナはレックスが気付かないうちに逃げようと後ずさりしますが、
ラナが振り返って走り出そうとした時にはレックスがラナの行く手に立っていました。

レックス:これから起きようとしている事からは逃れん

北極。
雪に覆われた場所にマーサ達の乗っていたジェット機が墜落をしています。
外郭は剥がれ機内には雪が吹雪いて入ってきます。
床に気を失っていたマーサが気がつき身を起こします。
マーサは辺りを見回しロイスを探します。

マーサ:ロイス?
     ロイス?
     ロイス?

マーサは立ち上がり機体の前の方へと行きます。
外壁の破れ目にロイスが倒れていました。


マーサ:ロイス、大変 ! ロイス!
     ロイス !なんて事なの!

マーサは倒れているロイスを抱き起こします。
ロイスは頭部から血を流し気を失っています。
そして機内に横に寝かせ近くにあったコートをロイスに掛けます。

マーサ:ロイス
     大丈夫よ
     きっと助かるから、ロイス

ロイスは僅かに目を開き頷きます。
そして直ぐに目を閉じ再び気を失います。

マーサ:ロイス !

マーサは立ち上がりコックピットへと向かいます。
ドアは既に破壊され、マーサはドアを取り外しコックピットへと入ります。
コックピットは完全に破壊され、正面の窓は割れコックピット内に雪が吹き込んでいました。
機長席には誰も座っておらずシートは高熱に焼けたように溶けていました。
マーサは唖然とします。
そしてレシーバーを見つけると掴み上げ助けを呼びます。

マーサ:メイデー!メイデー!
     飛行機が墜落したわ!
     誰か聞こえますか?

マーサは窓の外を見てレシーバーを外し窓の外を見つめます。
外にはクラークの作った孤独の要塞が見えていました。

孤独の要塞内。
マーサはロイスをソリに乗せて引っ張って入ってきました。
中まで入るとマーサは引っ張るのをやめロイスに屈みこみます。

マーサ:ロイス、ロイス
ジョー・エル:マーサ・ケント

要塞内にジョー・エルの声が響きます。

マーサ:ジョー・エル
     (立ち上がって)
     ここがクラークが話してた要塞ね
     どうして私達を連れて来たの?
     どうして飛行機を墜落させたの?
ジョー・エル:あなたは宇宙船の兵によって連れてこられたのだ
        ミルトン・ファインだ
マーサ:クラークは?
ジョー・エル:私はゾッドの入れ物を殺すために短剣を渡した
        しかし彼はファインにそれを使ってしまった
マーサ:あの子はどこ?…クラークはどこなの?
ジョー・エル:短剣はこの要塞の一部だ
        それでファインを刺した事によって全てのコピーは破壊された…
        同じく損害を受けたたためゾッドを解放してしまった
マーサ:何が私の息子に起きたの、ジョー・エル?
ジョー・エル:永久に追放された、ゾッドによって
マーサ:あの子を連れ戻して
     あの子を連れ返してよ
ジョー・エル:私に力はない
        彼の運命は彼自身のものだ
マーサ:私は夫を失った
     そしてあなたのゲームのせいで息子まで!
ジョー・エル:お互い多くを失った、マーサ・ケント
        だが苦しみから目をそらしてはいけない、世界を救うことを望むなら
        カル・エルのミッションは完了されなくてはならない
        短剣を取り戻すのだ
        そしてゾッドの入れ物を殺すのだ…
        レックス・ルーサーを
マーサ:レックスを殺せっていうの?
ジョー・エル:ゾッドは彼の肉体を乗っ取った
        そして彼にクリプトンの全ての力を与えた
マーサ:私にどうやってやれっていうの?
ジョー・エル:方法を見つけ出せ
        でなければ全ては失われる
マーサ:分かったわ
     私達を戻して

マーサはロイスの上に覆い被さるように抱きかかえます。

ジョー・エル:あなた達がカル・エルを養ってくれた事…
        私は深く感謝をする
        私ではあの子を正しい道に育てる事は出来なかっただろう
        別れだ、マーサ・ケントよ

