言葉のごった煮>トップへ

スターゲートアトランティス シーズン3

第60話「ファースト・ストライク」
3X20 - FIRST STRIKE (1)

アトランティス。
エリザベスが医務室を歩いていると若い女性が彼女に近づいてきます。

ケラー:ウィアー博士。
ウィアー:ケラー博士。医療班のリーダーはどう?
ケラー:ええ、なんとかやってます、その事でちょっとお話があるんですけど。
ウィアー:どんな?

彼女はトランスポートにケラーを導きます。
入口が閉まるとエリザベスは後方のパネルを押します。
トランスポートは動き始めます。
彼女らはそれほど遠くには行かないようで、トランスポートはエレベーターの代わりもするようです。

ケラー:あの、私のポストを誰かに代わってもらいたいんです。
ウィアー:どうして?
ケラー:それは、カーソンが亡くなって…

ケラーは言葉を続けられず声は消え入ります。
トランスポートが目的地に到着するとドアが開いて、エリザベスは理解したようにうなずきながら二人で出て行きます。

ケラー:…誰かが昇進して引き継がなければならなかった。
    そして私を推薦してくれたのはうれしかったわ、誤解しないでください。
    でも私はこんな大事な部門を担当する資格なんかありません。もっと他に適任者が…
ウィアー:皆、あなたの事をすごいと言ってるわ。
ケラー:それは事実じゃありません。最初の数週間はうまく行ってて、私はラッキーだと思いました。
ウィアー:まあ、IOAは次の候補をチェックしてるわ。
     でも正直なところ、彼らが即断するとは思えないわ。
ケラー:それじゃ、一週間ですか、それとも二週間?

エリザベスは微笑みます。

ケラー:私は睡眠不足なんです。ここのところ心配しすぎて。
ウィアー:カーソンも最初の数ヶ月は同じだったわ。
ケラー:慰めてくれて、ありがとうございます。

エリザベスはコントロールルームの階段の上へと向かっていましたが、
ケラーに振り返って引き返してきます。

ウィアー:あのね、私はあなたに診察してもらって全然不安を感じないの。
     それって結局はあなたがかなり良い仕事をしているって意味じゃない。
     プレッシャーなんて時間とともになくなっていくわ。

ウィアーは彼女にうなずいてから再び階段を駈け上がり始めます。

ケラー:分かりました、どのぐらいの時間がかかるんでしょう?

ウィアーは再び立ち止まり振り向きます。

ケラー:二週間ぐらいですか、そしたら私の代わりの者を選んでもらえますか?
    私は普通の医者に戻る事ができますか?

エリザベスは微笑むと再び階段の上に向かい、そして肩越しに見ます。

ウィアー:私はあなたにそのポストにいてほしいわ。
ケラー:(残念そうに)ありがとうございます。

コントロールルーム。
エリザベスが階段を上がってくると、ロドニーは彼女のオフィスで待っていましたが外に急いで出てきます。
そして手に持っているコンピュータタブレットを示します。

マッケイ:これを他の誰かに代わってもらえないか?
ウィアー:個人評価?
マッケイ:そうだ。

彼女はオフィスに入ります。

ウィアー:ダメよ。年末には個人評価は重要なの。彼らの昇進や昇給がかかってるんだから。
マッケイ:そうかい。僕に個人評価をさせるなんておかしいぞ。
     確かに僕は最初にここにやってきた者の一人だ…
     (彼は都市の中を指さし)
     だがここの全員の事は僕だって知らないし、知りたくもない。
     もし僕にやらせたいんなら、君を研究室に連れて行ってこいつは何者だって聞く事になる。
     でもそれなら僕でなくたっていいだろう。

廊下への入口が開き、シェパードが入って来ます。
彼はエリザベスの机に歩いてコンピュータタブレットを置きます。

シェパード:全部終わった。
マッケイ:ほう、そうかい!
ウィアー:(鋭くロドニーを見ながらジョンのタブレットを手にして)速かったわね!

ジョンはひとりよがりにロドニーにほほ笑みます。
エリザベスはタブレットに眉をひそめます。

ウィアー:ねえ、ジョン、ちょっと待って。
     皆平均以上の評価になってるわ。
マッケイ:そうか!僕もそうすればいいのか?

マッケイはタブレットを取ろうとします。

ウィアー:だめよ!
     これがあなたにとって面白くない仕事だとは分かってる。
     でもあなたは指導者の立場なのよ、残念だけどこれには行政的責任があるの。
シェパード:俺の部下達は皆優秀で平均以上だ。
      俺に嘘をつけっていうのか?
      責任者は嘘をついちゃいけない、だろエリザベス。

エリザベスは苛立って彼を見ます。
カナダの技術者、チャックがドアに来ます。

チャック:ウィアー博士?
ウィアー:なに、チャック?
チャック:アポロが今ハイパースペースから出てきました。
ウィアー:(驚いて)予定より早いわ。

彼らは全員コントロールルームの中へと入ります。

シェパード:(無頓着に)多分見せびらかしにきたんだろう。
      新しい戦艦を。

微笑してエリザベスはヘッドホンラジオを作動させます。

ウィアー:エリス大佐、ここまで来るのに処女航海で一番のスピードでしたわ。
エリス:(ラジオに)ありがとう。今、下にビーム転送して行きます。
ウィアー:いいわ。会うのが…

彼女が言葉を言い終わる前にエリス・アブラハム大佐と彼の部下4人が彼らの前にビーム転送され、
エリスは手短かに見回します。
そして彼は部下にジェスチャーで表現します。

エリス:会議の準備を。

エリスがエリザベスと他の人達に向くと部下達は会議室に向かって行きます。

エリス:博士。
ウィアー:大佐。(握手をし)歓迎します。
エリス:ありがとう。(彼は他の二人を見ます。)シェパード中佐にマッケイ博士。
    事は簡単だ、これより君達全員に説明する必要がある。
ウィアー:何が起こっているんですか?
エリス:まあ、ここでは話がし辛い。

彼は会議室に向かってついて来いという身振りをします。
エリスが二人から離れるとジョンとロドニーは怪しそうに一見を交換して後に続きます。

会議室。
部下の一人がテーブルに着くエリザベス達3人にフォルダーを渡します。
エリスは話をしながら部屋中を歩き回ります。
部屋の入口を閉じるためにリモコンを作動させます。

エリス:人型レプリケーターが都市を手に入れようとやっきになったときからずっと、
    我々はダイダロスで奴らの母星を偵察していた。
ウィアー:ええ、それは知っています。
エリス:2カ月前にこの写真を撮った。

彼は壁のスクリーンに写真を呼び出すためにリモコンを作動させます。
三人とも同じ写真のプリントアウトを持っています。
エリザベスは自分の写真を見ます。
それは宇宙から見たアスラン惑星の地表です。
写真の真ん中には大きな平原が広がっています。
それは非常に広い平原でした。

ウィアー:申し訳ありませんが、これが何か?
エリス:何もない。
ウィアー:えっ?

