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スターゲートアトランティス シーズン3

第50話「リターン前編」
3X10 - THE RETURN (1)

ダイダロス。
船はハイパースペースを航行中です。
ブリッジではロドニーはクルーに話しながら壁のスクリーンの前にゆっくり近づきます。

マッケイ:それで、僕はアトランティスにいる、そして地球に行く必要がある。
     どうやって?
     以前僕らが行った実験によってZPMを使えなくなってしまったから、
     唯一の方法はダイダロスに連絡して、そして地球に帰るまでの三週間、
     親指を玩んでいた…今まではだ。
     (彼はスクリーンの方に向いて指し示します)
     そこでマッケイとカーターによる銀河間をつなぐゲイトブリッジを作った。

スクリーンには水平なサークルがスクリーンの向こう側に出現します。
ラインはより大きなアイコンによって中央で壊されます。

マッケイ:銀河とペガサス銀河の間には34のゲイトシステムが大量に置かれている。
     これらのゲイトを使って両方のゲイトシステムにアクセスするんだ!
     例えばアトランティスから地球に行くためには、
     僕が書いた特別なプログラムにより次から次へとゲイトを鎖のように繋げていく。

スクリーンの中央のアイコンに届くまで連続的にスターゲイトの輪がつながります。

マッケイ:一度ミッドウェイ宇宙ステーションでペガサスのゲイトシステムを終了して、
     僕が設計した類似のプログラムによってSGCに転送できる銀河ゲイトシステムに移行する。
     トータルのトラベル時間は30分だ。
     ご静聴ありがとう。

クルーは幾分いやいやながら彼に拍手を送ります。
ロドニーは寛大に手を振ります。

マッケイ:ありがとうございます。
     結構です。

クルーは拍手するのをやめます。

マッケイ:ミッドウェイ宇宙ステーションはまだ完成されていません。
     それでパドルジャンパーを使って今日、システムをテストする手はずだ。
     今、歴史を与えられ…

ブリッジに入ってきたコードウェルに話を遮られます。

コードウェル:いいだろう、もう終わりにしてくれ。
        テストが始まろうとしている。
        さあ、ステーションに戻るぞ。

ロドニーはプレゼンテーションを遮られた事にいらいらしているように見えます。

マッケイ:分かりました。

まもなくその後。
ダイダロスはハイパースペースから出てミッドウェイ宇宙ステーションの骨組みに近付きます。
銀河系のスターゲイトが固定させられます。
大きいなチューブのように形をした骨組に、ペガサス銀河のゲイトガ固定されています。
ダイダロスのブリッジではロドニーがコンピュータのタブレットを調べます。

マッケイ:全てのシステムが…うーん。

彼はタブレットを見てデイブ・クレインマンのポジションに歩きます。

コードウェル:どうした?

ロドニーはクレインマンのコンソールを見ます。

マッケイ:ああ、近接センサーに変なエコーが映ってるんだ。
     テストには影響ないだろうが…(タブレットをタイプし)…それじゃ始めるぞ。

アトランティス。
ゲイトルーム。
パドルジャンパーが下りてきてゲイトの前につきます。
シェパードはジャンパーから報告します。

シェパード:ゲイトをダイヤルします。
      転送プログラムをアップロード。

コントロールルームのバルコニーの上ではウィアーがジャンパーを見下ろして微笑しています。

ウィアー:了解、ジョン。
     行ってちょうだい。
シェパード:了解。
      発進します。

彼はイベントホライゾンの中にジャンパーを飛ばします。
ワームホール航行。
ジャンパーがゲイトからゲイトへと突入していきます。
しばらく後、
ジャンパーは最後のペガサス銀河ゲイトを通って宇宙ステーションの内部に留ります。
ダイダロスのブリッジからロドニーが報告します。

マッケイ:コンタクト開始。
コードウェル:(無線で):シェパード中佐、時間通りだな。
       そちらの状況は?
シェパード:少し気味が悪く感じました、でも問題ありません。
      次のステップの準備はできています。
      プログラムをアップロードしてシーケンスをダイアルし始めます。

彼はジャンパーのホームダイヤルにシンボルに打ち込み始めます。
するとダイヤルし終わる前に銀河側のゲイトが反応し始めます。
ブリッジのロドニーはコンピュータのタブレットを見ます。

マッケイ:おい、おい、これはおかしいぞ。

彼は再びクレインマンのコンソールを見ます。

コードウェル:中止をするべきか?
マッケイ:いや、これはテストには無関係だ。
     多分こちらのセンサーがうまく動いてないんだろう。
シェパード:ダイダロス、準備はできているぞ。

コードウェルはロドニーを凝視します。

コードウェル:どうするんだ?

ロドニーは再びタブレットに取り組んでいて、気を散らして答えます。

マッケイ:あー。
     僕は大丈夫だと思う。

コードウェルは彼を凝視し続けます。
ついにロドニーは顔を上げます。

マッケイ:あー、大丈夫だ、問題ない。
     行ってくれ。

コードウェルは全く確信に満ちていない顔です。

コードウェル:シェパード中佐、発進だ。

ジョンは深呼吸をしてジャンパーを飛ばします。

ダイダロスで、ロドニーはクレインマンのコンソールを見ます。

マッケイ:ジャンパーは発進したな。

地球。
シャイアン山複合センター、コロラド。
スターゲイト指令。
コントロールルームではランドリーがウォルターのいるコンソールの後ろに立って待っています。
オニールがランドリーに近づきます。

オニール:遅れていますな。
ランドリー:3百万光年を旅するんだ、この場合「遅れている」というほどの事はあるまい!
オニール:ええ、そうですね。
ランドリー:君は自分でこの処女航海を飛行する事ができなかった事に腹を立てているのかね。
オニール:将軍、私は未婚の女性と航海がとても好きなんです。
     つまり、二つとも…
ランドリー:君はもうテストパイロットではないんだぞ、ジャック。

ジャックは憤然として彼を見ます。

オニール:それは大統領から聞きました。

ランドリーはクスクス笑い、スターゲイトが稼動します。

ハリマン:ワームホール接続。

ランドリーとジャックが振り返るとパドルジャンパーがゲイトを通って窓から数インチのところでストップしました。
ジョンがジャンパーの前のウインドウを見ているとジャックはマイクロホンに話しかけます。

オニール:遅いぞ!
シェパード:すみません。
ランドリー:シェパード中佐。
      地球にようこそ。
シェパード:ありがとうございます。
      無事戻って来ました。
ランドリー:駐機場は知っているな。
      君の準備が整い次第、フライトデータを報告したまえ。
シェパード:イエッサー。

ジャンパーは上昇し視野から姿を消します。

ダイダロスブリッジ。

クレインマン:大佐、データが受信されました。
       ジャンパー3はスターゲイトコマンドに到着。
コードウェル:ミッションは成功だな。

ロドニーはまだコンピュータのタブレットを見ています。

マッケイ:ああ、もちろん成功だ。
     だが次の問題が持ち上がった。
コードウェル:何だと?
マッケイ:センサーがドップラー効果のせいか何なのか分からないんだ。
コードウェル:何なんだ?
マッケイ:99.9%の光のスピードで動くものを見つけた…こっちに向かって。

後に。
ミッドウェイ宇宙ステーション。
ジャンパー3が銀河ゲイトを通って来て中のステーションに止まります。

クレインマン:接触中。
       シェパード中佐が地球から戻ってきました。
コードウェル:シェパード中佐、お帰り。
シェパード:ありがとうございます、大佐。
      アトランティスの皆にデリバリーピザを持ってきました。
      ピザが冷える前に着きたいのでプログラムのアップロードの許可をお願いします。
コードウェル:だめだ。
       しばらくここで足止めだ。
       客人が来るようなんでな。

後に。
ジョンはジャンパーからダイダロスに移って、
コードウェルとクルーの数人のメンバーと一緒にブルーフィングルームのテーブルに座っています。
ロドニーが講義を行っている感じにテーブルの周りに歩いています。
他の乗務員は壁の周りに立っています。