ジョー・エルの声が終わると強烈な光がマーサ達を覆い、光が消えるとマーサ達の姿は消えていました。
そして孤独の要塞の中はエネルギーがなくなってしまったかのように僅かな光さえ消えてしまいました。

ファントムゾーン。
テントの中。
ラヤは水桶に浸した布を絞りクラークの顔の傷を拭います。
クラークは少し痛そうな顔をします。
ラヤはフードを脱ぎ素顔を晒してします。

クラーク:君は誰なんだ?
ラヤ:ラヤよ
   ここでは名前なんかどうでもいい
クラーク:ここはどこなんだ?
ラヤ:ジョー・エルが28の銀河から犯罪者を閉じ込めておくために作った場所よ
クラーク:それじゃあ、刑務所か?
      君も…囚人か?

ラヤは少し戸惑ったような顔になりクラークの傷を拭いている手に力が入ります。
クラークは痛みに顔をしかめます。

ラヤ:私はここにいるけど囚人じゃないわ

ラヤはクラークの傷の手当てをやめます。

クラーク:どうやって信じればいい? 最近人間不信でね
ラヤ:いいわ

ラヤは立ち上がって後ろに掛けてあったマントを取りクラークに投げます。

ラヤ:このゾーンで殺されれば分かるわ
   …もっと悪いから

クラークはマントを掴みます。

ラヤ:最も邪悪な犯罪者は、永遠に非難されるわ
   肉体を失ったファントムは不毛のゾーンをさまよっている
クラーク:ファントムって、僕を襲った奴か
ラヤ:あなたの父親が私に与えたクリスタルが奴らの唯一の恐怖よ
クラーク:どうしてジョー・エルを知ってるんだ?

ラヤは水桶を片付けながら話します。

ラヤ:私は彼のアシスタントの1人だった
クラーク:君が5歳の時かい?
ラヤ:(少し間があり)ここでの時間は無意味よ
   私は最後の時までジョー・エルと共に居たいと思った
   (クラークの前に戻り)
   でも彼は聞いてはくれなかった
   彼は私をファントムゾーンでチャンスを待たせたいと思ってた
クラーク:どうして僕の両親は君と一緒に来なかったんだ?
ラヤ:彼はクリプトンを救おうとするのを辞めなかった
    そしてあなたの母親も彼の側を離れなかった

ラヤはクビに掛けていたクリスタルを外しクラークに見せます。
それはファントム達を追い払ったクリスタルです。

ラヤ:これがあなたの父親が残した物よ
    毎日、彼は私の命を守ってくれている
クラーク:僕は戻らないといけないんだ
      僕は…ゾッドを止めないと

クラークは立ち上がって足を引きずりながらテントから出ようとします。

ラヤ:ゾッド?
クラーク:(立ち止まり、振り返って)
      僕のせいで奴は地球にいるんだ
      ラヤ
      君は助手だった、この場所を作るのを手伝ったんだろ
      出られる方法を知っているか?
ラヤ:ゾッドは兵士よ、彼はあなたを殺すわ
クラーク:もし君の愛した人たちを救う方法があったら
      死を覚悟でやるんじゃないのか?
ラヤ:(しばらくクラークの顔を見つめてから)
    あなたは本当に彼の子供ね

メトロポリス。
デイリープラネットの中。
クロエは机の下に隠れながら
ライオネルが以前書き溜めていたクリプトン文字を解読しようとしています。
物音がするとクロエは手に持っていた書類を置き、床に置いておいた拳銃を掴みます。
そっと机の陰から顔を出し様子を伺いながら立ち上がります。
再び物音がすると音のした方向に向かって拳銃を発砲します。
弾丸は狙った位置より遥か上のガラスに当たりガラスが飛散します。
一人の青年(ジミー・オルセン)が両手を上げて隠れていた場所から出てきます。