エリスはリモコンで壁のスクリーンの写真のある特定のエリアをズームさせます。
赤い矢印が特定のエリアを指し示します。
イメージはずっと小さいです。

エリス:この写真は全く同じ場所の3週間前に撮られたものだ。
    ここには戦艦を作っている、それも多くの。
シェパード:俺達はどうしてこれに気付かなかったんだ?
エリス:だから今教えている。
マッケイ:もし奴らがここに来るとしたら、シールドを強化する準備をし始めるべきだ。
     つまり、僕らは…
エリス:奴らはここには着けない。
    そこで十二時間後、君達のチームと一緒にアポロでレプリケーターの惑星に局所攻撃を開始する。
シェパード:それじゃ、奴らの戦艦を破壊しようというんですか。
エリス:そうだ。
ウィアー:どうやって?
エリス:言葉通りだ。
マッケイ:一体どんな計画を持ってるんだ?
エリス:マーク9だ、特注の戦術核弾頭を搭載している、コードネーム・ホライゾン。
シェパード:何発の原爆を持ってるんですか?
エリス:ホライゾンには6つの核弾頭と4つのおとり用がある。
    (ロドニーに)出発する前に最終の点検が必要だ。
マッケイ:おい、おい、おい、おい、待ってくれ。6発だ?
エリス:その通りだ。
シェパード:それだけでは不十分です。
マッケイ:レプリケーターは自己再生を繰り返すロボットだ。
     それはつまり…

彼は自己複製を表現するため片手を人差し指で丸で囲みます。

エリス:博士、それは知っている、ありがとう。
    しかし奴らは銀河系のレプリケーターとは違う。
    奴らの戦艦はナノ・セルから作られてはいない。
    破壊する事の出来る材質でできている。しばらくは6発あれば十分だ。
マッケイ:「しばらくは」?それは眠っている竜を起こすようなもんじゃないのか?
     エリア51がPWARWを作り終わるまでどうして待たないんだ?
ウィアー:(頭痛がしているように)それは何なの?
シェパード:惑星・広域・アンチ・レプリケーター・ウェポン。
マッケイ:アスガードはレプリケーターの惑星を全滅させる事ができる衛星を作る事ができる。
     つまり、僕らは色んな問題を経験した結果、しかし…
エリス:私がそう思ってないとでも?
    現実問題として、この事でIOAに多くの眠れない夜を過ごしている。
    レプリケーターは地球の場所を知って、新しい戦艦で地球にやってくる手段を持った。
    エリア51で解決策を開発している間、我々はただ手をこまねいて待っているわけにはいかない。
    このミッションの主要な目的は主要軍事目標を削除する事だ。
    我々は新しい武器が稼働できるようになったら戻って行って終わらせるつもりだ。
    (ロドニーに)博士、あなたにはできるだけ早く点検を始めてもらいたい。
マッケイ:ああ、分かった、僕はただ…

彼が終わるのを待たずにエリスはヘッドホンラジオを作動させます。

エリス:マッケイ博士の転送準備を。
マッケイ:まあ、彼はそうじゃなく、実際に…

転送ビームがロドニーを吸い上げます。
エリスはテーブルに歩いて写真を拾い上げます。

エリス:オーケー。話はこれでお終いです。ありがとう。

彼はエリザベスとジョンにうなずいて部屋を去ります。
彼の突然の言葉に少し驚いて、
エリザベスは話された内容を理解しようとして立ち上がってしっかりと壁のスクリーンの写真を見るために歩きます。

ウィアー:信じられる?
シェパード:ああ。どうやら本当の事らしい。

エリザベスは驚いて彼に向きを変えます。

ウィアー:どうして?!
シェパード:エリス大佐の言う通りだとしたら、核兵器を…
ウィアー:都市を取り戻してから、レプリケーターは何も動いてなかった。
シェパード:奴らは、いなくなったわけじゃない。
ウィアー:ええ、でもそれは私達には価値がないと判断したから、
     それにAR武器の持つ脅威には勝てないからだと。

ジョンは立ち上がって彼女に歩きます。

シェパード:アトランティスに来るためにはそんなに多くの戦艦はいらない。
      奴らは地球に向かおうとしているんだ。

コントロールルーム。
エリスは部下と話をしています。
エリザベスは彼に歩きます。

ウィアー:大佐。話をしてもいいかしら?
エリス:もちろんです。

彼は彼女の後について彼女のオフィスの中に行きます。

ウィアー:このミッションは失敗よ。
エリス:それはどうしてですか?
ウィアー:(机の縁に座り)最初の攻撃だけでは効果がないわ。
     それが私達にとってどれほど危険な事なのか知ってほしいの。
エリス:ご助言ありがとう、博士、効果はない。しかしIOAは待つ事ができるとは思えない。
ウィアー:私は引き延ばすべきだと思います。
     交渉をしようとしてください。
エリス:奴らは人間ではない。奴らは兵器だ。それを念頭において欲しい。
ウィアー:武器とかそういう事じゃなく、彼らには知能があります。
     彼らと交渉する事は我々にPWARWを開発する十分な時間を稼ぐ事ができる。
エリス:いつもならこの土壇場にきて、誰が正しいとか間違っているかについて議論をするのは面白いものだが、
    それは重要な事ではない。私は命令を受けている、そしてあなたは私に命令する権限はない。
    助言は助言として受けておきましょう、マム。
    ミッションがありますので。

彼は踵を返し部屋を去ります。

アポロ。
アポロはダイダロス・クラスの戦艦で、ダイダロスとそっくりです。
機内で。
武器プラネットの頭上にあるホライゾンをロドニーとラデクはじっと見ています。
ホライゾンの形は大きなロケットで鋭い先端と尾翼がついています。

ゼレンカ:じゃあ、仕様をチェックアウトするね。
     目標インフォメーションをロードした。
     用意はできてる。
マッケイ:ああ。やるか。(ため息をつき)これはいい考えとは思えないよな?
ゼレンカ:準備ができないって言えばいいんだ。
     誘導システムか何かに欠陥があるって言って。
マッケイ:それは考えたさ。
     だがここにはそれを見破れる人間が乗ってる。
ゼレンカ:そうね。(彼は誰も部屋にいないかどうか見まわし、小声で話します)
     でも今は僕ら二人だけよ。
     用意できなくする事はできるね。

ロドニーは再び不幸せそうにため息をつきます。

マッケイ:奴らは艦隊を作ってる、ラデク。
     僕は見たんだ、その写真を見せられた。
     もしこれを壊したら僕は愚か者だ。
     レプリケーターが現われて、都市を破壊しようとしたらどうする気だ。
ゼレンカ:ああ。そうね、それは良くない。

彼らは共に再びホライゾンを見上げます、それからロドニーは3回目のため息をついて言います。

マッケイ:大佐に準備ができたと言ってくれ。

アトランティス。
ジョンはゲイトルーム階段の一番下にいるエリザベスに走ります。

シェパード:おい。
ウィアー:何。

遠征隊のメンバーが階段を降りて近くに誰もいなくなるまでジョンは待ちます。

シェパード:エリス大佐が俺をミッションに参加するように言って来た。
ウィアー:知ってるわ。

彼らは階段を上り始めます。

シェパード:弾頭を発射した後、俺はステルスモードでジャンパーでそこにいる予定だ。
      結果を見届けるためにな。
ウィアー:それも知ってるわ。
シェパード:大佐は君がウォルゼイとオニール将軍に連絡して中止するように言ったって聞いたけど。
ウィアー:ええ、したわ。
シェパード:取り合ってもらえなかっただろ。
ウィアー:全くね。
シェパード:なあ、俺達が間違った事をしていると思っているのは分かる、でも…
ウィアー:ジョン…
     (彼女は立ち止まって振り返ります。そしてしばらく見つめます)幸運を祈るわ。