マッケイ:信じようが信じまいが、この技術は信じ難いものだ、
     こんなに速く移動できるのは、ハイパースペースを使う移動と比べ物にはならないが。
     普通の宇宙船だったら銀河系に着くまでに100万年はかかる。
コードウェル:相対性理論の事を考慮に入れなければならないんじゃないか、
       光のスピードに近いのであれば?
マッケイ:正に。
     中に乗っている者は12年しかたっていないと思われる、
     何人かとあなたは笑って…
     つまり僕が言いたいのは心の中で笑ってるって意味だ、あなたと言ったのは比喩的な表現で。
シェパード:それでそれが船だと想定して、乗っている者が人間だと想定すると…
コードウェル:…で、我々は何をするんだ?
マッケイ:まあ、僕はコンタクトを取るべきだと思う。
コードウェル:どうやってコンタクトを取ろうというんだね?
シェパード:追いかけてってホルンを鳴らして、窓をおろすようにさせるのか。
コードウェル:その船のスピードに合わせるにはどうしたらいいかを聞いているんだ。
       この船はそんな事はできないぞ。
マッケイ:僕らには無理だ。
     つまり、たとえ成功したとしても、僕らも同じように時間の流れからはずれてしまう。
     地球とアトランティスに連絡をとろうとしても何年もかかる事になる。
シェパード:ハイパードライブで追いつく事はできないのか?
マッケイ:ああ、できるさ、でもハイパースペースから出た途端、あの船は光速で移動してるんだ、
     僕達の目の前からあっという間にいなくなっちまう。
シェパード:それじゃサブライト・エンジンを限度まで上げればどうだ。
マッケイ:うーん。
     そうだな、可能かもしれない。
     少なくとも、センサーで読みとる時間ぐらいは並走できるかもな。
コードウェル:やってくれ。
       (ジョンに)私はアトランティスに君が遅れる事を伝えておく。

ミーティングが解散するとロドニーはジョンに歩きます。

マッケイ:あー、本当に皆のためにピザを持ってきたのか?
     もしなんだったら僕らで、無駄になるのはもったいないだろ…

ジョンは彼を凝視します。

マッケイ:…ああ、オーケー、最初にこれを解決してからだな…

彼は急いで立ち去ります。

後に。
ダイダロス、通常の宇宙空間を航行しています。

クレインマン:サブライト・エンジンの準備が整いました。
マッケイ:それじゃ行くぞ、3、2、1。

ダイダロスの後ろにおぼろげに船体が見え出します。
しかしスピードの違いによりそれがはっきりと船であるようには見えません。
ブリッジでロドニーはコンピュータタブレットを見ます。

マッケイ:面白い。
コードウェル:何がだ?
マッケイ:もしこのスキャンデータが正しければ、そして完全に公正なら、こいつは…
シェパード:ロドニー。
マッケイ:エンシェントの戦艦だ。
     多分オーロラクラスの。
コードウェル:誰が飛ばしているんだ?
マッケイ:僕は…エンシェントだと思うな。
コードウェル:だが1万年以上の間、彼ら存在は確認されていない。

ロドニーはため息をつきます。

マッケイ:相対性理論だ?!
     思い出してくれ、彼らにとってはまだほんの一握りの時間しか過ぎていない。
シェパード:あの船にはハイパードライブが付いていないのか?
マッケイ:多分ハイパードライブはレイスとの戦いで壊れたんだろう。
     僕達もいつもの事だろ。
     多分彼らは途中で眠ってしまったんだと思う。
     そして光の速さになってしまったんだろう。
     それなら説明がつく、百万年光年も離れているペガサス銀河からどうやって来たのか。
コードウェル:博士、君は私よりもサブスペースドライブの仕様を知っている。
       だがオーロラクラスの船が君の言うようなパワーを持っているとは思えんがね。
マッケイ:まあ、多分ZPMを持っているんだ。

ジョンは元気になります。

シェパード:それは見つけ出す価値はあるな。
マッケイ:オーケー、それじゃメッセージを送らないと、限界が来てジャンプする前に。
     あー、「我々は現在アトランティスにいる地球人です」とかなんとか。
シェパード:どうして速度を落とすように頼まないんだ?

クレインマンのコンソールはビープを出します。

クレインマン:コードウェル大佐。
       不審船が速度を落としています。
シェパード:多分俺達の話を聞いたんだ。
マッケイ:(パイロットのコンソールを見て)いや、彼らはこっちを見つけたんだ。
     速度は落ちていない、何らかの方法でこっちのスピードに合わせたんだ。
コードウェル:それはどうして?

ブリッジの前部にフラッシュが起きます、そしてブロンドの女性のホログラムが現われます。
彼女の衣類はエンシェントが身につけていたものに似ています。

ヘリア:未知の船へ、私はランシャン戦艦トリアの責任者、ヘリアです。
    我々の船は損害をこうむりました。
    あなた方の船をスキャンした結果、ハイパースペース航行のできる船だと分かりました。
    我々は減速を始めました。
    ハイパースペース航行による援助をしていただけないでしょうか?
マッケイ:ああ、いいとも!
     もちろんだとも。

ホログラムはロドニーの言葉に答えません。

シェパード:彼女にお前の声が聞こえるとは思えないが。
コードウェル:(クレインマンに)チャネルを開け。

クレインマンはスイッチを入れます。
ロドニーは最初にエンシェントに話をするのが自分ではなかった事にがっかりします。

コードウェル:こちらは地球のダイダロス、スティーブン・コードウェル大佐です。
       我々でできる事があれば協力致しましょう。

ヘリアは彼にほほ笑み、それから彼女のホログラムは見えなくなります。

マッケイ:エンシェントに会えるぞ!
     つまり、生身のエンシェントだ、全ての疑問が解ける!
     最初に何を聞いていいか分からないけど!
コードウェル:まあ、トランスポートするために速度を合わせるには2時間はかかるがな。
シェパード:(ロドニーに)それだけの時間があればリストを書きあげられるんじゃないか!
マッケイ:そうだ、そうだな!

彼は急いで立ち去ります。

アトランティス。
エリザベスはテイラとロノンと一緒にゲイトルームに向かって歩いています。

ウィアー:彼らのハイパードライブが地球に向かう途中で壊れたそうよ。
     それで彼らは戻るよりも進む事に決めたらしいの。
デックス:何人、生存者がいるんだ?
ウィアー:百人ちょっと。
テイラ:噂がもう私達の間で広がり始めています。
    レイスとの戦いが形勢逆転する時、彼らは帰ってくると予言されたと信じています。
ウィアー:それは分からないわ。

コントロールルームのカナダの技術者はバルコニーに歩きます。

技術者:ウィアー博士。
    ダイダロスがエンシェント代表団を転送する準備ができました。
ウィアー:ありがとう。

彼女はジャケットのジッパーを締めてゲイトに向きます。
すぐにジョン、ロドニー、ヘリアと何人かのエンシェントが転送されてきます。

シェパード:ウィアー博士、ロノン、テイラ、こちらがヘリア、エンシェント戦艦トリアのキャプテンだ。
ウィアー:あなたに会えて光栄ですわ。

ヘリアは彼女にほほ笑みます。

ヘリア:ありがとうございます。
    そしてあなた方は我々の都市を維持するために素晴らしい仕事をしてくれました。
ウィアー:私達はできる限りの事をしたまでです。

ヘリアの顔はシリアスになります。

ヘリア:私はあなた方のリーダーに話をする必要があります。
ウィアー:私がこのアトランティス遠征隊の責任者です。
ヘリア:そういう意味ではありません、ウィアー博士。
    私は全地球人のリーダーと話をしたいのです。
ウィアー:それは確かに準備はできます、でもどうしてか聞いても?

ヘリアは微笑します、そしてコンソールが彼女とエリザベスの間の床から立ち上がります。
直ちにロノンはブラスターを引き抜きます。

マッケイ:それは何だ?
     一度も見た事がないぞ?