ジミー:おいおいおいおい! 撃つな!
    オーケー? 僕はここで働いてる、君は…

クロエはジミーの顔を見て拳銃を下げます。
ジミーはゆっくりとクロエに近づきます。

ジミー:(にこやかに)クロエか?
    やあ、これって僕が電話をしなかったからじゃないよね?
クロエ:(笑顔になって)ジミー・オルセン

レックスの屋敷。
レックスとラナが書斎に入ってきます。
ラナはもう腕を掴まれていません。

ラナ:どうしてここに来れたの?
   ここはレックスの屋敷よ
   (レックスは机の上にあったノートPCを自分の方に向けます)
   まだあなたの中に彼の一部がなかったら
   この場所をどうして覚えていたの?
レックス:お前はこの人間に愛情を感じていたな?
ラナ:ええ
レックス:こいつもお前と同じ思いらしい
     私がこいつの心を飲みこんだとき不快な味を残した
     このウィルスはお前達の技術に障害を与えるだけだ
     それが私がここに来た唯一の理由だ

レックスは内ポケットから八角形の装置を取り出すと何か操作してからノートPCの上に縦置きします。
そして手をかざすとその装置はクルクルと回転しだします。
今までクリプトン文字が表示されていたモニタは正常に戻ります。

ラナ:ウイルスを取り除いたの?
レックス:情報が必要だからな

頭上の照明が明滅しだします。

ラナ:電気が
レックス:お前達が復旧させるには何日もかかるだろう…
     時間があればの話だが

モニタにはペンタゴン(国防省)の高空写真が表示されます。

ラナ:ペンタゴン?
レックス:必要な物がそこにある
ラナ:何をするつもり?
レックス:始めた事を終わらせるんだ
     黒い船はクラストを作り直してパルスを世界中に送るだろう
ラナ:何に?
レックス:私の家だ
ラナ:あなたが話をしていた惑星…
   クリプトンね
レックス:ただ今回は完璧だ…
     帝国のスタートだ、ゾッドの血統によって支配された
ラナ:黒い船が必要なんじゃないの
レックス:そのハードドライブはまだパルスを始めることができる
      だがお前達の軍事衛星へアクセスをして放送を流す

ラナはレックスがノートPCに向いている間に傍にあった火かき棒を取り出し構えます。

ラナ:そんな事させないわ
レックス:(振り向いて)恐れる事は何もない
      (ニヤリとしながら近づき)
      お前達種族の運命はお前には関係がない
      お前は私のために使う
ラナ:何に?
レックス:後継者を

ラナは火かき棒でレックスを殴ろうとしますがレックスはその腕を掴まえ火かき棒を取り上げ、
ラナの右掌を火かき棒で壁に串刺しにします。
ラナは悲鳴を上げ床にしゃがみこみます。

レックス:ペンタゴンから戻るったらゆっくりと話し合おう

レックスが部屋を出て行くとラナは火かき棒を掴み引き抜きます。
そして痛みをこらえながら立ち上がります。

ファントムゾーン。
砂丘をクラークとラヤが歩いています。
二人ともマントを羽織っています。

クラーク:どうしてゲートウェイを使わなかったんだ?
ラヤ:エル家以外の者では開かないの
   彼はそれを秘密にしておいた
   彼の一族がここに入れられた場合のバックドアとして
クラーク:どうしてそんな事を心配したんだ?
ラヤ:ジョー・エルは素晴らしい人だった
   そして彼を病気だと決めつけた者達がいたわ

突然どこからか手裏剣のような物が飛んできてラヤの腕に刺さります。
同時に背後からマントを着た誰かがクラークのクビをロープで締め上げます。
ラヤが手裏剣を引き抜くと同じようにマントを着た別の人間が現れラヤを蹴り飛ばします。
そしてクラークに近づきクラークの頭を覆っていたフードを剥ぎ取ります。
クラークを締め上げているのはaethyrで後から来た者はナム・エクでした。
(以前クラークにファントムゾーンに閉じ込められたクリプトン人)