エリザベスはオフィスに入って行きます。
ジョンは遠征隊のリーダーであり友人である彼女が認めないミッションを行う事に満足していません。

ハイパースペース。
アポロ。
コントロールルームでロドニーは最終チェックをしています。

マッケイ:いいぞ。 ホライゾンはオンラインだ。 弾頭は装備されている。
     そしてハイパースペースから出たらすぐに最終準備を行う。
エリス:(ブリッジから)すぐに始めてくれ。弾薬庫のベイを開けるんだ。

彼は指令椅子に行って座ります。

マッケイ:まだハイパースペースにいるんだぞ。
エリス:我々は安心のできない惑星の近くに出ていくんだ。
    時間を浪費したくはない。すぐに行動に移れるようにして欲しい。
マッケイ:(イライラしてため息をつき)まあ、あんたが上司だからな。

彼とラデクはコントロールパネルへと行って種々のボタンを押します。
部屋の前部の窓から弾薬庫のベイが開くのが見えます、そしてホライゾンは所定の位置に下げられます。

マッケイ:あんたの指揮通り発射準備ができたぞ。
     本当にこれでいのか?
     つまり、これが本当に正しい事なのか?
エリス:その類の話をする時間ではないよ、博士。
マッケイ:(イライラして)その通りだ。申し訳ないね。

ブリッジのエリスの横にいる武器ポジションに座っている女性の技術者が報告します。

技術者:ハイパースペースから出ます、5、4、3、2、1。

アポロが通常空間に出るとエリスは立ち上がります。

エリス:ホライゾンを発射。

ホライゾンが弾薬庫から離れます。
アポロはアスラのすぐ近くを航行していました。
船から離れたホライゾンのロケットは地表に向かって発進します。
ホライゾンが大気圏に達すると先端は赤く輝き始めます。
より低い高度に達すると先端が吹き飛び、内部の10の武器(6つの核兵器と4つのおとり)が露出します。
ホライゾンから放たれた10の武器は四方八方に散らばって飛んで行きます。
それらが雲を突き抜け地表の目標に達すると核弾頭の一つが爆発します。
そして幾つもの核爆発が続きます。
キノコ雲が惑星の表面から上昇し始めます。

アポロでは、ラデクがロドニーにうなずきます。

マッケイ:全て6つの弾頭の爆発を確認した。
エリス:シェパード、確認しに行ってくれ。
シェパード:了解。

彼は戦闘機格納庫からジャンパーをステルスモードで出て行きます。

シェパード:確認。ジャンプしてください。
エリス:了解。一時間で戻ってくる。
    (彼はパイロットに向きます)ここから離脱だ。

アポロは惑星から離れてハイパースペースに入ります。

アトランティス。
夜。
会議室では、ラデクとロドニーがジョンのパドルジャンパーからの記録データを示すスクリーンを見ています。
エリスとジョンは近くにいて二人の科学者が議論しているのを見ています。

ゼレンカ:かなりの放射能障害があるね、このスキャンデータからじゃ正確な計算は難しいね。
マッケイ:おい、必要以上のデータがあるだろう。
     ここに人間を連れていくわけじゃないんだ。
エリス:誰でもいいが、目標を撃破したのかどうか知りたい。
マッケイ:もしこのデータが正しければ、あんたの言った通りほとんど焼きつくされた。
エリス:それはいい。
マッケイ:ほー。

ジョンは部屋から立ち去ってコントロールルームに向かう途中エリザベスに会います。

ウィアー:お帰りなさい。
シェパード:ありがとう。
ウィアー:結果は良かったそうじゃない。
シェパード:ああ、もう聞いたのか。

テイラとロノンが階段の上に来ます。

テイラ:ミッションはどうだったの?成功した?
シェパード:全ての戦艦を撃破した。
デックス:俺も現場で見たかった。
シェパード:まあ、宇宙での戦いはテレビで見るより実際に目にした方が迫力があるからな。
チャック:ウィアー博士?
     これを見てほしいんですが。ハイパースペースから出てきた物を見つけたんです。

他の人達がスクリーンを見るために行きます。

ウィアー:それはIFFを発してる?
チャック:いいえ、マム。
デックス:レイスか?
チャック:違います。小さすぎて、違うと思います。
ウィアー:(もう1人の技術者に)シールドを。

シールドは音を立てて動き出します。

チャック:都市の上空で静止軌道に入りました。
テイラ:一体何なんだ?
シェパード:アポロで確認する必要があるな。
ウィアー:(合意でうなずき)大佐に船に戻るように伝えて。

アポロ。
船は惑星の上の小さな物体を目指して進みます。
エリスは微笑みながらブリッジに歩きます。
女性の技術者が報告します。

技術者:すぐ前方です、大佐。
エリス:シールドは?
技術者:了解。シールドを上げます。

エリスはブリッジのフロントガラスに行き探します。
彼はアトランティスへラジオで報告します。

エリス:オーケー、目視した。何らかの衛星のようだ。

物体は円形です。
そして内部の空間は空いているようにみえます。
そしてその円の縁には均等に8つの光が放たれていました。
それはよく知っているものでした。
エリスは驚いて凝視します。

エリス:スターゲイトだ!
シェパード:スターゲイトだって?
エリス:そうだ。
シェパード:さっきは人工衛星だと言ったじゃないですか。
エリス:両方だ。人工衛星だが、中央には…スターゲイトが。
ウィアー:(ロドニーに)何の目的だと思う?
マッケイ:分からない。

宇宙空間のスターゲイトは作動します。

エリス:動き出した。
シェパード:ゲイトが?!

赤いビームがゲイトを通ってアポロをかすめます。
アポロのブリッジのパネルは爆発し、惑星の地表へとビームは向かいます。

エリス:離れるんだ!

彼は席に走り戻って技術者が報告するとき座ります。

技術者:大佐、人工衛星が向きを変えています。

人工衛星は向きを変え、ビームは下の惑星の海へと向かいます。
アトランティスのコントロールルームでクルーは不安そうに凝視します。

チャック:惑星に到達。

ビームはシールドされた都市を目指して海を通って来ます。
ビームが都市に届くと、都市は激しく震動します。
皆は恐怖で上方を凝視します。

チャック:持続性ビームです。
マッケイ:それは悪い知らせだ。

宇宙空間では、アポロが人工衛星に向かって3機のミサイルを撃ちこみます。
ミサイルはシールドに包まれたゲイトに到達しません。

エリス:シールドに守られている。
    何かアイディアはないのか、マッケイ。
マッケイ:シールドはビームからそのパワーを得ている。
     だからあんたがミサイルを撃ったとき、出力がわずかに下がったのを記録した。
エリス:核弾頭でシールドを撃ち破る事は?
マッケイ:いや、おそらく無駄だ。
シェパード:イスに座れば何か思いつくかも。
      シールドを破壊する。

彼はチェアールームを目指して行こうとしますがロドニーが話をすると立ち止まります。

マッケイ:さっきも言ったが「わずか」だと言った。あのビームが出ている限りどんな武器を使っても無駄だと思う。
エリス:それならどうすれば?
マッケイ:少し落ち着いて考えさせてくれ。5分くれ、そうすれば説明できる。