ヘリアはコンソールに歩いてそれに彼女の手を置きます。
コントロールルームのスクリーンは消えます。

ウィアー:すみません、何が起こっているんですか?
ヘリア:あなた方のしてくれていた事には感謝します、ウィアー博士。
    ですがこの都市の後見人役はもう必要ではありません。
    都市は今、私の制御下にあります。

数時間後(数日後かも?)
後に。
オニールと国際監督アドバイザーのリチャード・ウォルゼイはアトランティスに来て会議室のテーブルに座っています。
ヘリアは彼らの反対に立っています。

ヘリア:…
    それは我々にとってあまりにも多くの事が判明しました。
    それで我々はアトランティスに戻り始めましたが、結局撤退する事が決まったと言われました。
    私は地球へ行き避難した者達と合流する事に決めました。
    ハイパードライブが故障した時でさえ、我々は地球に行く決心をしました。
ウォルゼイ:私はあなた方が何を体験したのか想像できません。
ヘリア:私達はあなた方に感謝の負債を持っています。
    しかし決して二度と見る事は叶わないと思った故郷に帰ってきたのです…
オニール:あなたは我々が血を流しレイスから都市を守った事をご存じですか?
ヘリア:しかしあなた方が着た事によってレイスを目覚めさせるという失態を招きました。
オニール:…その通りです。

彼は援助をウォルゼイに求めます。

ウォルゼイ:(ヘリアに)そしてあなた方が昔ここを所有している時に、レイスを生み出した失態があるのでは。
      事実、我々の遠征隊がここに来なかったら、もうアトランティスはなかったでしょう。
オニール:何も都市はあなた方のものではない、あるいはあなた方がここに属さないとは言っていません。
     我々が言いたい事は…

ウォルゼイはジャックを止めるためにジャックの腕に彼の手を置きます。

ウォルゼイ:我々が聞きたい事はだ…

ジャックはウォルゼイの手を見下ろします。
ウォルゼイは手をどけます、それから彼とジャックはヘリアを見上げます。

オニール:我々が聞きたい事は…我々もここへの滞在を許可していただきたいという事です。
ウォルゼイ:ここにはあなた方から学ぶ事が非常に多くあります。
      そしてそのお返しに我々は人的支援、
      あなた方がアトランティスを回復させるために必要とするであろうサポートを提供する事ができます。
ヘリア:あなた方がここにもう一度居住する日は来るでしょう。
    しかしそれは今ではありません。

エリザベスのオフィス。
エリザベスは立って会議室に向かって心配そうにじっと見ています。
ロドニーが近づいて会議室の入口を指し示します。

マッケイ:君もあそこにいるべきじゃないのか。
ウィアー:私があそこにいたって言うべき言葉なんてないわ。

彼女は窓から顔をそむけます。
ジョンは彼女の机の上に足をかけ椅子に座っています。

シェパード:その通りだ。
      彼らは俺達をここから追い出したがっている。
マッケイ:だがどうして?
     百人ほどしかいないんだろ?
     彼らは僕らを使えばいいんだ。
     僕らを必要としさえするかもしれないじゃないか。
シェパード:もしお前が戦争に行っている間、お前の家を他人が我が物顔で住んでいたらどうする?
マッケイ:(納得していないように)まあ、僕としてはそんなのは関係ないね。
シェパード:いいや、そんな事はないはずだ。

ジャックとウォルゼイがオフィスの中に歩いて入ります。
ジョンは立ち上がります。

シェパード:協議はどのようになったのでしょうか?
オニール:協議はない。
     私達は話を聞かされただけだ。
ウォルゼイ:一方的なミーティングだった。
      彼らは我々がどれぐらいの時間で都市を立ち退く事ができるか聞いてきた。
オニール:48時間だと言っておいたが、君がもう少し時間が欲しければ。
ウィアー:いいえ。
     それで十分です。

彼女は取り乱しているジョンに目を向けてから目をそらします。

マッケイ:それはどういう事だ?
     そんな要求を受け入れるつもりか?
     僕らが彼らを助けたんだぞ!
ウォルゼイ:その事については彼らは非常に感謝している。
マッケイ:だが誠意を見せてないじゃないか!
ウォルゼイ:彼らは見せているよ、マッケイ博士、彼らは極めて誠意を見せている。
      彼らがアトランティスを去った時、我々が基本的には狩猟採集者種であったという事を念頭においくれたまえ。
マッケイ:じゃあ、その僕らがもしあの銀河間で作業をしてなかったら、彼らがまだあそこにいた事を思い出さないのか?
シェパード:俺達は彼らをあそこに放っておくべきだった。
ウォルゼイ:君達が都市を手放すのが残念なのは分かる。
ウィアー:都市を失う事ではありません、リチャード。
     生きているエンシェントから話を聞いて学ぶべきチャンスを失う事です。
ウォルゼイ:彼らは我々が都市に帰る事については問題ないと言っている、ただ今ではなく後の世だ。
      現在我々はほんの少ししかアトランティスから利益を得ていない…(彼はジャックを見ます)
      あるいは出費…
オニール:ええ、それは我々が心配するべき銀河の事ではない。

ジョンとロドニーはうなだれます、彼らの顔は残念そうです。

オニール:中佐、君に撤退の監督して欲しい。
シェパード:(手短かにエリザベスをちらっと見て)イエッサー。
オニール:それじゃ開始だ。

ウォルゼイは部屋からジョンとロドニーを連れ出します。
彼らが出て行くのを待ってジャックはエリザベスに近づきます。

オニール:少し話をしてもいいか?
     マッケイの前では言いたくなかった、彼は仕事をしたいと言いだすだろうからな。
ウィアー:何の仕事ですか?
オニール:エンシェントは誰かを連絡員としてここに残る事に同意した…大使として、もし君がよければ。

エリザベスは希望を抱いて彼を見つめます。

ウィアー:こんなうれしい事はありません…
オニール:君じゃないんだ。
ウィアー:(怒って)私意外にその仕事の適任者がいるなら教えてください。
オニール:私にはどうする事もできない、IOAはウォルゼイを推している。
ウィアー:ウォルゼイ?!
オニール:ああ。
     エンシェントとの交渉をするために、彼らは君ではなく…(彼は何かいい言葉を探します)…他の者にと。
ウィアー:それじゃ彼らは私達が今までここでしてきた事の全てを無視しようとしているの?
オニール:分かってる。

エリザベスはがっかりして頭を下げます。
ジャックは彼女により近づきます。

オニール:なあ、君はここでとてつもない仕事をした、そして私はこのように終わる事が残念だ。
ウィアー:もう遠征は終わると思っていました、でもせめてもの救いです…
     (彼女は一瞬ためらって、勇気を振り絞り頭を上げてジャックを見上げます)
     …これなら確かに最悪ではありません。

ジャックは彼女に手を差し出します。
彼女は手を握り握手を交わします。

ウィアー:ありがとうございます。
オニール:ああ。

彼はオフィスを後にします。
エリザベスは椅子に深く体を沈めがっかりした表情を浮かべました。

後に。
ジョンの部屋。
ジョンは金属の箱に一袋の私物を押し込みふたを閉じると、ベッドの上に座ってもう1つの袋を拾い上げます。
ロノンとテイラが開いているドアに来ます。
ロノンはドアを軽くたたきます、そしてジョンは彼らを見て立ち上がります。

シェパード:やあ。
      荷物はまとめたのか?

ロノンはテイラと一緒に部屋の中に入りながら肩をすくめます。

デックス:俺の荷物は多くないんでな。

ジョンは微笑します。

シェパード:そうだったな。
テイラ:私の私物のほとんどはもう仲間のところにあるわ。
シェパード:ところで、どこに行くんだ?
      エンシェントはメインランドに留まる事を許したのか?
テイラ:(後悔した微笑で)彼らはスターゲートで私達を移住させる適当な惑星を見つけたわ。
シェパード:納得したのか?
テイラ:彼らは私達が想像した先祖の帰郷ではなかったわ。

ジョンはぎこちなく部屋の中を指します。

シェパード:欲しい物はないか?
      (彼はポスターをベッドの壁から取り去ります)
      ジョニー・キャッシュのポスターは?
      スケートボードに?
      数独の本?