Nam-Ek:カル・エル

ナム・エクはナイフを取り出します。

ラヤ:Nam-Ek ! 待って !  彼を殺さないで!
Nam-Ek:なぜ助ける必要がある
     俺をここに閉じ込めた奴だ
ラヤ:彼がゲートウェイを開く事ができるの
   あんた達のために連れてきたのよ
   彼は私達全員を解放できる

ナム・エクはナイフをクラークに向けたまま躊躇していました。

ケント農場。
納屋でマーサがファインを刺した短剣を見つけ手に取ります。
そこへライオネルが走りこんで来ます。

ライオネル:マーサ、マーサ
       大丈夫か
マーサ:あなたの子が…レックスが
ライオネル:分かってる、分かってる
       私がすべき事も
       私は…

二人は抱き合いお互いの無事を確認しあっていると、背後にラナが立っていました。

ラナ:クラークはどこですか?

二人は離れマーサはラナに向きます。

マーサ:ラナ
     クラークはどこにいるか分からないの
ラナ:彼がレックスを殺す話をクロエにしているのを聞きました
   私には何が何だか理解できなかった
ライオネル:ラナ
       レックスはどこだ? あいつを見つけださないと
ラナ:もう遅すぎます
   彼がしようとしている事を…この地球上に止められる人なんていないわ
マーサ:できるわ
     (ラナに短剣を見せ)
     これで彼を殺さないといけないの
ラナ:二人ではそれを使うのに近づく事すらできないわ
   でも私なら
   私がやらないともっと多くの人達が死ぬ事になります
   それしか方法はありません

マーサはゆっくりとラナに近づき、ラナに短剣を手渡します。

レックスの屋敷。
書斎にレックスがアタッシュケースを持って入ってきます。
レックスはラナがいるはずの壁を見ますがラナがいません。
しかし気にも留めずにアタッシュケースを机の上に置き開きます。
アタッシュケースはペンタゴンから盗み出した装置のようです。
アタッシュケースの内側についているモニタを見ていると後ろからラナの声が聞こえてきます。

ラナ:世界を終わらせるのは終わったの?
レックス:(ゆっくり振り返り)これから始まる
     自由になれたのに、逃げ出さなかった
     どうしてだ?
ラナ:(近づきながら)逃げ出す必要はないと思ったから
   時には…生き残るためにはあきらめる事も必要だって
   …だからあなたの運命に従うわ
レックス:お前に後継者を授けよう…
      嬉しいか?
ラナ:最初よりは

レックスとラナはソファの上で抱き合いながらキスをします。
レックスがソファに腰掛、ラナが膝の上に乗る形で。

レックス:お前たち種族の女を過小評価していたようだ

ラナはレックスの肩に顔を埋めていましたが顔を上げます。
彼女の目には涙が流れていました。

ラナ:そうね、その通りよ

ラナはレックスの座っているソファの背もたれの隙間に手を差し入れ、
隠してあった短剣を取り出しレックスに振り下ろします。
しかしレックスはラナの短剣を掴み押さえこみます。

レックス:訳も分からずこんな物を振り回すな
     

レックスはそのままラナを振り飛ばします。
ラナは床に叩きつけられ倒れます。
彼女の額と口からは血が流れ出ていました。
レックスは彼女に近づいて目の前で短剣をへし折り床に捨てます。
彼女はじっとレックスを見つめます。

レックス:こんな物で倒せるとでも思ったのか?
      誰もこの世界の運命を変える事はできん

レックスは内ポケットから八角形の装置を取り出し
机の上に置いてあるアタッシュケース型の装置の上に置きます。
モニタには地球の軌道を回る人工衛星の位置が表示されています。

宇宙空間の人工衛星が動き出し地球に向かってビームを発射します。

デイリープラネット。
ジミーはクロエに向かって話しかけています。
クロエは手にクリプトン文字の書いてある紙を持って歩いています。

ジミー:それで僕は地下室に行ったんだ
    データベースのアーカイブ写真をスキャンしに、全てバカげてた
    デイリープラネットの最初の出勤日に世界が終わる事になるなんて
クロエ:あなたがここで働くなんて信じられないわ

かすかな振動を感じたクロエは振り返り机の上を見ます。
机の上の鉛筆が揺れに合わせて机から落ちます。
突然激しい音が鳴り響き、クロエもジミーも耳を押さえます。

ジミー:一体何だ ?!