彼は別のコンソールに行くために立ち上がります。

デックス:マッケイ、あれはこっちを狙って撃ってきてるんだ。

ロドニーは後ろを向いて少し目を見開き彼に向けます。
デックスは明らかに何も提案するべき事はありません。

マッケイ:ああ、シールドは持ちこたえている。
     まだ時間はある、5分だけ時間をくれ。

5分後。
ビームは都市のシールドの最上部に影響を与えています。
ロドニーはエリスをエリザベスのオフィスに連れていくとエリザベスとジョンが待っていました。

エリス:(ロドニーに)何か分かったのか?
マッケイ:困難に陥っている。
シェパード:それが分かるまでに5分もかかったのか?どうしようもないぜ、相棒。

マッケイ:人工衛星は基本的には最低装備の船だ。
     ハイパードライブエンジンとシールドとナビゲーションのシステムだけだ。
     それを維持するための小さなパワーソースがあるはずだ。
     そしてゲイトがダイアルされるまでシールドに電力を送っていた。
     だがどこかの誰かがゲイトをダイヤルした途端にスターゲイトにビームを撃つ。
     そしてビームはこちら側に出きて、僕らを攻撃し、更に人工衛星へのパワー供給も兼ねてるんだ。
シェパード:そいつはかなり利口なやり口だ。
マッケイ:ああ。敵がビームを撃ち続けている限りパワーは供給され続ける。
     そしてもう一つ面白い事が分かった。
     向こうのスターゲイトがこの惑星のすぐ近くにあると、こちら側のスターゲイトはダイヤルする事ができない。
     僕らは逃げる事が出来ない。
シェパード:多分それはそれでいい事があるぞ。
      ゲイトが38分で閉じてしまえばビームは来なくなる。
      その瞬間にこちらのゲイトを繋げちまえば、向こうのゲイトを無効にできる。
エリス:なるほど、そうすればビームでのパワー供給はできなくなるから、
    我々でシールドをつぶして破壊する事ができるな。
マッケイ:そうなんだが、まだ問題はあるんだ。
     僕としてはあれが38分で閉鎖するとは思えない。
エリス:だがワームホールが開いている状態を維持し続ける事はできないはずだが。
マッケイ:その規則には一つの例外がある。
     かつてSGCでもスターゲイトに対するこの手の攻撃に遭遇している。
     そして残念だがもし十分なエネルギーを注ぎ込む事ができればスターゲイトはずっと開きっぱなしにできるのが分かった。
エリス:それは気の遠くなるようなパワーを必要とするんじゃないか?
マッケイ:ブラックホールか、あるいは無数のゼロPMがあれば。
ウィアー:それだとレプリケーターがこの背後に関係していると想定できるわ。
マッケイ:まあ、僕もそう思いたいよ。
ウィアー:どうして?
マッケイ:そりゃそうだろう、でなきゃ新たな凶悪な敵が増えた事になるんだぞ。
ウィアー:もしあれが標準的なスターゲイトなら、こちら側からの通信はできるの?
マッケイ:まあね、干渉をさせるためにはかなりシグナルをブーストする必要があるだろうけど、できるはずだ。
ウィアー:では、そうしてちょうだい。
マッケイ:分かった。

彼は部屋を去ります。
エリスはエリザベスに向きます。

エリス:君はなぜ奴らとコンタクトを取りたがるんだ?
ウィアー:交渉するために。
エリス:それはエネルギーの浪費だ。我々としてはあれをどのように破壊するべきか検討する必要がある。

エリザベスは彼に向かって踏み出します。

ウィアー:私はこんな土壇場にきて、誰が正しいとか間違っているかについて議論をするのが好きなの。
     でもこの都市に関しての責任の一切は私にあるんです。
     そしてあなたは私に命令する権限はないわ。

エリスは自分の言った言葉がそのまま戻って来た事を悟って彼女を見ます。

ウィアー:だから私は与えられた当然の権限によって、自分の任務を遂行します。

彼女はコントロールルームに行きます。
エリスは肩をすくめるジョンを見ます。

コントロールルーム。
ロドニーはホワイトノイズを立てている壁のスクリーンの近くで作業しています。

マッケイ:よし。つながったぞ。奴がらこちらの送信に応答している。

スクリーンはノイズが消え男が映ります。
それは「子孫(S-2)」で破壊されたオベロスでアスラン最高評議会のリーダーです。

ウィアー:オベロス!
オベロス:ウィアー博士。
ウィアー:あなたに会うなんて驚きだわ。
オベロス:我々はそれぞれが共同体の中で存在している、だから何度でも複製される事ができる。
ウィアー:すぐに攻撃を中止して。
オベロス:それはできない。
ウィアー:私達はあなた方を攻撃する事以外に選択はなかった。
     軍艦を作っているからよ。
     それらを放ってはおけないわ。
オベロス:そして今もあなたはやっている。
ウィアー:あの襲撃はほんの序の口よ。
     私達としてはあれであなた達が別の考えを持つという事を望んでいた。
     もしこの侵略を止めないなら、こちらは全面攻撃を開始する事を強いられるでしょう。
オベロス:そうかね?ならなぜ待ってるんだね?
ウィアー:私達の目的はあなた方の全滅ではありません。
     理想としては、平和に共存していきたいと思っています。
     しかしあなた方が私達を攻撃するために戦艦や武器を作るならば、何もせず見ているわけにはいきません。

コンソールがビープ音を発すると、会話を見ていたロドニーはコンソールに向きます。
スクリーンにはおかしな波形があらわれています。

オベロス:面白い。我々も同じように思っている。
ウィアー:思い出してみて、私達と戦った時の事を、今まで私達の方が勝ってきたわ。
マッケイ:エリザベス。
     奴らは通信回線でウイルスをアップロードしようとしている。
     しばらくは止める事ができるが、ずっとは…
ウィアー:シャットダウンして。

ロドニーはボタンを押します、そして壁のスクリーンはホワイトノイズになります。

ウィアー:間に合ったわね!
マッケイ:ああ。いつもギリチョンだ。
ウィアー:もしゲイトが38分で閉じなかったら?

ロドニーはため息をつきます。

マッケイ:もしエネルギービームを維持する事が可能なら、僕はそうだと思う…
ウィアー:こちらのシールドがもつのはどのぐらい?