ロノンはジョンが渡した本をペラペラとめくっています、テイラはそれを見て笑みを浮かべます。
ジョンはまだぎこちなく、ためらって、それから別の方向へと足を向けます。
彼はため息をついて再びベッドの上に座ります。
ジョンが彼らを見るとロノンは本を下に置きます。

シェパード:君達も俺達と一緒に来る事を許されている、知ってるだろ?
テイラ:私のいるべき場所は仲間のところよ。
デックス:それに俺は一人残らずレイスが死ぬまで、この銀河を離れるわけにはいかない。

彼は微笑します。

シェパード:そうか、俺はその事を声を大にして言うべきだったな。
テイラ:あなたも、もし私達のところに留まれば、歓迎するのは分かってるはずよ、ジョン。
シェパード:(最後の品をテーブルから取り箱に入れながら)ああ、でも俺は空軍の別のプロジェクトに回される。
テイラ:私達もそれを声を大にして言うべきだったわ。
シェパード:そうだな。

彼はすべて荷物を詰め込んだ事を悟って部屋を見回します。
彼が他の二人に振り返ると、彼は不器用に肩をすくめます。

シェパード:まあ…こりゃないよな。
デックス:ああ。
シェパード:俺は、その…
      さよならなんか言いたくないんだ。
テイラ:私達はいつかジョン・シェパードと会えるわ。
    それは確かよ。
シェパード:じゃあ、別れる前にこの箱を持っていくのを手伝ってくれないか?
      ピザとビールを差し入れするよ、それに…
テイラ:…ポップコーン?
シェパード:ああポップコーンもだ!

テイラが笑うとロノンはにっこり笑って立ち上がり、ジョンを抱きしめると床から上へと彼を持ち上げます。

シェパード:(うなって)おいおい!

ロノンは彼をぐるりと回して再び彼を下におろします。
ロノンとテイラがジョンの私物を集めようとすると皆で笑います。

ラボ。
ロドニー、ゼレンカ、カーソンは金属の箱に私物を詰めながら部屋の真ん中のテーブルに立っています。

ゼレンカ:僕はここに来る直前、マーストリヒト大学で仕事をしないかと誘われた。
     僕が望めば、そこで働けると思う。
     君はどうだい、カーソン?
ベケット:まあ、僕にスターゲイトコマンドの外科手術のポジションをくれたよ。
     (彼はロドニーを見ます。)。
     君は?
マッケイ:分からんね。
     エリア51で僕はこれまでに集めたデータを研究するんだろうな。
ゼレンカ:ある意味で僕はしばらくの間一つの問題に焦点を合わせられるのを楽しみだ。
     絶えず災難を克服する研究はがっかりだ。
マッケイ:ああ、僕もそう思うよ。
     ただ僕は何度もエリア51で土壇場になってから苦境を切り抜けるように頼まれたのか知れないよ。
ベケット:ああ、僕はまた同じ事が起きると思うよ。
マッケイ:そうだな、時々じゃなくしょっちゅうな。
ベケット:まあ、楽しかったよ、今まで一緒に君達と働けて。
     実際、みんなと…

彼は次第に言葉が小さくなり頭を下げてしまいます。

マッケイ:泣いてるわけじゃないだろうな?
     (彼は目をきょろきょろさせます)
     ほら、そうだ、泣いてるよ。
ベケット:(怒って再び荷造りし始め)今に君だって泣くさ。
マッケイ:(皮肉に)それはすまなかったね。
ベケット:何か言おうと思ったけど。
マッケイ:またゲイトのところで会うじゃないか。
ベケット:(怒って)いい、もういいよ。
     (彼は詰め込んだケースを閉じてテーブルから持ち上げ歩き去り始めます)
     自分の気がしれないよこんな事を考えてたなんて。

彼はいら立ったため息をつきます。

マッケイ:(短気な声で)何だったんだ?
ベケット:(立ち止まり)何が?
マッケイ:言おうとしていた事さ。
     言ってみろよ。
     今僕は知りたいね。

カーソンは再びため息をついて、それから彼とラデクに振り返ります。

ベケット:(静かに)僕が言おうとしたのは…さようならだよ、ロドニー。

ロドニーの皮肉な表情は色あせます。
ラデクはカーソンに手を振るとカーソンは部屋を後にします。

夜。
エリザベスの部屋。
エリザベスは金属の箱の中に本を入れています。
ドアチャイムが鳴ると彼女はドアへ行って壁のパネルに触れます。
ドアが開くとジョンがメモ用紙に何かを書きながらそこに立っていました。

ウィアー:中佐。
シェパード:博士。
ウィアー:どうぞ。
シェパード:(中に入って)予定より早くなりました、0800時に出発する準備ができています。
      ダイダロスが装置類のほとんどを積み込んでいます。
      我々と小物類はエンシェントの新しいZPMのおかげで、スターゲイトを通って帰れます。
ウィアー:よかったわ。
     本当に。
     あなたはどちらかと言うと上手くやってるようじゃない。
シェパード:(まだメモ用紙に書き込み)実は、怒ってるんだ。
      一つはまだ「戦争と平和」を4分の1までしか読み終わってない。
ウィアー:私は今後の生き方なんて想像なんかできないわ。
シェパード:世界中のどの政府でもあなたなら引く手あまたでしょう。
ウィアー:ええ、でも…(彼女は都市を指し)…これとは違うわ。
シェパード:(彼女をちらっと見て)ああ、そうだな。
      ここに比べれば真っ逆さまだ、ここでは一番だったからな。

エリザベスは微笑します。

シェパード:(再びメモを書き)生きているというだけで、死んだようなもんだ。

エリザベスは彼の引用文に驚いて眉をひそめます。

ウィアー:オスカー・ワイルドね?
シェパード:「王女の花嫁」だ。
      いい映画だった。

エリザベスはクスクス笑います。
ジョンは彼女を見上げて、ぎこちなくメモを下します。

シェパード:0800時に出発する準備はできていますね?

エリザベスはくるっと部屋を見回します。

ウィアー:ええ、ええ。
     いいわ。
     あなたは?
シェパード:まだ1つか2つ…やる事が沢山あってね。
      ゲイトのところでまた。

彼は部屋を出て行きます。
エリザベスは深くため息をついて窓に行って都市を見下ろします。

翌朝。
08:00、コントロールルームでロドニーはヘリアと話をしています。

マッケイ:南の埠頭の駐機場が攻撃にあった。
     それは僕達のせいじゃない。
     そこんとこを見ておいてほしい。
ヘリア:我々は我々のやり方で見つけます、博士。
マッケイ:いや、あー、僕もあなたならそうするのは分かってますが…
ウィアー:(ゲイトルームから)ロドニー!

ロドニーは向きを変えてバルコニーを見ます。
様々なクルー達が私物を持ってゲイトに行く中、エリザベス、ジョン、カーソンは彼を立って待っていました。
テイラとロノンは彼らに向いて立っています。
カーソンは「こっちに来て」というジェスチャーでロドニーに頭をぐいと動かします。

マッケイ:あー、そうだったな、分かった。
     (ヘリアに向き)
     もう行かないと。

彼が向きを変えて階段を目指して進むと、ヘリアは微笑を止めます。

ゲイトルームで、テイラは他の者達に微笑みます。

テイラ:あなた達はこの銀河の中で出会った人達の中で良い友人だったわ。

ためらいがちにジョンは彼女に近づき。
彼は一瞬彼女を見てそれからお辞儀をします。
テイラもお辞儀をすると彼らの額は触れあいます。

テイラ:お別れね。

彼女は頭を上げて彼を見上げます。

シェパード:(静かに)気をつけてな。

ロノンは目に涙をためて見ていました。
ロドニーは階段の一番下に到着すると、彼はテイラにすれ違いざまほほ笑みます。

マッケイ:じゃあな。
     (彼はエリザベス、ジョン、カーソンに近づきます)
     やあ。

地球チームがゲイトに面するとテイラとロノンは歩き去ります。
彼らは並んでゲイトに向かって歩きます、しかし彼らがイベントホライゾンに着く直前、エリザベスは立ち止まります。
ジョン、ロドニー、カーソンはゲイトの中に入ります。
エリザベスは振り返っての最後に記憶にとどめようと都市を見回してから、
そしていやいやながらイベントホライゾンの中に入ります。