音が止んだかと思うと今度は地震が発生し室内の物が倒れたり落ちたりしてきます。
ジミーの後ろの本棚の上においてあった物が落ちてきます。

クロエ:ジミー!

クロエは間一髪ジミーを突き倒しその場からどけます。
その瞬間、本棚も倒れます。

ジミー:いつからメトロポリスに地震が?

ファントムゾーン。
柱が逆Vの字型をした場所にクラーク達はやってきます。
ナム・エクはクラークを突き飛ばし、倒れたクラークにナイフを振り上げます。

ナム・エク:他の者達もまもなくここに来る
       ゲートウェイを開け
ラヤ:彼には分からないわ
   でも私は知ってる、ナイフをよこして

ナム・エクはラヤにナイフを手渡します。
ラヤはナイフを持ってクラークに近づきます。
aethyrはクラークの髪を掴み押さえつけます。
ラヤはクラークの掌をナイフで切ります。

ラヤ:彼の血よ
   エル家の血…
   それがゲートウェイを開くためのカギよ
クラーク:(ラヤを睨み付け)君を信じたのに
ナム・エク:信頼とは弱い者達のものだ
ラヤ:あなたが正しいわ

ラヤは振り返り後ろにいたナム・エクの喉笛をかき切ります。
ナム・エクは喉を押さえその場に崩れ落ちます。
aethyrはそれを見てクラークを離し剣を抜いてラヤに向かいます。
クラークは驚き立ち上がります。

aethyr:nam-ek !

ラヤとaethyrが戦っていると回りから閉じ込められていた者達が集まりだします。

ラヤ:ゲートウェイへ ! 行って、カル・エル!

クラークは逆字の柱の前に走りその前にあった装置のような物に切られた手を押し付けます。
装置が光り輝いた時、ラヤはaethyrに刺されてしまします。

クラーク:ラヤ!

その時V字の柱の間の空間が光り輝きその場にいた者たちを吸い込んでしまいます。

地球のどこか。
空に光の点が現れ7つの光に別れ四方八方に分散します。
その内の一つが地表に落ち、光が薄れると大きなクレーターの中からクラークが出てきます。
彼の顔の傷はすっかり治っています。
クラークは辺りを見回してから超スピードでその場を去ります。

ケント家。
納屋は地震で大揺れに揺れマーサとライオネルは上や横から倒れてくる倒壊物から逃げ惑っています。
二人が納屋の出口目指して進んでいると納屋の梁が折れ二人の上に倒れ掛かります。
二人はその場に伏せあわや下敷きとなる寸前、クラークがやってきて梁を押さえ二人を助けます。

マーサ:一体これは何なの ?!
     クラーク !
クラーク:あいつはどこ?

レックスの屋敷。
書斎では屋敷が揺れる中、レックスはラナのクビを右手で掴み壁に持ち上げていました。

レックス:クリプトンが再生したらお前は私のそばにいられたはずなのにな
     今お前は死ぬのだ

レックスはラナのクビを閉める手に力を入れます。
その時背後からクラークの声がします。

クラーク:彼女を放せ!