ロドニーは再びため息をつきます。

マッケイ:29時間だ。

後に。
ビームは都市のシールドを撃ち続け、
コントロールルームのコンピュータには「ゲイトサイクル経過時間:37:57」と表示されています。
カウンターが38:00に達すると、ロドニーが準備した自動プログラムがアトランティスのゲイトをダイヤルし始めます。
ライトがゲイトのシンボルの周りを動くのをロドニーとエリザベスは希望を抱いて見ます。
しかし何も起きない事が分かり二人はため息をつきます。
プログラムは直ぐに再スタートします。
そして繰り返します。しかしゲイトは作動しません。

マッケイ:まあ、やるだけの価値はあった。
ウィアー:そうね、別の計画を練りましょう。
マッケイ:(残念そうに)ああ、オーケー。

ゲイトが繰り返しダイアルし続けると、彼は歩き去ります。

マッケイ:おい、ダイアルを止めてくれ。動かないから。

会議室。
エリスと部下の二人が座ってラップトップで作業しています。
ジョンが出入り口に来ます。

シェパード:大佐。
エリス:(部下に)二人は外してくれないか。

ジョンが入って来ると二人の部下は部屋を去ります。

エリス:ジョン、何か手伝える事はないかね?
シェパード:レプリケーターの惑星に戻る必要があります。
エリス:どうして?
シェパード:もしこの人工衛星が惑星からパワーを供給されるなら、その源を破壊すればいいんです。
エリス:今、アポロは戦える状態ではない。
    あのビームのせいでシールドが壊れた。
シェパード:それでも何かをしなければなりません。
エリス:その何かをしてしまった。
シェパード:申し訳ありません、しかし我々には責任があります、どうにかしなければ。
エリス:なぜだね、ウィアーがそう言ったからか?
シェパード:違います。
エリス:ジョン、聞いてくれないか。
    (彼は立ち上がります。)私は、あー、今までに君の記録を読んだ事がある。
    君の事を中傷する者がいる事も知っている。
    しかし個人的には、私は君がここで素晴らしい仕事をしていると思っている。
シェパード:ありがとうございます、大佐。
エリス:君がアトランティスを仕切るべきだ、ウィアー博士ではなく。
シェパード:そんな器じゃないですよ、それに私は誰に文句を言えばいいんですか?

エリスは微笑します。

エリス:聞いてくれ。地球はレプリケーターの艦隊を気にしなくてもよくなった。
    ここで何が起きたとしてもな、我々のした事は正しかったんだ。

エリザベスのオフィス。
エリザベスは部屋の周りを怒りながらゆっくりと歩きまわり、テイラは机に座っています。

ウィアー:ごめんなさい…彼らは私に相談しさえしなかった。
テイラ:私はそれらの事を秘密にする必要が大きかったと思います。

ウィアー:(怒って)私はここでは最高責任者で決定権を持っているわ。
     テイラ、そうでしょ。彼らは私を陥れようとしているわ。
     軍の中には民間人を快く思ってない人達がいる、
     特にこの都市の女性責任者をね。
テイラ:オニール将軍はそう思ってないわ。
    それにIOAは度々あなたを支持してる。彼らはあなたを信じてる。
ウィアー:ええ、事がうまくいっているときはね、でも何か重大な問題に出くわすと、
     直ぐに軍が介入して、絶対的な統制をもぎ取っていく。
テイラ:確かにあなたは軍事攻撃は望んでないから。
ウィアー:そうじゃないわ、そう言う事じゃないの。
     今回の状況は避けられたはずよ。
     私は言い続けたわ、でもこの都市の安全性と保護を求める私の意見は無視された。
     IOAは私を管理者として扱ってくれている、でも大きな決定を下す段になると…
     (彼女はがっかりして言葉が弱まります)
     もし今回の事が回避できたら、私は引退しなければならないかもしれないわ。
テイラ:もうしばらく、考え直した方が…
マッケイ:(ラジオで)いいアイディアが浮かんだ。

二人ははコントロールルームに向かいます。
ジョンとエリスは会議室から出てきます、ロノンはどこかから出てきます。
皆はロドニーとラデクのところに行きます。

マッケイ:僕らは事の次第を話し合っていた。
     まあ、彼が質問して僕が答えてたわけだが。
     そして彼がうまくいったかもしれないはずのアイディアを淡々と話し続けている間に突然思い浮かんだんだ。
     この都市は、以前にもこのような問題に遭遇している。
     それで僕は…
エリス:君の思考方法は必要ない、博士。
    君の自叙伝を読んだときに驚く事にする。
    今は計画を話してくれ。

ロドニーはいら立ってポケットに手を入れます。

マッケイ:水中に潜るんだ。
エリス:何だって?
マッケイ:この都市を水中に沈めるんだ。
ウィアー:前に都市を沈める事はできないって言わなかった。
ゼレンカ:それは二年前の話ね、エンシェントが来て新しいシステムを作動させる前の事よ…

彼はさらに説明するために立ち上がります、しかしロドニーが即座に彼に話をします。

マッケイ:「説明は」どうでもいい。
     でも僕はそれが可能だと思う。
     これは永久的な解決方法じゃないけど…
シェパード:…でも別の解決策を見つけるまでの時間稼ぎにはなるな。

ロドニーは勝ち誇って彼を指さして微笑します。

マッケイ:まさに。
デックス:どれぐらいの時間だ?
マッケイ:一週間ぐらいだ。
エリス:分からないな。どうしてだ?
マッケイ:ああ、それは僕の思考方法を聞いていれば分かったはずだ。
     もう少し辛抱強く聞いていれば分かったものを…
シェパード:マッケイ。

マッケイ:エンシェントがレイスから攻撃されていた1万年前、
     彼らはレイスのエネルギー波から都市を守るために都市を沈めまた。
     こうしてシールドは長く持ちこたえる事が可能だった、今まで浮上するまでは。
     だからまた都市を水中に沈めるんだ。
     水は人工衛星からのビームを弱めるから少しはシールドの時間を稼げるんだ。
ゼレンカ:僕はレプリケーターのビームがどれぐらい弱められるか予測する事ができない。
     まったく時間稼ぎにならないかも。
マッケイ:確かに確実だとはいえない、だがやらないよりはましだろ。
エリス:分かった、そうしてくれ。
マッケイ:(笑い)あなたから命令される覚えはありませんよ。

ロドニーはジョンとエリスをちらっと見てからエリザベスを見ます。

ウィアー:最悪のシナリオは?ZPMからどのぐらいパワーを失うの?
マッケイ:最悪のケースは計算を間違える事だ。
     ゼロPMのパワーを使い果たし、都市が沈まなかった場合だ。
     それを言ってたらキリがない。
     ゼレンカの事だって絶対確実とは限らない。

ラデクは憤然としてまばたきします。

ウィアー:では、私は同意するわ。多少のリスクは覚悟のうえよ。
マッケイ:(ラデクとコンソールに座り)了解。都市のシステムはすでに自動的で潜水サブルーチンを持っている。
     1つのゼロPMから少しパワーを捻り出すためセーフティープロトコルを外す必要がある。1時間欲しい。

他の者達が歩き去ると彼とラデクは仕事に取りかかります。

1時間後。
太陽は地平線から昇り始めます。
ビームは都市のシールドを撃ち続けます。
エリザベスはコントロールルームに入って来ます。

ウィアー:1時間たったわ。
マッケイ:準備OKだ。
ゼレンカ:いや、まだだよ、これを…

彼はもう1つのコンソールを示します。

マッケイ:ああ、そうか、えーと…

彼はコンソールに行ってタイプします。

マッケイ:これでOKだ。
ウィアー:いいわ。
     (彼女はチャックに向きます)都市内全てに館内放送を。

チャックはボタンを押して彼女にうなずきます。

ウィアー:(放送で)全人員に連絡。
     都市を水中に沈めます。
     沈む際、多少揺れが強くなります、装置類を安全に保ち、指定された安全なエリアに非難してください。
マッケイ:ふりだしに戻ったな?

エリザベスは彼にほほ笑みます。

ウィアー:ええ。そうね。

彼女はラデク、ロドニーを見ます。

ウィアー:オーケー。潜水開始。

マッケイ:(ほほ笑んで)アイ・アイ・キャプテン。
     (彼はラデクを見ます)いいか?