地球。
SGC。
ゲイトルーム。
数週間後、ジョンは緑のBDUを身につけ片足を引きずって痛みに唸る軍人を支えて門を通って来ます。

シェパード:足に体重をかけるな、少しは良くなる。

彼らはタラップの底に着きます。
そしてジョンは待っている医療補助員に男を手渡します。
ランドリーが入って来ます。

ランドリー:オリオン風に交戦したわけじゃないだろうな、中佐。
シェパード:交戦なんかしてません。
      (彼は後ろにいるチームのメンバーにジェスチャーで表現します)
      竹みたいな不思議な動植物のチェックをしていたところ、足もとの地面が不安定だったんです。
      それで20フィート下の小川に足を滑らせたんです。
      (彼は医療補助員が男を連れて行った事を身振りで合図します)
      彼が滑って足首を捻挫したウォレスが上るのを手伝おうとしていました。
ランドリー:なるほど。
シェパード:決して私のチームにロドニー・マッケイがいないのを残念だとは思っていません!
ランドリー:まあ、相性はひと晩じゃ変わらないからな。
      ウォレスが医務室から戻ったら帰還報告をするように。
シェパード:イエッサー。

彼らの後ろのゲイトがダイアルインし始めます。

ハリマン:(コントロールルームから)オフワールド接続。
ランドリー:待ちなさい、中佐。
      君には興味があるだろう。
      (彼はゲイトルームからジョンを導き始めます)
      これはアトランティスから予定されたオニール将軍の連絡だ。
シェパード:オニール将軍は戻ったのですか?
ランドリー:ウォルゼイが少しバックアップを必要としてな。
      どうやらエンシェントでは彼は扱いにくいらしい。
      (ジョンが微笑すると、彼はクスクス笑います。)。
      それを想像してみたまえ!
シェパード:ウーム!

彼らはコントロールルームに上がります、そしてジャックとウォルゼイがビデオスクリーンに現われます。

オニール:将軍!
ランドリー:将軍!
オニール:そこに一緒にいるのはシェパードか?
シェパード:イエッサー。
ウォルゼイ:協議は順調に進んでいる。
      だが本当のニュースはペガサス銀河のレプリケータがアトランティスを奪おうとこっちに向かってきている。
シェパード:彼らは?
オニール:その事で誰も心配している者はいない。
ランドリー:どうしてだね?
オニール:彼らはエンシェントだからです!
ウォルゼイ:見たところではこちらのレプリケーターは創造者であるエンシェントを傷つける事ができないようにプログラムされている。
シェパード:そしてレプリケーターらは我々を見つけだそうとしています。

ウォルゼイはうなずきます。

オニール:ヘリアによれば、レプリケーターらは何らかの不快な驚きに出くわす事になると言っている。
ウォルゼイ:それで君がマッケイ博士にその事を伝えて、君と彼でエンシェントを救えば、
      アトランティスに戻れる可能性…
シェパード:…私は都市を離れた身です。
オニール:その通りだ。

ジョンは少し微笑します、しかし彼はまったくニュースに安心したようには見えません。

オニール:では、我々は協議に戻ります…話し合いにね。
     オニールアウト。

ゲイトは閉じます。
ジョンはランドリーに向きます。

シェパード:将軍、もっとレプリケーターの事をお話ししましょうか。
ランドリー:いや結構、彼らのコントロール下のようだからな。

彼は歩き去ります。

シェパード:イエッサー…
      私も彼らが何とかすると思います。

ジョンのオフィス。
ジョンはダーツを壁のダーツ盤に投げます。
ダーツ盤には当たらずジョンはしかめっ面をします。
もう1本のダーツを投げると、ロドニーの声がジョンの机の上のスピーカーから流れます。

マッケイ:僕はここが憎いよ。
シェパード:それがどうしたんだ?
マッケイ:これはマジだぜ。
シェパード:(机に座り)なあ、お前が望んだ通りの物を与えられたんだろ。
      自分のラボを…
マッケイ:ああ、大きすぎるけどな。

ロドニーは立って電話の子機でジョンに話をしていました。
彼は巨大な会議室を見下ろすバルコニーの上にいます。
彼の後ろには大きなジェネレーターかある種の原子炉がゆっくりとくるくる回っています。

シェパード:…アシスタントも厳選した…
マッケイ:そうだ、異常者ばかり、みんなそうだ。
シェパード:…自分の選んだプロジェクトを扱える。
マッケイ:(落胆して)それは違う。
シェパード:まあ、アトランティスに戻る事以外だがな。

ロドニーはため息をつきます。

マッケイ:あのな、事実はそうだ、僕は…

彼は次第に声が小さくなります。
ジョンは何事かと電話を見ます。

シェパード:どうした?
マッケイ:僕はこんな言葉は使いたくない「孤独」なんてな、でも、あー…ある特定の人達がいる。
     それを失ったんだ。

ジョンは微笑します。

シェパード:俺か?
マッケイ:君だって?!
     君とは今、電話をしてるし、夕食を食べたり、明日も話はできる、それほど多くはないが、
     でも他の人達、二度と会えない人達がいるだろ。
     エリザベスみたいに、僕の電話に出てさえくれない。
シェパード:自分が何を言っているのか分かっているのか。

ロドニーは再びため息をつきます。

マッケイ:おい、少なくとも君はまだ自分のチームと一緒に別の星に行く事ができる。
シェパード:ああ、それだけが救いだな。
      もういいだろ、また明日の夜に。
マッケイ:おい、僕はそれができなくなったんだ。
     おい、聞いているか…

ジョンは手を伸ばして電話のスイッチを切ります。
ロドニーは耳から電話を外し、残念そうな顔で子機を見てから置きます。

マッケイ:いいだろう。

エリザベスのアパート。
エリザベスはアパートでソファーに座り書き物をしています。
空のピザの箱が近くの椅子の上に転がり、コーヒーテーブルには空のテイクアウトの箱がいっぱいです。
誰かがドアをノックします。
エリザベスは立ち上がってドアへと向い覘き穴から外を見ます。
彼女は誰が来たのか知るとため息をついて一瞬ためらってからドアを開けます。
カーソンが外に立っていました。

ウィアー:カーソン。
ベケット:(彼女にほほ笑み)やあ、エリザベス。
ウィアー:驚いたわ。
ベケット:君が返事をくれないから、来てみようと思ったんだ。
ウィアー:ああ。ごめんなさい。
     中に入って。
ベケット:ありがとう。

彼は中に入って部屋を見回します。
かなりひどい有様でした。

ウィアー:散らかってるけどごめんなさい。
     お客さんが来るとは思わなかったから。

彼女は床からカーディガンを拾い上げます。
カーソンは気になって彼女を見ます。

ベケット:ああ、気にしないで。
     僕の家は7人家族だからこれほどきれいにはなっていない!
     元気そうだね。

彼女は元気そうではありませんでした。
彼女は非常にみすぼらしい服を着、髪はポニーテールに結ばれます、しかも手入れをしていなように。

ウィアー:ああ、まあ、来てくれて、ありがとう。
     SGCではどのようにあなたを扱ってくれているの?
ベケット:まだ6週間しかたってないけど、やっと落ち着いたよ。
     仕事も面白いし、みんな親切だし。

エリザベスはコーヒーテーブルをちらっと見てテイクアウトの空箱を片付け始めます。

ウィアー:よかった!
     本当によかったわ。
ベケット:君はどうなの?
ウィアー:(片づけながら)忙しいのは分かってるでしょ。

カーソンは彼女を見つめます、彼の顔はシリアスになります。

ベケット:(何気なく)そうかい?
     何をしてるんだい?
ウィアー:今まで少し書き物をしてたの、あー、自叙伝をね。

彼女は再び立ち上がって彼にほほ笑みます。

ベケット:自叙伝?
     アトランティスでの事をかい?
ウィアー:ええ。
     それが?
ベケット:それって他の惑星の事だろ、出版する気かい?!
ウィアー:これは子孫達のためよ、とても大切な事だわ。
     それに私のためでもあるの。
     頭の中にあるものを整理してるのよ。
     あまりにもあっという間だったから、でしょ?
ベケット:そうだね。

エリザベスはうつむきます。
カーソンは彼女に近づきます。

ベケット:エリザベス、僕らは君の事が少し心配だ。

彼女は笑います。

ウィアー:私の事を心配してるの?
     (彼女は座ります)
     どうして?
ベケット:だって電話もでないし、何人か君に出会った人達は、君が落ち込んでるようだって言ってた。
ウィアー:私はただ…
     前向きに生きていこうと思ってるの。
ベケット:書く事でかい、自叙伝?