レックスはラナを離し振り返ります。
ラナは気を失って床に倒れます。

レックス:カル・エル

クラークは机の上の八角形の装置に気付きます。
クラークがヒートビジョンを使って八角形の装置を破壊すると、レックスは怒りをあらわにしクラークに向かって突進します。
二人は掴み合ったまま窓を破り空を飛び森の中に落ちます。
地面は衝撃に盛り上がります。
レックスがクラークを投げ飛ばすとクラークは立ち木にぶつかり木諸共倒れます。
レックスは超スピードで近づきクラークを掴み立たせます。

レックス:どうやってゾーンから出てきた?
     だがあそこよりは安全だ

レックスはクラークを傍にあった岩に叩きつけ岩は砕けます。
さらにクラークの顔を何度も殴りつけるとクラークは口から血を流します。
もう一度クラークを立たせ。

レックス:本当に勝てると思ったのか、カル・エル?
     お前は理想主義のばか者だ、お前の父親のように

レックスはクラークを投げ飛ばします。
クラークは宙を飛ばされ開けた場所に落ちます。
レックスは森から宙を飛んでクラークの目の前に立ちます。

レックス:こんなに簡単だとはな
     期待はずれだ
クラーク:(立ち上がりレックスをにらみ)
      地球を破壊させない…
      …クリプトンのようには
レックス:ジョー・エルは私を止める事ができなかった
      その息子もできはしない
クラーク:やってみなければ分からないだろ
レックス:(クラークに近づき)
      だがお前だけではないぞ
      お前が気にかけている者達も一緒だ…
      私に忠誠を誓え、そうすれば愛する者と共に生かせておいてやろう
      (クラークは悩んだような顔になります)
      ゾッドの前にひざまずけ
      ひざまずくんだ

クラークがレックスの前にひざまずきうなだれるとレックスは右手を差し出し忠誠を誓わせようとします。
クラークは仕方なさそうにうなだれたままレックスの手を握ります。
勝った事に満足そうな笑みを浮かべていたレックスは突然険しい顔になります。
二人の握り合った手の隙間から青白い光が漏れ出します。
クラークは顔を上げレックスをじっと睨みます。
レックスは握られている手を振り解きますが何かを握っていてまだ光は漏れています。

クラーク:(立ち上がって)僕の父親によろしくと言っておいてくれ

レックスが手を開くとそこには五角形のジョー・エルのクリスタルが光っていました。

レックス:ジョー・エル

レックスが苦しみと怒りに雄たけびをあげると、レックスに取り付いていたゾッドが分離して
クリスタルに吸い込まれていきます。
レックスは再びクリスタルを握り締め地面に気を失い倒れます。
握られていた手は開きクリスタルが転がり落ちます。
掌にはクリスタルの模様が焼き付いていました。
クラークが屈んでクリスタルを拾い見ていると、レックスの掌の火傷の跡は消えていきます。

スモールビル・メディカルセンター、夜。
クラークは怪我人でごった返している廊下を歩き病室に入ります。
そこにはロイスがベッドの上にいました。

ロイス:あら、スモールビル。
クラーク:気分はどうだい?
ロイス:最悪よ、まだ生きてるなんて
    あなたのお母さんに感謝ね
    (クラークは脇のイスに座ります)
    正直いって…
    飛行機が墜落したのさえ覚えてないの
    客室は与圧を失って私は息が苦しくてあえいでいた
    そして氷の宮殿にいて
    今まで見た中で一番きれいだったわ
    その暖かい光に包まれ
    もう大丈夫だと思ったわ
クラーク:ロイス、君は
      かなり怪我をしていた
      だから幻を見たんだ
ロイス:違う、あれは本物よ
    私は死んで天国に行ったのよ
クラーク:(微笑んで)君が無事でよかった

クラークはロイスの手を握ります。
彼女がそれに気付いて手を見ると、クラークは照れたように手を離します。

同じ頃スモールビルメディカルセンターの別の廊下にレックスが誰かを探しているように歩いています。
レックスは治療を終え帰ろうとするラナを見つけ近づきます。

レックス:ラナ !
      大丈夫なのか?
      何があったんだ?
ラナ:(不安そうな顔で)覚えてないの?
レックス:君と一緒にフィールドにいた…
     それ以降は何も
     気がついたらここで目を覚ました
     (ラナの手の包帯に気付き彼女の手をそっととり)
     これが俺を恐れている理由か?
     俺がやったのか?
ラナ:レックス、あれはあなたじゃないわ
   あなたがした事…それはあなたのせいじゃない
   私はそれを止めようとしたの
   レックス、私はあなたを殺しかけたのよ
レックス:ラナ…
      なあ
      俺でも同じ事をしただろう
      この事に対しての責任は取る
      損害を与えた全て再構築しなおす
ラナ:それは簡単な事じゃないわ
レックス:今までもそうだった