二人はそれぞれのコンソールにタイプします。
コントロールルームが少し揺れ動きだし振動し始めます。
都市がゆっくりと海の中に沈み始めるとエリザベスは外のバルコニーにへと行きます。
海水はシールドの周りに堅固な壁のように競り上がります。
都市が海中に沈むのをエリザベスは驚いて頭を振ります。
海上からは都市は見えなくなります。
そしてレプリケーターが撃ってくるビームは海面に当たり蒸気を上げます。
ビームは都市のシールドの最上部に当たり続けます。
コントロールルームでは、都市が海底に達すると立っている者達は激しく揺れ倒れないように踏ん張ります。
ラデクとロドニーはそれぞれのコンソールをチェックします。

ゼレンカ:成功した。沈んだぞ。

エリザベスは屋内に戻って来ます。

ウィアー:ビームはまだかなり強いみたいだわ、ロドニー。
マッケイ:ああ、分かってる。
     (彼はコンソールを見ます。)ちょっと待ってくれ…クソッ!
ゼレンカ:僕は言っただろ。
マッケイ:(苛立って、ため息をつき)どうも、ラデク。大変助けになるよ。
ウィアー:どうしたの?
ゼレンカ:ビームは僕達が考えてたよりずっと強力で水を突き抜けてるね。
ウィアー:水は効果がなかったの?
マッケイ:効果はあるさ、ただ考えてたより効果がなかった。
     計画を実行するのに3時間もかけて稼げた時間は…(彼は腕時計を見ます)…10時間だ。
ゼレンカ:9時間ね。
マッケイ:(彼に視線を投げかけて)9時間だ。
ウィアー:オーケー。次の計画は?

ロドニーはぼんやりとラデクを見ます。
ラデクは肩をすくめます。
ロドニーはエリザベスに振り返ります。

マッケイ:これが計画だった。

後に。
ビームがシールドに当たるのをジョン、ロノン、テイラは上を見つめて外のバルコニーの上に立っています。

デックス:俺も少しは科学を学ぶ必要があるな。
シェパード:何のために?

デックス:こんな状況だと俺には手も足も出ない。
     俺は戦いや、どこかから脱出するとか、誰かを殺すなら俺は活躍できる。
     だがレーザーが都市のシールドを襲っている状態では、俺はお手上げだ。
シェパード:まあ、それは俺達がチームなのはファンタスティック4と同じ理由だ。

テイラとロノンは理解できなく眉をひそめます。

シェパード:犯罪者と戦うマンガでスーパーヒーローだ。
      俺がミスター・ファンタスティックで、ロノンがザ・スィング、マッケイが人間トーチで…
      (テイラを見て)…君が透明人間だ。
テイラ:私は透明じゃないわ。
シェパード:いや、そうじゃなくて、マッケイだって人間トーチじゃない。
テイラ:じゃ、どうしてあなたはミスター・ファンタスティックなの?
シェパード:彼はファンタスティック4のリーダーだし、俺は…

テイラが冷淡にシェパードを見ると彼は二人を見比べます。
ロノンは少しにやにや笑っています。

シェパード:俺はただファンタスティック4が素晴らしいチームだと言ってるんだ。
      そして俺達も素晴らしいチームだ。
      そして彼らはそれぞれの長所を生かして…

シェパードは二人が鋭く見つめると次第に声を弱めます。

シェパード:マッケイを見てくる。

彼は歩き去ります。
ロノンがにやにや笑い続けているとテイラはロノンを見ます。

研究室。
ジョンが階段を速足で降りてくると、ラデクとロドニーは静かにラップトップを見つめています。

シェパード:お前達、言い争いはしてないのか?
マッケイ:ああ、別に言い争う事はないんでね。
     あいつもよくないアイディアを出しつくした…ついにね。
ゼレンカ:(すねて)もしここから生き残れたら、転属願いをだすよ。
マッケイ:おい。お互い、いい仕事をしてきただろ僕の下で。
ゼレンカ:(憤然として頭を上げ)君の下で?!僕は僕自身がリーダーだ。
マッケイ:おい!冗談だよ。
ゼレンカ:何だって?!
シェパード:おい、いい加減にしてそんな事は終りにしろよ?

二人はシェパードを見つめます。

シェパード:つまり俺達がしなきゃいけない事は何なんだ?
      すぐにでも、どうやって人工衛星からの攻撃を避けるかじゃないのか。
      そしてお前達はその事に関して仕事をしたり議論するべきだろ。

ラデクは顔を伏せ手で覆います。

ゼレンカ:全ての可能なシナリオは失敗に終わった。
     この惑星上にはあの攻撃を避ける場所なんてないね。

ジョンとロドニーは同時に同じアイデアが浮かび見つめあいます。

シェパード:お前もか…?
マッケイ:ああ。
シェパード:壊れてるんじゃないか?
マッケイ:いや、僕らがドローンで破壊した時、レプリケーターは全ての修理をしたはずだ。
     ただパワーがない。
シェパード:ああ、だが理想的には…
マッケイ:…それしかないかもな。
ゼレンカ:(二人の会話が見えず)何の話?

ジョンは再びロドニーを見ます。

シェパード:海底のプラットフォームだ。
      あれを使ったらどうだ?
マッケイ:十分だろう、だがそれを持って来る事ができない。
ゼレンカ:どこに持って来るの?
シェパード:(ロドニーに)持ってくる必要はない。上昇するんだ。
マッケイ:そりゃうまい考えだな。

二人は急いで研究室を後にします。
ラデクは跳び上がって二人を追いかけます。

ゼレンカ:おい!どんなアイディアなの?! おい!

海底プラットフォーム。
コールマン博士はラジオでロドニーと話をします。

コールマン:運良くへ全員集まってる。
マッケイ:ああ、知ってる。
     必要とするパワーを出力する事ができるか?

コールマン:ちょうどクラストの中にボーリングし始めたばかりだ。
     君の言った出力の9%しか出力できない。

アトランティス、コントロールルームで、ロドニーはイスに戻って絶望しているジョンを見上げます。)。

マッケイ:計画通りには無理そうだな。
シェパード:ZPMで補う事ができないのか?
マッケイ:ああ、いや。ゼロPMはシールドに最大出力を注いでいる。

ジョンはしかめっ面をして、それからもう1つのアイデアを得ます。

シェパード:もしそれをしなければどうだ?
マッケイ:何が?
シェパード:もし一瞬でもシールドを外す事ができたら?
マッケイ:まあ一分あれば何とか。どうして?
     何を考えてるんだ?