エリザベスは答えられず彼を見上げます。
カーソンはため息をついて彼女の反対のコーヒーテーブルに座ります。

ベケット:エリザベス、どうして別のポジションを貰わなかったんだい?
ウィアー:SGCは私にエンシェントとの進行中の協議でIOAとホームワールド・セキュリティとの相談役に就くように言ったわ。
ベケット:それならこんなところにいないで、安全に彼らの意見を聞く事ができるじゃないか。

エリザベスは一瞬彼を見てうつむきます。

ウィアー:まだ準備ができていないわ。
ベケット:ねえ、ロドニーが明日来るんだ。
     ジョンと僕とで彼を夕食に誘う事になってる。
     君も来たらどうだい。
ウィアー:明日?
     そのー、明日は…
     私は…
ベケット:7時に車で迎えに来るから。

立ち上がって彼は彼女のひざを軽くたたいて出て行きます。

アトランティス。
コントロールルームではジャックとウォルゼイとヘリアが壁のスクリーンを見ています。
そこにはパドルジャンパーが惑星に向かってくる船に接近していました。

ウォルゼイ:かなり大きい船のようだな。
      パドルジャンパー一機だけで大丈夫なのかね?
ヘリア:彼らが我々を傷つける事は不可能です。
オニール:私はそのような敵を見てきた。
ジャンパーパイロット:(無線で)コミュニケーションを開始します、コマンダー。
ヘリア:こちらはヘリア・コマンダー。
    あなた方が近づいている都市は再びランシャンの管理下に置かれました。
    すぐに撤退をし、自分達の惑星に戻りなさい、さもなくば…

パドルジャンパーの映像がスクリーンから見えなくなります。

ウォルゼイ:彼らはあなた達を傷つける事ができないと言ったはずでは!
ヘリア:(クルーに)シールドを!

シールドが音を立ててt動き出します、しかし都市を包み込む前に爆発でタワーが揺り動きます。

地球。
レストランで。
ジョン、エリザベス、ロドニー、カーソンはデザートを食べてテーブルに座っています。
ジョンは口いっぱいに食物を詰め込んでカーソンに話をします。

シェパード:彼女に電話をしろよ。
マッケイ:そうだ。
ベケット:誰、キャドマンかい?
ウィアー:あなた達はキュートなカップルになったわね。
ベケット:それがうまくいかなかったんだ。
     僕達の最初のキスがロドニーの体だった事に関係があるのかも!

彼はロドニーに非難がましく睨みつけ馬鹿にします。

マッケイ:(しかめっ面で)おい、その事は二度と触れない約束だっただろ!
ベケット:そんな事は覚えてないよ!
ウィアー:あなたはどうなの?
     最近になって。
シェパード:君はちゃんと寝てるのか?
ウィアー:戻ってきたから。
     やるべき事が沢山あってね。
     でもまたみんなに会えて嬉しかったわ。
     (カーソンの腕に手を置き)
     私を連れ出してくれて、ありがとう。
シェパード:おいおい、俺達が君に感謝するんだろ。
      俺達をディナーに誘ってくれたのは君なんだから?
ウィアー:調子いいわね!

テーブルの上に置いておいたジョンの携帯電話が鳴り始めます。
彼がそれに手を伸ばすと、2つ目の呼び出し音が聞こえてきます。
ロドニーはポケットをまさぐり、ジョンが自分の電話に出た時、彼は電話を取り出します。

シェパード:シェパードです。

ちょうどその時もう1つの呼び出し音が鳴り始めます。
ロドニーが携帯電話に答える時、エリザベスはハンドバッグの中に手を伸ばします。

マッケイ:マッケイだ。

エリザベスはブラックベリーをバッグから取り出してスクリーンを見ます。
かけてきた相手は「N.O.R.A.D」でした。
彼女はそれに答えます。

ウィアー:もしもし?
ベケット:僕は携帯電話を持って来なかったからね。
     何事だい?

SGC 。
ブリーフィングルーム。
ランドリーが部屋の中を歩いています、彼ら4人はテーブルに座っています。

ランドリー:およそ20分前にこのデータを受信した。

彼はリモコンを作動させます、そして受信データが壁のスクリーンに現れます。
ジャックがアトランティスのコントロールルームから送信している映像でした。
映像はひどく雑音だらけです、そして映像が完全に飛んでしまう箇所がありました。

オニール:アトランティスはレプリケーターから攻撃を受けている。
     どうやってか知らないが奴らはプログラムの書き換えをしたようだ。
     エンシェントは油断して囚われてしまい、都市の大部分を失っている。

ウォルゼイは彼の後ろに立ってカメラとは反対方向の何者かに数発にピストルを発射します。

オニール:即刻の退却を!
ウォルゼイ:(ジャックに向き)奴らが来る!

スクリーンは消えます。
ランドリーは驚いて映像を見ていた他の者達に振り返ります。

ランドリー:彼らはゲイトにたどり着けなかったようだ。
      前に聞いた話ではエンシェントを傷つける事ができないというプログラムが
      ベースコードに書き込まれていると聞いている。
      一体何が起きたんだ?

エリザベスとジョンはロドニーの方に目を向けます。

マッケイ:(不安そうに)あー、ニームのベースコードから書き直す事は可能だ。
     僕…僕らが他の奴らの変更を可能にできるドアを開けたかもしれない。

ランドリー:君がやったのかね?!
ウィアー:その時は我々はそれが都市を救う唯一の可能な方法だと思いました。
シェパード:どうしてそうなったのかは重要ではありません。
      奴らは自力でもできたかもしれません。
      問題は、どうやってそれを書き直すかでしょう?
ランドリー:それが君達を呼び寄せた理由だ。
      命令を下す。
      ダイダロスは既に向かっている。
      君達の任務は…
      (彼は再びリモコンを作動させます、そしてアトランティスの概略図がスクリーンに現われます)
      …核兵器でシールド破る方法だ。

チームはぞっとしてお互いを見ます。

ベケット:僕には思い浮かばない。
ランドリー:君は呼んではいないぞ、先生。
ウィアー:あなたはアトランティスに核兵器を使おうというんですか?
ランドリー:地球へのゲイトウェイだからだ。
マッケイ:アイリスがあるじゃないですか!
ランドリー:ああ、そうだ、だが君の作ったゲイトブリッジのおかげで、奴らはどこからでもやってこれる。
      君はマクロを書き直す事だ。
マッケイ:ええ、でもマクロは非常に複雑です。
ランドリー:彼らも非常に複雑なんだよ、マッケイ博士。
      彼らは自分自身のベースコードを書き直す事ができたんだ!
      彼らならそのぐらいの事はできると思うが。
シェパード:将軍、オニール将軍とウォルゼイはまだ生きているかもしれません。
      私は都市の事ならよく知っています。
      私に60人の海兵隊員を貸してください、そしてカーター大佐の開発した、えーと…
マッケイ:…アンチレプリケーターガン。
シェパード:ああ、それを。
ランドリー:申し訳ない、中佐。
      まだ命令があるんだ。
      オニール将軍からの引き継ぎ命令だ。
      ダイダロスは4日でそこに着くだろう。
      どうやって核兵器をシールドに通すかだ?