デイリープラネット、日中。
社員総出で散らかった物を片付けているところへクラークが入ってきます。
クロエはクラークを見つけ駆け寄ってきます。

クロエ:クラーク
    よかった、あなたが死んでしまったと思ってた

クロエはクラークを抱きしめます。

クラーク:やあ
      それで僕は…
      しばらくの間そこで
クロエ:(クラークを放し)
     何があったの? あなたはどこに行ってたの?
クラーク:二度と行きたくない場所さ
     君は平気か?
クロエ:ええ、あなたが来てくれたから。

再びクロエは彼を抱きしめます。

クラーク:あー、クロエ…
      (クロエは彼を放します)
      僕が行く前に…
      僕たちはそのー…
クロエ:(あっけらかんと)
     私があなたにした事?
    気にしないで、この世の終わりだと思ったから
    別に二人の間がどうのとか期待してないわ
クラーク:ああ、そうだね

後ろからジミーがやってきます。

ジミー:ねえ、クロエ
クロエ:あら
ジミー:(クラークを見て)あっ、タイミング悪かった?
クロエ:いいの…
    友達と話をしてただけ
ジミー:カンザスでも大き奴がいるんだな?
クロエ:ゴメン
    ジミー・オルセン、こちらはクラーク・ケントよ
ジミー:本当は、そのー
    ジェイムズ・オルセンだ
クロエ:本当?いつから?
ジミー:ずっとだよ…
    今からは
    夕食でもどう、自動販売機だけど?
クロエ:いいわね…ジェームズ
    クラーク、あなたもどう?

クラークは二人の会話を聞きながら二人の関係を思っているようです。
ジミーは来て欲しくなさそうにクラークを見ます。

クラーク:僕?いや…僕はいいよ、二人でどうぞ
ジミー:じゃあまた後で CK

ケント家、納屋、夜。
クラークが納屋に入ってくるとマーサが片づけをしていました。
マーサはクラークに気付きます。

マーサ:クラーク!
    ロイスとクロエはどうだった?
クラーク:大丈夫、二人とも平気さ
マーサ:よかった
     ライオネルはジョー・エルとの繋がりが感じられなくなったって言ってたわ
クラーク:どんな影響があったとしても彼は彼だ
マーサ:ジョー・エルがいなければいいのに
クラーク:ラヤから預かったクリスタルを要塞に持って行ったんだ
     ジョー・エルに話しかけたけど
     答えてはくれなかった
     要塞は機能を失ってしまった
     全てが変化している
     父さんが亡くなり
     レックスに話す事もできない
     ラナは…
     これからどうしていいのか
マーサ:私があなたぐらいの年の時はそうじゃなかった
     心の示すままに生きるの…
     あなたは正しい事をするわ
クラーク:何人かのクリプトン人も同じ事を信じた
     ジョー・エルはクリプトンを救おうとして自分自身を犠牲にした
     ラヤは僕を守って死んだんだ
マーサ:世界中がヒーローを必要としてるわ、クラーク
     ヒーローは私達をもっと奮い立たせる
     そして彼らは私達を暗闇から守るの、ちょうど転換期なのよ

ライオネルのオフィス、夜。
ライオネルは机に着きなにやら書き物をしています。
それはクリプトン文字でした。
最後に大きくシンボルを書くと、意味が分かったという顔になり"POWER(パワー)"とその下に書き込みます。

レックスの屋敷、書斎、夜。
レックスは机に着きノートPCを開きます。
その中にクラークの破壊した半分になった八角形の破片があり、レックスはそれを手に取り眺めます。

どこかの渓谷、日中。
川沿いに何かが飛んできます。
近づいてきた来た物はファントムゾーンにいたファントムの一人でした。

おしまい。