会議室。
ジョンとロドニーはエリスと話をしています。

シェパード:ランシャンの月にはかなり大きな衛星があります。
マッケイ:多分今はなくなってしまったもう一つの月の破片、小惑星ぐらいの大きさの。
シェパード:ローンをビーム転送して、近くの小惑星にF−302で飛んで行くように。
エリス:君達は小惑星を持って来るつもりか?
    それが賢明な方法なのか?
マッケイ:まあ、今日はね。

宇宙空間。
6機のF−302が大きな小惑星に向かって急騰します。
ローン少佐はその内の一機で飛んでいます。

ローン:いいか、皆。
    固定するにはもっと近くまで行く必要がある。
    穴を開けたら引っかけてゆっくり持ってくるんだ。
    おそらく舵を取る事が相当きついだろう。
    だがそれでもやれなければならない。

F−302は小惑星の上を飛びまわり、その表面に引っかける金具を撃ち込みます。
そして船を手繰り寄せるように小惑星の表面に着陸します。
小惑星の大きさから見るとF−302は蛾のようにみえます。

ローン:オーケー、この大きなギャルを散歩に連れていくぞ。
    フライト3、4、始動開始。全開だ。

二機のF−302がエンジンを始動させ始めると小惑星の回転は少し遅くなります。

ローン:(嬉しそうに)この野郎!うまく行くかもしれないぞ!
    フライト1、2、始動開始だ。

アトランティス、コントロールルーム。

ウィアー:うまくいってる?
マッケイ:ゆっくりだが、こっちに向かってきている。
シェパード:時間内にここに着く事ができればいいが。
ウィアー:それで本当にうまく行くの?
マッケイ:うまくいくさ。
ウィアー:オーケー、皆に話すわ。
     (チャックに)館内放送を準備して。

チャックは放送を作動させてから彼女にうなずきます。

ウィアー:(放送で)皆、私の話を聞いて?
     皆も知っているように、私達は問題を抱えています。
     私達はこの惑星のどこに隠れようとも現実としてレプリケーターの人工衛星は追跡する事が可能だと思われます。
     そのためにマッケイ博士とシェパード中佐が人工衛星の攻撃範囲から逃れるためうまい方法を思いつきました。
     数時間後に、都市のスタードライブを動かし宇宙へ向かいます。
     アトランティスはこの惑星を去ります。

後に。
エリスがエリザベスのオフィスのドアの前に来てノックします。
彼女は顔を上げます。

エリス:中に入ってもよろしいかね?
ウィアー:どうぞ。
エリス:他の者達は全てアポロにビーム転送した。
ウィアー:よかったわ。
エリス:マッケイ博士はもう新しい我が家を見つけたのかね?
ウィアー:ええ。M12−578よ。
     そこには大きな海があるし人口もそれほどいないから移住するには適した惑星ね。
     彼は大陸に上陸しないかどうか少しびくびくしてるけど。
エリス:それは分かる。
    (彼は中断して、ため息をつきます)
    聞いて欲しい、君が私をあまり好きではない事は知っている…
ウィアー:大佐、そんな事は…
エリス:それはいいんだ。正直言って、私も同様、君にそれほど関心はない。
ウィアー:オーケー!
エリス:だがもし私が一線を越え、ここでの指揮に関して邪魔をしたなら、謝ろう。
    私は命令する事には慣れている。
    だが君を尊重していないという事ではない、という事を知っておいて欲しい、博士。
ウィアー:ありがとうございます。 感謝しますわ。
     他の軍関係の方達も同じ思いならいいのにと思います。
エリス:その事については論じる事はできない。
    オニール将軍はひどく君を信頼しているのは知っている。

エリザベスは微笑してうなずきます。

エリス:私はもう行かなくては。 幸運を祈る。
ウィアー:ありがとうございます。
     私達も運を祈ります。

廊下。
ジョンとロドニーは歩いています。

マッケイ:いいか。ゼレンカが全てのコーディングの最終チェックをしている。
     今のところは順調そうだ。
     海底のプラットフォームの出力は予想以上にアップしている。
     そしてクルー達はアポロへ転送された。
シェパード:あれを破壊するのか?
マッケイ:何を、プラットフォームをか?
     ああ、そうだよ!
     だが飛び立つときに全出力のうち30%が最初の10秒間に消費される。
     ステーションはこちらにちょうどヘソの緒のようにパワーを与える
     どの時点でゼロPMに切り替えるか、それは人工衛星からのビームが遮られた瞬間だ。
     この時に最大パワーレベルになる。
     実際にこれをするのにちょうど十分なパワーをひねり出す事は可能だ。

彼らはチェアールームに入ります。

シェパード:ローンはどうなっている?
マッケイ:いい記録をだしてるぞ。後20分でここに着くはずだ。

彼は科学者からコンピュータタブレットを渡されて見ます。
ジョンは不安そうに椅子を見ます。

シェパード:まあ、見ものだな。
マッケイ:自信があるのか?
シェパード:都市を飛ばす?
マッケイ:他に何を飛ばすって言うんだ?
シェパード:前に一度 V22オスプレィ(軍用戦闘ヘリ)を飛ばした事がある。
マッケイ:(皮肉に)それは都市と比べて同じ大きさなのか?
シェパード:まあ、あれは手足を同時に使わないといけなかった。
      だがこれはここに座って思えばいい…「飛べ」ってな。
マッケイ:オーケー、椅子に座ってフライト準備を始めてくれないか?

彼は部屋を去り始めます。
ジョンがイスに座ると明かりが灯ります。
ロドニーは彼に向かって引き返します。

マッケイ:僕はコントロールルームに向かう、そしてゼレンカはゼロPMの部屋からアウトプットをモニターする。
     (彼は目をそらし、少しぎこちなく引き返します)そして、あー、幸運を祈る。
シェパード:お前もな。

緊張したように彼はリクライニングしている椅子に深く座ります。

宇宙空間。

ローン:マッケイ博士、聞こえますか?
マッケイ:(コントロールルームから)よく聞こえる。ローン、現在地は?
ローン:近くです。用意はできていますか?
マッケイ:ゼレンカ、準備はいいか。
ゼレンカ:(ラジオで)準備OKね。必要のないシステムはシャットダウンした。いつでもどうぞ。
マッケイ:準備は、シェパード?
シェパード:(チェアールームから)俺はいつでもOKだ。
マッケイ:(ローンに)オーケー、中佐、彼女を可能限りゆっくり近づけるんだ。
ローン:このまま人工衛星に向けて投げてもいいのか?
マッケイ:ああ、そのまま行けば所定の位置に動くはずだ。
     これはまだ序の口だ。
ローン:了解。

全F−302は金具を外し離れます、小惑星はゆっくりとビームに近付きます。

ローン:金具は外した、正常なコースについている。
    我々はアポロに向かいます。幸運を祈ります。

コントロールルームで、ロドニーは励ますようにうなずくエリザベスをちらっと見ます。
彼はコンソールをチェックします。

マッケイ:OK、現在のスピードに基づいて時間を計算する。
     そうすると。いいぞ。
     (彼は再びエリザベスを見ます)
     今のところ順調だ。

彼はいくつかの制御装置を作動させます。
都市の下のメカニズムは上昇を開始します。
都市は震動し始めます。
都市の震動が増大し始めるとテイラは不安そうにコンソールにしがみつきます。
小惑星はビームを目指して進みます。

チェアールームで。
ジョンがイスに横になっていると椅子はゆっくりと回転します。
彼の目は集中で閉じています。

マッケイ:小惑星がビームに入いるぞ。

惑星に放たれていたビームは小惑星に当たり都市への接続を絶ちます。
ビームは小惑星の岩を突き破ろうとします。

海底で。
都市が上昇し始めると海面は振動します。
シールドの最上部が海面に出てきて、中央タワーが現れます。
都市の浮上に従って津波が海面におきます。

マッケイ:海面に出たぞ。スタードライブを始動してくれ。

チェアールームでジョンは集中します。
スタードライブが始動開始すると海面には蒸気が立ち込めます。

マッケイ:どうした、飛ばないぞ。動いてないのか!