後に。
チームはジョンのオフィスに移動します。

ベケット:レプリケーターに使う武器だけど…
シェパード:ARGと言ってくれ。
マッケイ:エネルギー型の武器だ。
     ナノロボット同士の結合を破壊する。
     当たればレプリケーターは文字通りにばらばらに壊れる。
シェパード:いいかな、テイラとロノンに助けを求めたらどうかと思うんだが。
ウィアー:それならアトランティスのゲイトを使う必要があるわ。
     奴らを締め出すためには全てのゲイトのシールドを作動させる必要がある。
マッケイ:コリアが都市を襲撃した2年前に、保護プログラムに裏口を書き込んでおいた、それで…
     つまりだ、もしかしたらゲイトルームに入る事が出来るかもしれない。
ウィアー:ランドリー将軍はレプリケーターがゲイトブリッジのマクロを書き直す事を心配していたわ、
     銀河のどこかの。
     それって私達も変える事ができるって事じゃない、ペガサス銀河のどこかを?
シェパード:どこかかって…それなら…テイラとロノンが移住したアソスは?
マッケイ:ジャンパーが必要だ。
シェパード:…それとARGもな。
ウィアー:…それと私達にランドリー将軍がアイリスを閉じなければいいけど。
マッケイ:ふーん!
ウィアー:問題よね。
ベケット:そうだね!

ジョンは合意で肩をすくめます。

後に。
エリザベスとロドニーは廊下を歩いています。

マッケイ:ジャンパーは監視されている地下にある。
     僕らの中に許可のある者が一人は必要だ、
     一人だけ心当たりがある。
ウィアー:あなた?
マッケイ:違う。
     どうして僕だと思うんだ?
ウィアー:分からないわ。
     あなたが連れてきたからてっきり。

彼らはエレベーターに着きます。
ロドニーはキーカードをエレベーターを呼ぶ壁のパネルに通します。

マッケイ:違う、残念だがリー博士がジャンパー研究プロジェクトを率いている。
     なぜなら僕のために彼をエリア51に行かせなかったんだ。
     許可人員リストにキーカードを加える事ができると思う。
     でも彼のオフィスからそれを失敬しないと。
ウィアー:そうなの?
マッケイ:彼は今オフィスにいる、それで君は彼の注意を逸らして欲しい。

エリザベスの目は丸くなります。

ウィアー:私が?!
     どうやって?
マッケイ:僕に考えがあるんだ…

エレベーターが開きます、彼らは中に行きます。

リー博士のラボ。
ビル・リー博士がロドニーの脇に立つエリザベスを見ると笑顔でロドニーを通り過ぎエリザベスに行きます。

リー:こんな戦争の道具を研究する場所でこんな素晴らしい女性に会った事がありません!
ウィアー:興味があるので。
リー:ここの皆はそうだよ。

エリザベスは彼の向きを変えるためにリーの周りを何気なく歩き回ります。
ロドニーに背を向けた途端、ロドニーは近くのコンピューターに行き彼のキーカード取り出します。

リー:私のレベルは75です、エンジニアリングを専門に扱って勝ち取りました。
   あなたは?

ロドニーは彼のカードをリーダーに通します、そして名前のリストがスクリーンの上に登ります。

ウィアー:すごいじゃない!
     レベル75なんて!

リーは誇らしげに微笑します。
彼の後ろのロドニーはリーに見えないようにスクリーンを変えます。

ウィアー:私、私はたった50よ。

リーの後ろでロドニーはエリザベスに話を続けさせるため指を回し合図します。
彼はタイプし始めます。

リー:ああ。
   まあ、私はベータ版を改良して、それでたいていの者より、まあ言わば優位を保った。
   あなたは?

当惑したエリザベスはロドニーをちらっと見ます。
ロドニーは彼女を見ずに手を上げて、指でできだけ長く引き伸ばすように示します。

ウィアー:…学者よ。
リー:いいですか、私は怪しげな技術を増やそうとしている、しかしうまくいきっこない。

彼はうつむいて頭を振ります。

ウィアー:私はそうは思わないわ、ビル!
リー:どうして?
   (エリザベスは誘うように彼にほほ笑むと彼は顔を上げます)
   んっ!
   あー、ロドニー…

ロドニーがコンピュータから素早く身を起こすと彼はロドニーに向きはじめます。
エリザベスは直感的にリーのラボコートの襟をつかんで彼を引き返させます。

ウィアー:ねえ、そうじゃなくて…
     (彼女は彼の襟を放します)
     …ごめんなさい、そんなつもりで言ったわけじゃないの。
リー:いや、いいんだ、続けて、前向きに!

リーがロドニーから顔をそむけると、ロドニーはコンピュータの作業に戻ります。

ウィアー:まあ、その…私は詳しくは分からないんだけど、これは…

コンピュータにロドニーは「メイソン・ジョン」と「Mirman・ウォレス」の間にスペースを作って「マッケイ・ロドニー」とタイプします。

リー:本当の学者は彼のようにはっきりと言う…あなたのようにね。

スクリーンを元に戻したロドニーは元の位置にコンピュータを戻します。

マッケイ:おっと!
    (腕時計を見て)
    もうこんな時間だ?!
    (リーが彼に振り返ると、エリザベスはほっとします)
もう行かないと?
リー:どうしたんだい?
マッケイ:あー、遅刻しちまう。
     僕らは、そのー…
     (再び時計を見て)また後でな、ビル。

彼はラボから急ぎます。
エリザベスは彼の後を追います。

ウィアー:さようなら、ビル!

リーは何か言おうとしましたが彼らはすでに行ってしまいました。

廊下。
ジョン、エリザベス、ロドニー、カーソン。
兵隊のいる廊下に、ジョンとロドニーはライフル銃を持って歩きます。
彼らは松葉杖をついているウォレス(最初にゲイトで負傷していた男)の前で止まります。

シェパード:ウォレス!
      ここで何をしてるんだ?
ウォレス:ランドリー将軍が私の再割当について話をしたいと。
シェパード:ああ、そうか。
      それはすまなかったな。

ウォレスは他の者を見ます。

ウォレス:私なしでミッションに行ったんですか、それとも…?

カーソンは笑顔で彼に近づき、患者を扱うように話しかけます。

ベケット:君のその足首の捻挫は、しばらく休んだ方がいい。

ベケットがウォレスの肩に手を置くと、ジョンは何気なく後ろに回ります。

ウォレス:ええ、まあ、しかしランドリー将軍が「今」と言ったので。

ジョンは誰も近くにいない事を確認してから、ザットガン(気絶モード)をウォレスに向けます。

シェパード:すまないな。

彼はウォレスの背中に発砲します。
ウォレスは痙攣を起こして倒れます。
ロドニーは彼の松葉杖をつかみ、ジョンは彼を捕えます。
カーソンはジョンが見えないところにウォレスを運ぶのを手伝います。

シェパード:奴がランドリー将軍に俺達を見たと報告するまで余裕がないぞ。

ジャンパー格納エリア。

ジョンはそうっと歩きフロントガラス越しに中をのぞき見していると、
エリザベス、ロドニー、カーソンはジャンパーの側面にこっそり動きます。
ジョンは後部区画で働いている技術者の1人を見て再び後方にかがみます。
彼は後部のジャンパーのハッチに進みます。
ザットガンを撃つと技術者は倒れ床からタラップを転がり落ちます。

シェパード:(ジャンパーに走り)行くぞ!

ロドニーが部屋のコンピュータのところに行って、
スターゲイトとメッセージのイメージを「稼働していない」と描写しているスクリーンを呼び出す間に、
エリザベスとカーソンはジャンパーに入ります。
ロドニーはゲイトアドレスを登録してからジョンを大声で呼びとめます。

マッケイ:準備はいいか?

ジョンはちょうどパイロット席に落ち着いたところです。

シェパード:やってくれ。

ロドニーはコマンドを打ち込みジャンパーに走ります。

ゲイトルームでは、ゲイトがダイアルし始めます。
ウォルターがコントロールデスクに座っていて驚いて見上げます。

ハリマン:一体何ごとだ?!

彼はすぐにスピーカーのスイッチを入れます。
コントロールルームにすぐにランドリー将軍が向かいます。

ジャンパーで、ロドニーは前の区画の中に走ってジョンの後ろに座ります。

マッケイ:オーケー、僕のハッキングはすぐにバレるからな。
シェパード:問題はない、時間なんかかからないからな。

ランドリーはコントロールルームに入って来ます。

ランドリー:何が起こっているんだ?
ハリマン:分かりません。
     勝手にゲイトがダイアルを始めたんです。
ランドリー:そんなバカな!
ハリマン:それはそうなんですが。

ゲイトルームにゲイトと反対側にジャンパーは天井から下りてきます。

ランドリー:アイリスを閉じるんだ。
ハリマン:できません。
ランドリー:何とかしろ、ウォルター!
      (彼はジャンパーに大声で呼びとめます)
      シェパード中佐、降りなさい!
      これは至上命令だ!