チェアールームで、ジョンは目を開き頭を持ち上げます。

シェパード:動かないんだ。
マッケイ:何か問題でもあったのか?
シェパード:ああ、俺のせいじゃない。十分なパワーがないんだ。
マッケイ:それは僕のせいじゃない!
シェパード:だが機能していないんだ。他に理由があるのか?
マッケイ:これ以上のパワーは出せないぞ!
ウィアー:これを止めたら。
マッケイ:何だって?
ウィアー:シールドを下げるの。
マッケイ:宇宙に出るんだぞ!
     息ができなくなる、シールドは外せない。
シェパード:1万8千フィートになったらシールドを再開するんだ。
      そうすれば上昇に必要なパワーは得られるはずだろ?

ロドニーの目は丸くなります。

マッケイ:それはいいかも。

彼は別のコンソールに向いて半狂乱になってタイピングを始めます。
惑星の上では人工衛星のビームは小惑星を刻み続けます。
チェアールームではロドニーの声がラジオを通して伝わります。

マッケイ:オーケー、いいぞ。全パワーを渡した。

ジョンは目を閉じて元の位置に頭を戻します。
都市はシールドのない状態で空に向かいます。
海から離れると振動は終わり、ロドニーとエリザベスは上をじっと見ます。

マッケイ:やったぞ!

テイラはしがみついていたコンソールを放します。
ロドニーは晴れやかな笑みを浮かべて上を凝視します。

マッケイ:飛んでるぞ!

都市は上昇し続けます。
エリザベスは微笑して階段上の後の窓に向かって歩きます。
ロノンは後ろのコントロールルームのテイラのところに歩きます。
エリザベスは風景の見えなくなった窓を畏敬の念に打たれてじっと見ます。

突然アラームが鳴ります。

マッケイ:そうだった。時間がないんだ。シールドを上げる。

彼はタイプします。
そしてアトランティスは上昇し続けながらシールドが都市の底からゆっくりと活動体制に入り始めます。

宇宙空間で。
ビームは小惑星を貫きます。
そして再び下の惑星を目指して進みます。
それは中央のタワーに向かって突き進みます…シールドはまだ完全に閉じてはいませんでした。
ビームが窓をかすめた瞬間、エリザベスはたじろいで顔をカバーするために腕を上げます。
ガラスは粉々に壊れ彼女は後ろへと吹き飛びます。
エリザベスがゲイトルームの床に倒れると、ガラスが雨のように皆に降りかかります。
ついにシールドが都市全体を包み込みますが損害はすでに与えられてしまいました。
壁の一部が崩壊するとロドニーのいるコンソールが爆発します。
チェアールームでは、ジョンはコントロールルームの混乱に気が付かず、目を閉じ落ち着いて仰向けで寝ています。

シェパード:ハイパースペースに突入だ。

都市は上空に舞い上がってハイパースペースの中へと突入します。
ジョンはイスから身を起こします。

シェパード:やったぞ!

2人の科学者は彼にうなずいてほほ笑みます。

シェパード:マッケイ! エリザベス!

ロドニーの悩んだような気が動転したような声がラジオを通して伝わります。

マッケイ:コントロールルームに大至急、医師団をよこしてくれ!負傷者が大勢でた!

ジョンは椅子から飛び出し急いで出て行きます。

ハイパースペース。
都市は飛び続けています。

ゲイトルーム。
医療補助員達は割れたガラスの破片でキズだらけの2人を介抱しています。
ジョンは中に入ってケラーに近づきます。
彼女はちょうどストレッチャーに意識不明のエリザベスを乗せているところでした。
エリザベスの頭は包帯でグルグル巻きにされ、顔の上には酸素マスクを被せられ毛布で覆われています。

シェパード:ケラー、何が起きたんだ?
ケラー:見たところではビームがタワーをかすめたみたい…

彼女は他のチームが男の腕に包帯を巻いているのに気付きます。

ケラー:アダムス、その人はただの切り傷よ。
    圧迫止血をして行くように言って。
    上の階にはもっと重傷者が大勢いるわ。

ジョンはストレッチャーに歩きます。

シェパード:エリザベス? 大丈夫なか?
ケラー:まだ分からないわ。
    彼女はかなりの衝撃を受けてる、それにどう孔反射がない。
    スキャナーで調べればもう少し分かるかもしれない。

医療補助員が部屋からエリザベスを引っ張って行くと彼女は後に付き添います。
ジョンは階段の上に走ります。
コントロールルームはひどい状態でした。
コンソールがあちこちでスパークしています、そして床は壊れたガラスで覆われています。
医療補助員達が怪我をした人々に手を貸しています。
ロノンは大きなぎざぎざのガラスが胸に刺さったままコンソールに座っています。

シェパード:おい。(彼はロノンにかがみます) 大丈夫か?
デックス:(痛みにかすれた声で)ああ、大分酷い状態だ。
シェパード:どうして誰もお前の手当てをしないんだ?
デックス:俺が手当てをするなと言ったんだ。
     俺よりもっと手当てを必要としている者がいる。
シェパード:お前よりもか。
      (彼はアダムスを大声で呼びとめます)
      この男を医務室に連れて行ってくれ。
アダムス:イエッサー。

ジョンは立ち上がってロドニーとテイラに行きます。

シェパード:お前達は大丈夫か?
マッケイ:なんとかな。

近くのパネルがスパークすると彼はたじろぎながらコンソールに行きます。
彼は飛んできたガラスの破片で顔を何箇所も切っていました。

シェパード:何が起きたんだ?
マッケイ:シールドが完全に閉じられる前にビームがタワーの側面をかすめたんだ。
シェパード:被害は?
マッケイ:最小だ、と思う。
     僕はもっと速くシールドを上げる事ができた。
     そのせいでこのありさまだ。

アラームが鳴ります。
ロドニーは見上げます。

マッケイ:おい、今のは何だ?

部屋が震動します。

テイラ:何が起きているの?

都市がハイパースペースから出てきて、通常空間に出てきます。

マッケイ:ハイパースペースが止まった。
テイラ:もうM12−578に着いたの?
マッケイ:いや。そんなはずはない。
     少なくとも後1時間はかかるはずだ。
     (彼はコンソールをチェックします)
     ハイパードライブがシャットダウンしたんだ。
シェパード:どうして?
マッケイ:分からない。
シェパード:早く直せよ。
マッケイ:(怒って)僕は何が起きたのか分からないと言ってるんだ。
     何が起きたのか分からなければ直す事なんてできないだろう。
テイラ:私達はどこにいるの?
マッケイ:人もいない、惑星も衛星もスターゲイトもない場所さ。
シェパード:後どれぐらいのパワーが残ってるんだ?

ロドニーは再びコンソールをチェックします。
彼は恐怖の目つきで見つめます。

マッケイ:こんなはずはない。
シェパード:どのぐらいなんだ?
マッケイ:現在の消費量のままだと、残された時間は24時間だ。
     その後は、シールドがなくなる。シールドがなくなれば空気もなくなる。
     空気がなくなれば…
テイラ:スターゲイトは使えないの?
マッケイ:ゲイトをダイヤルするには、場所を特定しないとならない。
     僕らは迷子になってるんだ。
     中途半端にハイパースペースを抜けてしまったから、どこにいるのか分からないんだ。

つづく。