彼が話を終える前にジャンパーはゲイトに飛びます。
すぐにゲイトは閉じます。

ハリマン: 行き先を追跡しますか?
ランドリー:調べなくていい。
      もう分かっている。

ミッドウェイ宇宙ステーション。
ジャンパーは宇宙ステーションに到着しました。
他の者達が心配して待つ間、ロドニーはジョンの後ろでコンソールに取り組んでいます。
突然カーソンの目が丸くなります。

ベケット:亀が!

エリザベスとジョンは彼を見ます。

ウィアー:何なの?
ベケット:僕は小さな赤ちゃん亀を飼ったんだ、餌をあげる人がいない。
ウィアー:まあ、亀はかなり丈夫だから。
     大丈夫だと思うわ。
シェパード:それに良いスープが作れる。

カーソンはむかついたように眉をひそめます。

ベケット:僕はもう戻れないと思ったから、ペットでも飼おうかと思ったんだ。
     僕は猫アレルギーだし、犬だと長い時間働いているから、亀にしたんだ。
     多分死んでしまう。
シェパード:まだか、マッケイ!

ロドニーはコンソールから向きを変えます。

マッケイ:あのな、僕を信じろ、今大急ぎでやってるんだ!
ベケット:肝っ玉が小さいな。

頭上のディスプレイがフロントガラスの上に生じます。
ジョンは眉をひそめます。

シェパード:銀河のゲイトが動き出したぞ。

ロドニーはコンソールから外へと向きます。

シェパード:お前がやったのか?

ランドリーの顔がフロントガラスに現われます。

マッケイ:いいや。
ランドリー:シェパード中佐。
      多分今頃は中継ステーションにいる事だろう、マッケイ博士がマクロを書き直すのを待ってな。
      君が何をしようとしているのか理解できる、中佐。
      君達の勇気には感服する。
      (彼の声は大きくなり始めます)
      だがもし君達がすぐにその船の向きを変えてSGCに戻らないなら、私としては君の軍籍を…

ジョンはコンソールのボタンに手を叩きつけます。
そしてHUDは閉鎖します。
エリザベスは彼を見つめます。

シェパード:将軍がなんと言おうと気にしないさ。

ロドニーのコンソールがビープを出します。

マッケイ:オーケー。
     オーケー、やったぞ。

ジョンは皆を見ます。

シェパード:了解知しました。
      気を変えるなら今のうちだぞ。

誰も何も言いません。
しかしカーソンはペガサス銀河に行く事より亀の事を心配しているようです。

シェパード:分かった。
      行くぞ。

ワームホール航行。

アソス人 移住地。
テイラとロノンはジェナイのランドと一緒にテントに座っています。
彼は今は髪を伸ばし、前よりももっとかっこよく見えます。

ラドン:君達は決して私のところには来ないと思ってたよ、
    だから私の方から行こうかと思っていた。
    我々の関係は変なものだったが…あの時の事は全て忘れようじゃないか。
デックス:俺達がか?
ラドン:まあ、君らの仲間は全員国に帰った、そして君らはアトランティスを去るように求められた。
    そこで質問何だが、次に君らはどうするんだ?
テイラ:私は一族がこの定住地を再建するのを手伝うわ。
ラドン:ああ、だがそれはもう終わっただろう。
    (彼はロノンを見ます)
    それに大工仕事や芝生を手入れする事が君の本当の技能の使い方かね?
テイラ:要点を言って。
ラドン:私と共に働いてほしい。

ロノンは静かに鼻を鳴らして深く座ります。

ラドン:君の気持は分かる。
    過去、ジェナイは輝けるほどの希望はなかった。
デックス:「過去に」?!
ラドン:我々は日々強くなっている。
    そしてレイスを倒すための計画を多く持っている。
テイラ:例えばどんな?
ラドン:ここでは詳細を詳しく述べるわけにはいかない…
    (テイラとロノンは一見を交換します)
    …しかし計画は危険だが君の特殊な能力を必要としているとだけ言っておこう。
デックス:興味はない。

ラドンは微笑します。

ラドン:それは残念だ…全く驚きはしないが。
    しばらく考えてほしい、ロノン。
    君が農民をする事で喜びを見いだせるとは思えない。

後に。
ロノンとテイラは定住地を歩いています。

デックス:俺はジェナイのためには働かない。
テイラ:私達も彼らとは働かないわ。

彼らはシチューの入った鍋の前で立ち止まります。

デックス:忘れてくれ。
テイラ:アトランティスはご先祖様に返されたから、
    ジェナイはレイスと戦う上で最も強力な組織的な人のグループよ。
デックス:そのご先祖様は何をしてる。
テイラ:本当ね、でも彼らは私達を助けるわけでもないわ。
    ジェナイなら。

ロノンは答えずに火を見つめます。

テイラ:あなたが戦いに戻りたいのを知ってる、でも私達は農民なの。
デックス:多分ここに俺の居場所はない、それなら。

彼は歩き去るために振り返ります。

シェパード:(スクリーン外で)いい匂いがするな。

テイラとロノンが驚いて振り向くと、ジョン、エリザベス、カーソン、ロドニーがいました。

シェパード:俺達のための用意してくれたのか。
テイラ:ジョン!
    会えてうれしいわ、皆も!
ウィアー:私もよ。
シェパード:(鍋を示し)俺達はミスを犯したんだ、色々とね。

ロノンは皆を見つめます。

デックス:何をだ。

後に。
テントで、ロドニーはロノンのブラスターとほぼ同じ大きさと形の対レプリケーターの銃を包みから取り出してロノンに1つを手渡します。

マッケイ:それは奴らをバラバラにする事が出来るエネルギー光線を照射する。
デックス:(銃をとり)聞く必要はない。
マッケイ:(しかめっ面をして)そうかい。
     しっかりやれよ。
デックス:ああ。
     (彼は銃を持ち上げて前方へ向けます)
     それで俺達が必要なのか、都市をよく知っているから?
シェパード:君らが俺達のチームの一員だから必要なんだ。
テイラ:アトランティスに何百というレプリケーターがいるかも。
シェパード:いい計画を思いついたんだ。
      もし可能でなかったら、君らを連れて行こうとは思わなかった。
ウィアー:私もよ、レプリケーターが攻撃をした時、オニール将軍とウォルゼイがアトランティスにいたの。
     彼らはまだ生きている可能性があるわ。
シェパード:レプリケーターに俺達の家をかき回されるのはうんざりだ。
      一緒に来てくれるか?

ロノンはテイラの方に目を向けます。
彼女は顔を向け、それから彼らはジョンにほほ笑みます。

アソス スターゲイト。
パドルジャンパーは地面から離れ、ゲイトの真正面でホバリングします。

マッケイ:オーケー、GDOにロードした。
     ダイヤルしたらシールドが消えるはずだ。
シェパード:それじゃ行くぞ。
マッケイ:了解。
     (彼はちらっと皆を見回します)
     アトランティスにダイヤルする。

彼はホームダイヤルに6つのシンボルにパンチします。

マッケイ:そして…

彼は最終のシンボルを打ちます。
ジャンパーの前でゲイトが開きます。

アトランティスコントロールルームではゲイトが開きます。
コントロールルームのレプリケーター /アスランは振り返ります。

タルス:何ごとだ?
    シールドを作動しろ。

彼の後ろでもう1人の「男」がコンソールに向かいます。

シータス:できません。

ジャンパーで、ロドニーはラップトップを見ます。

マッケイ:よしいいぞ。
     ゲイトシールドは下がった。
シェパード:この計画がうまくいきますように。
マッケイ:ああ、お互いにな。

厳しい顔つきでジョンはジャンパーをイベントホライゾンに進めます。

ワームホール航行。

つづく。